新型コロナウイルスの感染拡大によって新しい生活様式が浸透しつつある現在、オンラインでの情報検索が来店の判断材料の一つとして大きな影響力を持つようになっています。
特にSNSの影響は大きく、ペットショップのようにビジュアルが購入を決定づけるビジネスモデルの場合、Instagramの活用は欠かせません。
本記事では、「インサイト」「広告」と並んでInstagramのビジネス運用で重要な「ビジネスプロフィール」の活用方法について解説します。
【事例】ペットショップのInstagramでの情報発信3事例
これまでのポイントを活かしながらInstagramによって収益を上げているペットショップとして、「OPA 福岡」「プロップ」、そしてペットを活用した投稿が話題の「ニトリ」の事例が挙げられます。
本項では、それぞれのペットショップのInstagram運用の特徴を紹介します。
1. ペットショップ OPA 福岡
Instagram:ペットショップ OPA 福岡による投稿
「ペットショップ OPA 福岡」は、福岡のペットショップです。
248件にのぼる投稿は嬉しそうな飼い主とペットの愛くるしい写真で統一され、顔の見える温かな交流を前面に押し出した好例だといえるでしょう。
また投稿それぞれで文面も異なっており、複数の投稿を見ても新鮮さが感じられるアカウントとなっています。
2. ペットショッププロップ
Instagram:ペットショッププロップによる投稿
「ペットショッププロップ」は、東京都目黒区にあるペットショップです。
珍しい生き物を扱っている点が特徴であり、ウサギやハムスター、ヤマネ、チンチラ、ハリネズミといった動物に加えヘビやトカゲなどの爬虫類も充実しています。
投稿はペットの普段の様子やスタッフが世話をしている様子、触れ合っている様子などが動画でも積極的に発信されており、ペットに対する愛情がよく伝わるアカウントといえるでしょう。
3. ニトリ
Instagram:ニトリによる投稿
インテリア業界大手のニトリは自社のペット用品をPRする機会としてInstagramを活用したキャンペーンを実施しました。
キャンペーンの内容は、対象商品とペットの写真をハッシュタグを付けて投稿し、入選するとニトリのアカウントで投稿が紹介されるほかぬいぐるみが貰えるというものでした。
被写体がペットのため投稿ハードルも低くペットを自慢したいという飼い主のニーズを満たした同キャンペーンは、6,000以上のいいねを獲得しました。
ニトリのこうしたキャンペーン内容は、ペットショップのInstagram運用にも応用できるといえるでしょう。
ペットショップがInstagramを活用すべき理由とは
ペットショップがInstagramを活用する一番のメリットとして、ペットやペット商品などの視覚的訴求効果が挙げられます。
一貫性のある投稿などによってブランディングが確立しているアカウントにはフォロワーも集まりやすく、顧客接点増加によって来店ハードルが下がり店舗集客や購買意欲向上への効果も期待できます。
このような自然流入によって獲得したユーザーは広告費がかかっていないため、広告費の削減も可能になるでしょう。
デメリットとしては、運用の手間が挙げられます。写真撮影や投稿、DMやコメントへの対応などにはまとまった時間がかかってしまうため、役割分担などによる効率的な運用を図ることは必要不可欠です。
Instagram運用のコツ
インスタグラマーやインフルエンサーの集客効果など注目されることも多いInstagramですが、適切な方法で運用しなければ成果をあげることは難しいといえます。
本項では、Instagram運用の3つのポイントについて解説します。
1. 目標(KPI/KGI)を設定する
Instagramに限らず、ビジネスにおいてKGI(Key Goal Indicator/重要目標達成:ビジネスの最終目標を定量的に測定するための指標)とKPI(Key Performance Indicator/重要業績評価指標:KGIを達成するための業績指標)を設定しなければ、実施している施策に対する正誤判断は不可能です。
例えばKGIとして「半年以内に売上を20%増加」と掲げた場合、Instagramに落とし込んだKPIは「フォロワー数を3ヶ月以内に2倍にする」「ハッシュタグを増加させる」などが挙げられるでしょう。
2. ハッシュタグを付ける
Instagram最大の特徴ともいえる「ハッシュタグ」は、Facebookやtwitterの「シェア」や「リツイート」と同様に圧倒的な拡散力を持ちます。
ユーザーは興味関心のあるハッシュタグをタイムライン上や検索結果で閲覧できるため、ハッシュタグを増加させることによって拡散力強化や認知度向上が期待されます。
