【独自】飲食店、口コミ高評価のカギは「味・価格・接客」だけじゃない。130件の口コミ分析から見えた意外な観点とは

飲食店の集客における口コミの持つ力は大きく、いかに高評価の口コミを獲得できるかが集客の鍵となります。

OTA大手のトリップアドバイザーが2019年7月に実施した調査では、調査対象者の72%が飲食店を選ぶ際に口コミを参考にしていることがわかっています。

では、飲食店が「良い口コミ」を来店客に書いてもらうためには何が必要なのでしょうか。

今回編集部では、5つ星評価の口コミに含まれる評価要素を検証することで、飲食店が高い評価を得るために重要な要素は何かを分析しました。その結果をご紹介します。

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口コミが高評価になる3大要素はやっぱり「味」「価格」「接客」

今回の調査は以下の方式で行いました。

  • Google マップの口コミにおいて総合評価が3.3から3.8の首都圏の飲食店が対象
  • 総務省の定める「日本標準産業分類」の飲食店以下の13小分類ごとにそれぞれ3店ずつ無作為に抽出
  • それぞれの飲食店から3〜4件ずつ5つ星評価の口コミを無作為に選出
  • 合計130件の口コミに含まれている評価要素を以下11項目に分類
    • 店舗のシステム(食べ放題、おかわり事由など)
    • メニューの豊富さ
    • 価格
    • 料理の見た目
    • 店内の環境
    • 接客
    • 店舗の立地
    • 営業時間
    • 感染対策

簡単に言いかえれば「『ふつう』と評価される飲食店の口コミの中で、★5をつけた口コミを抽出して書かれている内容を分析してみた」という調査です。

飲食店の5つ星口コミに含まれる評価要素を多い順に陳列
▲飲食店の5つ星口コミに含まれる評価要素:口コミラボ編集部作成

その結果、5つ星口コミに最も多く含まれた評価要素は「味」で全体の約31.1%、2番目に多く含まれた評価要素は「価格」で全体の約14.9%、3番目に多く含まれた評価要素は「接客」で全体の約13.5%となりました。

それぞれの項目が5つ星評価の口コミではどのように評価されているのか、以下で詳しく解説します。

1. 味:来店客の好みが口コミに反映される

料理の味は、飲食店に赴く消費者が最も気にする要素だといえます。

今回調査した5つ星口コミでも全体の約3割で味に関する評価がなされており、飲食店の最も基本的な要素である味の重要性が浮き彫りとなりました。

特筆すべきは、味の評価は多くの場合において主観的であるということです。

たとえば、ある中華料理店では「自分は辛い食べ物が好きなので、ここの料理は辛くて美味しい」という口コミが投稿されていますが、別の中華料理店では「ほっとする味がよい」という口コミが投稿されています。

このことから、来店客が自店舗の味を好むかどうかはアンコントローラブル(制御不可能)な範囲であるのは事実です。とはいえ、例えば「味が落ちた」といった口コミは、リピーター客の信憑性の高い口コミとして閲覧者の目にうつります。

したがって、店の味を磨くこととともに、口コミに関しても「どうせアンコントローラブルだから」とチェックを怠ってはなりません。

2. 価格:適正価格以上の付加価値を提供すると高評価に

料理の価格は今回調査した5つ星口コミの約14.9%で言及されており、味に次ぐ重要な評価要素となっています。

飲食店の想定する客層や料理の種類によって価格は大きく異なるため、単純に安ければ安いほどよいというものではありません。

実際に、単純に金額が安いという理由で評価している高評価の口コミはあまり多くはありません。

たとえば、ある定食屋では「リーズナブルなのにお腹いっぱい美味しい料理が食べられる」、あるレストランでは「ボリューム満点でコスパも良い」という口コミが投稿されています。その一方、あるふぐ専門店では「どれも破格の美味しさだが価格もそれなり」と書かれてはいるものの5つ星評価の口コミが投稿されています。

ここからわかるのは、定食屋やレストランなどの一般的な飲食店では「低コストでそこそこ美味しい」という意味でのコストパフォーマンスの良さ、料亭や専門店などの高級料理店では「支払った価格に見合う体験ができる」という意味でのコストパフォーマンスの良さが高評価の理由となっていることです。

