インフルエンサーを起用した口コミプロモーションは、消費者の購買意欲促進に効果的な手法として注目されています。SNSの普及により、強い発信力を持つ個人のインフルエンサーが登場し、さまざまな消費やサービスのPRを行うようになりました。
今回は、インフルエンサーマーケティングの動向をふまえ、口コミプロモーションの効果やインフルエンサーを起用した口コミプロモーションを行うメリットについて解説します。
インフルエンサーマーケティングの新常識
インフルエンサーといえば著名人をイメージしがちですが、現在は必ずしも「インフルエンサー=著名人」というわけではありません。このようなインフルエンサーマーケティングの新常識や現状をふまえ、主な5つのパターンについて紹介します。
インフルエンサーマーケティングとは?
インフルエンサーマーケティングとは、企業や商品・サービスの情報を、社会的に影響力がある人物「インフルエンサー」による拡散を通じマーケティングをする手法です。
従来は企業自らが広告を出し、ユーザーへのPR活動を行ってきました。現在は、企業がインフルエンサーに商品やサービス・報酬を提供することで、インフルエンサーの持つコミュニティを通じ情報を拡散してもらうインフルエンサーマーケティングが確立しました。
インフルエンサーマーケティングの5パターン
インフルエンサーマーケティングには、Instagram・Twitter・Facebook・YouTube・ブログを活用する5つのパターンがあります。
Instagramでは「インスタグラマー」と呼ばれ、著名人並みのフォロワーを抱えるインフルエンサーが数多く存在します。女性を中心にコスメやファッション、グルメなどのジャンルで、個性ある写真を投稿しているのが特徴的です。写真にはコメントとハッシュタグが添えられるため、商品の公式アカウントへ誘導することなどができます。
Twitterは情報の拡散性が高く、拡散のスピードも早いのが魅力です。匿名性の高いTwitterでは、消費者はよりリアルな声を投稿するケースが多い傾向にあります。Twitterで話題になる投稿はインフルエンサーによるものが中心のため、企業のインフルエンサーマーケティングで有効活用できます。
Facebookは、交友関係を持つ者同士がフォローしあうSNSのため、インフルエンサーは生まれにくいメディアといわれています。マーケティングに活用する場合は、企業やサービス・商品のFacebookページを作り、他のSNSと連携して運用することなどが効果的です。
YouTubeは長めの動画で商品やサービスを紹介してもらうことで、ブランディング価値が発信されるといった効果が期待できます。利用者層は10〜20代が多いため、若者をターゲットとしたマーケティングにおすすめです。若者に影響力のあるYouTuberも増えており、近年ではインフルエンサーマーケティングをしたい企業とYouTuberをマッチングするサービスも登場しました。
ブログは最も歴史の長いインフルエンサーマーケティングの手法といえます。文章と画像、動画でPRできるため、訴求力の高い手法とされています。近年では、ネイティブ広告として用いられるケースも増えました。
インフルエンサーマーケティングの現状
数あるインフルエンサーマーケティングの手法のなかでも、YouTuberの市場規模は急速に拡大しているのが特徴です。2017年の市場規模は、前年比約2.2倍の219億円となりました。2022年には、2017年の2.6倍に拡大すると予想されています。
近年では、個人消費者をインフルエンサーとして活用する企業も増えているのが現状です。企業側がSNSを活用したマーケティングを行う際には、ユーザーがいつ情報を受け取りどれくらいの頻度で目にするのか、SNS上でどのような反応を示すのかといったことを複合的な視点で分析し、戦略を立てることが必要です。
口コミプロモーションの効果
次に口コミプロモーションの概要を確認し、口コミの影響力やプロモーションへの効果について解説します。
口コミプロモーションとは?
