今回は「ローカルSEOニュースまとめ」第14回目として、2021年4月2日から4月8日に起きたローカルSEOに関する出来事についてお伝えします。
※Googleマイビジネスは、2021.11.5よりGoogle ビジネスプロフィールという名称に変更されました。
これに伴い、2022年にスマートフォン向けGoogleマイビジネスのアプリが終了します。
アプリ終了前に、これまでと同じように快適に使えるよう今から準備しておきましょう!
- 今週のローカルSEOトピック5選
- 1. ローカルパックに表示されるビジネスの数が3件から2件に
- 2. Googleマイビジネスが停止された際、通知メールに停止理由が記載されるように
- 3. Google マップの新しい口コミに「NEW」ラベルが表示
- 4. Googleマイビジネスで、英数字を全角で入力するよう求められる事例
- 5. Android版Googleマップにコンパス(方位磁針)が復活
- 今週のGoogleマイビジネスヘルプコミュニティ、注目のQ&A3選
- 1. ビジネス所在地の「国または地域」を日本に変更できない
- 2. 商業施設のオーナーから商業施設内店舗のオーナーに変更したい
- 3. Googleマイビジネス代行事業者を名乗る者が、勝手にオーナー確認を実施した
- 【関連記事】Googleマップ・マイビジネスの最新情報がわかる!ローカルSEOニュースまとめ
目次
今週のローカルSEOトピック5選
ここでは4月2日から4月8日の間、Web上のニュースやSNS上の反応などで確認されたローカルSEO関連Webサービス(※Google マップなど)の動向で、特に注目すべき5つのトピックについて解説します。
1. ローカルパックに表示されるビジネスの数が3件から2件に
ローカルパックとは、GoogleのSERP(検索結果ページ)に表示されるビジネスのリストです。たとえば「薬局」と検索すると、近隣の薬局のリストが地図とともに表示されます。
通常、ローカルパックには3件のビジネスが表示されます。
しかし、3月末頃からローカルパックに表示されるビジネスの数が2件に減少する事例(以下、この事例を参照元に倣い「2-pack」と呼ぶ)が報告されています。
この2-packは米国、英国、カナダのスマートフォン版Google 検索で確認されており、PC版Google 検索では従来通りのローカルパックが表示されているようです。
さらに、一部ユーザーからは2-packの上に1件広告(Ad)が入るタイプのローカルパックが報告されています。
ローカルSEO専門家のギー・サカラキス(Gyi Tsakalakis)氏は今回の2-packへの変更について、広告を表示する空間を確保するためではないかと分析しています。
ローカルSEOメディア「LocalU」では、今後もし2-packが正式に採用されれば、Google 検索上に表示されるビジネスが減ることから、ローカルSEOの競争はより激しくなるだろうと予測しています。
関連記事
ローカルパックとは
<参考>
LocalU:Google Testing Mobile SERPS With No 3-Packs
BrightLocal:Local 2-Packs Spotted in Google Mobile SERPs
Twitter:Elizabeth Ruleさんの投稿
2. Googleマイビジネスが停止された際、通知メールに停止理由が記載されるように
※2024年3月ごろからGoogleビジネスプロフィールのアカウントが停止・無効とされた場合の対処法が大幅に変更されました。新たな対処法については「Googleビジネスプロフィールが停止された場合の対処法とは?2024年3月から大幅に変更」の記事をご確認ください。
Google マイビジネスのビジネス プロフィールが停止された際には、メールでその旨が通知されます。
この通知メールが改善され、ビジネス プロフィールが停止された理由が記載される事例が海外で報告されました。
新しい通知メールには、停止理由のほかにも停止状態を解消する方法、気をつけるべきガイドラインのピックアップなどが記載されています。
上記の画像は、ある事業者が住所の不一致によりビジネス プロフィールを停止された際に受け取った通知メールの内容です。
最初に今回の停止理由として「Google マイビジネスに登録されている住所と実際の住所が異なる」と記されており、次に住所を登録し直す方法と関連するガイドラインのピックアップが記されています。
関連記事
Google マイビジネスの停止とは
<参考>
Search Engine Roundtable:Google My Business Suspension Email Notifications
Twitter:Ben Fisherさんの投稿
3. Google マップの新しい口コミに「NEW」ラベルが表示
米国版Google マップにおいて、1か月以内に投稿された口コミに「NEW」ラベルが表示されるようになりました。
「NEW」ラベルの存在によりユーザーはより容易に新しい口コミを見分けられるようになるため、最新の口コミを知りたいユーザーに役立つと考えられます。
なお、2021年4月28日時点でこの機能はまだ日本では展開されていないようです。
<参考>
Search Engine Roundtable:Google New Label For Local Business Reviews Now Live
SterlingSky:Google Maps reviews get "New" label for reviews less than 1 month old
4. Googleマイビジネスで、英数字を全角で入力するよう求められる事例
Google マイビジネスのビジネス名や住所に英数字が含まれる場合、全角と半角どちらでも入力できます。現時点ではガイドラインにも、ビジネス名や住所の英数字の全角、半角に関する規定はありません。
しかし先日、Google マイビジネス ゴールドプロダクトエキスパートの水上学氏が、Google マイビジネスのサポートから英数字を全角で入力するよう求められたとTwitter上で報告しました。
これを受けて、Google マイビジネス シルバープロダクトエキスパートの今井ひろこ氏が改めてサポートに問い合わせたところ、英数字は半角でも問題ないとの回答を受けたといいます。
Google マイビジネスのサポート内でも、英数字の全角、半角については認識が一致していない状況が見受けられます。
