近年注目されている「口コミマーケティング」に関する施策。特に複数のブランドを展開する企業では、ブランドごとに異なるお店づくりやコミュニケーションを行う必要があり、情報の管理や施策の展開も大変になります。実際の現場では、どのように施策を行っているのでしょうか。
そこで今回は、複数ブランドのフランチャイズ(FC)事業を運営する、株式会社ジラック 大野円香さんにインタビュー。複数業態の運営に取り組む中での口コミ施策について、また、口コミサイトの一括管理ツール「口コミコム 」を活用するに至ったきっかけや、活用方法について伺います。
「一括管理」の機能に魅力を感じて口コミコムを導入
ーまず、株式会社ジラックはどんな会社なのか、また、大野さんは普段どのような業務をされているのか、伺ってもよろしいでしょうか。
弊社はFC事業を展開している会社でして、フィットネス、コインランドリー、美容脱毛、ヘルスケアなど、多岐にわたる業態の店舗を運営しております。
私の業務でいうと、本社で働きながら、各ブランドのマネージャーのような役割も持って活動しています。何か施策をやるとなったら、各店舗への呼びかけや運用フローの作成まで担当することも多く、今回のテーマである「口コミ」に関しても、例えば全店舗の口コミをチェックしたり、変わった口コミを見つけた場合に事業担当者と一緒に「どのように返信するか」を話し合ったり、といった動きをしています。
ーいろんな領域のお仕事を担当されているんですね。
はい。実演販売のイベント運営に携わったり、もっと言えばフィットネスのインストラクターとして現場に立ったりもしているので、本当にさまざまですね(笑)
ー本当に幅広いですね!さまざまな業務でお忙しいと思うのですが、そんな中で「口コミ」の施策に注目し始めたのには、どういった理由があるのでしょうか。
元々、口コミの返信が非常に大切だというのは、何かで聞いてはいたんですよね。SNSを始めるのと同じくらいのタイミングで口コミへの返信を始めて、そこからGoogleビジネスプロフィールの情報をきちんと入力するなど、具体的な行動を起こすようになりました。
ー始めた当初から、SNSと同じくらい口コミを重視されていたんですね。弊社の口コミサイト一括管理ツール「口コミコム 」を導入いただいていますが、最初に知っていただいたのはどういった経緯なのでしょうか。
私が口コミコム を知ったのは今から約1年前のことですね。Googleマイビジネスのアプリが使えなくなるという出来事があって、情報収集をしていて。口コミコム さんが出している記事を見て、資料をダウンロードしたんです。それがきっかけでお話しさせていただいて、一括管理の機能がいいなと思ったので導入しました。
以前は投稿を手作業でコピペしていたのですが、口コミコム を導入することで一括投稿が可能になりました。そのおかげで手間が大幅に減り、以前はできなかったことに時間を割けるようになりました。
さらに今は、投稿や返信、口コミ投稿を促進する取り組みなども、口コミコム で行っています。
現場も口コミに向き合う体制が整いつつある
ー口コミへの返信やGoogleビジネスプロフィールでの投稿といった取り組みは、どういった体制で実施されているのでしょうか。
返信は当初本社で担当していたのですが、途中から店長自身が口コミを確認し、直接返信を始めるようにしたんです。口コミを集める方の取り組みも、現場のスタッフに協力してもらっています。
返信に関しては事前にある程度のルールを決めていまして、それに合わない返信をした場合はフィードバックするなど、質が高まるように意識してコミュニケーションするようにしています。
現場と積極的にコミュニケーションするようにしたことで、現場側からの口コミに関する相談も増えましたね。口コミに対して真剣に向き合っている状態を示しているので、良いことだと考えています。
効率的に情報発信を行いつつ、お客様からの口コミに迅速に対応できる体制が整いつつありますね。
ー理想的な体制ですね!返信のフィードバックや添削はどのように行っているのでしょうか。
正直、これまではどういった返信が適切なのか、悩むことも多かったのですが、口コミコム で全ての口コミを一覧で確認し、過去の返信を参考にできるようになったことで、かなりラクになりました。
