シェアードメディア(Shared Media)とは、企業や商品、サービスに対して、消費者がソーシャルメディア上に投稿したり拡散したりするコンテンツを指します。もともとはトリプルメディアの中でも、アーンドメディアに含まれていたものの、近年SNSの利用者が増えたことから、ひとつのメディアとして確立されました。
本記事ではシェアードメディアについて、概要にふれながら、メリットやデメリット、具体的な活用方法について解説します。
シェアードメディア(Shared Media)とは
従来「ペイドメディア」、「アーンドメディア」、「オウンドメディア」の3つを合わせて「トリプルメディア」と呼んでいました。そこに近年加わったのが「シェアードメディア」です。シェアードメディアは「Shared(共有する)」という意味を持っており、SNSで共有されることを指しています。
またトリプルメディアとシェアードメディアの4つを合わせたものが「PESOメディア」です。
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シェアードメディアとアーンドメディアの違い
アーンドメディアは、「Earned(獲得する)」という意味を持ち、インフルエンサーやマスメディア、一般消費者などが第三者目線から情報発信することです。シェアードメディアは元々アーンドメディアに含まれていたものの、消費者の購買行動においてSNSの影響が大きくなったことで、分けて使われるようになりました。
アーンドメディアとシェアードメディアを分けた定義では、アーンドメディアがインフルエンサーやマスメディアが発信する情報で、PRやパブリシティ活動を指します。一方で、シェアードメディアはSNS上での情報の共有や、ユーザーからの口コミなどを指します。
あるいは、第三者の発信全体を表すアーンドメディアの中に、SNS・口コミなどのシェアードメディアが含まれているという捉え方もあります。
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シェアードメディアとオウンドメディアの違い
オウンドメディアは、「Owned(所有する)」という意味を持ち、企業が自身で運営し、商品やサービスの特徴や良さについてアピールするメディアです。
オウンドメディアはその特性からもわかるように、情報発信しているのはそれぞれメディアを運営している企業です。一方シェアードメディアにおいては、情報の発信元は消費者となります。
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シェアードメディアとペイドメディアの違い
ペイドメディアとは、「Paid(お金を払う)」という意味を持ち、企業が自社の商品やサービスを多くの人に知ってもらうために、費用を支払って情報を掲載するメディアです。Web広告やSNS広告、マス広告などがこれに当たります。
ペイドメディアもオウンドメディアと同様、企業主体の情報発信となります。
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シェアードメディアのメリット
シェアードメディアにはほかのメディアとの違う特徴を持っており、活用することであらゆるメリットがあります。そこで本記事では、費用、ユーザーの反応、集客の3つの側面からシェアードメディアを活用するメリットについて解説します。
1. 低コストでの拡散が可能
1つ目のメリットは、低コストで情報拡散ができるという点です。SNSの利用には費用がかかりません。またシェアードメディアも、広告会社などに依頼して費用を支払って情報を掲載するわけではないので、大きなコストが必要ありません。
そのため中小企業や、広告費をあまりかけられないという場合でも導入できることが特徴です。
2. ユーザーの反応が分かる
2つ目のメリットは、ユーザーの反応がわかるという点です。SNSでは「いいね」やコメント、シェア数といった機能があるため、リアルタイムにユーザーの反応がわかります。またTwitterやFacebookなどのSNSであれば、コメントをつけてシェアもできるため、発信した情報に対するユーザーの意見もわかるというメリットもあります。
こういった反応を見て、情報発信の内容を変えたり、商品やサービスを改善したりといった取り組みができることもメリットです。
3. 消費者のリアルな口コミで集客増加が狙える
3つ目のメリットは、消費者によるリアルな口コミによって集客増加が狙えるという点です。シェアードメディアでは、SNSや個人のブログなど消費者が情報発信元となり情報が拡散されます。
企業が発信した情報ではなく、消費者からのリアルな口コミが拡散されることで、商品やサービスに対する評価に対する信憑性が高まります。そのため集客力や売り上げの向上に期待できるだけでなく、ブランドのイメージの向上も期待できることがメリットです。
