そば屋で口コミを集めて集客につなげるには?媒体やポイントを紹介

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テレビのグルメ番組などで取り上げられた店には放送直後から行列ができるなど、これまで広告媒体としてもテレビは強い影響力を持ってきました。

ところがスマホの普及などに起因してインターネット人口が急激に増加し、近年ネット広告やモバイル広告がその存在感を増しています。そうした環境の中飲食業界にとって、ユーザーに対して広告出稿と同等の訴求力を持つ存在としてネット上の口コミが注目を集めています。

そこで本記事では、そば屋において口コミを集めて集客につなげるポイントについて解説します。

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近年の飲食店口コミ集客事情

そば屋に限らず、近年飲食業界ではネット上の口コミからの集客に力を入れる店舗が目立ちます。

そこでネット上で飲食店に関する口コミが集まるグルメサイトの現状などを中心に、まずは近年の飲食業界の口コミ集客事情を紹介します。

食べログ一強からさまざまなサイトが利用されるように

ネット上で飲食店の口コミ情報が集まるサイトの代表的なものに、グルメサイトがあります。

2020年3月にクックビズ株式会社が行った「グルメサイトの利用状況に関するアンケート調査」によると、ユーザーの利用率の高い口コミ型のコンテンツには次のようなものがあります。

  1. 食べログ     67.2%
  2. ぐるなび     57.3%
  3. ホットペッパー  40.9%
  4. グーグル地図検索 26.2%
  5. Retty         22.9%

出典:飲食店へグルメサイトについて実態調査

数字だけを見ると、過半数を超えるユーザーが活用している食べログの利用の高さが目立ちますが、同社では2017年にも同様のアンケートを実施しており、3年間の利用者数の増減を見ると、また異なる側面が見えてきます。

食べログは84%から67.2%に、そしてぐるなびは65%から57.3%と上位2つのサイトはそれぞれ利用者数を減少させています。

その一方で、「グーグル地図検察」13%から26.2%と利用者数を大幅に伸ばしているほか、新たな口コミツールとしてSNSの利用者が急増しており、同アンケートによるとネット上の口コミ媒体としてグルメサイトからSNSにシフトしたと回答した飲食店は、2017年の6%から2020年には15.4%に増加しています。

レビュー内容への返信に力を入れる店舗が増えている

ネット上での口コミが集客に影響を与える現状を踏まえ、同アンケートでは各店舗でもグルメサイト投稿された口コミに対して対策を行っている実態が浮かび上がっています。

口コミに対する具体的な対応として「レビュー内容への返信」を行っていると回答した店舗は2017年には16.7%だったのに対し、2020年には92.8%と増加し、レビューに対して返信することが常態化していることがわかります。

また「レビュー内容を社内で共有しているか」という質問についても、「している」との回答が前回調査時に比べ倍以上となっており、各店舗が本腰を入れてネット上の口コミ対策に取り組んでいる実態がうかがえます。

そば屋の口コミ集客方法

飲食業界の中でも、味で勝負する職人気質の店舗がイメージされやすい「そば屋」ですが、その味やこだわりを伝えることが集客において重要になります。

そこでここからは、そば屋における口コミによる集客方法を探ります。 

1. 口コミサイト(グルメサイト)

そば屋においても、ネット上で口コミを集める手段としては、グルメサイトの活用は欠かせません。

上記では利用率の高いグルメサイトについて紹介しましたが、ここでは利用者数が多いサイトの特徴を、より詳しく紹介していきます。

食べログ

食べログ」は、掲載レストラン数約81万件以上と日本最大級を誇るグルメサイトです。

サイトの最大の特徴が、ユーザーによるレストラン情報登録という口コミ機能があることで、2021年1月時点で約3,963万件以上の口コミが掲載され、月間総ページビューは13億2,841万PV月間利用者数は9,283万人(2020年6月時点)となっています。

食べログ店舗準会員への登録は無料ですが、各種サービスを受ける場合には4つのサービスプランが用意されており、最も安い「ライトプランS」で月額10,000円+来店者数に応じた従量料金、最も手厚いサービスを受けられる「プレミアム10プラスS」の場合には、月額100,000円+来店者数に応じた従量料金がかかります。

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ぐるなび

ぐるなびは株式会社ぐるなびが運営するグルメサイトで、1996年からサービスを提供しています。

2019年12月の段階で月間ユニークユーザー数は5,600万人、有料加盟店舗数は49,469店舗で、「ぐるなび会員」の会員数は、2020年10月1日時点で1,935万人を数えています。

