レストランでポイントカードを導入するメリット・デメリット

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会計に応じたポイントが付与されるポイントカードは、さまざまな業界の店舗で導入されています。最近ではスマホアプリによる会員登録とポイントの蓄積サービスも珍しくありません。

レストランでポイントカードを導入する際のメリットやデメリット、使用できるカードの種類などを解説します。

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レストランがポイントカードを導入するメリット・デメリット

レストランと一口にいっても、新規顧客とリピーターどちらが多いのか、来店客の年代や性別に偏りがあるのかないのかなど顧客の属性はさまざまです。

レストランにとって、ポイントカードの導入がどのようなメリットとデメリットをもつのか整理します。

メリット1. 顧客の情報分析

ポイントカードは、会計の合計金額に応じてポイントが付与されるサービスです。そのためポイントカードを運用している場合、顧客情報がスムーズに入手できます。

購買情報とはどんな顧客が、いつ来店して、どんなメニューで、いくら使用したのかを示している情報です。ポイントカードの場合は利用金額の把握が大前提となるため、ポイントカードを利用しているだけで新規客層か常連かが判断でき、客単価や利益貢献度などの分析がしやすいといえます。

さらに各客層におけるリピート率や人気のメニューなど、飲食店において重要となるデータが詳細に把握できることは、重要なメリットといえるでしょう。

管理方法に関しては、アナログではなくデジタルで導入時から一貫している場合、管理の際の煩わしさは半減されます。デジタルデータはそのまま顧客サービス向上や従業員への周知へも役立てられます。

メリット2. 来店のきっかけづくり。リピーター・新規顧客の創出

ポイントカードを導入していると「ポイントを貯めたいから来店する」という顧客への促進方法ができ、来店するきっかけが作れます。

ポイントを貯めることを顧客がメリットと感じている場合は、直接的な販促プロモーションでなくても来店してくれる理由になります。

さらにポイントカードに登録された誕生日や得られる購買情報から、個別に誕生日クーポンを発行したり、一人ひとりに焦点をあてた商品リコメンドをすることも可能です。

最近ではDMP(データマネジメントプラットフォーム)を構築して、デジタルマーケティング・インターネット広告と連携することで、見込み客の集客にも活用する企業が増えてきています。

デメリット:コストの発生や利用してもらえないリスク

ポイントカードの発行や運用には、店舗側にとってのデメリットも存在します。

まず挙げられるのは、カードの作成に一定のコストがかかってしまう点です。紙媒体・電子媒体問わず、紙代やシステム利用料がかかってしまうため、ポイントカードそのものは店舗に利益をもたらすシステムではありません。

またポイントの還元率やそのほか特典といった魅力の部分が欠けていると、顧客はカードを利用したいと思いません。

レストランのポイントカード導入事例3選

国内でポイントカードを導入し、成功しているレストラン事例をピックアップしていきます。

1. 中野サンプラザ:レストランポイントカード

「中野サンプラザ」が導入しているレストランポイントカードは、「121 ダイニング」と日本料理「なかの」共通で利用できるサービスです。

1,000円利用するごとにポイントが貯まり、20ポイント貯まると次回来店時に利用できる1,000円割引特典カードとしてポイントカードが利用できます。

ポイントカードの発行は会計時その場で行っており、ポイントを貯めるときはポイントカードを会計時に提示し利用します。

中野サンプラザ
▲中野サンプラザ:編集部スクリーンショット

aurantpointcard-3-2">2. シャロン:クラブCポイントカード

「シャロン」が発行している「クラブCポイントカード」は、入会費と年会費が無料のポイントカードです。

飲食代のうち3%がポイントとして還元され、ポイントを円換算して利用できます。利用は500ポイント単位です。

またポインカードを発行すると、年間利用金額が5,000円以上の方を対象として、誕生日や結婚記念日の際にプレゼントハガキを郵送しています。

他にもシーズンイベントのおすすめ商品のご案内をお知らせしたり、お店からダイレクトにお得な情報を顧客に伝えています。

レストランシャロン
▲レストランシャロン:編集部スクリーンショット

3. ココス:楽天ポイント

大手飲食チェーン店のココスでは、共通ポイントである楽天ポイントを採用しています。

楽天ポイントは税込200円ごとのお会計につき1ポイントが進呈され、利用する際は1ポイント1円として使用できます。

ココスでは全国503店舗(富山・石川・福井・岐阜・滋賀・奈良県及び京都府のココスは除く)で楽天ポイントの進呈をしています。

レストランで利用されるポイントカードの種類と特徴

レストランで提供するポイントカードは、2つのタイプに分けられます。それぞれどのような特徴やメリットがあるのか解説していきます。

共通ポイントカード

共通ポイントは、加盟店であれば業種や店舗、地域が異なっていても利用ができるポイントのことです。

中でも「Tポイント」「楽天ポイント」「Pontaポイント」「dポイント」は4大ポイントと言われています。メリットとしては、加盟店が全国各地にあるため他店からの送客が期待できます。

また情報は限定的になりますが、顧客情報を手間をかけずに管理、把握できるため、店舗経営に役立てられます。

他にも共通ポイントによってはポータルサイトで紹介してくれたり、販促ツールを提供してくれたりと提供会社の手厚いバックアップが受けられます。

一方、デメリットとしては競合他社と比較した時に、独自性が出しにくいため差別化がしにくい点やポイントカードの導入費用やランニングコストなどが継続的にかかってしまう点が挙げられます。

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導入している店舗も多い「共通ポイント」は、あらゆる店舗や地域で貯められるのが大きな魅力です。ポイントカードだけではなく、スマートフォンアプリでも貯めることができ、キャッシュレス決済にも対応しています。共通ポイントは現在Tポイント、dポイント、楽天ポイント、Pontaポイントが4大共通ポイントとも呼ばれています。ポイントを貯めている人は共通ポイントの加盟店を選んで買い物するため、新規、リピート問わず集客に繋がるマーケティング戦略として注目を集めています。本記事では店舗に共通ポイントを導入する...


自社ポイントカード

共通ポイントカードのデメリットであった独自性や他店との差別化という点において優れているのが、自社ポイントカードです。

名前の通りその店舗やグループ企業内でしか使用できないポイントカードのことを指しており、共通ポイントに比べてポイントの付与率や還元方法など、自由度が高いことが特徴です。

他にも紙のスタンプカードやアプリカード、リライトカードなど店舗によって個性が出しやすく、費用も自社の予算に合ったものから選択しやすいといえます。

しかし顧客がポイントカードを持つメリットを感じにくいことや、共通ポイントカードよりも導入してもらうハードルが高いことなどがデメリットとして懸念されます。

aurantpointcard-4">レストランのポジションや客層に合わせて使うポイントカードを選択

共通ポイントと自社ポイントでは、それぞれ顧客に対するアプローチ方法が異なります。例えば独自のブランドを築きやすい店舗では、限られた店舗でしか使用できないポイントカードの方が向いているといえます。

一方で商品サービスでは他店と差別化がしにくいと感じている店舗では、顧客が足を運ぶきっかけを作れるため、共通ポイントの方が向いていると考えられます。ポイントカードの導入については、レストランの地域でのポジション、客層から詳細を決めるとよいでしょう。


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