Facebookページとは、企業が顧客とコミュニケーションを取ったり、プロモーションを行ったりする目的などで活用されるFacebookの機能です。
公式サイトを作る場合に比べ、Facebookページは手軽に作成でき、投稿が多くのユーザーに届きやすいという特徴があるため、大企業をはじめ飲食店や小売店といったさまざまな業態の事業が利用しています。
宿泊業界では、老舗旅館がFacebookページを利用してイベントや観光情報を発信するといった運用事例が見られます。
本記事では、旅館でのFacebook運用におけるポイントや、旅館におけるFacebookの活用事例、運用時の注意点を紹介します。
※2021年1月、Facebookページへの「いいね!」ボタンの削除が発表されました。今後フォロー機能のみが残り、ページのファンはフォロワー数として表示されます。「いいね!」はフォローに自動的に置き換えられることになっています(2021年1月28日追記)
※Googleマイビジネスは、2021.11.5よりGoogle ビジネスプロフィールという名称に変更されました。
これに伴い、2022年にスマートフォン向けGoogleマイビジネスのアプリが終了します。
アプリ終了前に、これまでと同じように快適に使えるよう今から準備しておきましょう!
旅館向けFacebook運用の基本
Facebookには「Facebookページ」という機能があり、Facebookページは幅広い業界の企業や団体に利用されています。
この項目では、旅館がFacebookを運用するにあたっておさえておきたい点を2つ紹介します。
ポイント1. 「Facebookページ」を使用
Facebookには、ユーザーのプロフィールが表示される個人用ページと、主に法人が作成するビジネス用ページの2種類があります。ビジネス用に使用されるページは「Facebookページ」と呼ばれており、個人アカウントを使って作成できます。
Facebookの設定で公開状態を変更できる個人用ページと異なり、Facebookページの内容はGoogle検索やYahoo!検索といった外部の検索サイトにも反映されるため、Facebookページは旅館でのSNS運営に向いています。
また、機能面の特徴として、FacebookページではGoogleマイビジネスや企業のWebサイトのように「営業時間」「所在地」「事業内容」といった情報も登録できます。
このようにFacebookページには企業向けの機能が充実していることから、中には公式ウェブサイトの代わりにFacebookページのみを作成する企業や店舗もあります。
ポイント2. 写真をうまく使って顧客の関心を集める
Facebookページでは、テキストを使った投稿だけではなく、写真や動画といったコンテンツも投稿できます。
飲食店や旅館・ホテルといった体験を提供するサービスの利用を検討しているユーザーは、建物内の雰囲気や周辺の景色などを確認するためにページを訪れる場合もあります。
こうしたユーザーの関心を集めるためには、Facebookページで客室のようすや周辺の観光スポット、旅館の受付など複数の写真を投稿することが効果的です。
InstagramなどのSNSと異なりFacebookは文章によるコンテンツが主体ではあるものの、適度に写真投稿を行うことで、施設内外の雰囲気や広さといった文章では伝えきれない部分をアピールできます。
旅館Facebookの活用事例3選
宿泊業界では、Facebookページを活用したプロモーションを行っている老舗旅館の事例も多数あります。
この項目では、旅館におけるFacebookの活用事例を紹介します。
事例1. 四万温泉くれない旅館:こまめに更新
群馬県吾妻郡にある「四万温泉くれない旅館」は、1934年に創業した3代に続く老舗旅館です。
四万温泉くれない旅館では公式Webサイトの他にFacebookページも運営しており、Facebookページでは旅館の情報や、地域の様子を投稿しています。
1日に1回〜2回程度の頻度で更新を続けており、投稿にも写真や動画を使うなど現地の情報をリアルタイムに発信しています。
事例2. 加賀屋(和倉温泉 旅館):顧客と密なコミュニケーション
1958年に創業した「加賀屋」は、石川県金沢市にある老舗旅館です。Facebookページ上には旅館周辺の地域に関する情報や、オンラインショップの情報、ブログ投稿の紹介などさまざまな種類の投稿が公開されています。
