悪質な業者にGoogleマイビジネス(※)の運用代行を依頼したことで、裁判にまで発展する事例が報告されました。※現在の名称は「Googleビジネスプロフィール」
東京地方裁判所で争われた裁判で、飲食店側が勝訴し、業者には損害賠償が科せられています。
悪質なGoogleマイビジネス運用代行業者と飲食店との裁判
悪質なGoogleマイビジネス運用代行業者が、飲食店に訴えられるという裁判事例が、弁護士 伊藤雅浩氏のブログ「IT・システム判例メモ」にて紹介されました。
この業者は、飲食店側からGoogleマイビジネス運用の代行を委託されましたが、なりすましの口コミ投稿を行い、Googleから飲食店側のビジネスプロフィールを停止されました。その後も利用停止期間中にも関わらず新たなページを作成するなど、Googleの利用規約に違反する行為を繰り返し、度々ビジネスプロフィールの停止を受けることとなります。
停止となった間、飲食店はGoogle上で「閉業中」と表示されてしまっていました。本来Googleマイビジネスを運用し、Google上での集客力を向上させるはずが、かえって飲食店に損害を与えた格好です。
このGoogleマイビジネス運用代行業者に対し、裁判では「本件アカウントを適切に管理すべき注意義務に違反するものである」とされ、30万円の損害賠償が科せられました。
MEO業者とは?
そもそも"MEO"という言葉の定義自体あいまいですが、基本的には、Googleマップ上で店舗・施設の検索をする消費者に向けて適切に情報を届け、店舗への来店を促進するための取り組みといった意味で使われる用語です。海外では「Local SEO(ローカルSEO)」と呼ばれているほか、国内の専門家の間では、ローカルな情報が検索された際の対策という意味合いで「ローカル検索対策」とも呼ばれます。
ここ数年でGoogleマップやGoogle検索を用いてお店選びをするユーザーが増えたことから、ローカル検索対策の重要性は高まっています。
しかし、Googleマップ上の情報整備に対する正しい知識を持っていない店舗をターゲットとして、Googleの規約や、時には法律にも反する不正な手段を用いるような悪質な業者も存在しています。例えば報酬を受けて口コミを大量に投稿する業者や、わざと自身で低評価口コミを投稿し「低評価口コミを削除しませんか」などと営業をかける業者などが確認されています。
このような悪質な「MEO業者」に騙されてしまうと、今回の裁判で争われた事例のように、不利益を被ることになりかねません。
関連記事
悪質な業者を見抜くポイント
適切なローカル検索対策で集客力を高めよう
Googleのガイドラインに違反しない、適切なローカル検索対策として、例えば以下のようなものがあります。
- Googleビジネスプロフィール(Googleマイビジネス)で正確な情報を提供する
- 口コミを集め、適切に管理する
- 検索されやすいキーワードとの関連性を高める
このように正確な情報や魅力的な情報をユーザーに伝えるとともに、自然な形で口コミを集めて管理するという地道な取り組みが効果を発揮します。
関連記事
自然にGoogleマップの順位を上げる、3つの施策とは
一方、こうした運用を全て自力で行うことに限界を感じ、運用代行業者やツールを探しているという店舗の方もいるでしょう。その場合でもローカル検索対策に関して最低限正しい知識を身につけ、悪質なMEO業者に騙されないように注意する必要があります。
口コミラボ 最新版MEOまとめ【24年9月・10月版 Googleマップ・MEOまとめ】
そこで口コミラボでは、MEO・口コミマーケティングに役立つ最新ニュースをまとめた「Googleマップ・MEO最新情報まとめ」を毎月発行しています。
本記事では、主に2024年9月・10月の情報をまとめたレポートのダイジェストをお届けします。
※ここでの「MEO」とは、Google上の店舗・施設情報の露出回数を増やしたり、来店行動につなげたりすることで、Google経由の集客を最大化させる施策を指します。
※『口コミアカデミー 』にご登録いただくと、レポートの全容を無料でご確認いただけます。
詳しくはこちらをご覧ください。
→「ポリシー違反によるビジネスプロフィールの制限」が明文化 ほか【2024年9月・10月版 Googleマップ・MEOまとめ】