例えば「低評価な口コミが入ったのですが、どのように返信したらいいですか?」とスタッフから質問が来た場合は、★1の口コミに絞り込み、過去の対応を参考にするように提案しています。事例を蓄積していくのがとても重要ですね。
口コミとLTV(ライフタイムバリュー)の重要な関係性
ー施策の効果についてはいかがでしょうか。
口コミコム を見ればはっきりとした数値が瞬時に出てくるので、効果を実感しやすくなりました。
また、口コミが増えやすい店舗と、増えづらい店舗の違いも見えてきています。
例えば、口コミが増えている店舗は、スタッフ自身が口コミを獲得しようという意識を持って行動していることがわかりました。一方で、口コミが増えない店舗では、会員数が少なかったり、もともとの認知度が低かったりする傾向が見受けられたんです。
さらに、口コミが多い店舗では、会員の「継続率」が高いこともわかりました。
我々の事業の特性上、長期的なLTV(ライフタイムバリュー:顧客生涯価値)を高めることが重要で、その指標の一つとして会員の継続率があります。
この継続率と、口コミの件数が関わっているというのは大きな発見でした。
おそらく、口コミを投稿してもらえる店舗は、普段からお客様とコミュニケーションを取れているのだと思います。「口コミをお願いします」という声かけを急に依頼するのではなく、いつもの会話の延長としてできたら投稿してもらいやすそうですよね。反対に、口コミを獲得できていない店舗では、お客様とのコミュニケーションが活発にはできていないのかもしれません。
このように、口コミコム の利用を通じて、店舗ごとの課題や弱点が見えてきたことが、導入による大きな効果の一つですね。
口コミ対応は「お店づくりの一環」
ー口コミを通じて見つけた弱点を、改善していく取り組みは進めていますか?
そうですね。一方的な指示ではなく、本部や近隣の店舗とも協力し、一緒に問題解決を目指すという形で進めています。ふわっとした改善依頼だと対応しづらいかもしれませんが、口コミから見えてくる傾向はデータに基づいた「事実」なので、現場側も改善点を受け入れやすくなったのではと思います。
お客様とのコミュニケーションという意味でも、改善するポイントを見つけるという意味でも、口コミへの対応は「お店づくり」の一環として大切な要素であると改めて認識し、施策を進めています。
ー口コミへの対応は「お店づくりの一環」、とても良い言葉だと感じました。他に、口コミコム を活用して行っていることはありますか。
まだ完全に効果検証は行っていませんが、半年前にハッシュタグ連携機能を活用し始めました。それ以来、Googleの投稿が毎月のキャンペーンだけだったのが、各店舗の投稿が増えるようになっており、キャンペーン以外の宣伝やお知らせなども忘れず投稿できるようになっています。
今後はローカルマーケティングを全て「口コミコム」で
ー今後はどういった施策に取り組んでいきたいですか。
複数のブランドを持っているので、施策がかなり進んでいる店舗もあれば、まだ施策が始まったばかりの店舗もあります。そこで、まずは施策が進んでいない店舗を引き上げていきたいと考えています。口コミを積極的に集めるなど、基本的なことを徹底するのが重要だと思うんです。
口コミが自然と集まるブランドもあれば、口コミが集まりにくいブランドもあるので、マニュアルを作成し、口コミや投稿に関するノウハウを展開していこうと思います。
ー口コミの施策について、詳細なお話をありがとうございました!最後に、口コミコム について率直な感想をお聞かせください。
口コミコム の機能にはとても満足しています!問い合わせにも迅速に対応いただいており、非常に感謝しています。作業がラクになったのもそうですし、口コミコム でわかった数値を指標とすることで、現場にも裁量を持たせて、一方的に決まったことをやるだけでなく、柔軟に対応できる環境を整えることができています。
さらに、今後口コミを軸にした店舗作りを行う中で、ローカルマーケティングの部分は、全て口コミコム が提供する機能を活用して実施しようと考えているんです。店舗の清潔さ、施術のスキル、コミュニケーション能力、店内の雰囲気など、店舗作りの要点を一つ一つクリアにしていく中で、口コミコム は大変役立っています。今後も活用の幅を広げていきたいですね。
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