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2月はさまざまなホテルで長期滞在プランを提供開始すると発表がありました。正月休み以降、国内外の旅行需要は停滞しているものの、3月以降は新生活に向けて消費意欲の増加を予測するデータがあり、春に向けて期待が高まります。
この記事では、2月の宿泊業界動向についてまとめます。
「Go To」再開の見通し立たず/予算「7200億円」国庫に返納へ
政府は、オミクロン株が拡大していることを受け、観光支援事業であるGo Toトラベルに計上した7200億円を国庫に返納する方向性を示しています。事業継続に向けて別途予算を約8300億円準備していますが、新型コロナウイルスの感染拡大を抑え切れていないことから、事業再開の時期は不明のままです。
「まん防」解除地域で県民割再開
まん延防止等重点措置が解除された一部の地域で、Go Toの代わりになると予想される県民割が再開されています。多くの地域では観光業や飲食業が大きな打撃を受けたことから、Go Toより先に県民割を実施し、地域経済の活性化が期待されています。
同時に、割引対象を県民限定にするなど、県民割を導入する宿泊施設や飲食店では感染対策の継続も求められています。
12月の国内旅行、コロナ前並みに回復/JTB取引額から見る
JTBによると、2021年12月の国内旅行がコロナ前の水準まで回復していたことがわかりました。12月は新型コロナウイルスの感染状況が比較的落ち着いていたことから、団体旅行の回復が牽引したと報告されています。
団体旅行の取扱額を見ると、前年同月比で295.9%増、2019年の同月比でも71.7%と好調となっています。
しかし、2022年1月以降はオミクロン株の感染者数拡大を受け、まん延防止等重点措置などの影響もあり需要が再び落ち込んでいます。
テレワークでのホテル利用に補助金/東京都
東京都は、テレワークで勤務する人々による感染拡大防止と、経済活動を支援するために、テレワークのホテル利用に補助金の提供を開始しました。具体的には、テレワーク希望者が自己負担額2,000円(1泊)でホテルステイできるようになります。
都内在住か在勤者が対象で、都内に同居人がいたり、公共交通機関を普段使ったりしている場合に限り、利用可能です。
宿泊業界主要ニュース
次に、宿泊業界に関する主要ニュースをお伝えします。定額で高級ホテルに暮らせる/ANAが実証実験開始
ANAが、帝国ホテルやインターコンチネンタルなど高級ホテルに定額で暮らせる多拠点居住サービスの実証実験を、100名限定で始めています。1週間または1か月限定の宿泊プランから選択でき、プラン期間中は日本中にある42施設どこでもステイが可能です。
実証事件後は、ユーザーからの要望や生の声をもとに、サービス向上にむけて発展させる予定です。
スイートルームに長期滞在/京王プラザホテル
京王プラザホテルは、長期滞在型の宿泊プランにスイートルームを使用すると発表しました。ユーザーは、リゾート気分でラウンジや専用スペースなどホテル施設を利用しながら、食事付きのステイケーションを楽しめます。
ホテルに滞在し休暇を過ごすという富裕層向けの宿泊プランを提供することで、新しいホテルの楽しみ方を提案しています。
1泊3500円の格安マンスリープラン/アパホテル
アパホテルでは、1か月の長期宿泊プランの提供を開始しました。1泊あたり3,500円で、無料WiFi、電源コンセント、テレビなどが完備された部屋でテレワークなどが実施できます。
長期滞在プランはコロナ禍のトレンドであることから、リーズナブルな宿泊プランに注目が集まります。
婚活事業に参入/ホテルニューオータニ
ホテルニューオータニでは結婚相談所「ホテルニューオータニ マリッジ コンシェルジュ」を開設し、結婚相手を探す人々をサポートすると発表しました。
コロナ禍でウェディング事業が低迷したことを受け、お見合いのプロフィール写真撮影、プロポーズ時にレストランを使用するなど、出会いや結婚だけでなく、その後の記念日などで施設サービスの利用を促進します。
睡眠状況を解析/カプセルホテル ナインアワーズ
