MEOとは、Googleに載っているお店・施設の情報を充実させることで、Google上での露出増加(上位表示)や、集客・売上向上を目指す取り組みのことを指します。「MEO対策」とも呼ばれます。(※)
GoogleマップやGoogle検索が「お店探し」に利用されるようになった現在、MEOは飲食店や小売店、観光施設などをはじめとした実店舗における集客施策として注目され始めています。
そこで本記事では、MEOの意味、MEOとSEOの違い、MEOの重要性などについて詳しく解説します。
※口コミラボでのMEOの定義です。MEOについては様々な定義があるので、記事内で詳細に解説していきます!
MEOの意味は?何の略?
MEOとは、Map Engine Optimization(マップエンジン最適化)の略で、日本語に直すと「Googleマップの検索エンジンに向けて最適化する」という意味になります。
しかし、これでは「最適化とはなんなのか?」と疑問に思ってしまいますよね。結局何を意味しているのか、よくわかりません。
では「最適化」とはなんなのかというと、
- Google上のお店・施設の情報を充実させる
- GoogleマップやGoogle検索で検索された際に、できるだけ多く表示させる(上位表示)
- 表示された際に、来店したくなるような情報を伝えることで集客・売上向上につなげる
といった取り組み、施策内容のことを指して言われることが多いようです。
わかりやすく図にすると、以下のようになります。
まとめると、
MEOとは、Googleに載っているお店・施設を充実させることで、GoogleマップやGoogle検索での露出増加(上位表示)や、集客・売上向上を目指す取り組み
だと言えるでしょう。
2023年3月現在では、一般的な知名度は低い状況ですが、Webマーケティングや実店舗の集客に詳しい人たちの間では、徐々に浸透してきている言葉です。
MEOは、Map Engine Optimization(マップエンジン最適化)の略。
Googleに載っているお店・施設の情報を充実させることで、Google上での露出増加(上位表示)、集客・売上向上を目指す取り組みのこと。
MEO=上位表示?MEOの本質とは
MEOは「Googleマップで上位表示を目指す」取り組みであると定義されることも多いのですが、この定義にはいくつかの問題があります。
まず、Googleマップでは、必ずしも「1位が選ばれやすい」というわけではありません。必ず2位や3位以降と”比較”された上で選ばれるので、「1位に上がったから集客力が上がる」というものではないのです。上位に表示されるだけではなく、表示された後に選ばれるようにするための工夫も、施策として必要になります。
また、1位になったとしても、そのキーワードが全く検索されていないものだったら、集客にはつながりません。検索される頻度が多く、かつ店舗に合ったキーワードで表示されることが重要です。
さらに、検索結果は「どこから検索されたか(距離)」や「時間帯」などによっても細かく変わります。
例えば、あるラーメン屋の店主が、休憩時間中に店内で「ラーメン」と検索した際、自分の飲食店が1位になっていたとしましょう。つい喜んでしまうと思いますが、検索結果には「距離」が影響するので、自分のお店のそばで検索した際に上位に表示されるのは当たり前といえば当たり前なのです。もしかしたら、駅前で検索されたときには表示されていないかもしれませんよね。
このように、いつ・どこで検索した際に上位表示されたのかによっては、全く役に立たない指標となってしまう可能性もあるのです。
Googleマップでは、必ずしも「1位が選ばれやすい」というわけではない。
1位になったとしても、そのキーワードが全く検索されていないものだったら、集客にはつながらない。
いつ・どこで検索した際に上位表示されたのかによっては、全く役に立たない指標となってしまう可能性もある。
以上の理由から、「MEO=上位表示(順位さえ上がればよい)」という考えで、順位だけを調べて「上がった」「下がった」と一喜一憂するのは、本質的ではないと言えます。
ただし、ここまで「上位表示を目指すという考え方=悪」のように述べてきてしまいましたが、「上位表示」を目指すことが完全に悪手というわけでもありません。例えば、「店舗から近い最寄り駅で、多く検索されているであろうキーワードで検索した際、以前は全く表示されていなかったのに1位に上がった」としたら、集客力は上がる可能性が高くなりますよね。
いずれにせよ最終的な目的は「集客・売上の向上」のはずなので、それにつながる取り組みであることが重要だと言えます。
「MEO=上位表示」ではない。
最終的な目的は「集客・売上の向上」なので、それにつながる取り組みであることが重要。
MEOの由来は?海外では通じない!?
