飲食店のメニューはサービスの要であり、集客につながる要素です。同時に、メニュー名やメニュー表の構成は店舗のイメージやコンセプトを担い、価格設定は顧客の満足度にも影響を与えます。
本記事では、メニューを新しく作る際に押さえておくべきポイントや、メニューを使って集客につなげる方法について解説します。
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メニューを作るとき押さえたいポイント5つ
飲食店にとってメニューは、集客につながる重要な要素です。まずは、メニューを作成するときに押さえておきたいポイントを5つ解説します。
1. コンセプトを明確にする
メニューを検討する前に、まずはターゲットにしたい顧客像と、店舗のコンセプトを明確にしましょう。
店舗が獲得すべき顧客像とコンセプトが固まることで、提供すべきメニューの傾向が見えてきます。
たとえば、10代から20代の女性をターゲットとするなら、SNS映えしそうなインパクトのあるメニューを用意し、男性サラリーマンをターゲットとするなら価格や量を重視し、スピーディーに提供できるメニューを検討するなど、誰を集客したいかによってメニュー構成は変わってきます。
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2. 適度なメニュー数に設定する
メニューの数も、集客にかかわる検討事項となります。メニューが少なすぎると、顧客にとっては選択肢が少なく飽きられてしまいますし、一方でメニューが多すぎると店舗のコンセプトが曖昧になってしまいます。
コンセプトが曖昧になると顧客は店舗への入店動機が弱まってしまう可能性もあります。
メニュー数は30~50品が一般的で、ジャンルを決めて統一感を出すことが重要です。
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3. 適切な価格設定をする
適切な価格設定は、顧客の満足度に影響する大きな要素です。店舗の立地や雰囲気、ターゲットとする顧客層などに応じて適切な価格は変動します。
自店舗の業態や周辺の競合店の相場、客単価、利用シーンなどを考慮した上で価格設定を行いましょう。
原価率をもとに価格設定をする方法もあります。一般的にはメニュー価格は原価率が30%となるようにすることが望ましいとされていますが、原価率はあくまで一つの指標として考えることも大切です。
原価率、顧客の満足度、周辺店舗の価格などあらゆる指標をもとに、柔軟に価格設定をするとよいでしょう。
また、価格は最後の2桁をそろえると、顧客にとって選びやすく、わかりやすいメニュー価格となります。
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4. 看板メニューを作る
他店を差別化を図るだけでなく、宣伝しやすく、店舗を想起させるイメージとなりやすいことから、看板メニューを目当てに訪れる顧客を増やすことにもつながります。
メニュー表を制作する際には、看板メニューを目立たせるような構成にすることも大切です。
看板メニューには大きなスペースを割く、デザインやフォントを変えて目立たせるなど、どれが看板メニューかすぐに分かるようにしましょう。
5. メニュー名を工夫する
飲食店のメニューを検討する際には、メニュー名の付け方にもひと工夫が必要です。
例えば、「ふわとろ」「しゃきしゃき」といったワードは食感、「出汁香る」といったワードは匂いのイメージにつながります。
こういった五感に訴えるメニュー名を付けることで、顧客は食べる前に料理をイメージでき、注文へのハードルが下がります。
そのほか、「オーガニック」「産地直送」「自家製」「手打ち」などの売り出したい文句や調理方法などをメニューに取り入れると、店舗のコンセプトなどをメニュー名を通して顧客に伝えられます。
メニューは定期的に見直す必要がある
オープン時などに設定したメニューは、定期的に見直す必要があります。その理由と見直す際のポイントを解説します。
メニューの見直しが重要な理由
定期的にメニューを見直し新しいメニューを考案することで、顧客の来店動機を生み出すことができます。
定期的な新メニューの考案は、「新しいメニューを試したい」という顧客心理によって、客単価がアップする可能性につながります。
メニューの見直しは、新メニューを増やしていくことだけが目的ではありません。売れないメニューをメニュー表から消し入れ替えたりリニューアルメニューとして生まれ変わらせたりすることで、売上げアップの期待もできます。
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メニューを見直すときのポイント1. 看板メニューは大きく変えない
オープン当初など、最初に決めた看板メニューは大きく変えないようにしましょう。
看板メニューは店舗の顔でもあり、コンセプトなど店舗イメージを表します。
看板メニューを目当てに来店する顧客も多いため、メニュー自体をなくしたり大きく変えたりすることは、かえって顧客のロスにつながる場合があります。
看板メニューに入っている材料を少し変えるなど細かな調整をする、必要に応じて価格を見直す程度にとどめましょう。
メニューを見直すときのポイント2. 売上げだけで入れ替えメニューを決めない
メニューの入れ替えを行う際には、売上げだけを指標としないようにしましょう。
たとえば売上げが小さくても、原価も低いメニューは結果的に店舗の利益に貢献していると考えられます。このように粗利と売上げの両側面からメニューの入れ替えの検討を行います。
同様に、売上げでみた場合にその数字が比較的小さくても、注文数が多い場合には顧客に支持されているメニューであると考えられます。
こういった場合にも、メニューを入れ替えるべきでないと判断できます。
一方で、売上げが高くても入れ替え対象となるメニューもあります。たとえば提供までに手間や時間がかかる場合には、人件費などを考慮すると、そのメニューがもたらす実際の利益が少ない場合もあります。こういった際には、メニューの入れ替えを検討するのもいいでしょう。
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メニューを見直すときのポイント3. 限定メニューや季節メニューで顧客を飽きさせない
季節メニューや日替わりメニューといった限定メニューを用意することで、顧客に飽きさせない工夫をすることも重要です。定期的な特別メニューは、リピーター獲得にもつながります。
特に旬の食材を使った季節限定、期間限定のメニューは、顧客の興味を引くきっかけとなり得ます。また、季節ごとに定期的に訴求できる点もメリットといえるでしょう。
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作ったメニューをSNSやGoogleマイビジネスに掲載
ポイントを押さえて作ったこだわりのメニューも、来店前の見込み顧客の目に触れなければ、メニューを使った集客につなげることはできません。
見込み顧客を育成し来店へとつなげるためには、メニューをSNSやGoogleマイビジネスなど、顧客に届く形で発信することが大切です。
SNSでは店舗のアカウントを作り、看板メニューや新メニューの宣伝を行います。SNSで投稿してくれた顧客には割引を行うなど来店してくれた顧客にSNSでの宣伝を促すことは、リピーター獲得や新規顧客の獲得にも効果的です。
Googleマイビジネスでは、写真投稿の機能を使い、メニュー写真を掲載してみましょう。そのほか、Googleマイビジネス上で最新情報やイベント情報を発信できる投稿機能を用いることも有効です。
投稿機能を使って新メニューをお知らせすれば、今まさに飲食店の料理に関心のある層にタイムリーに届きます。
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こだわりのメニューを用意し、宣伝して集客
飲食店の料理のラインナップは店舗のイメージやコンセプトを表す大切な要素です。
メニュー作成の際には、まずはコンセプトやターゲットとなる顧客をしっかり固め、それに合わせた価格設定や看板メニューやメニュー名を検討する必要があります。
顧客を飽きさせないためにも、定期的なメニューの見直しも欠かせません。
作成したメニューはしっかりとSNSなどオンラインで宣伝することも重要です。メニューをきっかけとしたリピーター、新規顧客の獲得を意識するとよいでしょう。
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