シェアードメディアのデメリット
シェアードメディアにはさまざまなメリットがある一方で、活用するにあたってデメリットもあります。メディアの活用を検討する際には、デメリットも把握しておかなければなりません。そこで続いて活用におけるデメリットについて解説します。
情報のコントロールが難しい
シェアードメディアを利用するデメリットは、情報のコントロールが難しいという点です。シェアードメディアでは、情報発信元が消費者でありどういった情報が発信されるかコントロールできません。そのため批判的な情報が広く拡散されると炎上してしまい、企業や商品、サービスのイメージが悪くなってしまう可能性もあります。
そうならないためにも、普段からこまめにユーザーと交流したり、商品やサービスの質を向上させたりし、ユーザーの満足度を高めることが重要です。
シェアードメディアで活用できる5つのメディア
シェアードメディアにはさまざまなものがあります。ここでは、日本でもユーザーが多いとされているプラットフォームの中で、Instagram、Twitter、Googleマップ、YouTube、Tiktokの5つについてその特徴を解説します。
1. Instagram
Instagramは、文章より写真や動画がメインの情報として投稿されるソーシャルメディアです。そのため写真や動画に映えるような商品、サービスであればInstagramと相性がよく、拡散されたり話題になったりしやすいといえます。
Instagramのユーザー層は若い女性が多いため、その層を取り込みたいという企業や、その層をターゲットにしている商品やサービスを取り扱っている企業にとっては有効なメディアです。
2. Twitter
2つ目に紹介するのはTwitterです。Twitterは、140字までの文章や画像、動画が投稿できるソーシャルメディアです。Twitterの最大の特徴は「リツイート」と呼ばれる情報拡散機能です。タップひとつで気軽にツイートを拡散できるため、情報が広がりやすいといえます。
ユーザーは幅広い年齢層にわたっているため、性別や年齢層にターゲットを絞らない場合や、多くの年齢層をターゲットとした商品やサービスを拡散したい際に活用できます。
3. Googleマップ
3つ目に紹介するのはGoogleマップです。Googleマップは国内外で地図アプリとして最大のシェアを獲得しており、非常に多くの人が参考にしてお店探しをしていて、口コミも多く集まってきます。
Googleマップでは、口コミだけでなく、写真や店舗情報そのものをユーザーが編集できることも特徴となっています。
そのため、この施設・店舗情報を「オーナーや管理者が優先的に加筆編集できるサービス」で、口コミの管理や返信などもできる、Googleビジネスプロフィール(Googleマイビジネス)の活用が集客や情報整備に重要となっています。
4. YouTube
4つ目に紹介するのはYoutubeです。「Youtube」は、動画をメインとしたSNSです。製品やサービスを視覚的に紹介することができるため、使い心地や機能性などが伝わりやすいのもポイントです。
動画中に広告を入れることも可能で、広告の貼り付けには、Youtubeが決めた基準をクリアしたYouTuberのみとなっているため、登録者数の多いYoutubeに貼り付けが可能です。シェアードメディアだけでなく、ペイドメディアの要素も大きいのがポイントです。
5. TikTok
5つ目に紹介するのはTikTokです。TikTokは15秒から1分ほどの短い動画サイトで、若者を中心に広がりを見せています。今や世界150カ国以上で利用され、月間アクティブユーザー数は1億人とも言われています。
音楽に合わせて15秒程度の動画を撮影・加工し、ハッシュタグなどを付けて共有することができるのが特徴です。TikTokに出演しているユーザーの使用している製品が爆発的に売れるなど、特に若者に向けた認知度拡大には効果があります。
フォロワーが多くなくてもバズる可能性が高いため、企業だけでなく、個人が発信する手段としても有効です。
シェアードメディアの活用で商品拡散とともに信頼を獲得
シェアードメディアは、SNS上で情報が拡散されることで多くの人に商品やサービスについて訴求できるメディアです。近年SNSユーザーは増え続けており、SNSで拡散された口コミや情報が消費行動を活発化させるといわれています。
またシェアードメディアで拡散される情報は第三者からの客観的な情報であるため、商品やサービスに対する評価の信憑性が高く、集客力や購買意欲の向上に期待できます。さらにコストがかからないというメリットがあることも特徴です。
簡単に始められるため、あらゆるソーシャルメディアをターゲットや発信内容に合わせて活用していくとさらに効果が期待できます。
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