新型コロナウイルスによる経済への影響は「コロナショック」と呼ばれ、各業界に甚大な打撃を与えています。中でも閉店や倒産など大きな影響を受けているのが飲食業界です。
自粛ムードや休業要請を受け厳しい立場にある飲食店ですが、テイクアウトやデリバリー、先払いシステムを導入する動きが活発化しています。
本記事ではこのような新しい試みをサポートするサービスや、政府や自治体が制定している支援策について解説します。
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新型コロナウイルスの被害を受ける飲食店の現状
新型コロナウイルスの及ぼす影響を大きく受けている業界の一つが飲食業界です。外出自粛ムードの影響だけでなく、政府からのさまざまな発表によりその影響は日増しに大きくなっています。
政府による飲食店の利用自粛の呼びかけが大きく影響
飲食業界への影響は2月の新型コロナウイルスが世界へ広がりを見せ始めた時期から始まりました。最初はインバウンド需要が減少したことにより、顧客の大半を外国人観光客で占めていた店舗の売り上げが減少しました。
加えて国内でも徐々に外出自粛ムードが広がり、感染者数が多い自治体が住民に対し自粛要請を行い、4月には政府から緊急事態宣言が発令されたことにより事態はさらに深刻化しました。
3月~4月は歓送迎会が行われる時期で飲食店にとってかき入れ時でしたが、自治体からの要請を受け宴会の予約が取り消しになったことで大打撃を受けています。
倒産した企業
コロナショックの影響を受け倒産する企業が増加傾向にあり、新型コロナウイルスが原因で倒産した場合「コロナ倒産」と言われるようになりました。
最初に影響を受け始めたのは元々資金繰りに困っていた企業が主でしたが、次第にそうでない企業にも余波が及んでいます。
株式会社帝国データバンクの調べによると、5月12日16時30分の時点で「新型コロナウイルス関連倒産」は、全国に139件であると判明しました。
しかしこれはあくまでも氷山の一角で、今後はさらに倒産件数は増加すると考えられます。
売り上げは激減
飲食店の倒産や閉店の背景には売り上げの減少が挙げられます。
「飲食店.COM」が実施した調査では、昨年の3月と今年の3月の売り上げを比べた結果、8割の店舗で売り上げが減っているという結果となりました。なかでも50%以上売り上げが減ったと答えた飲食店は全体の23%にものぼり、飲食業界の状況の厳しさがうかがえます。
現在の営業状況においても、通常通り営業している担保は49%と半分に満たず、始業時間を短縮したり休業日を増やしたりといった対応をとっている店舗が49%を占めています(複数回答可)。
さらに閉業を検討している店舗が5.3%、すでに閉業した店舗が1.2%と飲食業界を取り巻く現状は非常に厳しいといえます。
飲食店が始めたコロナへの対応
こうした状況を打開するために、飲食業界ではさまざまな対策へと乗り出しています。ここでは「テイクアウトやデリバリー」、「先払いシステム」の2つに絞り、コロナショックを打開する飲食店の対応を解説します。
テイクアウトやデリバリーを開始する店舗が増加
営業時間の短縮や、外出自粛ムードの高まりによる売り上げの低下を受け、飲食店ではテイクアウトやデリバリーを開始する店舗が増加しています。
実際にこれまではこういったサービスを導入してこなかった飲食店でも、導入に踏み切るケースが多く見られます。
また同時に、テイクアウトやデリバリーの導入に踏み切る店舗を支えるためのサービスも増えています。
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「テイクアウト販売」や「デリバリー販売」を支援するサービス
デリバリーの人気サービスには「Uber Eats」「楽天デリバリー」「出前館」などがあります。限られたエリアでの展開だったサービスでも、提供エリアを拡大させ需要に答えようとしています。
またYahooや食べログなどでもテイクアウトの情報が発信できるようになり、活用の幅が広がっています。
また、テイクアウトを進めるうえで欠かせないのが地図上で店舗情報を掲載できる「Googleマイビジネス」です。
新型コロナウイルスの影響を受け、「臨時休業中」や「テイクアウト可能」「宅配可能」といった情報を掲載できるようにアップデートされ、最新情報を表示できるようになりました。
