定食や中華料理、麺類、カレーなどをメインに提供している会社の動向を見ていくと、昨今の原材料費や物流費の高騰により、商品を値上げする動きが多くみられました。
そんな中で、トリドールや王将フードサービスなどは、引き続き好調となっています。
本記事ではトリドールホールディングス、王将フードサービス、リンガーハット、ハイデイ日高、幸楽苑、壱番屋、大戸屋の2022年4月分の月次売上推移をみていきます。
【トリドールホールHD】1月に値上げ実施、一度客数下がるも3月以降は好調維持
丸亀製麺などを経営するトリドールホールディングスの2022年4月の月次売上推移です。
- 既存店売上:119.1%
- 客数:102.4%
- 客単価:116.3%
- 全店売上高:104.6%
トリドールホールディングスは、全店売上高が8ヵ月連続でプラスとなりました。丸亀製麺単体では、既存店売上5.7%増、客数0.4%増、客単価5.3%増と全て前年を上回る結果となりました。
丸亀製麺では、4月26日に「丸亀うどん弁当」の新作である「W鶏ちく天うどん弁当」の販売を開始しました。昨年4月に開始した「うどん弁当」は丸亀製麵の人気商品となっており、テイクアウト商品を次々と導入することで、売上を下支えしています。
なお、1月には「かけうどん」など一部商品の値上げに踏み切り、2月の客数は前年比割れしたものの、3月・4月の客数は前年比よりも増加しており、値上げの影響は小さいと思われます。
【王将フードサービス】4月過去最高売上を更新、コロナ前上回る結果に
王将フードサービスの2022年4月の月次売上推移です。
- 既存店売上:6,415百万円(106.0%)
- 客数:5,971千人(105.9%)
- 客単価:1,074円(100.1%)
- 全店売上高:6,649百万円(107.7%)
餃子の王将を経営する王将フードサービスは、全体的に前年同月比プラスの結果となりました。
直営店舗にて、デリバリーサービス実施を昨年4月から75店舗拡大し、テイクアウトの売上を順調に伸ばしました。また、デリバリーの売上を上げつつも店内飲食による売上も前年同月比で118.4%伸ばし、コロナ禍前の2019年に記録した同月比過去最高売上を更新する結果となりました。
4月13日からは夏季限定商品の冷し中華販売を開始し、出数は前年同月比で186.8%と、好調な滑り出しとなっています。
【リンガーハット】売上維持、長崎ちゃんぽん値上げで来月以降影響か
リンガーハットの2022年4月の月次売上推移です。
- 既存店売上:108.5%
- 客数:105.1%
- 客単価:103.3%
- 全店売上高:107.7%
リンガーハットは4月26日より、急激な原材料費や物流費の高騰のリスク対応のため、値上げしました。主力商品の長崎ちゃんぽんは30円、長崎皿うどんは40円の価格改定です。
来月の売上に値上げがどこまで影響するかは不透明です。
【ハイデイ日高】人気のサービス券終了、今後売上への影響懸念
ハイデイ日高の2022年4月の月次売上推移です。
- 既存店売上:132.8%
- 客数:126.4%
- 客単価:105.1%
- 全店売上高:136.5%
ハイデイ日高は、前年同月比ではプラスの結果となりました。19年比でみると81.2%と回復途上ですが、徐々に業績は回復しています。
しかし「日高屋」で会計時に配布されていた「モリモリサービス券」が4月30日をもって終了となりました。原材料費や輸送費などのコスト上昇の影響が大きいと見られます。
このサービス券はリピーター獲得につながっており、今後の売上への影響が懸念されます。
【幸楽苑HD】売上はマイナス 餃子値上げも主力商品は据え置き
幸楽苑ホールディングスの2022年4月の月次売上推移です。
- 既存店売上:100.6%
- 客数:102.0%
- 客単価:98.7%
- 全店売上高:97.8%
なお幸楽苑も、4月22日より餃子など一部商品の価格を値上げしています。ただし、主力商品の中華そば等4品目については、具材と盛付けの変更により価格を据え置き、またメニューの見直しと絞り込みにより、一部商品は値下げを実現しています。
【壱番屋】郊外店舗の客足戻らず
壱番屋の2022年4月の月次売上推移です。
- 既存店売上:99.0%
- 客数:99.8%
- 客単価:99.2%
- 全店売上高:97.8%
CoCo壱番屋を経営する株式会社壱番屋は、前年同月比で2か月連続マイナスとなりました。コロナ禍による時短営業の要請が解除されたことにより、都心店舗の客足は回復傾向にあるものの郊外店舗では戻らず、前年比0.2%減となりました。
客単価は、前月に引き続き昨年販売した期間限定メニューの反動等により前年比0.8%減となりました。
また、6月1日から商品が値上がりすることが発表されており、これからの売上も厳しくなることが予想されます。
【大戸屋HD】売上大幅増
大戸屋ホールディングスの2022年4月の月次売上推移です。
- 既存店売上:132.8%
- 客数:131.6%
- 客単価:100.9%
- 全店売上高:2,344,027,000円(128.4%)
大戸屋は昨年に大きく売上を落とした反動で、大幅なプラスとなりました。昨年から集客に苦戦しているものの、今年は何とか売上を回復させています。
2020年にかっぱ寿司や牛角を運営するコロワイドが大戸屋を買収し、経営改善に取り組んできました。買収から約2年弱が経過しましたが、業績は思ったように伸びず、正念場を迎えています。
<参照>
株式会社トリドールホールディングス:月次売上高レポート
株式会社トリドールホールディングス:「丸亀うどん弁当」全4種390円から新発売
株式会社王将フードサービス:月次売上高
株式会社 リンガーハット:月次レポート
株式会社 リンガーハット:ニュースリリース
株式会社ハイデイ日高:売上高速報
株式会社ハイデイ日高:新着情報
株式会社幸楽苑ホールディングス:4月度売上推移速報
株式会社壱番屋:2022年4月度月次情報
株式会社大戸屋ホールディングス:月次報告
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