MEOという言葉は、「SEO」から来ています。
SEOとは、Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)の略で、日本語に直すと「Google検索の検索エンジンに向けて最適化する」という意味になります。こちらはMEOよりももっと以前から使われている言葉ですので、知っているという方も多いでしょう。
MEOは、この「SEO(Search Engine Optimization)」の「S(Search)」を「M(Map)」に置き換えてできた言葉です。
ちなみに、SEOは海外でも使われている言葉ですが、実はMEOは日本で作られた言葉(和製英語)ですので、海外では通じません。
海外では「Local SEO(ローカルSEO)」という言葉が似たような文脈で使われています(詳細は後述します)。日本でも「ローカルSEO」という言葉を使う人もいますが、MEOの方が比較的知名度が高いと思われます。
MEOは、「SEO(Search Engine Optimization)」の「S(Search)」を「M(Map)」に置き換えてできた言葉。
海外では「Local SEO(ローカルSEO)」という言葉が似た意味で使われている。
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MEOとSEOの違いは?
MEOとSEOの大きな違いは「Googleマップ」に向けた施策であるか、「Google検索」に向けた施策であるかという点です。
ただし、Google検索上にもGoogleマップ上の情報が表示されることがあるので、「MEOはGoogleマップ"だけ"に向けた施策である」というのは正確ではありません。
この関係性を正確に理解するために知っておきたいのが、「ローカル検索」という概念です。例えばGoogle検索で「レストラン」などと検索してみると、複数のお店の情報と地図が上部に表示されます。このような、ある地域に位置する施設の情報を検索することを、ローカルな情報を検索するという意味で「ローカル検索」といいます。
Googleはこの「ローカル検索」に最適な情報としてお店の情報や地図を表示していて、この情報枠には、Googleマップ上の情報とほぼ同じものが掲載されているというわけです。
そこで、MEOは「Googleのローカル検索」、SEOはそれ以外の通常の検索に向けた施策だと定義できます。
他に、実施する施策もMEOとSEOでは異なります。MEOでは、Googleマップ上の施設情報管理ツール「Googleビジネスプロフィール」を中心に施策を行っていくのに対し、SEOでは公式のHP(ホームページ / Webサイト)などを活用した施策を行っていくという点で異なります。
さらに、MEOはGoogleマップ上で集客できる(Googleビジネスプロフィールが使える)ビジネスでないと実施できませんので、SEOよりも施策として採用できるかどうかが限られる、というのも違いの一つです。
例えば賃貸物件などはGoogleビジネスプロフィールに登録できません。また、SEOではブログを活用して収益化する、いわゆるアフィリエイトのような収益化方法がありますが、MEOではなかなかそうした収益化の方法はなく、基本的に実店舗や何らかの施設を持っている、または管理・運営に関わっている方が実施する施策です(※一部、デリバリーや訪問型サービスなどは「非店舗型」ビジネスとしてマップ上に登録できます)。
また、先述した通り、Googleマップでは必ず2位や3位以降と”比較”された上で選ばれるので、MEOでは「1位に上がったから集客力が上がる」というものではありませんが、SEOでは基本的に上に表示されていればいるほどクリックされやすい傾向にあります(これが、MEOで「上位表示」が最重要であると勘違いされやすい原因の一つでもあります)。
MEOは「Googleのローカル検索」、SEOは通常の検索に向けた施策。
MEOはGoogleビジネスプロフィールを中心に活用する、SEOは公式のHPを中心に活用する。
MEOでは「1位に上がったから集客力が上がる」わけではないが、SEOでは上位の方がクリックされやすい。
MEOとSEOの共通点
一方で、MEOとSEOには、共通点もあります。
実はMEOという言葉に使われている「Map Engine」(Googleマップ固有のエンジン)というのは、存在しません。Googleマップも、Google検索と同じ検索エンジンで動いています。
SEOもMEOも、同じGoogleの検索エンジンに最適化し、ユーザーに見てもらうための施策ですので、方法は違っても根本的な考え方は似ていたりします。
例えばGoogle検索では、検索ユーザーのことを考えず、検索エンジンに当たるためだけにキーワードを並べたり、同じコンテンツを大量に生成したりする行為はスパムとして判定されますが、これはGoogleマップでも同じです。
以上のようなMEOとSEOの違い・共通点を押さえて、施策に活かしていきましょう。
GoogleマップもGoogle検索も、検索エンジンは同じ。施策の考え方は一部似ているところがある。
MEOとローカルSEOの違いは?
