各業種におけるGoogleビジネスプロフィール(Googleマイビジネス)の活用方法について、Googleビジネスプロフィール ダイアモンドプロダクトエキスパートの永山卓也氏とざっくばらんに語る連載企画「エキスパートに聞く!業種別GBP活用講座」。
vol.8の今回は、「美容室のGoogleビジネスプロフィール活用」について伺います!
- 前回(vol.7)の記事はこちら→パン屋のGoogleビジネスプロフィール(Googleマイビジネス)活用
※Googleマイビジネスは、2021.11.5よりGoogle ビジネスプロフィールという名称に変更されました。
現時点では投稿機能など、機能面での大きな変更は発表されていないため、従来のGoogleマイビジネスの機能に沿って解説していきます。
参照:Ads & Commerce Blog / Google ビジネス プロフィール ヘルプ
<プロフィール>
永山卓也 - Googleビジネスプロフィール ダイアモンドプロダクトエキスパート/「口コミコム 」テクニカルアドバイザー&「訪日ラボ」アドバイザー
ローカルビジネスコンサルティング、店舗マネジメント業を行い、 デジタル、アナログ両面で小売・飲食・宿泊業、観光業に豊富な経験。各都道府県の地方自治体、地域団体などを中心にセミナー、講演実績多数。観光庁 インバウンドの地方誘客促進のための専門家。Googleビジネスプロフィール(Googleマイビジネス) ダイアモンドプロダクトエキスパート。Google Maps, Google広告プロダクトエキスパート。東京観光財団 観光おもてなしアドバイザー。株式会社movが運営するお客様の声のDXサービス「口コミコム 」テクニカルアドバイザー&インバウンド業界最大級メディア「訪日ラボ」アドバイザー。
石橋美奈子 -株式会社mov マーケティング部 口コミラボ編集
株式会社mov マーケティング部。オウンドメディア「口コミラボ」創業期からインターン(当時)として参加。
現在は「口コミラボ」記事の企画、取材、執筆、編集を担当。
※Googleマイビジネスは、2021.11.5よりGoogle ビジネスプロフィールという名称に変更されました。
これに伴い、2022年にスマートフォン向けGoogleマイビジネスのアプリが終了します。
アプリ終了前に、これまでと同じように快適に使えるよう今から準備しておきましょう!
美容室のGoogleビジネスプロフィール(Googleマイビジネス)活用について
石橋:
今回も業種別のGoogleビジネスプロフィール(Googleマイビジネス)活用について、永山さんとざっくばらんにお話ししていきます。よろしくお願いします!
永山:
よろしくお願いします!
石橋:
今回は、「美容室のGoogleビジネスプロフィール(Googleマイビジネス)活用」について伺っていきます!
美容室、どうやって検索する?
永山:
「美容室」って、色々な言い方がありますよね。
永山:
はい。お店の雰囲気やサービス内容などにもよりますが、理髪店、ビューティーサロン、英語で表記するhair salonなども当てはまりますね。
カタカナ、漢字、英語表記含め、この業種を表現する言い方、コンセプトなどの違いによって広がる店舗ジャンルの表記、表現法がたくさんあるわけです。
こういった呼び方のブレというのは、ウェブサイトを検索する際には割と対応されていてどちらもある程度関連付けられていることが多いと思うんですが、ローカル検索では、かなりそれと比べて認識や関連付けがかなり甘く、きちんとこちら側で言及するなど対応しないと認識されない場合があります。
それぞれのキーワードで検索した時に引っかかっているか、確認すると良いでしょう。
石橋:
そういえば、「食べ放題店のGoogleビジネスプロフィール(Googleマイビジネス)活用」のときも、「ビュッフェ」「バイキング」といったブレがあるという話がありましたね。
永山:
そうですね。少しずつ紐づく様に、Googleでも改善されてきてはいるんですけどね。
石橋:
そうなんですね…。とはいえ現時点では、紐づけるためにGoogleビジネスプロフィール(Googleマイビジネス)でいろんなキーワードをきちんとアピールしたり、口コミを集めたり、Webサイトにもその語句で記載するといった施策が必要になるんですね。
メニュー名でも検索される。キーワード施策が重要に
永山:
美容室を探す時、他にも「パーマ」など、メニュー名で検索することがありますよね。
石橋:
私の場合、ショートヘアを切るのが得意な人にカットしてほしいので、「ショートカット 美容室」とかで検索しますね。
人によっては「カラー」や「縮毛矯正」など、その時やりたい髪型や髪色によって、キーワードも変わりそうな気がします。
永山:
はい、あと、同じカラーでもヘアカラー、白髪染め、ヘナなどの種類があったりしますよね。
美容室、ヘアサロンといったキーワードが大キーワードだとすれば、カラー、白髪染め、ヘナなどは中キーワードになるわけですが、他の業種に比べて需要が高く、検索されやすいんです。
石橋:
確かに、自分自身もユーザーとしてそういった検索をすることが多い気がします。
永山:
そうですよね。
あと美容室の特性として、髪を切る・染める以外にも、対応しているサービスでもキーワードがたくさんありますよ。ざっと挙げてみましょうか。
- ヘッドスパ、フットスパ
- リフレクソロジー
- ヘアトリートメント
- 着付け
- ヘアメイク、メイク
- エクステ
- ウィッグ
- つけまつげ、まつエク
などなど、挙げ始めるとキリがないくらいありますが、こういったサービスを行っているならば、キーワードとしてきちんと言及して紐づけるというのが、美容室のGoogleビジネスプロフィール(Googleマイビジネス)における、かなり優先順位の高い確認事項と施策になります。
こういったサービスは、髪の毛だけでなく顔や体全体を綺麗にしたいという需要に応えられるわけですよね。差別化する意味でも、行きたいという気持ちを高める意味でもアピールすることが重要です。
石橋:
なるほど。店舗のサービスの領域によって、狙いたいキーワードが異なってくるわけですね。
写真は客層と合っているか。「こういう美容室だと思ってほしい」というイメージにリンクしているか
永山:
あとは、写真の投稿も重要ですね。
美容室は見た目を整えに行くためのものなので、美容室の写真の見た目も、お客様は気になります。
石橋:
そうですよね…!
