コンシューマーとは、消費者や商品やサービスを使用する人を指す言葉です。
マーケティングなどのビジネスシーンではよく使われる言葉で、商品やサービスの利用者を想定する場面などで頻出します。
対義語には生産者や製造者といった言葉があり、コンシューマーに商品やサービスを提供する立場として位置づけられています。
本記事ではコンシューマーという言葉の意味とその対義語、類義語や関連用語について詳しく解説します。
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コンシューマーの対義語は?
コンシューマーの対義語にはいくつかの言葉が存在します。代表的な用語には「生産者」や「製造者/製作者」などが挙げられます。
また、市場のカテゴリーを分類する際にも使われます。
本項ではコンシューマーの対義語について解説するとともに、それぞれの対義語の違い、そしてコンシューマーという言葉を利用して市場を分類する際の分け方について解説します。
そもそもコンシューマーとは
コンシューマーは英語で「consumer」と表記し、「消費者」や「商品やサービスの最終使用者」と定義されています。
商品やサービスには実際に商品を購入する購入者と利用するコンシューマーが違う物があります。
代表的なものとしてランドセルなどがあり、多くの小学生はコンシューマーとして最終的にランドセルを利用しますが、購入するのは多くの場合小学生の両親や祖父母です。
もちろん購入者とコンシューマーが一致する商品やサービスもあります。
ビジネスシーンで用いられる場合は上記の2つの概念を包括して「一般消費者向けの商品やサービス」として使う場合もあるため、注意が必要です。
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コンシューマーとは?
対義語1「生産者」
コンシューマーの対義語にはいくつかありますが、その中の1つが「生産者」です。
生産者とは「生活に必要なものを製造したり産出したりするひと」と定義されています。
ビジネスシーンや日常生活では野菜の栽培や魚の養殖、家畜の生産など自然に近い環境で食材を生産する人々のことを指して、製造者などと区別して使用されます。
生物学的な意味も含んでおり、無機物から有機物を合成している独立栄養生物群の総称としても使われます。
対義語2「製造者/製作者」
別の対義語に製造者や製作者という言葉があります。
製造者は「ある製品を作った個人または法人のこと」とされています。
製造は原料の本質を変更して物を生み出すことを指し、加工は本質を変化させずに別の価値や機能を付与することを指しています。
この製造に加工が含まれるかどうかは各法律によって定義が異なるため注意が必要です。
同じく類義語とされる製作者は「ものを作りあげた人」という意味で扱われます。
主に映画や絵画などの作品を作った人を指しており、「マニュファクチュアラー」という言い方で表現されることもあります。
市場のカテゴリに用いられる「BtoC」の意味も
コンシューマーという単語は市場のカテゴリを分ける際のキーワードとしても使用されます。
市場には大きく2つに分けられており、BtoB市場とBtoC市場があります。
BtoB(Business to Business)市場は企業から企業向けにサービスや商品を提供する市場を指しており、ここに一般の消費者は含まれていません。
これに対してBtoC(Business to Consumer)市場は企業からコンシューマー向けにサービスや商品を提供する市場を指しており、日常生活における一般消費者の購買行動はBtoC市場に該当します。
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コンシューマーの類義語は?
