POSレジとは、POS(Point of Sale:販売時点情報管理)システムを導入したレジのことを指します。
店舗での会計と同時に売り上げた商品の情報を集計し、在庫チェックや商品ごとの売れ行きなどのデータ管理を可能にするツールです。1970年代にアメリカで開発されたPOSレジは、現在では日本中の小売店や飲食店、大型店舗など幅広く導入されています。
本記事では、POSレジの中でも特に「小売店」での活用に向いているものについて、それぞれの特徴や費用などについて解説していきます。
小売店で導入したいPOSレジ15選
POSレジは販売情報を集約して蓄積・分析するツールであり、お店の売上改善に役立ちます。
今回は、POSレジの導入を検討する飲食店で導入したい15のPOSレジを、「タブレット型のPOSレジ」「据置型のPOSレジ」「小売店に特化したPOSレジ」に分けてまとめました。
「タブレット型」はiPadなどのタブレットを活用するタイプ、「据置型」は卓上に設置するタイプです。
「小売店特化型」では、タブレットタイプの中でも、在庫管理や顧客管理、商品リストの登録など小売店に必要な機能を兼ね備えた専用POSレジを掲載しています。
■全業種に対応、タブレット型のPOSレジ5選
- Airレジ
- Square
- スマレジ
- ユビレジ
- Tabレジ
■据置型(卓上に設置するタイプ)のPOSレジ3選
- BCPOS
- FreePOS
- EasyPOS
- SPIRE POS
- POS+retail
- NEXPO
- Orange POS
- Uレジ STORE
- ReTELA
- LoyversePOS
タブレット型のPOSレジ5選
ここでは、基本的な機能が搭載され多くの店舗で活用されている、タブレット型のPOSレジを紹介します。
1. Airレジ
- 端末:iPad
- 初期費用:なし(必要なら周辺機器は別途購入)
- 月額:0円
Airレジは、iPadとレシートプリンター、インターネットの環境さえあれば簡単に使えるPOSレジアプリです。
店舗運営に必要な基本機能の「注文入力・会計」「点検・精算」「売上分析」「顧客管理」「商品管理」やユーザーサポートは無料で利用できます。
商品登録にCSVファイルが利用できるので、さまざまな種類の商品を扱うお店でも商品リストのデータさえあれば、商品管理やデータ反映、レジ乗り換えも簡単に行えます。
また、オプション機能の「Airペイ」は35種類のキャッシュレス決済に対応した決済端末です。かかる費用は決済手数料のみで、振込手数料と月額の固定費は無料で利用できます。
2. Square
- 端末:タブレット
- 初期費用:なし(キャッシュレス決済用のSquare Readerは7,980円)
- 月額:0円(キャッシュレス決済時に決済手数料が発生)
Squareは、アメリカのSquare社が提供するPOSレジアプリで、さまざまな業種に対応し、世界中で200万以上の導入実績があります。
Square社は決済サービスに特化した事業者で、SquareはPOSレジの機能は完全無料で利用できますが、クレジットカードなどのキャッシュレス決済を利用する場合には決済手数料が発生します。
決済手数料は以下のようになっています。
- Visa・Mastercard・American Express・Diners Club・Discover・交通系の電子マネー:3.25%
- QUICPay・iD・手入力決済・ブラウザ決済(Visa、Mastercard、American Express):3.75%
- JCB:3.95%
3. スマレジ
- 端末:iPad、iPhone
- 初期費用:要見積もり
- 月額:0円〜(無料トライアルあり)
スマレジは、0円から利用できるクラウド型のPOSレジサービスのアプリで、飲食業やアパレルなどの小売業、美容室やエステなどさまざまな業種に対応しています。
店舗の規模や利用状況に応じた5つの料金プランが用意されていて、スタンダードプランではPOSレジの基本機能を月額0円で利用でき、メールでのサポートもサービスされます。
また、スマレジ・アプリマーケットからアプリを購入すれば、スマレジの機能を自由にカスタマイズできます。この機能はスタンダードプランでも利用できるので、必要なアプリだけ購入して不要なコストが抑えられます。
4. ユビレジ
- 端末:iPad
- 初期費用:要見積もり
- 月額:6,900円〜(無料トライアルあり)
