新型コロナウイルスによる影響が深刻化し、その影響の大きさから「コロナ禍」はリーマン・ショックや東日本大震災とも比較され始め、「戦後最大の危機」とまで言われています。
特に飲食店は外出自粛による影響を大きく受けており、廃業を余儀なくされる店も少なくありません。そんな中、客足が途絶えた各地の飲食店では、再び客を呼び寄せようと今までにない様々な取り組みが始められています。
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新型コロナウイルスによる飲食店の現状
新型コロナウイルスの影響拡大は留まるところを知らず、飲食店の経営者は先の見えない経営不振に頭を悩ませています。飲食店では日々の売上金が経営を支えているため、外出自粛による客足の減少は経営状況に直ちに影響を及ぼします。
首相による飲食店の利用自粛の呼びかけが大きく影響
中国の海外団体旅行が禁止され、都心の観光地を中心に新型コロナウイルスによる影響が出始めたのは2月初旬でした。
2月下旬には政府が「不要不急の外出やイベント自粛」を呼びかけ、宴会需要は減少の一途を辿ります。
4月7日には緊急事態宣言が発令され、11日には安倍首相が繁華街の夜の接客を伴う飲食店利用自粛を呼びかけました。密閉・密集・密接の「3密」を避けてクラスター発生を防ぐため、全国規模で自粛が要請されたことで飲食店への客足は今も遠のく一方です。
臨時休業や営業時間短縮に踏み切る飲食店も後を絶ちません。
売り上げは激減
東京都港区の日本フードサービス協会は今月27日、3月の外食売上高を発表しました。
前年と同じ月に比べて全店ベースでの売上高は17.3%減少しており、現在の調査形式を開始した1994年1月以降、最大の減少幅となりました。新型コロナウイルスウイルスによる影響が全業態で見られ、特に東京都が週末の外出自粛を要請した下旬以降は客足の減少が顕著でした。
東日本大震災があった2011年3月の10.3%減を上回る減少幅でしたが、政府による緊急事態宣言の発令を受けて同協会は「4月はさらに大幅な売り上げ減少が予想される」と説明しました。
また、4月3日から6日にかけて、飲食店.COMが飲食店経営者及び運営者である会員514名を対象に行った調査によると、約8割の飲食店に売上の減少が見られます。そのうち、前年同月より売上が50%または60%減少したと回答した人は全体の23.0%に及び、新型コロナウイルスによる経営への打撃は極めて大きいことが明らかになりました。
飲食店のコロナへの対応策
店内での3密を避けるため、飲食店に足を運ぶ人は少なくなりました。政府による自粛要請を受けて営業時間短縮や臨時休業に踏み切る店も見られる中、顧客を呼び戻そうと試行錯誤を繰り返す飲食店を支援する取り組みが全国に広がっています。
テイクアウトやデリバリーを開始する店舗が増加
店内の3密を避ける方法としてテイクアウトやデリバリーが推奨されおり、自治体もその支援に乗り出しています。
3月15日の記者会見で東京都の小池知事は、テイクアウトやデリバリーを新たに始める飲食店に対して初期費用を支援することを発表しました。1事業者あたり最大100万円の助成金を支給するとしており、予算総額は4億円規模に上ると見られています。
「テイクアウト販売」や「デリバリー販売」を支援するサービス
【出前館】5月1日から10月31日までの間、配達代行手数料を通常の30%から23%に引き下げています。3月から4月にかけて出店を希望した飲食店の数が通常月の3倍から4倍にもなる状況を鑑みて、出店希望店が出前を開始しやすいよう対応しています。
【食べログ】消費者と飲食店の双方への支援を強化するため、テイクアウト可能な店に関する情報発信を開始しました。
特設サイトをオープンし、当日テイクアウトが出来る店を簡単に見つけられるようになど、消費者と飲食店によるテイクアウト需要が高まっていることへの対策拡大を図ります。飲食店は無料の「食べログ店舗準会員」に登録することで、テイクアウト情報を掲載することができます。
