GoogleマップやGoogleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)の口コミは、ユーザーが商品を購入したり、利用する店舗を決めたりする際に参考にしています。
そのため、誹謗中傷や悪質な投稿、ネガティブな口コミが多かったり、口コミの平均点として表示される星の数が他より少なかったりすると、集客に悪影響がでます。
そんな時はGoogleに削除依頼を申請することで、不適切な口コミの削除が行える可能性があります。ただし、削除依頼は却下されることもあります。
今回は、Google口コミの削除依頼方法や、削除の対象となる口コミの条件、削除できないネガティブな口コミへの対処法について説明します。また、ネガティブな口コミが投稿されてしまった際の評価を再び上げる方法について解説します。
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※Googleマイビジネスは、2021.11.5よりGoogle ビジネスプロフィールという名称に変更されました。
これに伴い、2022年にスマートフォン向けGoogleマイビジネスのアプリが終了します。
アプリ終了前に、これまでと同じように快適に使えるよう今から準備しておきましょう!
Googleマップのクチコミとは?
Googleには、サービスや店舗を利用したユーザーによる口コミ機能があります。投稿された口コミは、Googleの検索結果画面やGoogleマップ上で閲覧できます。
口コミは実際にサービスや店舗を利用した人の貴重な意見として、多くのユーザーから参考にされています。また口コミは、Googleのアカウントを持っていればだれでも投稿できます。
Googleの口コミを削除する方法
Googleの口コミに関するポリシーに反している口コミは削除することができます。削除できるケース・削除できないケースなど、状況によって変わるので詳しく見ていきましょう。
1. Googleビジネス プロフィール(Googleマイビジネス)から報告・削除する方法
まず、Googleビジネス プロフィールから報告・削除する方法について紹介します。
▼パソコンから削除する場合 1. Googleマイビジネスにログイン Googleのポリシーにどのように違反しているのかを、選択肢から選びます。 いずれかをクリックすると、確認画面が出ます。「送信」のボタンを押します。これで報告が完了し、ポリシー違反が確認されれば口コミは削除されます。 処理については3営業日ほどかかると示されていますが、場合によってはもっと長い時間を要するケースもあると考えられます。 ▼スマートフォンから削除する場合 1.「Googleマイビジネスアプリ」を開き、「顧客」「レビュー」の順にタップ |
パソコン、スマートフォン共に以上の手順で口コミの削除依頼を出すことができますが、さらにGoogle検索画面から削除依頼も行うことができます。
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2. Google検索画面から削除する方法
Googleビジネス プロフィールに登録していない場合は、Google検索画面から削除依頼を行いましょう。
この場合は、一般ユーザーとして報告することになります。
▼Google検索画面から削除依頼する方法 1. 店舗の口コミ欄から該当の口コミを選ぶ 3. 続く画面で、先程同様に、口コミがどの点に違反しているのかを選択し当てはまるものを選択して「送信」 |
3. Googleマップから削除する方法
Googleマップからも削除依頼を送ることができます。
▼Googleマップから削除依頼する方法 1. Googleマップから自身のビジネスリスティングを見つける 3. どのように不適切なのか選択肢が表示されるので、当てはまるものを選択して「送信」 |
Googleの口コミで削除対象となる条件
Googleのポリシーに反するもの
口コミの削除方法について紹介してきましたが、削除できる口コミとはどのようなものなのでしょうか。Googleのポリシーについて紹介します。Googleのポリシーには下記の内容が記載されています。投稿内容は、実際の体験や情報に基づくものでなければなりません。意図的な虚偽情報の投稿、写真のコピーや盗用、話題に無関係なクチコミ、中傷的な表現の使用、個人攻撃、不必要または不正確なコンテンツなどは、すべてポリシー違反に該当します。こうした行為を見かけた場合は、ご報告ください。Google は、不正行為を防止するために、個々のビジネス プロフィールおよびビジネス カテゴリに対してユーザーが作成し投稿したコンテンツを無効にする権利を有します。また、Google は、Google のポリシーや利用規約に違反するコンテンツを削除する権利と、不適切なアカウントを停止または削除する権利を有します。