ユビレジは2010年、iPadが発売された年に「タブレットを利用するPOSレジ」としていち早くリリースされました。飲食業や小売業、サービス業などさまざま業種に対応しており、現在までに国外も含めて3万件以上もの導入実績があるPOSレジサービスのアプリです。
サービス開始から10年にわたって蓄積されたノウハウと利用者の声を反映させたユビレジは、売り上げ向上のための「経営の見える化」や導入前・導入後のサポート体制が充実している堅実なサービスです。
5. Tabレジ
- 端末:TabレジAndroid端末
- 初期費用:1年ごとのレンタル契約ならハードウェア本体代は無料
- 月額:12,800円
Tabレジは、小売業、アパレル業、移動販売やチェーン業などさまざまに対応できるスマートPOSシステムです。
POSシステムは「購入プラン」とレンタル契約の「フリープラン」で提供され、フリープランでは、Tabレジ本体・キャッシュドロワー(※現金を収納する部分)・ロールペーパー5巻(レシートや領収書用の紙)・バーコードスキャナーのハードウェア本体が無料貸与され、初期設定や修理・交換、サポートも無料で受けられます。
Tabレジシステム専用の端末と連動する周辺機器を開発・提供するため、機器間でのトラブルが抑えられます。
据置型のPOSレジ3選
ここでは、小売店での利用に向いた据置型(タブレット型ではなく、卓上に設置するタイプ)のPOSレジシステムを紹介します。
1. BCPOS
- 初期費用:195,000円〜
- 月額:5,000円〜
BCPOSは、レジ業務から売り上げ・在庫管理、クレジットカードやキャッシュレス決済にも多彩に対応するオールインワンのPOSレジシステムです。
中国人がよく利用する「WeChat Pay」「Alipay」に対応するなど、インバウンド(訪日外国人)向けの対策も充実しています。
設備のハードウェアとシステムのソフトウェアの両方を導入する必要がありますが、店舗の規模や業務形態に合わせて設備選択して導入できるメリットもあります。
2020年の経済産業省「IT導入補助金」のベンダー企業として認定されており、IT導入補助金を利用してBCPOSを導入すれば、費用の最大3/4が補助されます。
2. FreePOS
- 初期費用:レンタルなら月額8,000円、一括支払いなら1,030,000円
- 月額:要見積もり
FreePOSは、小売業をはじめ、飲食業やサロンなどの各業種専用ソフトが付属したタッチパネルで使える据置型のPOSレジです。
小売店向けのFreePOSでは、バーコード管理で在庫や欠品がすぐに把握できたり、SKU単位(Stock Keeping Unit:最小管理単位)での在庫管理など小売店やアパレルに特化した機能が充実しています。
低価格での設備レンタルが可能でクレジット決済の初期費用も無料なため、コスト面でPOSレジの導入を迷っていた小規模店舗などにも導入がしやすいPOSレジサービスです。
3. EasyPOS
- 初期費用:なし
- 月額:7,500円〜
EasyPOSでは、小売・アパレル、アミューズメント、サロンや飲食など、各業種に特化したPOSレジをパッケージで提供しています。
据置型のEasyPOSでは、POSレジ本体・レシートプリンター・キャッシュドロワーが初期費用なしで導入でき、電話やリモートでのサポート、出張修理も日本全国に対応しています。
小売・アパレル店向けのパッケージでは、在庫管理やポイントカードシステムによる顧客管理、クラウドを利用したデータ管理・売上分析など小売店に必要な機能を備えています。
小売店に特化したPOSレジ7選
ここでは、小売店での利用に特化して設計されたタブレット型のPOSレジを紹介します。
1. SPIRE POS
- 端末:パソコン、タブレット、スマートフォンなど
- 初期費用:なし
- 月額:6,800円〜(無料トライアルあり)
SPIRE POSは、2020年10月から正式にサービスが開始された新しいPOSシステムで、アパレルや雑貨などの小売店からリサイクルショップなど、幅広い業種に対応するウェブブラウザで動作するクラウドPOSアプリです。
Google Chrome、Microsoft Edge、Safariなどの最新ブラウザで利用でき、対応するブラウザさえあればパソコン・タブレット・スマートフォンなど、手持ちの端末から運用できます。
SPIRE POSは定期的にクラウドにバックアップを取り、データをすべてクラウド上に保管するため、店舗端末の故障や障害発生時などでもデータの消失を防ぎます。
2. POS+retail
- 端末:iPad