コンシューマーの意味は前述のとおり「消費者」や「商品やサービスの最終使用者」と定義されていますが、コンシューマーには類義語がいくつか存在します。
紹介する以下の言葉はコンシューマーの代替として使えることもあれば、使う場面によってはニュアンスが変わってしまうため注意が必要です。
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類義語1「ユーザー」
ユーザーは英語の「User」から来ている言葉であり、商品やサービスの使用者という意味があります。
前述のコンシューマーの定義でも前述したとおり、コンシューマーには消費者という意味も含まれる場合があります。
消費者は商品やサービスを購入したり利用したりと消費行動する人を包括的に指す言葉です。
それに対してユーザーは「実際に利用している人」という点のみに焦点が当てられており、実際に買っているかどうかを考慮していない点に注意が必要です。
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類義語2「カスタマー」
コンシューマーもカスタマーも広義ではお客さんになりますが、厳密に区別されます。
コンシューマーは消費者全体を指す言葉であるのに対して、カスタマーは自社のサービスや商品を購入し、自社の顧客となった人を指します。
そのため、市場全体にいる消費者を広くとらえるときよりも、自社をすでに認知して利用してくれている層について限定して議論する際に使われることが多い言葉です。
カスタマーという言葉を利用した派生語としてCS(Customer Satisfaction)という言葉があります。
日本語では顧客満足度と表現され、顧客の商品やサービスに対する満足度を示す指標で、商品開発やサービスの改善などに用いられます。
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類義語3「顧客」
顧客は前述のカスタマーとほぼ同義語として扱われています。
特に自社製品やサービスに代金を払って利用している人を指し、「お得意様」という意味も多分に含まれます。
自社の製品やサービスを利用している人を指す言葉ですが、これから顧客になりそうな人を「見込み顧客」と呼んだり、新たに利用し始めた人を「新規顧客」と呼んで派生させた使い方もあります。
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「コンシューマー」を含む関連用語は?
ここまでコンシューマーという単語の意味と類義語と対義語を紹介してきました。
コンシューマーという言葉には多くに意味が含まれており、それらの意味から派生したビジネスに有用な多くの言葉が存在します。
本項ではコンシューマーを含む関連用語や派生語について紹介します。
関連用語1「コンシューマーインサイト」
コンシューマーインサイトとは、消費者自身も認知していない潜在的な需要を探ることを指し、消費者の本音を引き出そうと分析することです。
消費者のニーズが多様化していることで、購買行動やカスタマーアンケートなどに基づいた表面的な指標のみで商品開発やサービス開発しても、うまく需要を獲得できないという問題が発生しています。
コンシューマーインサイトは、消費者の本音を探ることに重点を置いており、消費者の深層心理や行動をよく観察し分析することで、消費者が真に求めているニーズを把握しようという試みです。
コンシューマーインサイトで得られた結果は実際にマーケティングなどに反映され、潜在的なニーズに沿った商品開発に生かされています。
関連用語2「コンシューマービジネス」
コンシューマ―ビジネスは一般消費者をターゲット層にしたビジネスのことを指します。
ここでいうコンシューマーとは消費者一般を意味しており、業務用ではない家庭向けという意味を持つこともあります。
BtoBのビジネスではなく、BtoCのビジネスであるともいえるでしょう。
類似用語のコンシューマーマーケティングという言葉もあり、これは利用者にフォーカスしてマーケティング戦略を考えることを指しています。
関連用語3「コンシューマーゲーム」
コンシューマーゲームとは日本語訳すると「家庭用ゲーム機」となり、テレビやモニターに接続して遊ぶ据え置き型ゲーム機や、携帯可能なゲーム専用機器のことを指します。
スマホにアプリをダウンロードしてプレイするスマホゲームの登場以前は、ゲームといえばこれらのコンシューマーゲームを指していました。
しかし現在ではスマホゲームの普及に伴い、対義語としてコンシューマーゲームという言葉が使われています。
コンシューマーの対義語には「生産者」「製造者」
コンシューマーはコンシューマーは消費者や商品やサービスを使用する人を指す言葉を表し、その対義語として生産者や製造者などの言葉があります。
それぞれ物を生産し消費者に供給する人という意味がありますが、ニュアンスの細かな違いがあるため、注意が必要です。
類義語にはユーザー、カスタマー、顧客などがあり、代金を支払っているかどうかや、実際に使っているかどうかで細かな定義の違いがあります。
関連用語にはコンシューマーから派生したビジネス用語が多くあるため、前後の会話や文章の文脈から意味を正しく捉えることが重要でしょう。