東京パラ開幕を機に、実店舗のバリアフリーについて考えるー補助金・助成金についても解説

本日夜、パラリンピックが開幕します。パラリンピックの開催にあたって、日本では2021年4月1日より「改正バリアフリー法」を施行しています。

この2021年東京パラリンピックを契機に、店舗のバリアフリー対策を見直したいと意識する経営者もいるかもしれません。

この記事では、日本でのバリアフリー環境整備、店舗や施設が利用できる補助金や、飲食店でどのようなバリアフリー対応が可能かを紹介します。

パラリンピック招致ですすんだ日本のバリアフリー

バリアフリーとは高齢者や障がい者、乳幼児を連れた方や病気を抱えた方などにとっての物理的・心理的なバリアを取りのぞくための対策や取り組みを指しています。

バリアには「物理的なバリア」「制度面のバリア」「文化・情報面でのバリア」「意識上のバリア」という4つあります。

パラリンピック開催にあたっては、物理的なバリアの解消がすすみました。既存施設を含む競技会場の通路の幅やスロープ設置のほか、新設ホテルでは車椅子使用者用の客室を義務付けられました。

また「ユニバーサルデザイン」と呼ばれる、車椅子のまま乗り込めるタクシーも、オリンピックやパラリンピックの開催を前に広く普及しました。

<参照>
パラリンピック招致8年、競技面・施設面ではバリアフリー推進も社会の「壁」は…:東京新聞 TOKYO Web

観光庁、東京オリパラ会場周辺のバリアフリー飲食施設ガイドを作成

観光庁ではオリンピック、パラリンピック大会の開催を前に、バリアフリー対応に取り組んでいる飲食施設ガイドを作成しています。

東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会の競技会場やターミナル駅周辺とエリア別に、飲食施設の「バリアフリー対応状況」と「インバウンド対応状況」が記載されています。

バリアフリー対応状況の項目には、入り口の段差や幅、点字メニュー、多目的トイレの有無などの一般的なものから、おかずを一口大にカットできるか、食事をとろみ食にできるか、車椅子のバッテリーを充電できるかなどが含まれています。様々な条件の顧客を受け入れるために店舗ではどのような対応が必要なのかが見えてきます。

インバウンド対応状況には、ベジタリアン対応相談、翻訳デバイス、指差し会話シートの有無、メニューに写真が掲載されているかなどの項目があります。

バリアフリー施設紹介ガイド内、飲食施設の紹介(ヘリテッジゾーン)
▲飲食施設の紹介(ヘリテッジゾーン):バリアフリー施設紹介ガイド

<参照>バリアフリー飲食施設ガイドを作成~オリパラ競技会場周辺で高齢者・障害者が利用可能な飲食施設ガイドを作成しました~ | 2021年 | トピックス | 報道・会見 | 観光庁

実店舗でできるバリアフリーとは

店舗でのオペレーションも、バリアフリーの実現には欠かせません。

ここからは飲食店に焦点をしぼり、施設の整備以外の観点から、店舗でできる具体的なバリアフリー対応について紹介していきます。

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1. メニューとオーダー/難易度【低】

点字表記のメニューを用意したり、指差しでオーダーできるよう写真を表示したりすると視覚や聴覚、言語に障がいを持つ方がオーダーしやすい環境につながります。

店員を呼ぶことができないお客様もいるので、単なる呼び鈴ではなく、どの席の客が押したことかがわかる呼び鈴(ブザー)を設置することも役に立つでしょう。

またアレルギーがあり特定の食材を食べられない、細かくした食べ物を食べたいというニーズにこたえることも、バリアフリー対応の一つといえます。

用紙と筆記具は、いざという時にお客様とスタッフが筆記で会話するためのアイテムになります。

2. 会計/難易度【中】

金銭を取り扱う会計時の配慮も重要です。

聴覚に障がいのある方には視覚的に伝えるために、合計金額は電卓やメモで伝えられるようにしておくとよいでしょう。

視覚に障がいのあるお客様の場合は、合計金額に加えて料理名と金額などを声に出して読み上げ、代金を受け取る際にも受け取った金額とお釣りの金額を声に出して伝える配慮が必要です。