先述した通りMEOが日本国内で生まれ、日本でしか使われていない言葉であるのに対し、Local SEO(ローカルSEO)は海外で生まれた言葉です。先ほど言及した、「ローカル検索」に最適化する手法という意味合いで使われます。
MEOは基本的にGoogleマップを対象とした施策ですが、ローカルSEOに関してはApple Mapsのような他の地図サービスや、ローカル情報のポータルサイトなども対象としている場合があるようです。
とはいえ、地図アプリの中でのGoogleマップ、検索エンジンの中でのGoogle検索のシェアは圧倒的で、海外のLocal SEO(ローカルSEO)もやはりGoogleを中心としたものになっていることが多くなっています。
ちなみにMEOについても、Apple Maps、Yahoo!マップなどの地図全てを対象にする場合や、Googleマップの表示順位等に影響のある施策であってもGoogleビジネスプロフィール以外の施策は対象としない場合があるなど、語る人によって定義が分かれることがあります。
そのため、MEOとローカルSEOの違いについても「MEO≒ローカルSEO」「MEOはGoogleマップだけ、ローカルSEOはほかのサービスも含む」「MEOもローカルSEOもGoogle以外を対象とする場合がある」など、定義はさまざまとなっています。
Local SEO(ローカルSEO)は海外で生まれた言葉。
Apple Mapsのような他の地図サービスや、ローカル情報のポータルサイトなども対象としている場合がある。
ただしGoogleが圧倒的な利用率を占めることから、海外のLocal SEO(ローカルSEO)もやはりGoogleを中心としたものになっていることが多くなっている。
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MEOの重要性は?注目されている3つの理由
MEOが注目され始めている3つの理由を解説します。
1. 多くの人がGoogleマップを「お店探し」に使っている
Googleは、2015年ごろから「近くの〇〇検索」CMを定期的に公開しています。GoogleマップやGoogle検索を「お店探し」に使ってもらえるよう、Google側でもブランディングを進めていたことがわかります。
その使いやすさや、情報の網羅性を背景に、Googleは日本でのシェアを拡大。現在も検索エンジン、地図アプリともに日本国内のシェア率1位を誇っています。
そこで、多くの人がお店を探すのに使っているGoogleマップを集客に活用するという取り組みが、店舗の集客として注目され始めたのです。全く見られていない場所で宣伝をするよりも、はるかに効率的な集客ができるというわけです。
また、GoogleマップやGoogle検索は世界的にも使われています。世界のアプリダウンロード数ランキングでは、2021年に旅行系アプリで最も多くダウンロードされたのがGoogleマップで、約1億600万ダウンロードでした。またstatcounterによると、検索エンジンにおけるGoogle検索のシェアは約90%です。
そのため、MEOはインバウンド対策としても有効です。しかも、Googleでは多くの情報が自動で翻訳されるので、国内向けの対策の一部はそのままインバウンド対策としても機能します。
関連記事:Googleマップをインバウンド対策に活用する3つのポイント
一方で、公式HPやSNSの対策に比べて、Googleマップ向けの対策がどれだけ効果的なのかと疑問に思われる方もいるでしょう。
実は、Twitterの月間利用者数は4,500万人、Instagramの月間利用者数は3,300万人。(調査元が違うため単純比較はできないものの)Googleマップの方が月間利用者数が多いのです。しかも、SNSよりも「お店探し」に使われる割合は高いはず。SNSのように"バズって"広がっていくようなことはないものの、Googleマップのほうが手堅い集客には役立ってくれます。
