【前編】Googleマイビジネスのメリット・デメリットを把握しよう

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Googleマイビジネスのメリット・デメリットについて、Googleマイビジネス プラチナプロダクトエキスパート(※)の永山卓也氏に取材する連載企画。全3回でお送りします。※2021年10月25日追記:永山氏は2021年10月、Googleマイビジネス ダイアモンドプロダクトエキスパートに昇格されました。

今回は、「そもそもGoogleマイビジネスとはなんなのか」というところと、「一般の店舗オーナーにとってのGoogleマイビジネスのメリット、デメリット」に関する内容をお届けします。

特にGoogleマイビジネスに登録はしたけど運用について迷っている」「メリット・デメリットを把握した上で運用を始めたい」と考えている初心者の方に必見の内容です!

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Googleマイビジネスは、2021.11.5よりGoogle ビジネスプロフィールという名称に変更されました。
これに伴い、2022年にスマートフォン向けGoogleマイビジネスのアプリが終了します。
アプリ終了前に、これまでと同じように快適に使えるよう今から準備しておきましょう!

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はじめに:Googleマイビジネスとは

ーーでは改めて、「Googleマイビジネスとはなんなのか」というところから解説いただけますでしょうか。

Googleマイビジネス プラチナプロダクトエキスパート 永山卓也氏(以下 永山):

わかりました!

Googleマイビジネスというものがあって、すごく効果が高いらしい」

というような漠然としたイメージを持っているけれど、

「そもそもどういうものかわからない」
「何で効果が高いのかわからない」
「何をしたらいいのかわからない」

などの理由で、導入するかどうか悩まれている方も多いと思います。

たとえばですが、Google検索で地域名とお店のジャンルやメニュー名などを検索した際に表示される、こちらの情報枠↓

Google検索で地域とお店のジャンルを検索した結果
▲Google検索で地域とお店のジャンルを検索した結果:編集部作成

Googleマップで検索をしたときに表示される、店舗や施設などの情報↓

スマートフォン版Googleマップで地域とお店のジャンルを検索した結果
▲スマートフォン版Googleマップで地域とお店のジャンルを検索した結果:編集部作成

これらは勝手に登録(!)された情報であったり、ユーザー、いわゆる利用者が情報を提案し、それをGoogleが採用し生成、掲載された情報であったりします。

Google検索では、地域施設を探すような検索語句の場合はホームページの候補より上枠で表示されたりしますね。

Google検索では、地域施設を探すような検索語句の場合はホームページの候補より上枠で表示される
▲Google検索では、地域施設を探すような検索語句の場合はホームページの候補より上枠で表示されることも多い:編集部作成

そして既にたくさん利用されているGoogleマップの地点情報にも使われているので、非常に多くの人が参考にしている情報です。

見ている人が多く、重要な情報であるにもかかわらず「Googleとお客様だけの情報で勝手に作られ、それが閲覧されている」という、非常に危うく、もったいない状態になっている場合が非常に多いです。

この施設・店舗情報を「オーナー管理者が優先的に加筆編集できるサービス」が、Googleマイビジネスなのです。

施設・店舗情報を「オーナーや管理者が優先的に加筆編集できるサービス」が、Googleマイビジネス
▲施設・店舗情報を「オーナーや管理者が優先的に加筆編集できるサービス」が、Googleマイビジネス:編集部作成

ーーGoogleマイビジネスは「Googleマップなどに掲載された店舗情報を、オーナーとして編集するサービス」ということですね。このGoogleマイビジネスは、無料で提供されていますよね。

永山:

そうなんです。めちゃくちゃ目立つ所に表示されるのに、無料で使えるんですよ!

またGoogleマイビジネスは新機能なども頻繁に更新されていますが、これらの機能の追加はGoogle側で行うため、たとえば「ホームページのリニューアル」のような大きな改修費などもかかりません。

ホームページの場合、お店側がある程度カンタンに記事などを更新するためには更新システム(CMS)の導入などが必要となりますが、これに関しても更新システムがGoogle側に存在するので気にする必要がありません。

ホームページは製作費・手間がかかり、更新システムの作成も必要。Googleマイビジネスではそれが不要
▲ホームページは製作の費用や手間がかかるほか、更新システムの作成も必要。Googleマイビジネスではそれが不要:編集部作成

さらに!