口コミプロモーションとは、実際の利用者の口コミによるプロモーションを意味します。自社で集めた利用者の口コミを活用した方法と、インフルエンサーなどに商品やサービスの利用を依頼し、口コミを発信してもらう方法の2つがあります。
口コミプロモーションを実施すると、より信頼度の高い一般消費者目線の口コミによってサービスや商品のリアルな魅力を発信することが可能です。また、従来の広告を用いたPR方法とは異なり、コストを低く抑えることもできます。
特にSNSでの口コミの拡散力は非常に大きいことから、サービスやブランドの認知拡大に効果があるとされています。また、ネガティブな口コミも、よりリアルな消費者の感想として、ユーザーに信頼感を与えることにつながることもあります。
今も昔も変わらない口コミへの信頼
口コミは発信者と受信者の間に、利害関係がないことから信憑性が高いのが特徴です。企業が発信する情報よりも、口コミのほうが信頼される傾向にあります。
口コミから利用者の生の声を収集し掲載することで、自社メディア上で発信したとしても信憑性を高めることができるため、ユーザーの消費行動の促進につながります。
また、実際の利用者にしか分からない商品やサービスの「裏技」のような使用方法などが口コミで投稿されてユーザーの間で話題になることもあり、想定外の反響を得ることも可能です。
ネット社会が引き起こした口コミの影響力
口コミの影響力は、情報の信頼性とネットワーク規模の相乗効果で発揮されます。口コミは量が増えれば増えるほど信憑性が増すため、時間が経てば経つほど信頼性が増す仕組みです。口コミにより蓄積された情報はいつでも検索し探し出すことができ、多くの購入検討者に大きな影響を与え続けます。
2000年代半ばから、企業が口コミマーケティングに注目した背景として、ブログやSNSなどの普及が挙げられます。ソーシャルメディア上の人間関係を表すソーシャルグラフや、興味関心でのつながりを表すインタレストグラフが一気に拡大しました。1人が持つネットワーク規模は、数百から数十万人の規模にまで成長したことから、口コミの影響力も大きく拡大しています。
口コミPRにインフルエンサーを起用する理由
口コミプロモーションでインフルエンサーを起用するメリットや期待できる効果について解説します。
企業ができない層へのプロモーション
インフルエンサーを起用した口コミプロモーションでは、これまで企業が行ってきたプロモーションでは認知拡大が難しかった若年層もターゲットにすることが可能になりました。
特にSNSの利用数が多い10〜40代へアプローチしたい場合、インフルエンサーの口コミには、非常に大きなプロモーション効果が期待できます。
また、インフルエンサーを起用した新たな口コミプロモーションと従来行っていたプロモーションを組み合わせることで、より幅広い層の集客につなげられるのが特徴です。
ファンを新規顧客として獲得
一般的にSNSのフォロワーは友人やネット上で関わりのある人が中心となりますが、SNS上で絶大な影響力を持つインフルエンサーがのフォロワーの中にはファンも含まれます。
ファンは自身の憧れのような存在であるインフルエンサーと同じものを使用したいと感じるケースが多いため、一般的なフォロワーよりも消費行動が活発化しやすいのが特徴です。インフルエンサーが発信する口コミや情報は信用されやすく、より大きな宣伝効果と購買意欲の促進が見込めます。
インフルエンサーのファンをはじめ、商品の購入やサービスの契約を検討中のユーザーは、新規顧客となることが見込まれます。ファンの獲得が見込み客、そして新規顧客の獲得までつながることが期待できるでしょう。
ターゲットを絞った、高い費用対効果が期待できる
インフルエンサーを起用した口コミプロモーションでは、企業がターゲットとしたい属性のフォロワーやファン層を持つインフルエンサーに口コミを依頼することで、ターゲットを絞った情報発信ができます。そうすることで、従来よりも、宣伝コストを抑えて大きな効果が期待できるプロモーションを行うことができます。
これまで企業が自ら行ってきたプロモーションでは、広告費を費やし商品やキャンペーンなどの認知拡大を図ってきました。しかしSNSが普及した現代では、SNS上で強い影響力や発信力を持つインフルエンサーに宣伝を依頼することで、高い費用対効果を生み出すことができます。
高い費用対効果が期待できるインフルエンサーマーケティング
SNSの普及により、強い発信力を持ち若年層への影響力が大きいインフルエンサーに自社のサービスや商品の宣伝を依頼することで、より大きなプロモーション効果が期待できるようになりました。
また、口コミはユーザーの生の声が反映されるため、企業が発信する情報よりも信頼度が高いといわれています。口コミプロモーションにインフルエンサーを起用することで、莫大な広告費を費やして行う従来の手法に比べ、高い費用対効果が見込めるとして注目されています。
これまで企業が獲得できなかった顧客層への認知を拡大させ、さらなる集客促進につなげる手法として効果が期待できるといえます。
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