ぐるなび楽天ポイントとの連携も行っており、ポイントをインセンティブに予約につなげることもできます。

また、エントリー会員に登録すると無料で店舗情報のが可能ですが、別途有料プランも用意されています。

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ホットペッパーグルメ

ホットペッパーグルメはリクルート社が運営している、ネット予約に強みを持つ口コミサイトです。

ユーザーは単にサイトを通じて飲食店の予約ができるだけではなく、クーポン掲載店を利用した場合にはクーポン適用料金で飲食店を利用できるのが最大の特徴になります。

全国に約10万店の加盟店(2018年7月1日時点)を持ち、ネット予約は年間を通しても7,170万人(2018年5月時点)もの人が利用しています。

店舗情報の掲載に際しては無料で利用できる「お試しプラン」と、検索結果の優位性の担保といった特典のある「有料プラン」があります。

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Retty(レッティ)

Rettyは「レビューよりもレコメンド」というテーマを掲げ、ポジティブな口コミ情報サイトとしてユーザー数を伸ばしています。

Rettyはユーザーと好みが近い人のオススメ店を検索できるのが特徴で、さらに実名による口コミにより信頼度の向上を目指しています。

月間利用者数は約4,800万人で、掲載店舗には無料で掲載をできる無料会員と、Googleマイビジネスとの連携など各種サポートがついた有料会員の2つのコースがあります。

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ヒトサラ

ヒトサラは「プロが作るプロのためのメディア」を標榜し、料理はもとより「料理人」にフォーカスしていることが特徴のサイトです。

サイトに掲載されている料理人は14,615人(2018年3月時点)で、月間2,000万人ものユーザーが利用しています。特に、ユーザーの多くが30歳以上であることが特徴です。

そしてサイトには編集のプロたちがサイト作りを行っているので、プロのカメラマンの撮り下ろし写真で、ユーザーに対してグルメ雑誌を読むような体験を提供できます。

掲載は初期費用を除き月額10,000円のプランが設定されています。

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6. 一休.comレストラン

一休.comレストランは、「レストランと上質なひとときを求める人をつなぐプラットフォームになる」ことをテーマに掲げ、ハイクラスの店の掲載にフォーカスしている点が特徴のグルメサイトです。

会員数は「一休.com」全体で850万人以上掲載数は8,000件以上で、店舗情報の掲載利用に際しては月額の固定料金の設定はなく、成果報酬型になります。

登録には審査が必要で、申し込みから最短1ヶ月ほどかかります。

2. Google マイビジネス

グルメサイトに依存せず、自社で完結する情報発信を目指す店舗であればGoogle マイビジネスの活用が向いています。

Google マップには、無料で店舗情報が掲載されています。掲載がまだの場合は、Google マップから店舗情報を登録できます。

Google マイビジネスはGoogleマップに掲載される情報を編集することが可能なツールで、情報を充実させたり口コミを集めたり、口コミへ返信したりといった取り組みを通じて、店舗の知名度アップや集客向上を目指すことができます。

ほかにも、口コミを得ることでユーザーからの好感度が高くなる効果も期待できます。店舗や施設への高評価は、ユーザーがGoogleGoogle マップで地域やキーワードから店舗検索を行った場合に上位に表示されやすくなることにつながります。

Googleで「蕎麦 老舗」を検索
▲Googleで「蕎麦 老舗」を検索:編集部スクリーンショット

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3. SNS

TwitterInstagram、FacebookといったSNSでは、飲食店などの店舗はアカウントを開設し店舗情報を発信しています。店舗情報などを発信することで店の宣伝ができると同時に、口コミを集めることが可能です。

ビジネスアカウントを取得すればそれぞれマーケティングのための分析機能や、集客に適した予約機能などが使えます。

この3つのSNSには機能の違いにより、それぞれ特徴があります。

拡散性のある「RT(リツイート)」機能があるTwitter写真の力でメニューなどに対する訴求力があるInstagram、そしてリアルなつながりを持つユーザーのコミュニテとなっているのがFacebookです。店舗の特徴や求める客層によって上手な使い分けが求められます。

蕎麦に関するInstagram投稿
▲蕎麦に関するInstagram投稿:編集部スクリーンショット

Instagram:蕎麦に関する投稿とコメント(https://www.instagram.com/p/CLZAcxMgGt_/)

そば屋の口コミ集客のポイント・注意点

実際に口コミ集客に取り組むうえでただ口コミの投稿の場を用意するだけでは、効果的に集客力を発揮できません。

最後に、実際にネット上で口コミを集めるためのポイントについて、詳しく解説していきます。

看板メニューを作り上げる

ネット上で口コミを集めるためには、ユーザーが思わず人に伝えたくなるような強いインパクトを与えるものが必要です。

たとえば実際の生活の中でのやりとりでも、「全般的にメニューのレベルが高い店」という話より、「カレーうどんがものすごく美味しい店」という話の方が、強く記憶に残るのではないでしょうか。

