2020年、コロナ禍に見舞われたにもかかわらず、小売業界における個人消費は好調という結果になりました。
東京商工リサーチが行った「『小売業の倒産動向』調査 2020年(1-12月)」によれば、1991年以降の30年間で倒産件数は最少でした。これは、外出自粛や三密回避のために「巣ごもり消費」が増えたことが原因と考えられます。
巣ごもり消費にともない、人々が遠出や人込みを避けた結果、生活圏は縮小し、ローカルビジネスの重要性が高まっています。
ローカルビジネスが顧客に店舗のことを認知してもらうために、GoogleマップやGoogle検索とリンクしているGoogleマイビジネスを活用する方法があります。
この記事では、小売店がGoogle マイビジネスに登録するメリットや店舗集客につなげるためのポイントを紹介します。
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※Googleマイビジネスは、2021.11.5よりGoogle ビジネスプロフィールという名称に変更されました。
これに伴い、2022年にスマートフォン向けGoogleマイビジネスのアプリが終了します。
アプリ終了前に、これまでと同じように快適に使えるよう今から準備しておきましょう!
小売店がGoogle マイビジネスを登録するメリットとは?
顧客の生活圏にある小売店への訪問を促すためには、店舗を認知してもらうことが大切です。Googleマイビジネスへの登録には、顧客への情報提供におけるメリットがいくつかあります。
1. 無料で自店舗の情報を掲載できる
Googleマイビジネスとは、Google検索やGoogleマップ上に直接情報を表示できるサービスで、登録は無料で行えます。
ローカルSEO(MEO)によって検索結果の上位表示されることで、自社サイトや関連サイトへの誘導をしなくても、ローカルパックと呼ばれるリストを通じて、閲覧者に直接情報を提供できます。
さらに、オンラインに公開する情報を自社で管理できるので、常に最新の正確な情報を維持できます。
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2. サービス内でユーザーと交流できる
Googleマイビジネスは、店舗の住所、電話番号、営業時間など基本情報を掲載するだけではなく、サービスの中でユーザーと交流できるという特徴もあります。
ユーザーは、店舗に関する口コミや実際の来店時の写真などを投稿することもできます。疑問点がある場合は質問を投げかけることも可能で、店舗側もユーザーからのコメントに対して返信をすることができます。
3. 新規顧客へ自店舗の商品の魅力を売り込める
Googleマイビジネス上には、店舗の基本情報だけでなく、写真によって看板メニューなどの強みをアピールすることもできます。
GoogleマップやGoogle検索などから店舗の詳細情報を確認できるため、新規顧客にも店舗の雰囲気や魅力を感じ取ってもらうチャンスが増えます。
オンラインで情報を探している閲覧者の目に留まれば、店舗への来店確率がアップし、新規顧客獲得につながります。
小売店のオーナーがGoogle マイビジネスで意識すべき4つのポイント
Googleマイビジネスは、新規顧客への店舗の認知促進や、顧客とのコミュニケーションの機会創出など、小売店にとってメリットのあるサービスです。
Googleマイビジネスを活用するためには、いくつかのポイントに注意する必要があります。
1. 店舗情報を確認・更新し、ユーザーの検索需要に応えられるよう正確に保つ
Googleマイビジネスは、オーナー管理の店舗情報掲載サービスであるため、定期的に確認して更新していれば、最新の正確な情報を発信できるという特徴があります。
しかし、店舗情報が他の人に更新されてしまっていたり、更新を怠れば古い情報が掲載され続けたりすることもあるので、こまめにチェックをすることが求められます。
特に顧客にとって重要である営業時間や、イベント時の特別な休業日がある場合はこまめに内容の更新を行うことが大切です。
2. 写真の投稿で商品の魅力や店内外の様子を伝える
Googleマイビジネスでは、店舗の写真を投稿できます。
小売店の場合、店舗の外観の写真を掲載することで、近くを通った人に見つけてもらいやすくなります。
商品の写真は明るい場所できれいに撮影し、掲載している写真を通じて看板商品や人気商品を紹介できます。
ほかにも、店内の様子がわかる写真を掲載することで、どのような雰囲気のお店なのかを新規顧客にも感じ取ってもらうことが可能です。
従業員の社員を掲載することで、どのように店舗が運営されているのかを伝えられます。従業員の写真を利用する場合は、プライバシーへの配慮が必要です。
Googleマイビジネスに掲載する写真として最も適している形式は、JPGもしくはPNGで、サイズは10KB~5MB以内に収まっていることが理想です。
推奨画像解像度は、「縦 720 ピクセル」「横 720 ピクセル」で、「最小解像度: 縦 250 ピクセル」、「横 250 ピクセル」です。