- 初期費用:450,000円〜
- 月額:12,000円〜
POS+retailは、クラウドPOSレジ「ポスタス」の小売店へ特化したPOSレジサービスです。
日行業務・人件費の効率化を図るための分析機能や、英語や中国語をはじめとした多言語対応、パスポートを読み取っての免税対応機能など、小売店での利用に役立つ機能が備わっています。
初期費用ではPOSレジ本体(iPad)、アクセスポイント(※iPadとプリンターをWi-Fiでつなぐ機器)、レシートプリンター、キャッシュドロワー、バーコードリーダー、カスタマーディスプレイ、自動釣銭機などが含まれ、設置や導入のサポートも行ってくれます。
3. NEXPO
- 端末:iPad
- 初期費用:なし
- 月額:980円〜(無料トライアルあり)
NEXPOは、初期費用0円から利用できる小売店に特化したiPad専用POSレジアプリです。
在庫管理や売上分析、クレジットカードの連携などのオプション機能は、店舗の規模や業態に合わせて導入できます。
また、店舗ごとに機能をカスタマイズできるので、たとえば紳士服のアパレル点では顧客の肩幅や腕の長さなどの情報を保存・スタッフ間で共有できるような機能を新しく取り入れたり、ショートカットボタンを新しく設定したいなど細かな要望にも対応してくれます。
4. Orange POS
- 端末:iPad
- 初期費用:要見積もり
- 月額:9,800円〜(無料トライアルあり)
Orange POSは、Orange Tabletシリーズのタブレットで利用できるPOSレジシステムです。
オフラインでの精算業務も可能なため、地下や催事場などインターネット接続ができない場合でも、事前に登録した商品情報の閲覧や売上データの記録ができます。
また、バーコードリーダーがなくてもiPadのカメラ機能で商品や会員情報のバーコードを読取れるので、タブレットPOSレジを手軽に始めたい場合に利用きます。
Orange POSと在庫管理・棚卸しの「OrangeStock」を連携することで、売上情報と在庫情報が連動し、日々の在庫管理から棚卸までを一括で管理できます。
5. Uレジ STORE
- 端末:iPad
- 初期費用:要見積もり
- 月額:要見積もり
Uレジ STOREは、小売店向けにUSENが提供する、多機能・低価格なタブレット型POSレジアプリです。
在庫管理、免税販売、バーコード機能、複数店舗管理など、小売店に特化した各種機能が用意されています。
オプションとして日報機能や顧客管理機能があり、顧客管理機能ではセールなどのお知らせメールを利用客へ送ることもできます。
Uレジ STOREはサポート体制が充実しており、システム導入前と導入時に専門のスタッフが訪問し、利用者に合わせたサービスの提案・商品の初期登録や機材の設置などのサポートを行います。
6. ReTELA
- 端末:専用タブレット
- 初期費用:なし(必要なら周辺機器は別途購入)
- 月額:9,100円〜(5年払いのタブレットプランの場合)
ReTELAは、小規模から複数店舗までさまざまな業種の小売店に対応したクラウド型POSシステムです。
レジでの会計記録がそのままクラウドに集計されるため、毎日のレジ閉め・集計データの本部への送信などの閉店業務の効率化が可能です。
3,000社以上の導入実績があり、電話サポートや遠隔操作対応をはじめ、POS本体の故障時には技術員の現地派遣なども日本全国を対象にサポートを行っています。
また、申し込みから最短3日で店舗への導入が可能というスピードも特徴の一つです。
7. LoyversePOS
- 端末:タブレット、スマートフォン
- 初期費用:なし(必要なら周辺機器は別途購入)
- 月額:0円(高度な在庫管理などの有料オプション有り:無料トライアルあり)
LoyversePOSは、小売店や飲食店での利用に特化したタブレットPOSレジアプリです。
基本的なPOSレジ機能は無料で利用できますが、使用検証済みのPOSレジ用のタブレットや周辺機器、オプション機能などの購入もできます。
店舗間での在庫の移動や在庫数が少ない商品の通知など高機能な在庫管理が特徴で、無料のアプリ「Loyverse Dashboard」使用すれば、店舗の売上分析や外出先での在庫確認などが行え、Loyverse POSを補完する店舗管理が可能です。
口コミラボ 最新版MEOまとめ【24年9月・10月版 Googleマップ・MEOまとめ】
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