Googleビジネスプロフィール(旧:Googleマイビジネス)上で設定できる「カテゴリ」は、Googleマップ・Google検索において、店舗の業種業態や事業内容を表す"ラベル"のような役割を果たしています。適切なカテゴリを設定することで、検索している人に店舗・施設を見つけてもらい、集客につなげることが可能です。
カテゴリは、Google上に店舗・施設情報を登録する際に(Googleビジネスプロフィール登録の有無にかかわらず)必須の項目となっています。そのため、どの情報でも1つはカテゴリがすでに設定されているはずです。
一方で、本来の業種業態とは異なるカテゴリを設定するなど誤った使い方をしてしまうと、様々な問題が生じる恐れがありますので、すでに設定しているカテゴリに問題がある、もしくはより適切なカテゴリがあるかもしれないといった状況であれば、カテゴリを見直すことで、集客にも良い影響を与える可能性があります。
そこで本記事では、Googleビジネスプロフィールのカテゴリ設定が適切なのか悩んでいる方や、より活用していきたいという方のために、カテゴリの設定方法、選択のコツなどについて解説します。
Googleビジネスプロフィールのカテゴリとは?
Googleビジネスプロフィールのカテゴリは、店舗・施設の業種業態を設定し、Googleや、検索した人に伝えるための項目です。
例えば、喫茶店やカフェを経営しているのであれば「カフェ・喫茶」といったカテゴリを設定する、といったように使います。
ただしカテゴリは、Googleが定義している候補の中からしか選べず、独自のカテゴリを作成することはできませんので、注意してください。カテゴリの候補は、設定する箇所に文字を入力すると出てきますので、そこから適切なものを選択することになります。
また、Googleビジネスプロフィールのカテゴリには、新規登録時に1種類だけ設定できる「メインカテゴリ」と、任意で9つまで設定できる「追加カテゴリ」があります。それぞれの役割に関しては、後ほど詳しく解説します。
Googleビジネスプロフィールのカテゴリ設定が重要な理由
Googleマップ・Google検索からの集客を増やしたいと考える店舗にとって、Googleビジネスプロフィールのカテゴリ設定は非常に重要です。
理由としては次の2つが挙げられます。
- 検索結果に影響するから(Googleに業種業態を伝えられるから)
- ユーザーにも正確な業態を伝えられるから
それぞれ解説していきましょう。
1. 検索結果に影響するから(Googleに業種業態を伝えられるから)
カテゴリは、Googleに店舗・施設の業種業態を伝えられる項目として重要です。ではどのように検索結果に影響するのか、説明しましょう。
ローカル検索(Googleマップ・Google検索で店舗・施設などの情報を検索すること)の表示順位には、「距離」「関連性」「知名度」の3つが影響します。このうち「距離」と「知名度」については、Googleビジネスプロフィールの設定でコントロールできる要素ではありません。一方、「関連性」は、検索されたキーワードと、店舗の情報がどれだけ関連しているかを表しており、Googleビジネスプロフィールの情報整備により高めていける要素です。
Googleビジネスプロフィールの情報整備のうちカテゴリ設定は、業種業態のキーワードとの「関連性」を高める要素であり、その店舗・施設が検索でどのように表示されるかに影響してきます。店舗・施設に合った、適切なカテゴリ設定が重要であるというわけです。
2. ユーザーにも業種業態を伝えられるから
1で解説したように、カテゴリはGoogleに対して「関連性」を伝える要素ですが、ユーザー(検索した人)に対してどのような業種の店舗や施設なのかを伝えられる要素でもあります。
Googleにも検索した人にも「どのような店舗・施設なのか」を正確に伝えられるよう、カテゴリを今一度見直してみましょう。
カテゴリは2種類
カテゴリは店舗や施設の業態を設定する機能で、Googleやユーザーに「どういう業種業態の店舗か」を把握してもらうために重要であると説明しました。
このカテゴリは先ほども紹介したとおり、次の2種類に分けられます。
- メインカテゴリ
- 追加カテゴリ
では、それぞれのカテゴリはどのように使い分けるのか詳しく解説します。
1. メインカテゴリ
メインカテゴリは1つの店舗・施設につき1つだけ選択するもので、文字通り「メインの」業種業態を設定する項目です。
検索結果では、このメインカテゴリを中心に表示されます。※検索語句によっては追加カテゴリが表示される場合もあります。メイン・追加カテゴリの中からいずれか1つのカテゴリのみが表示される仕様です。
また、Googleビジネスプロフィールのカテゴリによって、投稿機能や商品、メニュー機能の有無や、属性機能の表示など使える機能が異なりますが、これらの使える機能には、メインカテゴリの設定が大きく影響を与えます。
例えば、飲食店であればメニューを掲載する機能が使えることが多く、飲食店以外のカテゴリにすると、メニュー機能は使えない場合が多くなっています。
なお、Googleビジネスプロフィールダイアモンドプロダクトエキスパートの永山氏によれば、「設定すると本来使えるはずだった機能が使えなくなってしまう」カテゴリも存在するとのことです。カテゴリを変更した後に何らかの悪影響があった場合には、再度見直してみると良いでしょう。