そのため、飲食店が価格に関する高評価の口コミを集めたいときは、まずは自店の料理が提供する価値に対して適正価格になっているかを吟味すると良いでしょう。

そのためには、アンケートで来店客に適正価格を尋ねることも有効ですし、近隣や似通った条件で営業している他店舗の価格設定も参考となります。

適正価格を設定したうえで、それ以上の付加価値を提供できるかどうかが評価の分かれ目となります。

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3. 接客:店員の笑顔や態度は細かく見られている

接客の良さは今回調査した5つ星口コミ全体の約13.5%で言及されており、味や価格と同じくこちらも無視できない要素となっています。

今回調査した口コミでは、定食屋やレストランなどの大衆食堂においては店員の活発さが主な評価要素となっていました。

笑顔や対応のスムーズさなど、接客業において求められる基本的な態度が完成されている飲食店は口コミにもそのことが現れています。

たとえば、ある焼肉専門店では「網を積極的に変えてくれる」、ある居酒屋では「店員さんの愛想が良く気持ちよく接客してもらえた」という口コミが投稿されています。

また、一部の居酒屋や寿司屋では店長や板前の愛想の良さが店の特徴として評価されており、個性的で魅力のある店長や板前の存在も高評価に繋がっています。

たとえば、ある居酒屋では「マスターの人柄が素晴らしくまた訪れたい」、ある寿司屋では「板前さんが最高」という口コミが投稿されています。

飲食店が接客に関する高評価の口コミを集めたいときは、店員が来店客の細かいところまで気を配れるように接客教育ができているか改めて確認するとよいでしょう。

客層や雰囲気によって、明るく活発な接客が好まれる場合と静かで落ち着いた接客が好まれる場合があります。

自店に求められている雰囲気はどちらに属するのかを判断し、客層に合った接客スタイルを展開することも大切です。

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他にもある、口コミが高評価になる3つの鍵

ここまでの調査では、飲食店全体の高評価の口コミに共通する要素として、「味」「価格」「接客」が大きな割合を占めていることがわかりました。

合わせて、業種ごとに高評価の口コミで言及されている評価要素を調査したところ、特筆すべき評価要素が更に見つかりました。以下で詳しく解説します。

1. メニューの取り揃えは全ての業種で見られている

全体では「味」「価格」「接客」そして「店内の環境」(環境については後述)にこそ及ばないものの、5番目に評価されている要素が「メニュー」です。

「メニュー」は5つ星口コミ全体の約7.8%で言及されており、今回調査した13業種中7業種の5つ星口コミで2番目もしくは3番目に言及されています。

7業種の中で最も言及されている割合が高かった業種は「食堂・レストラン」で、料理の種類の多さや選択肢の多さが評価の主な要因となっていました。

定食屋であればご飯の種類を白米、玄米、十穀米などから選べたり、ステーキ屋であれば肉の焼き加減や味付けなどを細かく調整できるなど、注文時に多くの選択肢を提供していることが差別化の一種として功を奏しているようです。

たとえば、ある定食屋では「ご飯は白米、玄米、炊込から選べ、おかわりもOKだった」、別の定食屋では「梅酒や日本酒が豊富」という口コミが投稿されています。

メニューの取り揃えは飲食店の業種や運営方針により一概に異なるほか、あまりにも多くの選択肢は来店客を混乱させる一因となってしまうため、一概に種類を増やせばよいというものではありません。

しかし、たとえばレストランでベジタリアンメニューやアレルギーに配慮したメニューを提供できれば、ベジタリアンやアレルギー保有者の外食の選択肢にもなり得ます。

このような需要が隠れていないかをアンケートやインターネットなどで事前に調査し、需要が見込めるならメニューを追加することで新規顧客の獲得に繋がるでしょう。

また、ご飯の種類や味付けの種類を増やす場合は、マジカルナンバーの法則や松竹梅の法則を意識して選択肢を設けることで「選択肢が多すぎて選べない」という状況を回避できます。

