D2Cとは?ブランド商品販売の鍵を握るビジネスモデル。導入するメリット、成功の秘訣についても紹介

口コミアカデミー 0円すべて無料 口コミサイトの運営やノウハウが学べる、店長限定の無料のオンラインスクール

D2Cとは、インターネットの普及により加速してきた製造者と消費者間の直接取引を指すビジネスモデルです。B2Cのように、仲介業者を介して顧客に商品サービスを届けるビジネスモデルとは異なります。

SNS、インフルエンサーなどを通じ商品の世界観に共感した消費者を取り込める背景と、それをフォローすることによる長期的な購買意欲の継続を図ることで売上増加が見込める点が注目されています。盛り上がりを見せるD2Cについて、詳細や特徴、導入のメリット、デメリットについて解説します。

D2Cとは?

D2Cとはどのようなビジネス形態であるかについて、主な特徴とB2Cビジネスとの違いを解説します。

製造者が直接消費者と取引するビジネス形態

D2Cとは、Direct to Consumerの略で製造者が消費者と直接取引することを指します。商品を広告代理店や小売店を挟まずに、SNS、ECサイト、直営店舗を通じて消費者と直接取引する販売方法です。

インターネットの普及によりSNS、ECサイト、直営店舗を通して消費者と直接取引する販売形態がとれるようになってきた背景があります。このビジネス形態を導入している具体的な企業は、韓国レディースファッションの通販ショップ17kg、食品ブランドBASE FOODなどです。

D2Cの特徴

D2Cの特徴は主に4点です。

  • 顧客と直接接点を持つ

    D2Cは、TwitterInstagramなどのSNSを通じて顧客と双方向にやり取りします。広告代理店などを挟まずコミュニケーションをとるので、その商品への信頼や愛着を持ちやすくなる傾向があります。

  • LTV(顧客生涯価値)の積み上げに特化している

    LTVとは、Lifetime Valueの略で顧客生涯価値という概念を指します。これは顧客が企業と関係を継続している間、または今後、企業にもたらす価値(利益)の合計を表します。

    購入を機に顧客とかかわらなくなるわけではなく、関係を続けることでLTVを積み上げていくということがD2Cの特徴的な指標です。

  • 顧客を商品の提供者としてだけではなく「一緒に育て上げる」コミュニティ意識

    既存の商品ブランドは、販売側と購入する側を区別しています。それに対し、D2Cでは、明確な区別をせず、顧客とブランドを一緒に育て上げるコミュニティ意識を共有することを重視します。

    たとえば、顧客が自ら商品情報などを拡散したり、商品サービスのフィードバックを提供し商品を改良することを自主的に引き受けその役割を担います。

  • ブランドの世界観を提供

    これまでは、商品の機能がその商品価値として提供されていました。その一方で、D2Cブランドの場合の商品価値は機能だけでなく、商品の持つストーリーから生まれる世界観やライフスタイルの提供です。

    以上の特徴をもつD2Cは、SNSでより身近に情報発信するインフルエンサーを起点としており、その存在を重要視しているといえます。

B2Cビジネスとの違い

D2Cと混同されやすいB2Cですが、B2Cは「企業」と消費者の取引全般を指します。B2Cは、企業が生み出したサービスを消費者に展開する業務形態を指し、小売店などが仲介します。

それに対して、D2Cインフルエンサーなどを通じた顧客を基軸に、消費者へ直接訴える業務形態を指し、自社で販売までのルートを確保します。

D2Cを導入するメリットは?