十分な明るさがあり、対象物にピントが合っているものを使用します。大幅な加工や過剰なフィルターの使用は避け、店舗の雰囲気が伝わりやすいものを選ぶことが大切です。
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3. 顧客の口コミへの対応を怠らない
顧客との直接交流できることは、Googleマイビジネスの大きな特徴の一つといえます。
Googleマイビジネス内での交流を積極的に行うことで、新規に閲覧者に対しても、店舗のユーザーがいることをアピールできるだけでなく、顧客の意見を尊重している姿勢を示すことができます。
好意的な口コミが投稿されている場合、店舗への期待値が高まり来店の可能性がアップします。それらの口コミに対して丁寧な対応をとることで、顧客との信頼関係の構築にもつながります。
万が一、悪質な口コミが投稿されても、Googleのポリシーに違反している場合は削除依頼を出すこともできます。
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小売店が注意すべき口コミ6選
新型コロナウイルスに対する小売店の措置についても発信を
現状、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、実店舗への訪問を控えているという顧客もいます。そこで、Googleマイビジネス上にどのようなウイルス対策を行っているかを具体的に提示することも大切です。
1. 「臨時休業」の表示や特別営業時間の告知を行う
状況が頻繁に変化する現状では、臨時休業や特別営業時間に関する正確な情報発信が重要です。
営業時間を変更している場合、通常の業務時間と異なることを明記し、変更がある都度更新します。そうすることで、営業時間はビジネスプロフィールに表示されるので、Googleマイビジネスのページの閲覧者の目にすぐとまります。
さらに、臨時休業をしている場合、ビジネスのステータスを「臨時休業」に設定することができます。臨時休業の定義は、「連続して7日以上休業する」「期間は不明だが休業する」とされています。
また、このいずれかに当てはまらず、時間を調整して営業を続ける場合は、「特別営業時間」というステータスを選択することができます。「一時的に営業時間を変更する」「連続して最長6日間休業する」場合は、こちらに当たります。
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2. 商品提供方法に関する情報を明らかにする
小売店を利用する顧客は、コロナ対策として行われている取り組みにも注目しています。
店内受け取り、宅配、ピックアップ、実店舗内での買い物の可否など、どのような形態で営業しているのかを発信することも重要です。
Googleマイビジネスでは、対応している商品提供方法をユーザーに示すことができます。
方法として、店舗内で商品を購入できる場合は特別な表示はありませんが、できない場合は「店舗内ショッピング可」の属性に「×」が表示されます。
3.健康と安全に関する店舗の対策を明記する
店舗に安心して顧客が足を運べるよう、実施している安全対策についてGoogleマイビジネスを通して周知を図れます。
顧客に対するウイルス対策の例として、「要マスク」「要検温」「要予約」「要座席予約」「飛沫防止設置」「消毒」などの取り組みについて、Googleマイビジネス上に記載をすることができます。
従業員によるウイルス対策については、「マスク着用」「検温」などがあります。
コロナ禍での小売店の営業体制も告知できるGoogle マイビジネス
新型コロナウイルスの感染拡大により、狭まった生活圏で過ごす人々に寄り添ったローカルビジネスのさらなる活用が見込まれます。
Googleマイビジネスは、ローカルビジネスが情報発信を通じて店舗集客を行うための選択肢の1つです。
Googleマイビジネスをこまめに更新することで、コロナ禍で日々状況が変わる中でも、営業時間や営業形態の変更などのタイムリーな情報を発信し続けることができます。
顧客が安全に買い物をするために欲している情報を提供し、コロナ禍でも新規顧客獲得を目指すためには、Googleマイビジネスの活用は重要なポイントになるでしょう。
口コミラボ 最新版MEOまとめ【24年9月・10月版 Googleマップ・MEOまとめ】
そこで口コミラボでは、MEO・口コミマーケティングに役立つ最新ニュースをまとめた「Googleマップ・MEO最新情報まとめ」を毎月発行しています。
本記事では、主に2024年9月・10月の情報をまとめたレポートのダイジェストをお届けします。
※ここでの「MEO」とは、Google上の店舗・施設情報の露出回数を増やしたり、来店行動につなげたりすることで、Google経由の集客を最大化させる施策を指します。
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