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2. レストランでは店舗のシステムが評価される

今回の調査における「店舗のシステム」とは、おかわり自由、バイキング、ポイントカード、割引券などのことを指します。

「食堂・レストラン」に属する飲食店では、調査した5つ星口コミの約13.8%において「店舗のシステム」が評価されていました。

飲食店の5つ星口コミに含まれる評価要素を多い順に陳列
▲飲食店の5つ星口コミに含まれる評価要素:口コミラボ編集部作成

この割合は約17.2%の「量」に次ぐ2番目の多さとなります。

食堂やレストランなどの一般的な飲食店では、おかわり自由やバイキングなどのシステムを導入することで容易に他店舗との差別化が実現できます。

たとえば、あるカレー専門店では「ご飯の量が変わっても値段が一緒なのがありがたい」という口コミが投稿されています。

現在では新型コロナウイルスの感染対策が求められるためバイキングの導入は難しいものの、来店客に好きな料理を選んでもらい店員が配膳する形式であれば差別化と感染対策を両立できます。

また、あるレストランでは「タッチパネルでオーダーできる」という口コミが投稿されているなど、タッチパネル式メニューの導入やキャッシュレス決済への対応、テイクアウトやデリバリーへの対応なども評価の一因となっていることがわかりました。

これらのシステムやサービスの導入は感染対策やDXが進む世間の流れとも迎合しており、店舗側の無駄な労力を削減し来店客の利便性を向上させることにも繋がります。

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3. バーや居酒屋は店内の環境が重要な評価要素に

「バー・キャバレー・ナイトクラブ」に属する飲食店では約42.9%、「酒場・ビヤホール」に属する飲食店では約20.8%の5つ星口コミにおいて「店内の環境」が評価されていました。

バー・キャバレー・ナイトクラブの5つ星口コミに含まれる評価要素を多い順に陳列
▲バー・キャバレー・ナイトクラブの5つ星口コミに含まれる評価要素:口コミラボ編集部作成
酒場・ビヤホールの5つ星口コミに含まれる評価要素を多い順に陳列
▲酒場・ビヤホールの5つ星口コミに含まれる評価要素:口コミラボ編集部作成

この割合は「バー・キャバレー・ナイトクラブ」では1番目、「酒場・ビヤホール」では「味」に次ぐ2番目の多さとなります。

それぞれに寄せられた5つ星評価の口コミを分析してみると、バーや居酒屋では主に「ゆったりとした雰囲気」や「落ち着いた雰囲気」が好まれていることがわかりました。

バーや居酒屋にはお酒を飲むことを目的とする来店客が多いため、料理やお酒の味と同様に店内の雰囲気が重要な要素となります。

たとえば、あるバーでは「落ち着いた雰囲気の中、美味しいシャンパンが飲める」という口コミが投稿されています。

特にバーや個室居酒屋には落ち着いた環境を求める来店客が多いと考えられるため、店内の騒音や接客の態度にも気を配り、来店客にゆったりとお酒を楽んでもらう空間を提供できるとよいでしょう。

一方で、中には店内が明るく賑やかであることが人気の理由となっているバーや居酒屋も存在します。

そのため、店内環境を設計する際には、まずは常連客に好まれる要素は何なのかを把握し、客層に合わせた店内環境を実現するとよいでしょう。

また「店内の環境」は飲食店全体の5つ星口コミでも4番目となる約12.8%で評価されており、影響力の高い業種はバーや飲食店であるものの、これ以外の飲食店においても無視できない要素であるといえます。

口コミが高評価になる鍵を知れば、口コミ管理はグッと楽になる

今回の調査では、飲食店が高評価の口コミを獲得する主な要因は「味」「価格」「接客」であることがわかりました。

また、業種によって評価される要素は異なっており、たとえばレストランでは店舗のシステム、バーや居酒屋では店内の環境が特に評価されています。

そのため、飲食店が高評価の口コミを多く獲得するには、前述した「味」「価格」「接客」を伸ばすと同時に業種ごとに評価されやすい要素を伸ばすことが重要です。

これらの要素の改善と同時に来店客に口コミを書いてもらうよう呼びかけることで、更に多くの口コミが集められるでしょう。

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<参考>
TripAdvisor:トリップアドバイザー、口コミの影響力に関する調査結果を発表

【基礎編】Googleマイビジネスとは?登録方法・使い方リンク集

【応用編】Googleマイビジネス、もっと活用/リスクに備えるリンク集

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この記事の筆者

口コミラボ編集部

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