削除対象となる口コミを簡単にまとめると
・スパムと虚偽のコンテンツ
・関連性のないコンテンツ
・制限されているコンテンツ
・違法なコンテンツ
・テロリストのコンテンツ
・露骨な性的表現や不適切な表現を含むコンテンツ
・危険なコンテンツおよび中傷的なコンテンツ
・なりすましや利害に関する問題
が該当します。
自分が書いてしまった口コミは簡単に消せる
次は自分が書いた口コミの削除方法について紹介します。自分が書いた口コミは簡単に削除することができます。クチコミを編集または削除するには、ブラウザでGoogleマップから行います。
▼自分が書いた口コミを削除する方法 1. Googleマップを開く |
悪い口コミが削除できない場合の対策
ここまでは、口コミの削除依頼の方法について見てきましたが、自身にとってはネガティブな口コミでも、削除基準に満たないものであれば、削除することはできません。そこで、ここでは書き込まれた口コミが削除基準に該当しない場合の対処方法について紹介していきます。
1. 良い口コミを増やす
自店舗にとってはネガティブな口コミであっても裏を返せば、改善の余地があるということも言えます。それ以上ネガティブな口コミを書き込まれないように、「従業員間のクレーム内容の共有」や「クレーム内容を踏まえた従業員の再教育」などのサービス改善に努めることが重要となります。たとえネガティブな口コミであっても、来店してくれたお客様の素直な意見ということで真摯に受け止め、改善していくことで、良い口コミが増え、評価を上げることができると考えられます。
2. ネガティブな口コミに返信して印象をよくする
Googleマップの口コミには返信機能があるため、口コミを投稿してくれた相手に返信をすることができます。たとえネガティブな口コミであっても、店舗からの謝罪やお礼があれば、印象は悪くないでしょう。謙虚な姿勢で誠実な対応を行うことによって、印象が大きく変わることも考えられます。ネガティブな口コミにこそ誠意ある対応が求められるのです。
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3. 情報を正確に伝え、ギャップを減らす
クレームの原因の一つとして、来店前と来店後のお店への印象のギャップが挙げられます。来店前には好印象な状態でも、来店して見たら期待外れだったということも少なくありません。このようなギャップがネガティブな口コミになってしまうのを防ぐためには、ギャップの発生を未然に防いだり、少なくすることが重要となります。
サービスの内容やサービスの料金、営業時間や定休日など、正確な情報をわかりやすく届けることが、ギャップの発生を防いでくれるでしょう。
4. 法的な措置をとる
日本の法律に基づき、口コミの投稿者を特定することもできます。手続は、この分野に精通した弁護士に依頼してすすめることが一般的です。
この手続がとれるのは口コミが申し立てを行う人に対する誹謗中傷であることが認められる場合で、URLや投稿のスクリーンショットの提出も必要となります。
発信者情報開示仮処分命令申立によりIPアドレスを手に入れ、プロバイダを特定し、契約者情報の開示を求め、裁判を起こすという流れになります。
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法律に基づく対策が必要な場合の対処法
法律に基づく対策が必要なケースは以下の通りです。
▼法律に基づく対策が必要なケース ・悪い口コミをどうしても削除したい場合 ・投稿者個人を特定する必要がある場合 |
法律に基づく対策を行う場合は(本人以外が行う場合)は、弁護士に依頼する必要があります。
まれに業者が「Googleへの削除申請を代行する」などと広告していることがありますが、この行為は明らかな法律違反(弁護士法違反)となるため、業者には依頼しないようにしましょう。
【削除対象の口コミ】日本の法律上、権利侵害がある場合
Google社は、ポリシー違反がある場合だけでなく、口コミが権利侵害にあたる場合にも削除を認めています。
▼権利侵害があるといえる代表的なケース ・名誉毀損 ・プライバシー権侵害 ・名誉感情侵害 ・著作権侵害 ・肖像権侵害 ・不正競争防止法違反 |
Googleマップの口コミ投稿の場合は、名誉毀損に当たるとして刑事告訴、損害賠償請求をすることが考えられます。