先述したようにGoogleマイビジネスで扱う情報は、すでにGoogle検索またはGoogleマップを利用して多くの人に見られています。

そのため、Googleマイビジネスを使って情報を整備すると、効果が非常に早く期待できるのです。

例を挙げると、SNSであればフォロワーをイチから集めたりしなければなりませんが、そういう手間も要らないわけです。

(更に多く集客したい場合は閲覧者を集める手間を掛ければ、もっと色々できます)

SNS Googleマイビジネス 違い
▲SNSはフォロワーをイチから集めたりしないと情報を伝えられないが、Googleマップの情報はすでにたくさんの人に閲覧されている:編集部作成

ーーなるほど!SNSとの違いというのは考えたことがなかったです。確かにすでに検索もされていて、引っかかる可能性の高いプラットフォームで発信する方が、フォロワーを集めるよりも手っ取り早いですね。

永山:

そうですね。これらが、「効果が高い」とよく言われている理由だと思います。

さらに関連のあるキーワードを投稿機能などを用いて発信し、うまく紐付けることで、そこから先の集客展開も期待できます。

しかもGoogleマイビジネスにはインサイト機能(アクセス解析機能)があり、これが非常にわかりやすく、初心者にも参考にしやすく、使いやすくなっています。

「どれくらいお店が検索されているか」
「どれくらいルート検索されているか」
「どれくらい電話がかけられているか」

などを知ることができます。

さまざまな店舗運営に役に立つ情報や、更なる集客の戦略を考える基礎情報になり、さらにその施策効果の実証もできるという、非常に使える機能を備えているんです。

<ポイント>

  1. Googleマップの情報はすでに多くの人が閲覧していて影響が大きい。登録、管理しないのは危険!&もったいない!
  2. 無料で使えるし、参考になる情報も得られる。

Googleマイビジネスのメリット・デメリットを把握しよう

ここまで、Googleマイビジネスの概要と効果について永山氏にお聞きしました。

ここから本題として、Googleマイビジネスを「店舗オーナー」「チェーンビジネス」「自治体DMO担当者」それぞれの立場で活用する場合、どのようなメリット・デメリットがあるのかについて解説いただきます!

※「チェーンビジネス」「自治体DMO担当者」のメリット・デメリットは、9月17日に公開する後編で紹介します。

一般的な店舗のオーナーがGoogleマイビジネスを活用するメリット・デメリット

ーーまず単独もしくは数店舗規模の店舗オーナーの場合、Googleマイビジネスを活用するメリット・デメリットはどういったものがあるのでしょうか?

永山:

大前提として、店舗オーナーさんであればインターネットにおける現状を鑑みるに、「Googleマイビジネスをやらない手はない」といえます。

メリットは先述の通りたくさんあり、無料で使えてシステムの導入費や改修費がかからない、多くの人に見られているため影響力が大きい、そして効果が早い段階で期待できるといった点が挙げられます。

一方デメリットは、基本的にありません。

ーーデメリットがないというのは意外です。インターネット上では

「Googleマイビジネスに登録するとユーザーが口コミを投稿できるようになるため、評価の低い口コミや誹謗中傷が入ってきてしまう」

という点がデメリットとして挙げられることがあるのですが、これはデメリットではないのでしょうか?