ターゲットユーザーの興味関心と自社商品・サービスの特徴を分析し、投稿に沿って適切なタグを選定することによって、潜在顧客へ自社商品を認知させられるでしょう。なおハッシュタグは上限が30個となっているため、注意が必要です。
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3. インフルエンサーの起用
ハッシュタグと同様に大きな影響力を持っているインフルエンサーですが、今日では飼い主がペットの愛らしい写真を投稿するアカウント「ペットインフルエンサー」が注目を集めています。
ペットインフルエンサーの起用は自社商品の認知度向上や広範囲への効率的な宣伝が期待できるため、既に先述の施策は実施してしまった場合などに検討の余地があるといえるでしょう。
「人間以外」のインフルエンサーが広告費を動かす現実:柴犬・猫・VTuber…海外からの反応も
今日、インフルエンサーの存在は広告だけでなく、顧客との関係構築にも必要不可欠となりつつあります。例えば、アメリカの大手化粧品製造業・EsteeLauder社は、2020年度のマーケティング予算の75%をインフルエンサーの起用に使用すると宣言しました。このような動向は各業界で見受けられており、今後もインフルエンサーの需要は世界規模で増加すると考えられます。インバウンド市場も例外ではなく、旅マエの情報収集に活用されているSNSにおいては、ターゲット層に響くインフルエンサーの起用が戦略の明暗を司...
Instagramアカウントをビジネスプロフィールに設定する方法
Instagramの店舗集客では、店舗への連絡先や所在地がワンクリックで閲覧できるかどうかが大きなカギを握っています。
本項では、ビジネスプロフィールへの切り替えのメリット、設定方法等について解説します。
ビジネスのためのアカウント「ビジネスプロフィール」を作成
Instagramをビジネスに活用し集客効果を最大限に発揮するためには、通常のプロフィールではなく「ビジネスプロフィール」へと切り替える必要があります。
これによりプロフィールを見たユーザーがアカウントへ直接連絡できたり、メールアドレスや電話番号へワンクリックでアクセスでます。
店舗所在地もワンクリックで地図上に表示されるため、店舗へのアクセスがわからないことによる機会損失防止に役立ちます。
またビジネスプロフィールに変更すると、フォロワーの年齢や性別、居住エリアなどの統計データが集約された「インサイト」というページが閲覧できるようになるため、ターゲットをしぼった効果的な集客につながることが期待されます。
Instagramのビジネスプロフィール設定方法
通常の個人アカウントからビジネス用アカウントに切り替えるためには、次の手順に沿って設定を変更します。
- プロフィールページ右上の編集マークをタップ
- 設定マークをタップ
- 「アカウント」をタップ
- 「プロアカウントに切り替える」をタップ
- カテゴリから該当するものをタップ
- プロフィールへの表示の有無を選択し「完了」をタップ
- 「ビジネス」あるいは「クリエイター」を選択
- 連絡先情報を入力(入力無しも可能)
- Facebookページに連携(任意)
連絡先情報は一部を非表示にすることも可能で、同じくプロフィール編集ページから設定します。
ペットショップは店舗の良さや特徴が伝わるInstagram投稿で集客
ビジュアルに大きな強みを持つInstagramは、画像に加えて動画などを積極的に活用することで生き物の魅力を最大限に引き出せます。
将来的にペットの購入を検討している潜在顧客とも接点を持てるため、既存のチラシやポスターを活用した集客よりもより広範囲への長期的な集客が期待できるでしょう。
ビジネスプロフィールを充実させることで機会損失を防ぎ、KPIおよびKGIを設定した上で適切なハッシュタグを選定すれば、一定の集客が見込めるほか経費削減も実現され持続可能な経営につながるといえるでしょう。
口コミラボ 最新版MEOまとめ【24年9月・10月版 Googleマップ・MEOまとめ】
そこで口コミラボでは、MEO・口コミマーケティングに役立つ最新ニュースをまとめた「Googleマップ・MEO最新情報まとめ」を毎月発行しています。
本記事では、主に2024年9月・10月の情報をまとめたレポートのダイジェストをお届けします。
※ここでの「MEO」とは、Google上の店舗・施設情報の露出回数を増やしたり、来店行動につなげたりすることで、Google経由の集客を最大化させる施策を指します。
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→「ポリシー違反によるビジネスプロフィールの制限」が明文化 ほか【2024年9月・10月版 Googleマップ・MEOまとめ】