D2Cを企業が導入するにあたり、どのようなメリットをもたらすのかをコストやマーケティングの3つの観点から解説します。

1. コストを抑えられる

仲介業者を挟まないことで手数料などの経費が発生しません。

手数料、登録料がかからないためAmazonなどの通販モールで販売するよりも料金を下げることができ、市場競争で有利に働きます。

この手数料を消費者に還元することで、より多くの消費者を顧客にできる施策を展開する案も考えられます。

2. 顧客とコミュニケーション可能/商品開発に役立つ・ブランドのファンを獲得できる

D2Cは、顧客との直接やり取りが多いので顧客の声を聞く機会に恵まれます。

それにより顧客の情報を自社で管理できるため、商品のパフォーマンスを向上させ顧客のニーズに応える商品開発が可能になります。

また、顧客とのコミュニケーションを図れるため、購入、契約を促しブランドに対するファンを獲得しやすくなります。

関連記事
CRMとは?導入のタイミングとメリットデメリット、オススメツール10選

3. 多様なマーケティング・キャンペーン手法を使える

仲介業者などの制約を受けないことから、独自のマーケティングやキャンペーンを実施できるため、他社との差別化が可能になります。

インフルエンサーなどを起用したマーケティングは、顧客とつながるD2Cならではのものが多く、幅広い施策に取り組めます。

D2Cを導入するデメリットは「軌道に乗るまでの時間」

D2C展開するための環境構築には、それなりにコストがかかってきます。

それに加え、環境構築を自社で内製する場合も、制作会社に外注する場合のどちらにおいても、サイトデザインや設計などにリソースを必要とします。

また、ブランドの認知に時間がかかるため、D2C環境を構築するコストとリソースが確保できない小さな企業であれば、Amazonや楽天などのECモールに手数料を支払う選択肢をとる方が利益につながる場合もあります。

関連記事
ブランディングとは|商品にブランド価値を付与するための方法と事例

D2Cを成功させる2つのポイント

D2Cを成功させるためには、独自性と頻度の高い情報発信が必要になります。意識すべきポイントについて2つの観点から解説します。

1. こだわりのある商品開発でブランド力を強化

D2Cの成功事例をみると、商品を販売することよりもブランドのコンセプトをうまく伝えている様子がうかがえます。

インターネット環境の改善で、消費者は実店舗だけでなくオンラインでさまざまな商品を購入できるようになっています。その反面、消費者が多くの商品にアクセスできるということは、競合が多いことも意味しています。

自社商品のオリジナリティを発揮し差別化に導くには、そのコミュニティに加わりたくなる世界観こそ重要であることがわかります。

2. SNSを積極的に活用する

D2Cを成功に導くには、共有したくなる商品の世界観を発信することが必要です。

SNSでは、一方的な情報発信ではなく、相互のやり取りをする場として活用することを意識します。

また、商品やそれを取り巻く世界観を気に入りSNSをフォローした顧客には、相互コミュニケーションを通じて問題解決の一助になる情報発信をすることで、中長期的に購買意欲を保ちLTVの積み上げを期待できます。

関連記事
LTVとは?顧客からの利益を予測して効果的なマーケティング

D2Cを活用して自社製品をアピール

D2Cは、その商品の効用とそれを取り巻く世界観を基軸に、直接顧客とやり取りができるビジネスモデルです。インフルエンサーなどを通じコミュニティ形成を促し、直接顧客とやり取りを行うことで費用を抑えながらLTVの積み上げが期待できます。

B2Cのように企業が生み出した既存のサービスや価値に対して、仲介業者を通じ展開する業務形態とは大きく異なります。顧客と直接コミュニケーションをとることで、自社で顧客情報を管理することができるようになるため、競合との差別化と独自の商品開発やファンの獲得をより効果的に行うことが期待できます。

商品サービスを取り巻く世界観の発信こそ、D2C成功の秘訣といえそうです。

口コミラボ 最新版MEOまとめ【24年9月・10月版 Googleマップ・MEOまとめ】


MEOに関わるサービス「Googleマップ」「Googleビジネスプロフィール」や、各種地図アプリ・口コミサイトは日々更新を続けており、その全容を把握するのは難しくなっています。

そこで口コミラボでは、MEO・口コミマーケティングに役立つ最新ニュースをまとめた「Googleマップ・MEO最新情報まとめ」を毎月発行しています。

本記事では、主に2024年9月・10月の情報をまとめたレポートのダイジェストをお届けします。

※ここでの「MEO」とは、Google上の店舗・施設情報の露出回数を増やしたり、来店行動につなげたりすることで、Google経由の集客を最大化させる施策を指します。
※『口コミアカデミー 』にご登録いただくと、レポートの全容を無料でご確認いただけます。

詳しくはこちらをご覧ください。
「ポリシー違反によるビジネスプロフィールの制限」が明文化 ほか【2024年9月・10月版 Googleマップ・MEOまとめ】

口コミアカデミー 0円すべて無料 口コミサイトの運営やノウハウが学べる、店長限定の無料のオンラインスクール

関連するオススメ記事

この記事の筆者

口コミラボ編集部

口コミラボ編集部

口コミラボ編集部ではMEO対策、ローカルSEO対策、販売促進店舗の口コミデータをもとにしたコンテンツなどを配信しています。