では、HPと比べたときの効果はどうでしょうか。
これについて、ある有名飲食チェーン店のデータを確認したところ、Googleマップ(ローカル検索)の閲覧数がHPの閲覧数の3倍となっていました。有名チェーンのしっかりと整備されたHPですら、Googleマップに勝てないのです。そして中小規模の店舗になるとさらにこの差は大きく、最大40倍になっている店舗もありました。*
今や「MEOは、SEOよりも重要」になっているのです。
* movクライアント実績データ。Googleマップの閲覧数は、Googleビジネスプロフィールの旧インサイト「検索数」より。HPの閲覧数はGoogleアナリティクスより
<データ参照>
ニールセン:デジタルコンテンツ視聴率のMonthly Totalレポートによる地図・旅行情報カテゴリーのメディア利用状況
statcounter:Search Engine Market Share Japan
Apptopia:The 10 most downloaded Travel apps of 2021
Statcounter:Search Engine Market Share Worldwide
2. 簡単に始められて、操作も比較的簡単なので続けやすい
MEOとHPでの集客を、違った視点から比べてみましょう。
HPでは、記事の投稿はもちろん、お店の方が簡単に投稿できるような仕組み(「CMS」と呼ばれたりします)の更新なども必要になります。
SEOやシステムの更新、記事の投稿などを専門家に依頼するとなると、相当な費用がかかる可能性があります。
一方で、GoogleビジネスプロフィールはGoogleがシステムを更新してくれますので、お金を払ったり、こちらでシステムを更新したりする必要はありません。
さらにアクセス解析をしたい場合、HPの場合は「Googleアナリティクス」と呼ばれる分析ツールなどと連携しなければならず、ハードルが高くなっています。
一方で、Googleビジネスプロフィールでは「パフォーマンスレポート(旧:インサイト)」という機能があり、連携などしなくても自動でデータを表示してくれます。HPよりは簡単に操作できるので、ウェブ初心者でも比較的始めやすく、継続的に使っていけるでしょう。
もちろんHPも店舗集客には非常に重要で、MEOでもHPでの施策が影響してきますので、MEOをやっていれば、他の施策は全くやらなくていいというわけではありません。
ですが、多くの人がお店探しに使っているGoogleマップに向けた取り組みを全く行わず、HPだけ更新しているという状況なのであれば、「簡単にできるのに、もったいない!」と言えます。まずは登録し、情報を更新するところからやってみましょう。
3. 無料で始められる
Googleビジネスプロフィールの利用は、2023年3月時点では無料です。
無料で・簡単に・大きな集客効果が期待できるのですから、もはや"やらない手はない"と言えるでしょう。
一方で、管理する施設が多いと、Googleビジネスプロフィールの機能だけでは手間がかかりすぎてしまう場合もあります。
例えば、Googleビジネスプロフィールでは複数の施設に一括で投稿する機能がありません。基本的に管理画面が分かれていますので、営業時間を更新したり、情報をチェックしたりするにも手間がかかります。
そういった場合は、有料にはなりますが、一括で管理できるツールの導入を検討すると良いでしょう。
1. 多くの人がGoogleマップを「お店探し」に使っているので、MEOを実施すれば効率的な集客ができる。
2. 簡単に始められて、操作も比較的簡単なので続けやすい。
3. MEOは無料で始められる。
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