POSシステムとは?導入検討時に知りたいレジとの違いや便利な機能、メリットなどをわかりやすく解説

数年前までは「コンビニに行ったら、20代なのに年齢を40代と打ち込まれてしまった」といった話を見かけることがありました。

コンビニのレジにはPOSシステムが導入されており、客層分析のために店員が見た目で判断して客の年代をレジに打ち込んでいたため起こっていたものです。

年齢の打ち込みに関しては現在では廃止しているコンビニがほとんどですが、POSシステムを導入して顧客管理やデータ管理をする傾向はますます広がりを見せています。

そこで本記事では、POSシステムの概略や、導入のメリットなどをわかりやすく解説します。

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POSシステムとは

POSとは、英語のPoint Of Saleの略語で、日本語では「販売時点情報管理」と訳されています。

POSの特徴は「いつ」「どんな商品が」「いくらで」「いくつ」「どんな人に売れたか」の情報収集が手軽にできる点で、設定によっては購入者の性別や当日の天気といった細かいデータまで記録できます。

そのためPOSを導入すれば、店舗の在庫管理、顧客管理、売り上げ分析等を効率よく行えるようになります。

その仕組みは、基本的には「POSシステム」と「POSレジ」から成り立っています。

店舗に置かれたPOSレジを入力端末として情報を収集し、その情報をPOSシステムが集約、分析するというイメージです。

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POSシステムの機能

次に、POSシステムの持つ多彩な機能を、具体的に紹介していきます。カスタマイズが可能なため、用いる機能は業種によって異なります。

  • 売上機能
    POSシステムのメインは、売り上げを管理する機能です。販売商品の支払い計算、クレジットカードや電子マネーを含む決済、釣り銭の計算、レシート発行までの一連の作業を指します。会計が終了すると、今度は売上分析売上ジャーナルという2つの作業が行われます。

    売上分析とは、POSシステムで得られた各種データを分析してレポーティングしてくれるもので、その日の記録だけではなく、過去の記録も簡単に参照できます。

    売上ジャーナル
    は、顧客に渡すレシートに記載されている内容と同じ売上記録が記載されているものです。これは紙に出力して7年間保存することが義務付けられていますが、税務署に申請することで、POSシステムに登録されている電子データのまま保管できます。

  • 商品管理機能
    商品情報の管理、在庫管理、発注依頼なども行えます。
    たとえばコンビニで、店員が端末に入力している姿を見かけたことはないでしょうか。POSにより商品の発注や商品管理を行っている作業風景です。

  • 顧客管理機能
    顧客管理機能は、主に飲食店などで用いられることが多いもので、顧客情報登録やオーダー管理、予約管理といった機能を指します。
    ファミリーレストランなどで店員がオーダーを端末に打ち込んでいる作業を目にしますが、あれもPOSシステムの機能の一端で、店員が打ち込んだオーダーがすぐに厨房に反映されるシステムになっています。

POSシステムの種類

現在使用されている主なPOSレジには、次のようなものがあります。

  • ターミナルPOSレジ
    大手スーパーやドラッグストアチェーン、コンビニなどでよく見かける、POSシステムが搭載された多機能の大型レジを指します。

  • パソコン型POS
    パソコンの中にPOSシステムがインストールされているもので、POSレジとしてだけではなく通常のパソコンとしても併用できるため、顧客分析なども行えます。

  • タブレット・スマートデバイス型POS
    キャッシュレス決済の広がりとともに、個人経営の飲食店などで目にすることが多くなったもので、POSシステムがインストールされたタブレットやスマートフォンなどをPOS端末として利用するものです。

  • ハンディターミナルPOS
    ファミリーレストランなどで注文を受ける際に用いられているハンディータイプのPOS専用端末です。ハンディータイプで持ち運びが便利で、ファミリーレストラン以外にも、屋外イベントでの決算や棚卸し作業などでも活躍しています。

POSシステムとレジの違い

POSシステムを搭載したいわゆる「POSレジ」と、それ以外の「キャッシュレジスター(レジ)」の違いは明瞭です。

レジの「キャッシュレジスター」という正式名称が示すように、レジは商品の販売金額を計算し、登録を行うことが主な機能となります。少し機能を増強したレジでは、日別、時間帯別の売上データ集計といった機能が備わっているものもあります。

一方POSシステムの場合は「販売時点情報管理」という日本名が表すように、レジの機能に加え、会計をした時点での情報がシステムに送られて即時に集計され、その情報をもとに売上数値の分析などができる機能が搭載されています。

