株式会社帝国データバンクが行った2000年~2019年11月の飲食店事業者の倒産動向調査によると、2019年11月時点の飲食店の倒産件数は668件でした。
過去最多の倒産件数は2017年707件で、2019年はそれを上回る可能性があります。
飲食店の半数が2年以内に閉店すると言われているなか、3年目以降も集客率上げ、飲食業界で生き抜いていくために必要なことについて解説していきます。
※Googleマイビジネスは、2021.11.5よりGoogle ビジネスプロフィールという名称に変更されました。
これに伴い、2022年にスマートフォン向けGoogleマイビジネスのアプリが終了します。
アプリ終了前に、これまでと同じように快適に使えるよう今から準備しておきましょう!
半数が2年以内に閉店する飲食業
2019年は消費税率の引き上げと節約志向の高まりになどにより、飲食店の経営は厳しい状況に置かれています。
こういった現状をふまえ、飲食店の倒産に関する最新動向をご紹介します。
飲食店の倒産は過去最多
株式会社帝国データバンクの2000年~2019年11月の飲食店事業者の倒産動向調査によると、2019年1~11月までの飲食店事業者の倒産は668件となり、過去最多の2017年の707件を上回る勢いとなっています。
業態別に見ると「酒屋・ビアホール」(143件、21.4%)、「西洋料理店」(110件、16.5%)が11月時点で高い割合を占めています。
なかでも「酒屋・ビアホール」は、2009年以降11年連続で最も倒産件数が多くなっています。
駅チカほど閉店しやすい
居抜き情報.COMが2015年10月〜2018年9月の期間に寄せられた問い合わせを集計したところ
- 20坪未満の小規模な店舗であること
- 最寄り駅から徒歩5分以内に立地していること
- 営業年数が2年以内であること
という3つの共通点や特徴がわかりました。
店舗の広さでは、
- 10坪以下(23.9%)
- 11~20坪(45.5%)
- 21〜30坪(20.1%)
となっています。飲食店はもともと20坪以下の店舗が多いため、このような傾向にあるのかもしれません。
立地条件では、最寄り駅から徒歩で
- 2分以内(35.9%)
- 3〜5分(43.2%)
- 6〜10分(16.0%)
でした。駅に近いからといって必ずしも集客に有利というわけではなく、駅の近くは出店数が多い分、競争率が高く、結果閉店を余儀なくされてしまうことがうかがえる結果となっています。
閉店している店舗は開店からの期間は、
- 1年未満(16.4%)
- 1〜2年(33.3%)
- 3〜5年(20.7%)
となっており、2年以内に約半数が閉店に追い込まれてしまうことがわかります。
飲食店廃業の主な理由
飲食店の廃業する主な理由として、以下の3つが考えられます。
- 大手チェーンとの価格競争に負ける
- 運転資金不足
- 食材の廃棄率が高い
まず1つ目が、大手チェーンとの価格競争に負けてしまうことです。
近年は格安居酒屋などのチェーン店が続々と参入し、個人店では太刀打ちできないといったケースも出てきています。
こうした大手チェーン店との熾烈な競争を勝ち抜いていくためには、よりオリジナリティーのあるメニューや接客で、個人店ならではの強みをアピールしていく必要があります。
2つ目は、キャッシュフローが悪化し、運用資金が足りなくなるケースです。
それほど資金繰りが潤沢とは言えない個人経営店では、日々の売り上げから必要経費を支払うことが多く、客入りが悪ければすぐに経営を圧迫する要因になります。
店舗運営にかかる費用は定期的に見直し、できる限り無駄のないようにする必要があります。
3つ目の理由として、廃棄率が高まるケースです。
使用する材料が1つのメニューにのみ使用されるような場合、そのメニューが販売されなければ使っている食材があまり廃棄をしなければなりません。
廃棄する食材は無駄な経費となるため、メニューも定期的に見直すなどし、売れ筋商品を分析していきなるべく廃棄のでないように努めましょう。
aurantxexitrate-2">集客に必要なこととは?