刑法230条では「公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金に処する。」と規定されています。
また民事でも、名誉毀損は不法行為として損害賠償することが可能です。
嫌がらせ目的で投稿された口コミであれば、プライバシー権侵害や肖像権侵害に該当するものもあります。このようなケースはGoogle社のポリシー違反に該当する場合がほとんどなので、申請することですぐに削除されるケースが多いです。
権利侵害にあたると考えられる口コミは、まずはGoogle社へ削除申請をしましょう。
それでも対応してもらえない場合は、弁護士に依頼し、日本の裁判所に削除請求の裁判を申立てましょう。
投稿者を特定し、投稿者本人に削除してもらう
Googleマップには、投稿者本人が自分のクチコミを削除できる機能があります。
そのため、投稿者を特定し、本人に対して口コミの削除を要請すれば、本人が削除に応じることが多くあります。
しかし、投稿者の特定には「発信者情報開示請求」という裁判手続が必須です。
▼投稿者を特定し削除依頼をすべきケース ・投稿者に対して、削除だけでなく損害賠償も請求したいと考える ・裁判所を説得できるだけの証拠が揃っている など |
発信者情報開示の仮処分または訴訟によって、口コミを投稿したアカウントにログインが行われた時のIPアドレスの開示をGoogleに請求します。IPアドレスが開示されたら、プロバイダに対して投稿者の住所などの個人情報の開示を請求します。
投稿者特定までは1年程度かかると言われており、弁護士費用もかかることを考慮して、法的措置をとるべきか検討しましょう。
Googleマイビジネスは無料、PR効果は大きい
ここまでGoogleの口コミの削除方法について紹介してきましたが、ここで改めてGoogleマイビジネスの3つの機能について紹介します。1. 効果的にアピールできる
Googleマイビジネスに登録をするだけで、Googleマップに表示される、検索結果に表示されるなど、多くのユーザーに向けて自店舗の情報をアピールすることができます。Googleマイビジネスの口コミ投稿機能は、集客に効果的・無料で使えるといったさまざまなメリットがあることから、多くの店舗で活用されています。
2. Google検索結果に表示できる
Googleマイビジネへ登録すると、商品やサービスがGoogleマップではなくGoogleで検索された場合にも、検索結果に表示されるようになります。またGoogleマイビジネスのオーナー確認が済んでいるビジネスを見てみるとユーザーからの信頼度がアップしている傾向があります。ユーザーからの信頼度の高さは一般的に考えて集客に効果的です。
3. 返信機能で客と交流できる
顧客は口コミを投稿することができ、投稿された口コミはオーナーが確認できるだけでなく、返信をすることができます。この返信機能を活用することによって、顧客とコミュニケーションを取ることが可能となるのです。
ポジティブな口コミにはお礼のメッセージと再来店につながるようなやり取りをし、ネガティブな口コミやクレームには誠意のある返信と謝罪をし、誠実な対応を行うことで、店舗の印象改善に繋げることができるでしょう。
ネガティブな口コミもきちんと対処し高評価へ
顧客からの口コミは、さまざまな意見を聞くことができるため、店舗にとって必要不可欠なツールとなります。双方向で書き込みができるGoogleでは、ポジティブな口コミだけでなく時にはネガティブな口コミも投稿されます。そんな時は、貴重な意見を真摯に受け止め誠意ある対応を行うことが施設側には求められます。また、Google のポリシーや利用規約に違反するコンテンツに対してはGoogleに削除を求めましょう。
Googleの口コミ機能は、上手に使えば顧客とのコミュニケーションツールとなり、集客効果もあります。日本そして海外でインターネットサービスが普及していく中で、多くの人が使うGoogleのサービスの利用価値は計り知れません。基本的な使い方を理解して、導入していくことが大切です。
口コミラボ 最新版MEOまとめ【24年9月・10月版 Googleマップ・MEOまとめ】
そこで口コミラボでは、MEO・口コミマーケティングに役立つ最新ニュースをまとめた「Googleマップ・MEO最新情報まとめ」を毎月発行しています。
本記事では、主に2024年9月・10月の情報をまとめたレポートのダイジェストをお届けします。
※ここでの「MEO」とは、Google上の店舗・施設情報の露出回数を増やしたり、来店行動につなげたりすることで、Google経由の集客を最大化させる施策を指します。
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