例えば日本橋にある「やぶ久」ではGoogle マイビジネスで自慢の外二蕎麦と人気メニューのカレー南蛮を紹介しており、実際に口コミでは「日本橋でカレー南蛮のお店と言えばこちら」といったようなコメントもいくつか見受けられます。看板メニューが集客に大きく影響するといえるでしょう。

▲やぶ久のGoogle マイビジネスより:編集部スクリーンショット
▲やぶ久のGoogle マイビジネスより:編集部スクリーンショット


▲やぶ久のGoogle マイビジネスより:編集部スクリーンショット
▲やぶ久のGoogle マイビジネスより:編集部スクリーンショット

そば屋だけではなく、飲食店全般に言えることですが、明確に売りになるメニューがあると、ユーザーには口コミをしようという動機が生まれるといわれています。

つまり「看板メニューがある店はネット上で口コミを集めやすいため、もし店舗に人の耳目を集められるような看板メニューがない場合には、グルメサイトなどを活用する前に、まずは看板メニュー作りに取り組むと効果が期待できます。

口コミに返信する

上記でも紹介しましたが、ネット上でユーザーに口コミ投稿をしてもらった場合、その口コミに対して返信するのはもはや多くの企業で取り組まれています。

返信をすることのメリットとしては、その返信に対してさらに投稿者が返信するといった形で会話を重ねてユーザーとコミュニケーションができること、ユーザーからより有用で好意的な内容のクチコミ投稿を引き出せるようになり、口コミサイト全般の良い雰囲気作りにつながります。

さらにこの店はきちんと投稿の一つひとつに目を通しているという印象を与えることで、ユーザーに好感を持ってもらえるメリットもあります。

ステルスマーケティングは行わない

ステルスマーケティングとは、一般的に「ステマ」と呼ばれる行為で、店舗関係者や店舗から依頼を受けた関係者が、一般のユーザーを装って口コミサイトやSNSなどへ書き込みを行う行為を指します。

数年前に、芸能人がこのステマを行ったことで大きな社会問題になったことは記憶に新しいと思いますが、口コミはあくまで第三者の客観的な意見が広がることで信頼を構築できる媒体なので、広告と口コミは明確に区別して展開することが必要です。

口コミをうまく活用して集客アップへ

海外のとある不人気スポーツで、1本の動画に付けられた「こんな面白いスポーツをおじいさんたちに独占させていたなんて!」というたった1つのユーザーのコメントから反響が広がり、ついにはそのスポーツをテーマとしたバラエティー番組まで登場し、大きな人気に結びついた事例があります。 

口コミ集客に取り組む際、自店舗の目的に合わせた口コミプラットフォームの選定も重要になります。たとえばGoogleマイビジネスでは無料で始められ、上手に活用すれば店舗の知名度アップや集客に非常に効果的な媒体です。

低コストであまり手間がなく始められるという点は、SNSも同様です。登録や利用は基本的に無料ですが、一般人でも数万人のフォロワーを持つ人は少なくありません。店舗においても定期的に投稿することでファンの構築や口コミの収集にもつながります。

口コミは軌道に乗せるまでに多少の苦労を伴う場合もありますが、1度広がりを見せれば反響が反響を呼ぶという特徴があります。低予算で高い費用対効果が見込める口コミを、上手に活用するとよいでしょう。

<参照>

ぐるなび決算説明会資料(2021年3月期)

口コミラボ 最新版MEOまとめ【24年9月・10月版 Googleマップ・MEOまとめ】


MEOに関わるサービス「Googleマップ」「Googleビジネスプロフィール」や、各種地図アプリ・口コミサイトは日々更新を続けており、その全容を把握するのは難しくなっています。

そこで口コミラボでは、MEO・口コミマーケティングに役立つ最新ニュースをまとめた「Googleマップ・MEO最新情報まとめ」を毎月発行しています。

本記事では、主に2024年9月・10月の情報をまとめたレポートのダイジェストをお届けします。

※ここでの「MEO」とは、Google上の店舗・施設情報の露出回数を増やしたり、来店行動につなげたりすることで、Google経由の集客を最大化させる施策を指します。
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「ポリシー違反によるビジネスプロフィールの制限」が明文化 ほか【2024年9月・10月版 Googleマップ・MEOまとめ】

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    この記事の筆者

    口コミラボ編集部

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