永山:

強いて言うなら、まだ情報がGoogle上に登録されていない、特に表に看板も設置していない会社などの場合、登録することで口コミが投稿できる場所を作ることになります。悪評が入る可能性があるため、この要因を作ってしまうというデメリット的な見方はできます。

ただ、飲食店小売店なども含めた、ほとんどの店舗や施設は、このデメリットは気にしなくてかまいません。

何故なら、多分営業を続けていると、いつかはオーナーの意図とは関係なく、店舗や施設の情報が作られてしまうからです。

Googleやユーザーの情報を基に地点情報が作られてしまうので、営業しているのに情報が存在しない状況はほぼありません。それこそ看板も何もないような店構えでネットにも情報が無いようなお店で無い限り。

店舗情報が存在していれば、オーナーGoogleマイビジネスに登録している有無とは関係なくお客さまからの口コミは投稿することができてしまいますから、先ほど挙げられていたデメリットというのは現実的にはなくなります。むしろ、Googleマイビジネスを使って口コミを監視・管理していく方が健全ですね。

ーーなるほど。たいていのビジネスではすでに情報が掲載されていて、口コミも投稿できてしまうから、新たに悪評が入りやすくなるというデメリット自体がほとんどの場合、存在しないということですね。

永山:

そうですね。

あとはデメリットとして、これも強いて言えばGoogleマイビジネスを知らない人にとっては「使い方を覚えないといけない」、アルバイトを雇っておらずオーナー1人で回している店舗にとっては「時間が足りない」といった問題はあります。

元々の予備知識がどれくらいあるかにもよりますね。たとえばスマートフォンを全く触ったことがない人は、Googleマイビジネスの操作がさすがにカンタンとはいえ、最初は難しく感じるかもしれません。

ーーそれだとマイビジネスのために携帯の使い方から覚えることになりますもんね…。

永山:

ただ、これらはデメリットというより「ハードル」といった方が正しいかもしれませんね。

スマートフォンも、定期的に使っていれば少しずつ使えるようになっていくものです。

ぜひこれを機会にチャレンジしてみてください。

いちばん最初に取り組むとするなら、ホームページとかを作って管理!みたいな事より、よっぽどカンタンに取り組み始められます。

<ポイント>

  1. 店舗オーナーがGoogleマイビジネスをやらない手はない!
  2. Googleマイビジネスに登録することで、新たに悪評が入りやすくなるというデメリットもほとんどの場合は当てはまらない
  3. 予備知識によってはある程度のハードルはあるものの、他のサービスと比べても導入しやすい。

まとめ

今回は、Googleマイビジネスの概要や有用性、一般的な店舗オーナーGoogleマイビジネスを活用するメリット・デメリットについて、永山氏に語っていただきました。

<前編のまとめ>

  1. Googleマイビジネスは無料で使えてシステムの導入費や改修費がかからない。
  2. Google検索やGoogleマップで表示される施設情報は閲覧機会も多く影響力が大きいため、効果が早い段階で期待できる。
  3. 一般の店舗オーナーは1, 2のメリットを享受でき、デメリットは特に無いが、最低限、PCやスマホ操作の知識と編集や情報発信作業を行う時間が必要。




次回は中編です。※追記:9月17日に公開しました。

前編の続きとして、「チェーンビジネス」「自治体DMO担当者」にとってのGoogleマイビジネスのメリット・デメリットについて永山氏に解説いただきますので、お楽しみに!

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プロフィール

永山卓也(ながやまたくや)- Googleマイビジネス プラチナプロダクトエキスパート(※)

「口コミコム」テクニカルアドバイザー&「訪日ラボ」アドバイザー

永山卓也
▲Googleマイビジネス プラチナプロダクトエキスパート 永山卓也氏

ローカルビジネスコンサルティング、店舗マネジメント業を行い、 デジタル、アナログ両面で小売・飲食・宿泊業観光業に豊富な経験。

各都道府県の地方自治体、地域団体などを中心にセミナー、講演実績多数。観光庁 インバウンドの地方誘客促進のための専門家。

Googleマイビジネス プラチナプロダクトエキスパート。Google Maps, Google広告プロダクトエキスパート。東京観光財団 観光おもてなしアドバイザー

株式会社movが運営するお客様の声のDXサービス口コミコム 」テクニカルアドバイザー&インバウンド業界最大級メディア「訪日ラボ」アドバイザー。

※2021年10月25日追記
:永山氏は2021年10月、Googleマイビジネス ダイアモンドプロダクトエキスパートに昇格されました。

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この記事の筆者

口コミラボ編集部

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