Facebookでは、約1万5,000人のユーザーが参加する「#コロナフードアクション コロナに負けるな!! 飲食店応援ページ」のグループがあり、飲食店のテイクアウトやデリバリーの宣伝やニュース交換といった情報のやり取りが行われています。
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「先払いシステム」の導入
テイクアウトやデリバリーと平行して導入が増えているのが「先払いシステム」です。これは飲食店の救済措置として顧客が食事券を事前購入し、飲食店の収入を支えるためのサービスです。
先払いシステムを提供している「キッチハイク」が始めた「#勝手に応援プロジェクト」では、飲食店を応援したい顧客がチケットを事前購入しその場で支払いすることで飲食店の収入につながります。
また、「AutoReserve」がスタートした先払い予約機能でも同様に飲食店の支援が可能です。こちらでは先払いした顧客向けのお得な割引メニューを用意しているため、支援者の増加が期待できます。
これ以外にも、ネットショップを開設できる「STORES」では、最大2か月分のプランが無料で利用できるだけでなく、専属スタッフによるショップ開設のサポートを受けられます。
また、クラウドファンディングサービスを提供する「CAMPFIRE」でも支援金を振り込む際にかかる手数料が無料になる「新型コロナウイルスサポートプログラム」が行われています。
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政府による新型コロナウイルス支援制度
民間企業が提供するサービスだけでなく、政府も多様な支援制度を用意しています。その中でも代表的な支援制度についてご紹介します。
東京都「感染拡大防止協力金」の支給を発表
最初に休業要請を発表した東京都では「感染拡大防止協力金」を支給しています。東京都では、飲食店において営業時間を午前5時から午後8時までとすることや、午後7時以降の酒類の提供をしないことを要請しています。
都の休業要請などに対し協力にした店舗に対して、1店舗あたり50万円、複数店舗を持つ事業者であれば100万円を支給する制度を設けています。支給方法は都が開設した専用ホームページより確認できます。
新型コロナウイルス感染症特別貸付
日本政策金融公庫では「新型コロナウイルス感染症特別貸付」を用意しています。これは、設備資金や運営資金などに充てるための貸付を受けられる制度です。
本制度は、「ここ1か月の売り上げが前年、前々年に比べて5%以上減少している方」「業歴3か月以上1年1か月未満の店舗は、最近1か月の売り上げが指定された条件の売り上げと比較して5%以上減少している方」を対象としています。
総額1兆6,000万円規模の支援を想定しており、新型コロナウイルスによって影響を受けた店舗が支給の対象となっています。
雇用調整助成金
厚生労働省では、新型コロナウイルスの影響により業績が悪化したことで、事業主が休業手当を支給して従業員を休ませた場合に、その費用の一部を政府が助成する「雇用調整助成金」を設けています。
この制度では、営業自粛要請を受け自主的に休業している事象者に対して、中小企業では4/5、大企業では2/3の助成が、解雇を行わない場合は終章企業で9/10、大企業で3/4の助成が受けられます。
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コロナショックによる飲食店の倒産危機
コロナショックの影響を受け、多くの飲食店が多大な売り上げ減少に悩まされており、中には倒産や閉店するも出ています。
多くの飲食店が苦境に立たされている中、テイクアウトやデリバリーへと業態を変化させたり、先払いシステムを導入したりといった対策を立てている企業もあります。
また、政府、各自治体が支援策を続々と発表し、コロナショックによって経営が苦しくなっている企業を支援する取り組みも行われています。
現在の自粛ムードや休業要請がいつまで続か分からない中、多くの企業が環境へいち早く適用し、支援制度をうまく利用することでこの苦境を乗り切ろうとしています。
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