ジオグラフィック属性とは?重要性と活用・収集方法を解説

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ジオグラフィック属性とは、顧客の居住地や現在位置、自然条件や気候などの地理的な指標です。顧客ニーズの多様化が進む現代では、飲食店小売店なども地域特性に基づくマーケティングが必要となります。

ジオグラフィック属性は、地域密着型の事業を展開したい場合に重要な区分です。地理的データを収集・活用すれば、ターゲット層に合う新商品の開発や魅力的な広告、販売促進などに活かせます。

本記事では、ジオグラフィックの概要と他のセグメント(区分)との関連性について確認します。またデータの活用方法や事例、データの収集方法についても解説します。

ジオグラフィック属性とは?

ジオグラフィック属性とは、マーケティングにおいて消費者を特徴づける要素のうち、地理的な条件や特徴を表します。地理的要素には、地域の自然条件や気候、人口密度などがあります。

同じ商品サービスでも地域や気候などの条件で違いがあるため、ジオグラフィック属性を活用してマーケティングを行う必要があります。地理的な条件や特性に応じた商品サービスを提供すれば、売れ残りの削減や効果的な販売促進につながるのです。

セグメンテーションとの関連性

ジオグラフィック属性は、マーケティングの切り口となり、市場を細分化する指標となるセグメンテーションの1つです。

セグメンテーションにはジオグラフィック属性のほかに次の3つがあります。

  1. デモグラフィック属性…人口統計的属性。顧客の年齢・性別・職業・年収など
  2. サイコグラフィック属性…心理的属性。顧客を性格・価値観、ライフスタイルなど
  3. ビヘイビアル属性…行動的属性。購入頻度、購入時間や経路など顧客の消費行動

ジオグラフィック属性は、セグメンテーションの中でも顧客をマクロ的に分類するデータといえます。

他の属性と掛け合わせて活用することで、より市場が細分化できます。そのため、ターゲット顧客への効果的なサービス開発や販売アプローチが可能になります。

ジオグラフィック属性の活用方法

ジオグラフィックデータはターゲット層の設定に有益であり、データを分析することでマーケティング戦略に直結します。

地理的条件から顧客動向を推測・分析できる

ジオグラフィックデータから「誰がどこで購入したのか、どのような足取りなのか」把握できます。

さらに商品サービスの流通量や購入成果などを洗い出せるため、販売促進が有効なのか判断できます。

つまり自社商品サービス導入のタイミングや販売後の顧客動向を推測するのに役立つのです。

行動履歴の分析で効果的な広告を出せる

地理的特性にもとづくターゲット層の行動履歴が分かれば、商品・サービスを展開する地域の広告を、いつどこでどのように出すのか検討しやすくなります。

例えば「A地域に住む人は〇〇商品の購入頻度が高い」「B地域では雨の日に〇〇がよく売れる」などのデータ収集により、マーケティング戦略を変更したり強化したりできます。

ダイレクトマーケティングに活かせる

ジオグラフィックデータは、サイコグラフィックデータと掛け合わせることでダイレクトマーケティングに活かせます。

例えば、家賃の高い都心のオフィス街に住んでいるビジネスマンは、お金をかけてでも出勤に便利な近場の家に住みたい人という心理面も浮かんできます。多少お金をかけてでも、面倒なことは避けたいと思っている人には、ネットで完結して便利なサービス(例:するウーバーイーツや代行サービス)が刺さりやすいでしょう。

このように、サービスを使いそうなターゲットがどこにいるのか狙いを定めて販促することで、効率良い効果が期待できます。

ジオグラフィックデータの活用事例

ジオグラフィックデータを活用してマーケティングを行えば、顧客を獲得し効率的な収益化につながります。

ここでは、実際の成功事例を3つ紹介します。

1. オフィスグリコ

江崎グリコは、市場調査から「オフィス街」「ビジネスマン」「対面ではお菓子を買いたくない」というセグメンテーションを設定し、未開拓分野に切り込みました。

ジオグラフィックでの視点は「オフィス街」です。ほかのセグメントと掛け合わせて、オフィスにお菓子ボックスを設置しました。結果、お菓子を食べたいけれど食べられない男性顧客を獲得したのです。

参考:売上高53億円を超えた! 「オフィスグリコ」が成功した3つの理由

2. 赤いきつねと緑のたぬき

東洋水産は「関西は薄味、関東は濃い味」という地域の特性に着目して、つゆの味を変える商品展開をしてきました。

鰹節と昆布だしをベースとした東向き、昆布・鰹節・煮干・雑節のだしを利かせた西向き、鰹節・利尻昆布だしを利かせた北海道向き、昆布・鰹節・雑節・煮干のだしを利かせた関西風など、微妙な調整をしています。

他にも、地域限定の商品や地域の祭りとタイアップした商品展開をしています。

参考:「赤いきつねうどん」最初は「赤」ではなかった

3. 丸亀製麺

トリドールホールディングスが展開している「丸亀製麺」では、日本店舗だけでなく海外にも展開しています。

海外では、アメリカやイギリスの他アジア諸国も含め10カ国にあり、国によって味やメニューをアレンジしています。

例えば、上海ではとても辛そうな赤色をしたスープ、イギリスではチキンカレーうどんやとんこつうどんなど日本では見かけない商品を生み出すことで、現地の人から人気を集めています。

さらに、アメリカではエリア毎の特徴を考慮しています。西海岸では”食に対する感度が高く本場の味に価値が見出されている”というデータを元に、あまりアレンジせず日本の本来の味を提供している一方、南部のテキサス州では”食に対して保身的であると”いうデータから、現地の味に合わせたメニュー展開を行っています。

参考:めざすは海外4000店!コロナ禍でも積極出店する「丸亀製麺」のトリドールの海外戦略

ジオグラフィックデータを収集する方法

本章では、ジオグラフィックデータの収集方法として公的統計データと民間データの2つを紹介します。

日本政府提供のe-statから集める

e-statは公的な統計情報のデータカタログです。国勢調査、産業動向調査、家計調査などの統計データを無償で活用できます。

年齢・性別・家族構成などのデモグラフィックデータのみならず「どれぐらいの人がどのように働いているか」「どの世帯がどのような家計で生活しているか」「商業の状況はどうか」などの情報を収集できます。

「地域分析レポート作成機能」では、統計資料を活用する人のニーズに合わせた地域分析が可能です。地図上で店舗の周辺を円で囲み、そこをクリックすると商圏内の基本的な統計データを作成できます。

ウェブAPIからデータを取得する

APIは「アプリケーション・プログラミング・インターフェース」の略で、人間を介さずにコンピューター同士にデータをやり取りさせるシステムです。

例えば、楽天のウェブAPIを自社BI(ビジネスインテリジェンス)ツールと連携させて、楽天商品ランキングデータを自動で収集・分析することが可能です。

APIは無償版と有償版が公開されています。無償版は機能が絞られているため、企業や店舗マーケティング戦略に合わせて機能の拡充を図るのも一案です。

ジオグラフィック属性の活用で統合的なマーケティングが可能

ジオグラフィックデータは、飲食店舗や小売店など地域に根差した事業展開をする場合に欠かせない要素です。

地理的データの重要性とほかのセグメントとの関連性を認識しつつ、最適なデータを収集しましょう。ターゲットの設定が明確になれば、統合的なマーケティング活動につながります。

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