【Google】業務形態を変更している飲食店に対して、営業情報をGoogleマイビジネスに反映するよう呼びかけました。飲食店の情報発信をサポートすると同時に、Googleマップでテイクアウトやデリバリーに対応している店を検索しやすくする取り組みです。
「先払いシステム」の導入
【キッチハイク】3月1日に「#勝手に応援プロジェクト」を開始しました。 数か月後まで使える飲食店の食事券を販売することで、今は来店できなくてもその飲食店を応援したいと思う顧客がそれを購入し、臨時の売上を作って経営を支援します。
【AutoReserve】AIによるレストラン予約代行サービスです。新型コロナウイルスの影響を受け、「先払い予約」の提供を始めました。
ユーザーが来店予約を確定してクレジット決済をすると、翌々週末には店側に代金が振り込まれる仕組みです。店舗に足を運びにくくなった顧客と来店客の減少に悩む飲食店、双方のニーズを繋ぎ合わせることで経営不振に悩む外食業界を支援しています。
【CAMPFIRE】クラウドファンディングを通じた支援プログラムを開始しました。新型コロナウイルス感染拡大によって経営に大幅な支障をきたした事業者が対象で、収益の損失が発生していることが証明できる情報を提供する必要があります。
飲食店が今するべきこと
誰もが簡単に使えるSNSを利用することで店の情報を拡散させようとしている飲食店や、それをサポートするツールの開発が増加しています。
新型コロナウイルス収束後を見据えた顧客獲得や、それまでの運営資金を得るための政府による支援制度が鍵となります。
飲食店がするべき準備
店舗に足を運んでもらうのが難しい状況のため、SNSを活用した情報発信を行いテイクアウトやデリバリーなどの宣伝を行う必要があります。
東京都千代田区のニジュウニ株式会社は、「SNSにシェアできる飲食店ツール」として「#TakeOutMe」をリリースしました。#TakeOutMeにアクセスして店の情報やメニューの写真を入力するだけで、誰でも簡単におしゃれなテイクアウトメニューの画像が作れます。
また、SNSにメニュー画像とハッシュタグを貼り付けて投稿することで、店のテイクアウトメニューが効率的に告知できます。消費者はハッシュタグで検索してテイクアウトを実施している店を探せます。
他にも、YouTubeやブログ、メールマガジンを使って新たな顧客の開拓に尽力することも可能です。新年会シーズンに相次いだキャンセルを活用することで、新型コロナウイルスが収束してからの顧客獲得を狙うこともできます。
政府による新型コロナウイルス支援制度の利用
厚生労働省は雇用調整助成金を拡大する特例などの支援策を講じています。営業自粛要請による自主的な休業に伴って事業が縮小した企業などに適用されます。
また、経済産業省は、客足の低下に伴って売上が大幅に減少した飲食業を対象に、新型コロナウイルス感染症特別貸付など総額1.6兆円規模の支援策を発表しました。
他にも、東京都は営業時間短縮などの協力要請に応じた飲食店を対象に、「東京都感染拡大防止協力金」を支給することを決定しました。「適切な感染防止対策」と「休業を含む営業時間短縮」に2つに応じた事業者が支給の対象であり、1店舗を所有する事業者には50万円、複数店舗を持つ事業者には100万円が支払われます。
コロナショックにはしっかりとした対策を
新型コロナウイルスの影響により多くの飲食店の経営状況が日増しに厳しくなっています。
そんな中で少しでも売上を増やして経営状況を改善しようと工夫し、それを支えようとする政府や民間の支援が生まれています。
テイクアウトやデリバリーを始め、先払い予約やSNSを使った情報発信など、今までにない新しいやり方が模索され続けています。
外出自粛や休業要請により早くからコロナ禍の影響を大きく受けた外食業界ですが、政府からの支援対策や民間が提供している様々なサービスを利用し少しでも事業継続につなげられると良いでしょう。
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