鮮やかなヘアカラーの写真だったり、見栄えの良い綺麗な写真がたくさん載っていると、行きたくなりそうです。
永山:
いえ、実は「鮮やかな写真、綺麗な写真を載せるべきか」というのも、美容室の特性によって変わってきます。
業種業態や狙いをどこにするかによって、何が「見栄え」になるのかの定義が違うという話です。
石橋:
見栄えの定義が違う…?
永山:
例えば、「うねりを綺麗にしたい」といった、お悩み解決的な需要を狙っている場合です。
身近に思えないような綺麗なモデルの写真よりも、リアルに撮った写真を体験談として載せた方が良いケースもあります。
どちらが有効かは店舗によりますが、未来のお客様への伝わり方を意識することが重要になります。
石橋:
確かに、最初から髪の毛がすごく綺麗な人がモデルだったりしたら、説得力に欠けるかもしれませんね…。
永山:
オーナーが「こういう美容室だと思ってほしい」というイメージにリンクした写真とはなんなのかを考えて写真を入れたいですよね。
石橋:
なるほど…場所や業種業態、何を狙っているのかによって戦略が全然違いますもんね。
私は単に、鮮やかな写真、綺麗な写真の方が集客できそうだと思っていました。
永山:
そうですね、それで客層と合っていない写真をたくさん載せてしまっていたりします。
お客様がその写真を見た時に「来たくなるか」、というのを基準に考えたいですね。
石橋:
確かにそうですね…!
他に、考えておきたいポイントはありますか?
永山:
美容室は滞在時間が長いので、内装も重視されます。写真を見た時に内装が出てこないと敬遠されることもあるので、雰囲気も含めてきちんと伝えてあげましょう。
あとは美容室の場合、「誰に切ってもらうか」が重要だったりするので、ホームページとかに美容師さんの顔を出していることがほとんどです。
ただ、こういった写真はホームページには載せているものの、Googleビジネスプロフィールには載せていないということが多いんです。
なので、Googleビジネスプロフィールでもスタッフやオーナーの写真を整備していった方が良いですね。
石橋:
なるほど。美容室だと、予約サイトやホームページの他にも Instagramでヘアースタイルを検索→Googleマップで検索して場所を確認 という導線も多そうです。
そこでGoogleマップに写真を全然載せていなくて、離脱されちゃったらもったいないですね。
美容室のメニュー登録のあり方
永山:
メニューでは、「何がどのくらいの金額なのか」というのを知らせることが重要です。
1,000円カットもあれば、10,000円以上する美容室もありますよね。それが同じ検索結果に載ることもあるわけです。
お店の価格帯を知ってもらうことや、何がオプションとしてあるのかを知ってもらうことが必要です。
石橋:
確かに、価格帯がGoogleマップ上でわかると便利ですね!
ちなみに、美容室ではシャンプーとかトリートメントを売っていたりすると思うんですが、あれも商品としてアピールした方が良いですか?
永山:
それで何を狙っていくのかによると思います。
シャンプーとかトリートメントを美容室で売っていることが分かったとして、「だから行きたい」という次の行動に結びつくかというと、ほとんどの場合そういうわけではないですよね。
石橋:
確かに、シャンプーはついでに買う時があるくらいで、普通はカットやカラーなどをしてもらうために行きますね。
美容師さんが何が得意なのかとか、どういうサービスに対応しているかとかが知りたいです。
永山:
はい。Googleビジネスプロフィールで展開するメニューや投稿などのあり方も、戦略によって変わります。
シャンプーやトリートメントといった商品は、リピーターの来店後に売るEC導線として考えているのであればアリだと思いますが、それよりはプランなどを載せておく方が、来店には結びつきやすいかなと思います。
永山:
今回はいかがでした?
石橋:
写真の載せ方が、ターゲットやコンセプトによって変わってくるというのが面白かったです。
永山:
そうですね。何にしても、ターゲットやコンセプトに合わせて投稿などの施策を考えるというのは重要だと思います。
石橋:
勉強になります…!
あと、最初の「呼び方のブレ」というのが食べ放題店の回で聞いた話とすごく似ていたのも興味深かったです。連載の別の回で得た知識が、こうしてつながってくるのが面白いですね。
今後の連載もよろしくお願いします!
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