2. 追加カテゴリ
追加カテゴリは、最大9つまで設定できます。追加カテゴリによって、メインカテゴリのみでは伝えきれない、詳細な業種業態の情報を提供します。
先述した通り、基本的にはメインカテゴリが表示されることが多い一方、検索語句によっては追加カテゴリが表示される場合もあります。
検索結果に関連づけられ、検索結果に影響を与えるので、追加カテゴリの設定も重要だと言えます。
カテゴリの設定方法
では、実際のGoogleビジネスプロフィールの画面も載せながら、カテゴリの設定方法を解説します。
まず、Googleビジネスプロフィールの管理画面を開きます。
Googleビジネスプロフィールの管理画面は複数存在しています(2022年9月現在)。※詳細はこちらの記事でご覧ください
このうち「Googleビジネスプロフィールマネージャ」で設定する場合は、左メニューの「情報」をクリックします。
「情報」タブの内容が表示されたら、右側の赤枠で囲んだ鉛筆のマークをクリックしてください。
すると、カテゴリの設定画面に移ります。
次の画像のページで、メインカテゴリと追加カテゴリをそれぞれ編集できます。先述したとおり、カテゴリの候補は、設定する箇所に文字を入力すると出てきますので、そこから適切なものを選択してください。
選択できたら「適用」を押しましょう。Googleの審査が通れば、掲載が開始されます。
なお、Googleビジネスプロフィール管理画面のうち「Googleマップのアプリやローカル検索の検索結果画面」で設定する場合は、「プロフィールを編集」「ビジネス情報」の順にクリックすると情報の編集画面に移ります。
概要の「ビジネス カテゴリ」の横の鉛筆マークを押して、カテゴリを編集してください。
▲Googleビジネスプロフィール検索結果の設定画面:口コミラボ編集部スクリーンショット
Googleビジネスプロフィールのカテゴリを選ぶ3つのポイント
Googleビジネスプロフィールのカテゴリを選ぶ際のコツを説明します。次の3つを押さえてカテゴリを選ぶのがおすすめです。
- メインカテゴリは業種業態を「具体的に」表すものを選ぶ
- 店舗・施設の業種業態として適切でないカテゴリは設定しない
- 併設事業などは別のビジネス情報を作成する
それぞれ詳しく解説します。
1. メインカテゴリは業種業態を「具体的に」表すものを選ぶ
カテゴリを選ぶ際の1つ目のコツは、メインカテゴリにメインとなる業種業態を「具体的に」表すものを選ぶことです。
例えば、和食店であるにもかかわらず、メインカテゴリとして「レストラン」を設定しているケースを考えます。この場合「和食」という検索語句との関連が弱く、なかなか検索結果に引っかからない可能性があります。この場合はメインカテゴリに「レストラン」ではなく、より具体的な「和食店」を設定するほうが良い場合が多いでしょう。「レストラン」もカテゴリに入れたいのであれば、追加カテゴリに設定すると良いでしょう。
もし、ぴったりと事業内容を表すカテゴリがない場合は、競合店がどのカテゴリをメインカテゴリに選んでいるかを参考にするのがおすすめです。
2. 店舗・施設の業種業態として適切でないカテゴリは設定しない
カテゴリを選ぶ際の2つ目のコツは、店舗・施設の業種業態として適切でないカテゴリは設定しないことです。
検索に引っかかるようにして閲覧数を増やすためだけに、追加カテゴリに関係のないものを入れてしまうのは良くありません。仮にそのカテゴリに関連する検索が行われ、表示されたとしても、検索の目的とは全く異なる店舗・施設が表示された場合はスルーされる可能性が高いためです。
たとえば、実際には「イタリア料理店」であるのに「美容室」の業種が設定されている場合。もしかしたら「美容室」の検索に表示されるかもしれませんが、美容室を探しているときにイタリア料理店が表示されても、なかなか行く気にはならないですよね。さすがにここまで離れた業種が設定されていることは稀なケースですが、極端に言うとこういうことです。
また、カテゴリによっては機能が制限されてしまうものもあります。特に多くみられるのが「酒屋」のカテゴリです。このカテゴリを設定すると、投稿機能が使えなくなります。メイン事業が酒屋なのであれば、もちろんメインカテゴリに「酒屋」を設定すれば良いのですが、居酒屋やバーなどで、「お酒を扱っている」という理由だけで追加カテゴリに「酒屋」を設定するのは避けましょう。
3. 併設事業などは別のビジネス情報を作成する
併設事業などは追加カテゴリで対応するのではなく、別のビジネス情報を作成します。
併設事業とは、例えばホテル内のレストランや、大型書店のなかにあるカフェのように独立した店舗を指します。なお、「独立」しているかどうかについては、「個別の看板があるかどうか」「入り口が分かれているかどうか」で判断されます。
こうした独立したビジネスがある場合には、併設事業を追加カテゴリで設定するのではなく、別々の施設情報としての登録が必要です。つまり、ホテル内の併設事業としてレストランがある場合には、ホテルとレストランそれぞれで施設情報を登録する、ということになります。
以上、Googleビジネスプロフィールのカテゴリ設定に関する情報をお届けしました。
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