POSシステムを導入するメリットとデメリット

従来チェーン店の売り上げを本部に送るために使われることが多かったPOSシステムですが、近年では小規模店舗にも広がりをみせています。

ここではPOSシステムを導入するメリット、デメリットについてご紹介します。

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メリット1. 業務の効率化

  • レジ会計業務の効率化
    POSシステムが導入された端末の場合、基本的に商品の値段はバーコードで読み取るため、手打ちのレジと比較すると作業がスピーディーで、レジでの混雑が緩和され、顧客サービスにも繋がります。

    さらに会計処理と同時に必要な情報を読み取って送信できるため、営業終了後のレジ締め業務もスムーズにでき、作業時間が短縮できるだけではなく、業務に関わる人員そのものを減らすことが可能になり、人件費のコスト削減も実現できます。

  • 集計作業/在庫管理の効率化
    すべての作業の中でも最も手間と時間がかかるのが、売上集計と在庫管理です。特に在庫管理は手間がかかるだけではなく、その情報の正確さが店舗経営の命運を握るものでもあります。

    POSシステムを導入していれば、会計と同時に情報がシステムに送信されるため、集計作業はシステムが表示する数字と現金を照らし合わせるだけで完了します。これまで売上の集計作業と在庫管理に要していた時間と人手を大幅に短縮することが可能です。

  • 複数店舗のデータの一元管理
    多店舗展開をしている場合、各店舗の売り上げデータ等をPOSシステムを使ってネットワーク化することで、データの一元管理が簡単にできるようになります。支店からの売上日報の廃止や過剰在庫の防止にもつながります。

メリット2. 商品・顧客情報の可視化

POSシステムは売上データを集約するだけではなくデータベース化までできるため、リアルタイムでも時間を経てからでも、必要なときにデータを取り出して情報確認や分析が行えます。

分析された売上データは、商品の売れ筋をあぶり出すとともに、顧客の性別や年代、来店人数や時間といったデータを細かく収集できるため、ターゲットの絞り込みも可能になります。

さらに設定次第ではその日の天候などもデータとして取り込めるので、SNSで話題になった、台風が来ると予測されると総菜のコロッケが売れる現象を指す「台風コロッケ」のようなことも把握できます。

季節や天候による売り上げの変化を把握し、仕入れ調整ができるようになり、マーケティング戦略上強力な武器になります。

メリット3. 不正や誤入力販売防止

POSシステムにより記録されるのは、商品や売上、顧客に関する情報ばかりではありません。POSシステムを扱っていた従業員のデータについてもログを残すことができます。

入力データが瞬時にPOSシステムに記録されるため、トラブルが起きたときの時間の特定が容易です。そのときに誰が作業していたかを可視化することにより、不正防止効果が期待できます。

さらにバーコードによる読み込み処理にすることで、手打ちによる誤入力販売を防げるメリットもあります。

打ち込みミスによる顧客とのトラブルが減ることで顧客満足度の向上にもつながり、レジにかかる人手の削減にもつながります。

デメリット1. 導入費用の発生

最大のデメリットは導入コストがかかる点です。

多くの機能を搭載しているため、通常のレジスターと比較するとPOSレジの導入にはどうしてもコストがかかります。

ただし最近では手持ちのパソコンやタブレット端末も活用できるようになり、導入コストは緩和されつつあります。

また、導入後もソフトウェアのアップデートといったランニングコストが必要です。チェーン店のように多くの端末から情報を収集している場合には、ランニングコストの問題はより大きくなります。

デメリット2.緊急事態によるリスク

インターネットなどと同様、POSシステムの場合も基本的にデータ送信には電力を要するため、急な災害や停電、またシステムダウンなどが起きるとシステムに加入している全店舗に影響が出ます。

販売した商品の計算だけなら電卓でも対応できますが、必要なデータを収集できなくなることで、在庫管理などに支障をきたす可能性があります。

POSシステムの最新情報

個人経営の店舗においても端末のデジタル化が進むなど、POSシステムにも様々な変化が押し寄せています。

そこでここからは、POSシステムの最新情報について紹介します。

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POSシステムのこれまで

POSシステムのデメリットでも触れましたが、POSシステム導入に際して、コストの高さは大きなネックとなっていました。

そこに革新をもたらしたのが、2010年ごろから導入が開始されたタブレット型のPOSシステムです。個人経営の店舗にも一気にPOSシステムの利用が拡大していきました。