現時点で全角、半角どちらにすればよいのかは定かではないものの、水上氏は「基本的にGoogleは全角で案内しているものの、半角で正しく住所が認識できているところはそのままでいい」ようだと言及しています。
<参考>
Twitter:水上学さんの投稿
Twitter:今井ひろこさんの投稿
5. Android版Googleマップにコンパス(方位磁針)が復活
Google マップのルート案内画面には、コンパス(方位磁針)が表示されます。
コンパスは、Android版Google マップでは画面の簡素化を理由に、2019年のアップデートで消去されていました。
Google マップのルート案内では通常は進行方向が上向きに表示されるため、コンパスが消去されてからは方角がわからない状態が続いていたのです。
しかし今回のアップデートでコンパスが復活し、ふたたびルート案内に表示されるようになりました。
なお、iPhone版Google マップでは2019年のアップデートでもコンパスは消去されていないため、引き続きルート案内でコンパスを利用できます。
<参考>
Google マップ ヘルプ コミュニティ:Announcing the Return of the Compass to Maps for Android
今週のGoogleマイビジネスヘルプコミュニティ、注目のQ&A3選
ここでは、4月2日から4月8日の間にGoogle マイビジネスのヘルプ コミュニティに投稿された質問の中で、注目したい質問と回答の内容を抜粋して解説します。
1. ビジネス所在地の「国または地域」を日本に変更できない
質問
- 日本で事業を経営していますが、ビジネス所在地の「国または地域」が米国のままとなっており変更できません。
回答
- Google アカウントの言語を日本語に設定した上で、改めてビジネスを作成してください。
ビジネスの所在地は、Google マイビジネスの管理画面内「情報」タブから変更できます。
しかし、「国または地域」欄に表示される国名はここでは変更できず、?マークをクリックすると「国や地域を変更する必要がある場合は、新しいビジネス情報を作成してください。」という文言が表示されます。
ここからわかる通り、ビジネスプロフィールの国を変更するには改めてビジネスプロフィールを作り直す必要があります。
たとえばGoogle アカウントの言語設定が英語になっていると、ビジネスプロフィールを作成する際に所在地がアメリカとして設定されてしまうことがあるようです。
日本の事業者が日本のビジネスプロフィールを作成する際には、Google アカウントの言語設定を日本語にした上で作成するようにしましょう。
<参考>
Google マイビジネス ヘルプ コミュニティ:日本が拠点なのに、ビジネス所在地がアメリカ合衆国のままで変更できません。どうすればいいのでしょうか?
2. 商業施設のオーナーから商業施設内店舗のオーナーに変更したい
質問
- 商業施設内の店舗事業者です。Google マイビジネスで商業施設そのもののオーナーになってしまっていますが、店舗のオーナーになるにはどうすればよいでしょうか。
回答
- 「商業施設のビジネスプロフィールを削除する」→「店舗のビジネスプロフィールを作成する」の2段階に分けて対処します。
- まずは、商業施設のビジネスを削除しましょう。ビジネスを削除しても、商業施設の情報はGoogle マップに表示され続けます。
- 次に、店舗のビジネスプロフィールを新たに作成しましょう。
商業施設内に店舗を有する事業者がGoogle マイビジネスを登録しようとした場合、Googleがそのビジネスを商業施設そのものと認識してしまい、正常に登録できない場合があるようです。
このような場合、まずは商業施設のビジネスを削除し、次に店舗のビジネスを新たに作成するとよいでしょう。
自分が管理していない店舗のオーナーになってしまった場合にビジネスを削除する方法と、新たにビジネスを作成する方法については、それぞれ以下の記事をご覧ください。
関連記事
他の店舗のオーナーになってしまった。どうすればいい?(ローカルSEOニュースまとめ vol.8より)
Google マイビジネスのビジネスプロフィールを作成するには
<参考>
Google マイビジネス ヘルプ コミュニティ:大阪市北区中之島6丁目の中之島センタービル内の店舗なのですが、いつの間にかビルのオーナーになっています。どうすれば修正できますか?
3. Googleマイビジネス代行事業者を名乗る者が、勝手にオーナー確認を実施した
質問
- 先日、電力会社を名乗る者からGoogleマップへの登録代行の営業があり、そのまま依頼しました。
- その後オーナー確認のハガキが届きましたが、確認コード入力画面に入れません。そもそもGoogleマイビジネスの登録を代行した事業者には私のGoogleアカウントを教えていないので、どうやって登録したのか疑問です。どうすればよいでしょうか。
回答
- 契約内容を明確にせずGoogleマイビジネス運用を代行するのは、Googleマイビジネスのガイドライン違反です。
- 代行事業者との契約内容をいま一度確認し、納得できるものでなければ代行を断りましょう。
Googleマイビジネス運用を代行する業者の中には、悪質な者も存在します。
今回の事例では、「代行の内容を詳しく伝えないまま、勝手に会社側のアカウントでオーナー申請をした」「電力会社が慈善事業としてGoogleマイビジネス登録を行うということはない。代行後、自社の営業と絡めてくる可能性がある」といった問題点が存在するものとみられます。
契約内容を明確にせずこうした代行を行うのは、Googleマイビジネスのガイドライン違反です。
Googleマイビジネスの代行事業者と契約する際には、いま一度契約内容を確認し、不審な点があれば契約しないようにしましょう。
関連記事
悪質なローカルSEO事業者とは
<参考>
Google マイビジネス ヘルプ コミュニティ:新店舗に日本電力と書いてあるジャンパーを着た男性2人が来て、グーグルマップに掲載するかどうか聞かれたので頼むとグーグルからハガキを送る手配をするとのこと。ハガキが届いてマイビジネスにアクセスして
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→「ポリシー違反によるビジネスプロフィールの制限」が明文化 ほか【2024年9月・10月版 Googleマップ・MEOまとめ】
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