カプセルホテルを運営するナインアワーズでは、新たな需要開拓や差別化に向けて、ホテル事業に睡眠解析サービスを加えると発表しました。以前より医療関係者やエンジニアと睡眠に関する研究を実施し、都市部の客層が自身の睡眠を科学的に理解する施設へ移行すると示しています。
その一環として睡眠解析事業を開始し、来年以降には睡眠機能が搭載されたカプセルベッドも導入される予定です。
プラスチックゴミ削減/阪急阪神ホテルズ
阪急阪神ホテルズでは、SDGsを達成するためにレストランなどで使われていたプラスチック製のカトラリーを、環境に配慮した製品に変えると報告しました。プラスチックのごみを削減し、持続可能な社会に向けてさらに躍進する姿勢を見せています。
バンコクに高級ホテル建設へ/ホテルオークラ
ホテルオークラの子会社が運営するブランド「グランドニッコー」がタイに初進出することが発表されました。2022年か着工し、25年に開業予定です。
バンコクのビジネスホテル街に建設予定の高級ホテルは、客室以外に、ルーフトップバー、日本料理レストラン、会議室などを含みます。
ホテルオークラは、先日インドネシアへの展開も発表したばかりで、海外投資に積極的な動きが見られます。
プリンスホテル外資へ売却/西武HD
西部ホールディングスは、傘下であるプリンスホテル保有の31施設(ホテル、スキー場、ゴルフ場など)を、シンガポールの政府系ファンドであるGICに売却する方針を固めました。
今回の売却に含まれるのは物件のみで、1,500億円の売却額が見込まれます。今後は、施設所有にかかっていたコストを削減し、生産性の高い運営体制を築くことで収益拡大を狙います。
宿泊業界データ
ここでは、2月に発表された宿泊業の各種データについて紹介します。
宿泊旅行統計(1月分)
国土交通省が発表した宿泊旅行統計によると、1月の延べ宿泊者数は29,861万人泊となっています。
外国人延べ宿泊者数は、約24万5,260人泊と依然として少ない状況が続いています。
また客室稼働率は33.9%と低迷しており、「Go To トラベル」の再開延期やまん延防止等重点措置の発令を受け、回復の見通しは立っていません。
内閣府「景気ウォッチャー調査」(1月分)
内閣府による「景気ウォッチャー調査」では、正月休み以降の宿泊者数減少に伴い、先月の回復傾向から一転したと報告しています。
特に、まん延防止等重点措置が実施された地域では、発令日以降の予約がほぼキャンセルになった施設が見られます。
このように1月は厳しい状況が続きました。
博報堂生活総研 [来月の消費予報・3月]
2022年3月の消費意欲指数は47.1点で、前月比+4.2ptと上昇し、前年比は+0.6ptの上昇です。
3月は新生活に向けて消費意欲が高まる傾向にあり、前月比と前年比ともにプラスになり景気回復が期待できます。
特に、理美容、系商品、旅行、書籍エンタメ、外食、レジャー、ファッションなど、外出を伴う項目で増加傾向にあります。
口コミラボ 最新版MEOまとめ【24年9月・10月版 Googleマップ・MEOまとめ】
そこで口コミラボでは、MEO・口コミマーケティングに役立つ最新ニュースをまとめた「Googleマップ・MEO最新情報まとめ」を毎月発行しています。
本記事では、主に2024年9月・10月の情報をまとめたレポートのダイジェストをお届けします。
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→「ポリシー違反によるビジネスプロフィールの制限」が明文化 ほか【2024年9月・10月版 Googleマップ・MEOまとめ】
<参照>
毎日新聞:GoToトラベル予算7200億円、国庫返納も 再開のめど立たず
日本経済新聞:「県民割」再開、少人数飲食… 感染対策と経済両立模索
トラベルボイス:JTB、2021年の総取扱額は4000億円、12月は国内旅行がコロナ前レベルに回復、団体が牽引
東京都産業労働局:社会と家族を守る宿泊型テレワークによるBCP支援事業
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