利用の拡大をさらに促したのが、2013年後半から2015年度に次々と登場した「クラウドPOSレジ」の登場です。

クラウドPOSレジは、タブレットやスマートフォンを端末として活用し、ネットワーク環境がすでに整っていれば、無料アプリをインストールするだけで導入が完了します。

POSシステムの最新動向

次に、POSシステムの最新動向を、いくつかのキーワードを元に分析していきます。

  • キーワード1 導入業界の多様化
    POSシステムは在庫管理機能や売上管理といった機能があることから、小売店や飲食店などで多く使われてきました。

    しかし近年はPOSシステムを導入する業界の多様化が進んでおり、病院やクリニックといった医療業界でも導入が進んでいます。

    こうした施設ではPOSシステムを導入して会計を自動化することで、待ち時間の解消や会計にあたる人員の削減、さらには人的接触が減ることで感染症対策の一助ともなっています。

  • キーワード2 キャッシュレス化への対応
    キャッシュレス決済の場合、POSシステムを導入することでレジとクレジットカード端末、電子マネー決済端末を連動できるようになり、決済の際に何個もの端末に同じ金額を打ち込むといった手間が不要になります。

  • キーワード3  POSシステム作業の効率化
    顧客の年代入力が店員の手打ちによって行われていたように、POSにデータを打ち込むために作業者の手間が増えるというジレンマがありました。

    コンビニ大手3社は2017年から2019年にかけてスタッフの負担軽減や操作の簡素化を掲げて、ハードとソフトの両面で進化したPOSシステムを採用しました。今後はこうした流れが他業界でも広がっていくと思われます。

  • キーワード4 オムニチャネル
    これまではPOSの中で情報管理が完結していました。しかし近年はあらゆるチャネルを連携させる「オムニチャネル」という発想のもと、既存の在庫管理やオーダーシステム、さらにはECサイトなどと連携させることが求められており、そのハブとしてPOSシステムを選択するケースも出てきています。

おすすめのPOSシステム4選

POSシステムにはいくつかの種類があります。ここではいま注目されている4種類を紹介します。

1. ユビレジ

登録店舗数3万店舗以上(2019年5月時点)、継続率99%(2018年毎月の平均値)を誇るPOSシステムが「ユビレジ」です。

端末はタブレットやスマホを使うため初期導入費用がかからないのが特徴で、店舗毎の売上傾向の把握やリピーター獲得のための顧客管理など、売上や利益向上につながるデータ収集機能を数多く利用できます。

2. スマレジ

端末にはタブレットやスマホを使用したクラウドPOSレジで、アカウントを作成するだけですぐに導入することができます。

2020年7月時点で登録は8万6,000店舗以上で、キャッシュレス、免税販売、オムニチャネルなどに対応しています。在庫管理機能が優れているため、アパレル業界などでも導入事例が目立ちます。また、飲食店向けのプランなども用意されています。

2013年にはグッドデザインアワードを受賞しており、高機能ながら使い勝手の良さも人気の秘密になっています。

3. Airレジ

「Airレジ」は、リクルートが提供するPOSレジです。初期費用、月額費用、分析機能やサポート利用料等が無料で、小型店店舗でも気軽にPOSレジが導入できます。

基本的な会計機能が充実しており、個別会計や会計前の伝票提示など、顧客の異なる要望にも対応可能です。さらに商品管理、顧客管理、売上分析といった、POSレジに求められる機能もしっかり備えています。

またAirペイと併用することで、クレジットカードから交通系電子マネーまでいろいろな決済手段に対応可能になります。Airレジで会計した情報は決済端末に反映されるため、金額の再入力が不要です。

4. UレジFOOD

タブレットPOSレジとハンディ端末を連動させたオーダリングシステムが安価に導入できることから、特に飲食店に人気が高いのが「UレジFOOD」です。

基本のレジ機能や売上集計、伝票印刷機能はもちろん、ハンディ端末による注文管理やテーブルの埋まり具合を管理する機能、予約連携機能なども備わっています。

また飲食店には必須の顧客管理機能や複数店舗管理、レジ締めや日報管理機能も充実しているほか、特に新型コロナの影響下にある飲食店ではもはや欠かせなくなっているテイクアウトやデリバリー管理にもオプションで対応しています。

POSシステムを導入して業務効率化と顧客満足度向上を

「レジ」と聞くと、かつては極端に言えば大きな電卓といったイメージがありましたが、POSシステムとの連携により、機能は劇的に変化しています。

POSシステムと連動したPOSレジにとって、商品の会計はもはや機能のごく一部にすぎません。

売上管理や顧客管理機能により人件費の削減、ビジネスチャンスの拡大、会計管理や売上分析など、ビジネスの効率化やマーケティング戦略の立案に大きな役割を果たす存在となっています。

かつては導入コストの面で敷居が高かったPOSシステムですが、クラウドソフトやタブレット端末への対応などで、個人経営や小規模事業者にとっても導入しやすいものになっており、ビジネスの心強いパートナーとして、ぜひ活用したいシステムのひとつとなっています。

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この記事の筆者

口コミラボ編集部

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