Uber Eats、配送料にサブスク導入:飲食店の負担額は変わる?

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8月6日、フードデリバリーサービスUber Eatsは、配送料を定額にする「Eats パス」の提供を開始しました。Uber Eats加盟店が3万店にも上る飲食店業界では、大きな注目を集めています。

今回は、Uber Eatsのビジネスモデルやこれまで指摘されてきた課題点をふまえ、今後の飲食店業界への影響として考えられることを解説します。

Uber Eatsのビジネスモデル

Uber Eatsはこれまで、配達を代行する配達パートナーと飲食店をマッチングし、「ダイナミックプライシング」を導入したビジネスモデルを展開してきました。

ダイナミックプライシングとは、リアルタイムで渋滞情報などのデータを分析し、需要と供給に応じて配送料を決定する仕組みです。

配送料を定額980円にするサブスク開始

8月6日から、Uber Eatsの配送料は従来のダイナミックプライシングに加え、消費者の負担を減らす定額制を組み合わせた仕組みに変更されました。

消費者が月額980円の「Eats パス」を利用すると、配送料を除く注文代金が1,200円以上となった場合、配送料が0円となります。

これまでの配送料の平均的な目安は300~400円であり、消費者は月に3〜4回注文すれば元を取れる仕組みとなりそうです。

飲食店側の負担は変わらず、注文代金の35%をUber Eatsへ支払うという手数料率は維持されます。そのため、配達料が定額制になっても飲食店側の負担は増えないといえます。

一方、Uber Eats側は消費者が支払う配達料が減る分を配達員に払うため、支出の増加が見込まれます。

Uber Eatsの課題は

Uber Eats急拡大の一方で、配達員の交通マナー違反や商品の扱いに対する苦情が散見されるようになりました。

自転車に乗った配達員が歩道を猛スピードで走行し、通行人に接触しても走り去ってしまうケースや、信号無視、運転中にスマートフォンを操作する姿が目撃されることも少なくありません。

コロナ禍では登録会への参加が不要となり、気軽に配達員を始められるようになりました。そのため、普段自転車などを運転しない人の割合が増え、交通ルールの徹底ができていない層が目立つようになったと考えられます。さらに、商品の取り扱いに関する苦情も相次いでいるのが現状です。

Uber Eats 課題
▲受取拒否をした商品がマンションの敷地内に投げ捨てられていた内容が写真付きで投稿され、物議に:Twitterより、口コミラボ編集部スクリーンショット

Twitter:Junya ISHINO/石野純也 さん@june_ya による投稿

Uber Eatsの利用者は、商品の容器が変形していた場合や、スープなどの中身が溢れていた場合、商品の受取拒否が可能です。しかし、Twitter上では、受取拒否をした商品がマンションの敷地内に投げ捨てられていた内容が写真付きで投稿され、物議を醸しました。さらにUber Eatsのサポートセンターの対応が不適切だったとし、本投稿は約2万リツイートされ、Uber Eatsサービスに対する炎上を招いています。

一連の事態に対しUber Eatsは、深刻に捉えているとコメントした上で、客観的に悪質と判断される配達員の行為に対しては、警告をするなどの然るべき措置を講じるとしました。

未然にトラブルを防止する対策として、同社は配達員の評価システムについて言及していますが、配達員は自動で割り振られ利用者は指定ができない仕組みのため、効果がないのではといった声もあります。

「定額制」はデリバリー代行サービスの標準となるか

Uber Eatsの配送料の定額制は、消費者にとってわかりやすい料金体系として普及し、デリバリー代行業界に定額制モデルが定着するきっかけになるかもしれません。

うまく定着すれば、コロナ禍で在宅勤務などが長引く状況でも、デリバリー代行を通じて飲食店を利用する消費者が増えることが期待できます。すでに音楽や動画配信サービスでは、定額制の料金体系が広く普及しているため、配送料の定額制も受け入れやすい仕組みといえるでしょう。

一方、Uber Eats競合の出前館は、配送の質の低下をまねく恐れがあるとして、定額制の導入は慎重に検討すべきと述べています。

飲食店は、各デリバリー代行サービスの特徴や利用するメリット・デメリットを踏まえ、自店に合ったサービスを選ぶ必要があるでしょう。

<参照>

日本経済新聞:ウーバーイーツ、宅配料に定額制 月980円

日本経済新聞:ウーバーイーツ、配送定額制に勝算 在宅追い風

東洋経済新聞:危険運転多発「ウーバー配達員」の呆れた言い分

ITmedia NEWS:「受取拒否は可能」 Uber Eats配達トラブル、運営元は「深刻に受け止めている」と見解

Uber Eats:Uber Eats パス

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