まずは飲食店の集客に必要なことについて、3つの基本的なポイントを紹介します。
リピーターを増やす
顧客の種類は、主に新規顧客・既存客・固定客(リピーター)の3種類に分類されます。
新規顧客とは初めて来店した顧客を指し、既存客は過去に来店経験がありお店の良さを体験しているものの、来店周期が長く関係性も弱い点が懸念点です。
一方、固定客であるリピーターは、来店周期も短いため、売り上げアップに貢献するとされています。
新規顧客の獲得を目的として集客に努める飲食店が多いですが、より多くの良い顧客を獲得するためには、新規顧客の獲得と並行で、既存客のリピーター化の対策が必要といえます。
[blogcard url="https://media.kutikomi.com/news/2019/12/02/repeater/"]
SNSを有効活用する
多くの人たちが「ぐるなび」「ホットペッパーグルメ」などのグルメサイトを通じて、好みの飲食店を探しています。
近年ではInstagramやLINEなどのSNSを活用し、宣伝を行う飲食店が増えています。
SNSはリアルタイムでのコミュニケーションが可能なため、グルメサイトのように一方的に情報発信するだけでなく、ユーザーとの交流を深めるのに効果的な集客手段です。
具体的には、LINE@での情報発信やクーポン配信をはじめ、情報収集ツールとして活用されているTwitterで広告や、画像の発信に特化しているInstagramを活用したインスタ映えなどを狙ったPRも効果的です。
アナログでの発信も
チラシなどを見て来店する顧客もいるため、アナログでの発信も有効な手段です。
SNSやWebでの集客と平行し、アナログでの発信にも取り組むことで、より多くの利用者層にリーチし、相乗効果が期待できます。
たとえば、クーポンやスタンプカードを来店したユーザーに配布する、街頭でチラシ配りなどの方法があります。
また、看板などの店頭演出をはじめ、配布したチラシ持参で受けられる特典や割引キャンペーンなど、さまざまな方法が可能です。
飲食店なら欠かせないサイトに登録で露出度アップ
飲食店ならぜひ登録しておきたい3つのサービスについて、紹介します。
MEO対策
顧客の口コミを集める上で欠かせないのが、Google マイビジネスです。
Google マイビジネスは、Google アカウントがあれば無料で登録できるビジネスプロフィールで、店名や電話番号・住所・営業時間などの情報がGoogle検索やGoogleマップに掲載されます。
Google マイビジネスを登録しておくことで、ユーザーが「地域+居酒屋」というように検索した場合、Google マップで近くにある店舗を表示してくれます。
ホームページを無料で作成できるほか、閲覧数や閲覧ページの分析といったサービスも利用できます。
Googleマイビジネスの運用にあたっては、定期的にサービス情報を見直し情報を更新するほか、口コミの管理もこまめに行う必要があります。
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食べログやぐるなびに登録
月間利用者数が約1億810万人(2019年9月時点)の最大手サイト食べログと、会員数が1,850万人(2020年1月1日時点)のぐるなびは、口コミサイトとグルメサイトとしての機能を備えており、口コミの評価が点数制となって掲載順に反映されます。
サイトの更新や写真でのアピールが可能で、会員のネット予約もできるため、利便性の高さが特徴的です。
ホームページを開設しても検索エンジンから集客ができるまでに時間がかかるため、今すぐに集客をしたい場合は、食べログやぐるなびといったグルメサイトの活用が効果的です。
最初は広告費に投資をし、再来店してくれそうなお客様がある程度見込めそうになったら、ホームページを活用していくとスムーズに集客することができます。
食べログを賢く活用するには?ユーザー・飲食店が登録するメリットを徹底解説!
また、ポイント付与は食べログ経由での予約において来店時にTポイントを付与するシステムで、ユーザーにお得感を提供できます。Tポイントは加盟店も多く、TSUTAYAのレンタルサービスの利用者であれば会員登録しているポイント制度です。コンビニなど様々な店舗でTポイントの付与や利用ができるため、利用者も多く「Tポイントが貯まるから」という理由での来店率アップが期待できます。
[blogcard url="https://media.kutikomi.com/news/2019/11/12/gurunavixranking/"]
ホットペッパーグルメに登録
国内大手のグルメサイトとして、ユーザー数や予約数において確かな実績を有するホットペッパーグルメも効果的な集客が見込めるでしょう。
ユーザーが、店舗情報や口コミの閲覧、店舗予約まで一括で行えることが、大きな魅力の1つです。
ホットペッパーに店舗として登録する場合は、お試しプランと有料プランの2つのプランがあります。
店舗の基本情報を掲載するだけであれば、お試しプランを無料で利用できますが、メニューやクーポンの掲載などの機能を利用する場合には、有料プランへの登録が必要です。
アクセス解析ツールや業務支援などのサービスも豊富なため、それぞれの機能をしっかり理解し、活用する必要があります。
ホットペッパーグルメに店舗を登録するには
登壇するのは、口コミコム のアドバイザーであり、Googleのダイアモンドプロダクトエキスパートとしても活動中の永山卓也氏。Googleマップや口コミ対応などに詳しい永山氏から、最新のニュースやマーケティングノウハウについてわかりやすく解説いただきます!
閉店率が高い飲食業界 | 積極的な発信で集客を
高い閉店率が懸念される飲食業界ですが、廃業の主な理由をあらかじめ把握し対策を講じておくことが重要です。
集客では新規顧客の獲得と並行しリピーターの取り込みも強化することで効果的に集客をすることができます。
集客の方法としてはSNSの活用はもちろん、チラシの配布といったアナログの的な方法も同時に行うとより効果的です。
またMEOや食べログやぐるなび、ホットペッパーグルメなどのグルメサイトに登録し、こまめに情報を発信していくことで幅広く顧客を獲得することができます。
積極的な情報発信こそ、集客促進に直結するといえるでしょう。
口コミラボ 最新版MEOまとめ【24年9月・10月版 Googleマップ・MEOまとめ】
そこで口コミラボでは、MEO・口コミマーケティングに役立つ最新ニュースをまとめた「Googleマップ・MEO最新情報まとめ」を毎月発行しています。
本記事では、主に2024年9月・10月の情報をまとめたレポートのダイジェストをお届けします。
※ここでの「MEO」とは、Google上の店舗・施設情報の露出回数を増やしたり、来店行動につなげたりすることで、Google経由の集客を最大化させる施策を指します。
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→「ポリシー違反によるビジネスプロフィールの制限」が明文化 ほか【2024年9月・10月版 Googleマップ・MEOまとめ】