SIPSとは?ソーシャルメディア時代の消費者購買行動モデルと事例

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SIPSは消費者購買行動のモデルの一つで、特にSNSやインターネットが普及した近年の社会情勢を反映した新しいモデルです。

マーケティングではソーシャルメディアの消費者への影響などを考慮する必要もあるため、SIPSへの注目が高まっています。この記事ではSIPSの概要や実例をご紹介します。

SIPSとはソーシャルメディアに特化した購買心理プロセス

消費者の心理は時代とともに変化しており、最近はソーシャルディアが消費者購買行動へどのように作用しているかが検証されています。

SIPSSNS時代ともいえる現代の消費者心理を反映した先進的な購買行動モデルです。

SIPSとはSNSを積極的に活用したモデル

そもそも消費者行動モデルとは、消費者が商品の存在を知り購入し、他者に拡散・共有に至るまでの過程を一般化したもので、どのような商品サービスにでも適用できるように普遍化とパターン化がされています。

その中でもSIPSは普及率が高まる傾向にある、InstagramTwitter・Facebookなどのソーシャルメディアの影響が考慮されています。

頻繁に利用されているSNSによって、個人間や個人と企業間のコミュニケーションの取り方も多様化しています。

SIPSはSNSの普及を前提に消費者の購買行動を分析し、今後も変化を続けるであろうソーシャルメディアでのコミュニケーションを反映しています。

SIPSとは4つのプロセス

SIPS「Sympathize(共感する)」「Identify(確認する)」「Participate(参加する)」「Share&Spread(共有・拡散する)」の頭文字を取っています。

「Sympathize(共感する)」とは、TwitterInstagramなどのSNSの投稿投稿主への共感を指しています。

「Identify(確認する)」は、SNSの投稿の信憑性や妥当性、自分にとって有益な情報であるかの確認が行われます。

「Participate(参加する)」は、購入につながらなくても投稿を見た人がTwitterでRTしたりInstagramでいいねすることです。

商品サービスを周りの人に伝えたり、オススメすることで企業のプロモーションに組み込まれる・参加することになります。

最後の「Share&Spread(共有・拡散する)」は、自分で購買した商品サービスの情報をSNSを通じて共有したり発信することです。

これまでの購買行動モデルと違いソーシャルメディアを利用していることが特徴です。

SIPSが誕生する前の従来の消費購買モデル

SIPSが提唱される以前から数多くの消費購買モデルが存在し、その中でも有名な2つを紹介します。

AIDMA

AIDMAは消費者の購買心理の分析や広報戦略などのマーケティング手法の検討、改善に用いられる手法で、「Attention(認知・注意)」「Interest(興味・関心)」「Desire(渇望)」「Memory(記憶)/Motive(動機)」「Action(購買)」の頭文字を取っています。

1920年代のアメリカで提唱され、初期の購買行動モデルとされています。マス広告がメインの時代に発表されたため、消費者の購買行動も比較的シンプルです。

AIDMAにおける段階ごとに、取るべき施策やコミュニケーション手法は異なるため、用いる際は消費者の状態を見極める必要があります。

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AISAS

AISAS「Attention(認知・注意)」「Interest(興味・関心)」「Search(検索)」「Action(購買)」「Share(共有)」の頭文字を取った購買行動モデルです。

前述のAIDMA「Search(検索)」「Share(共有)」を加え、マス広告から脱却した現代のインターネット社会にでも用いれるよう改良されました。

自ら情報を求めて検索し、購買した後に商品の情報をインターネットで共有することが特徴的です。

これらの購買行動モデル以外にも多くのモデルが存在します。自社の製品やサービスとどの購買行動モデルが適しているのか見極めて利用するべきでしょう。

SIPSを用いたマーケティングの例

実際にSIPSを利用したマーケティングが行われています。ここでは実際に行われたプロモーションをご紹介します。

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米セブンイレブン「スラーピー」のSNS利用

アメリカのセブンイレブンではスラーピーと呼ばれるシャーベット状のドリンクが販売されています。

このスラーピーの販売促進で考えられたのが髭のついたストローでした。ストローで飲んでいると髭が生えているように見える位置に髭の飾りがつけられています。

このストローで飲んでいる姿が面白いと話題になりSNS上で話題を呼び、大人気商品となりました。

「ポッキー」のTwitterキャンペーン

昨年行われたポッキーの新商品発売のキャンペーンではTwitterが活用されました。広告塔に人気芸人コンビである千鳥の二人を起用し、ポッキーのアカウントのフォローと「#タグ投稿でモバイル扇風機が当たるという企画を実施しました。

消費者が「#タグ投稿でキャンペーンに参加できるだけでなく、これが結果的に新商品の認知拡大に貢献しました。

ポッキー Twitter キャンペーン 事例
▲「ポッキー」のTwitterキャンペーン事例:Twitterより 口コミラボ編集部スクリーンショット

Twitter:Pocky Japanによる投稿

「恋するフォーチュンクッキー」のミュージックビデオ

AKB48が2013年にリリースした「恋するフォーチュンクッキー」は通常作成されるMVとは異なる点がありました。

それは一般人とAKB48のメンバーが一緒に踊るという点で、多くの人が参加しやすい空気づくりが行われました。

このMVを見たことで、実際にこの「恋するフォーチュンクッキー」のダンスを踊ってみる人が多くあらわれ、その様子をネット上で公開するなどして世間で話題になっていることに参加しやすい雰囲気になりました。この投稿にYouTubeやTwitterなどが使われ、急速に拡散していきました。

ファンがMVに参加しやすい演出を構成し、実際にそれが拡散するまでを考慮に入れたSIPSを効果的に用いたプロモーションでした。

SNSが発達した現在に合わせた消費行動モデル「SIPS」

消費者の購買行動は世相を反映して日々変化しています。

SIPSはなかでも近年普及が進んだインターネットやスマートフォンなどで利用者が増えている、ソーシャルメディアの影響を考慮したモデルです。

SNS時代とも言われる現代において、効果的に商品サービスプロモーションを行なうためには、SIPSで提示された消費者の購買心理モデルをもとにした分析が欠かせません。

SIPSを用いてより訴求力の高いマーケティングの実施が求められます。

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