毎月飲食業界の動向をまとめている「飲食業界動向まとめ」2022年10月版です。
10月は「Go To イート」の再開や、くら寿司・ミスドの海外出店拡大、全国旅行支援による「プラスの影響」など、飲食業界にプラスのニュースがありました。またマクドナルドでは環境に配慮した素材のストローやスプーンなどを日本全国の店舗に導入し、プラスチックの削減による環境負荷を軽減する取り組みを推進することを発表しました。
この記事では「飲食業界まとめ 2022年10月版」の資料の一部を紹介します。全編は以下のダウンロードリンクから見ることができます。ぜひご覧ください!
「Go To イート」再開、東京・大阪でも
東京都は10月14日の記者会見で、10月16日より「Go To Eat」のプレミアム付食事券が販売再開になるとの見通しを明らかにしました。
「Go To Eat」キャンペーンは、新型コロナウイルス感染症の影響で苦境に立たされた飲食店や食材を提供する農林漁業者を支援することを目的に、2020年に国がスタートしたキャンペーンです。
プレミアム付食事券を販売する事業とオンライン予約でポイントを付与する事業の2つで構成されています。
東京都では、紙の場合1万1000円分が1万円、デジタルの場合1万円分が8000円で販売されていました。食事券の販売額については、一部を国が負担します。
<参照>
Go to Eat Tokyo
大阪府は11月5日、一時的に販売停止となっていた「Go To Eat大阪キャンペーンプレミアム食事券事業」の名称を変更し、第2期の販売をスタートしました。
本事業は、感染症対策を実施している飲食店や物価高にある大阪府民の生活を応援することを目的としています。
名称を「ゴールドステッカー飲食店応援事業プレミアム食事券」に変更し、3回に分けて販売される食事券は12月31日までが利用期限で、本事業の加盟店舗を対象に1万円で1万3,000円分の利用が可能となっています。
第1期で購入した人も第2期で購入できるように条件を変更し、第2期での申し込みは1人1回2セットまで可能です。
くら寿司がニューヨーク進出へ、30年までに海外売上高1,500億円目指す
日本経済新聞の報道によると、くら寿司が10月11日、2024年8月までに米国のニューヨーク州で初出店するなど米国での出店拡大を計画していることがわかりました。
同社は2022年9月末までにカリフォルニア州などの12州とワシントンで計40店舗を展開しています。米国に300店舗ほどの市場規模があるとみており、まずは米国の上位20都市圏全てにおける出店を目指すとしています。
またすでに進出済みの台湾48店舗のほか、新たにアジアにも進出し店舗網を拡大し、2030年までに海外の店舗数を現在の4倍強の400店に、海外売上高を2021年10月期比9倍強の1,500億円に増やす計画です。
円安の影響で魚介類の仕入れ価格が高騰し、国内事業が厳しい環境に置かれるなか、売上拡大を目指し海外への出店を試みる考えとみられます。
<参照>
日本経済新聞:くら寿司、NYに初出店 海外強化、30年までに400店
ミスタードーナツ、シンガポール進出へ
「ミスタードーナツ」を運営するダスキンは10月27日、取締役会においてシンガポールに「ミスタードーナツ」事業を展開することが決議されたと発表しました。
現地の外食企業R E & S Enterprises Pte Ltdとマスターフランチャイズ契約を締結し、2023年4月に1号店の開業を目指します。
同社はこれまでタイやフィリピン、インドネシアなどで、現地企業と同様の契約を結んで多店舗展開しており、今後もアジア圏に注力する考えです。
<参照>
株式会社ダスキン:ミスタードーナツ事業のシンガポール展開における マスターフランチャイズ契約締結に関するお知らせ
全国旅行支援開始で、73%が「プラスの影響」
帝国データバンクは10月14日〜18日、1,325社の企業を対象に全国旅行支援・水際対策緩和などに関するアンケートを行いました。
自社の企業活動への影響を尋ねたところ、「プラスの影響」がある企業は全体の34.3%で、「影響はない」は54.8%、「マイナスの影響」は 2.4%となりました。一方、飲食店や宿泊施設、旅客運輸など旅行支援策の影響を直接受けやすい業種をみると、「プラスの影響」が企業の73.0%となり、全体を大幅に上回りました。
全国旅行支援に対してはプラスの効果が期待されているほか、水際対策緩和に対しては円安と水際対策の緩和により訪日観光客の購買意欲の向上が見込まれることが期待されています。
<参照>
帝国データバンク:緊急調査:全国旅行支援と水際対策緩和に関する企業の影響アンケート 「全国旅行支援」と「水際対策の緩和」、3社に1社がプラスの影響
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