金沢市内の特産品や飲食店に関する投稿もあり、旅館の情報だけではなく周辺の観光スポットを調べる際にも役立てられます。
加賀屋のFacebookページ上には投稿に関する質問や感想など、ユーザーからのコメントも多々寄せられており、それぞれのコメントに返信があるなど顧客とこまめなコミュニケーションをとり良好な関係を構築しています。
事例3. 伊豆高原・日の出屋:多言語対応した投稿
静岡県伊東市にある老舗旅館「日の出屋旅館」では、国内のユーザーだけではなく、海外のユーザーも意識したFacebookページ運営を行っています。
日の出屋旅館のFacebookページでは、旅館周辺で行われるイベントや観光情報を中心とした投稿が公開されています。
多言語に対応した投稿がされている点が日の出屋旅館のFacebookページの特徴で、ほとんどの投稿が日本語・英語・中国語(簡体字)で書かれています。
Facebookの投稿を多言語対応にすることで、海外から伊豆高原への訪問を検討しているユーザーにも旅館の最新情報が伝わりやすくなっています。
旅館がFacebook活用で注意したい3つのポイント
旅館のFacebookページには、宿泊先を探している国内のユーザーや、訪日を検討している海外のユーザーなどが訪問します。幅広いユーザーに対応したFacebookページにするには、多言語での投稿を行うなどの工夫が求められそうです。
この項目では、旅館がFacebookを活用する際に注意すべきポイントを紹介します。
ポイント1. 顧客目線の情報発信を心がける
Facebookページに掲載する投稿は、顧客が知りたい情報を察知して作成することが重要です。
例えば、割引やクーポン情報といった広告要素の強い投稿がほとんどを占めているようなページの場合、旅館の雰囲気を知りたくてFacebookページを訪問したユーザーに興味を持ってもらうことは難しいでしょう。
顧客目線の情報発信を実現するためには、これまでに旅館を訪れた顧客やリピーターの属性を探るなど、顧客のニーズを分析することも求められます。
ポイント2. 訪日外国人も意識して投稿する
Facebookページ上の投稿内容は、国内のユーザーだけではなく海外のユーザーも発信の対象に含めることで幅広い層の顧客獲得につながります。
オリンピック開催国でもある日本では、一度は新型コロナウイルスの影響で落ち込んだ訪日外国人数が今後盛り返す可能性も考えられます。
新型コロナウイルスの影響下で訪日外国人の利用が少ない旅館も、日本語に加え英語や中国語、韓国語など多言語で情報発信を行うことで、海外にいるユーザーに旅館の魅力をアピールしやすくなるでしょう。
ポイント3. 双方向の交流を大切にする
Webサイトと異なり、FacebookをはじめとするSNSでは「いいね!」「コメント」などの機能を通じて、ユーザーと企業が気軽に交流できるという特徴があります。
企業が運営するFacebookページの中には、コメント欄でユーザーの参加を促すキャンペーンを実施するなど、Facebookページの特徴を活かしたプロモーションを実施している事例も見られます。
旅館がSNSの機能を活かしたFacebookページの運用を行うには、寄せられたコメントの返信をこまめに行うなどが挙げられます。このように顧客とのコミュニケーションを頻繁に行うことで、顧客との関係性を保つ効果が期待できます。
運用時には写真や双方向のコミュニケーションなどの工夫を
旅館がFacebookを運用してプロモーション活動を行う場合、個人アカウントを使用するのではなく、ビジネス向けに利用される「Facebookページ」を使用します。
旅館は観光との関連性が高いため、季節感を取り入れた投稿をこまめに行う、文章だけではなく写真を取り入れて現地の雰囲気を伝えるなど、投稿方法に工夫が求められるでしょう。
また、一部の旅館で取り入れられている投稿の多言語化などは、海外のユーザーに訴求するために有効な手段のひとつと言えます。
訪日外国人を意識したコンテンツを投稿することで、新型コロナウイルスの収束後には海外からの集客力の回復にも効果が期待できるでしょう。
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