3. 電動車いすの充電器/難易度【高】

車椅子を利用する人のなかには電動車いすを充電したいというケースがあるかもしれません。

対応の可否を答えられるようにスタッフに周知したり、対応可能な場合はスムーズにご案内できるよう、充電可能なスペースや、想定される困りごとを組織内で共有したりするとよいでしょう。

バリアフリー実現にあたり補助金・助成金の活用も

バリアフリーの導入には費用がかかりますが、国や各自治体によって助成金や補助金が用意されています。

助成金は雇用・労働環境の改善などを目的としているので、条件を満たせば支給されますが、補助金には審査があり採用される必要があります。

パラリンピック開催後も、バリアフリー環境の整備は引き続き取り組むべき社会の課題であることは変わりありません。ここでは国と自治体による助成金・補助金の一例を紹介します。いずれも建築物の整備や設備の設置を対象とするものです。

国土交通省によるもの(宿泊施設対象)

国土交通省では、バリアフリー関連補助金として、交通網にかかわる複数の支援事業のほか、宿泊施設のバリアフリー化促進事業を展開しています。

この事業は訪日外国人旅行者受入環境整備緊急対策事業であり、訪日外国人旅行者が快適に宿泊できる環境整備を目的とした、客室や共用部のバリアフリー化改修などにかかる費用を補助します。

交付率は1/2まで、1宿泊事業者あたり上限500万円となっています。

自治体によるもの(店舗対象)

たとえば練馬区では、店舗などで利用できる助成金を交付しています。スロープの設置や、傾斜路、自動ドアへの回収などが対象となり、費用の1/2まで、30万円あるいは5万円を上限としています。

また渋谷区では「渋谷駅周辺小規模施設に対するバリアフリー化推進事業助成」を行っています。

事業に用いている床面積の合計が200平方メートル未満の施設の、飲食店や物品販売業などを対象に出入り口、トイレ、通路、手すりや簡易スロープ等の整備費を助成しています。

上限額は費用の1/2で、50万円、100万円のいずれかです。

<参照>
バリアフリー:バリアフリー関連補助金 - 国土交通省
お店や診療所、銭湯などのバリアフリー整備に助成します。:練馬区公式ホームページ
渋谷駅周辺小規模施設に対するバリアフリー化推進事業助成 | 渋谷区公式サイト

まとめ

さまざまな条件の顧客を受け入れられる店舗環境の整備は、顧客層を広げ、ひいては事業や地域の活性化につながります。

世界的観光名所のハワイでは車椅子やベビーカーがストレスなく移動できる環境が整っており、こうした点も観光地としての高い評価につながっていると考えられるでしょう。

店舗の整備を完了したら、その情報を必要とする顧客に対して発信することも大切です。バリアフリーの店舗や設備を探し出すことの難しさは、折々に報道されており、たとえば大手グルメサイトでもバリアフリー対応という条件で店舗を絞り込むことは難しいようです。

一方Googleマップでは「ユーザー補助設定」の機能を用いて、車椅子対応の店舗や場所であるかをアイコンで確認できます。Googleマップ上の店舗情報を編集・管理するにはGoogleマイビジネスが利用できます。設定できる項目を確認し、また投稿機能などを用いて詳細情報を提供することも来店客の役にたつでしょう。

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<参照>
バリアフリー・ツーリズム 同じ速度で移動するという発想:山陽新聞デジタル|さんデジ
Google マップ、車椅子対応の場所を探せる新機能。ベビーカーにも使える - Impress Watch
バリアフリー属性 - Google マイビジネス ヘルプ

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この記事の筆者

口コミラボ編集部

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