店舗数拡大の「焼肉ライク」コロナで伸びたワケ

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コロナウイルス禍で苦戦を強いられている飲食業界ですが、なかには店舗数を拡大し続けている企業もあります。

東京都を中心に焼肉店のフランチャイズチェーンとして展開する「焼肉ライク」は、コロナ禍でも新規出店を続け、その規模を拡大しています。

本記事では、焼肉ライクの好調の背景に迫ります。

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コロナ禍で焼肉ライクが好調

2018年8月に東京都で1店舗目をオープンした焼肉ライクは、コロナ禍の中にあっても新規出店を続け、現在までの約2年半で日本での店舗数を50店舗にまで広げています

関東圏だけではなく、関西地方やその他の地方にも積極的に展開しています。2020年6月には「焼肉の聖地」と呼ばれる大阪府・鶴橋に出店を果たしたほか、2021年2月には十三店・あべの橋店が同時にオープンするなど、コロナ禍で多くの飲食店が苦戦を強いられる中で異例の新規出店ペースだといえます。

さらには海外展開もしており、台湾やインドネシア、シンガポールに進出したほか、2021年1月には、香港に1号店がオープンしました。

なぜ焼肉ライクは好調なのか?3つの理由

焼肉ライクが強気な出店を続ける理由として、コストを大幅にカットする戦略に加え、コロナ禍での「追い風」があったようです。

以下では、焼肉ライクが好調を続ける理由を詳しく解説します。

1. 「換気」が強み、焼肉業界全体の好調

一般社団法人日本フードサービス協会による統計では、焼肉店の売り上げは2020年10月、11月と前年比で成長しています。

焼肉店は、店内に煙が充満しがちになることから、そもそも換気に気を使う業態です。そのため密閉状態になりにくいとされ、コロナ禍の外食で人気を得ているという背景があります。

そのうえで焼肉ライクは、利用者1人につき1台の無煙ロースターを備え付けており、換気効率をアップしています。

2020年4月4日には公式Twitterから「客席の空気が入れ替わるのに要する時間はたったの約2分30秒」と投稿されており、一般の飲食店と比べて換気されるスパンが短いことをアピールしています。

焼肉ライク 換気
▲焼肉ライク「換気」が強み:Twitterより

Twitter:焼肉ライクによる投稿

2. 「おひとりさま」需要も追い風に

焼肉ライクはコンセプトとして「1人で行ける焼肉屋」「焼肉のファーストフード」を標榜しており、もともと「おひとりさま」需要を見越した展開を行っていました。

コロナ禍によっていわゆる「3密」の回避が求められるようになったことで、利用しやすい業態となったことが追い風となりました。

緊急事態宣言解除の翌日である2020年5月29日には、「今こそ!!ひとり焼肉」と称して牛タンなどを含むセットを200円引きで提供するキャンペーンを開始するなど、「おひとりさま」に向けたアピールを欠かさずに行っています

今こそ!!ひとり焼肉 焼肉ライク
▲今こそ!!ひとり焼肉:焼肉ライク公式サイトより

3. シンプルなオペレーションで続々店舗拡大

オペレーションをシンプルにして運営のコストや手間を削減していることも、焼肉ライクが新規出店を伸ばしている理由の一つです。

メイン食材である肉は、あらかじめカットされたものを仕入れているため、店舗側では計量し盛り付けるだけで提供できます。また取り扱う食材の種類やメニューの数も大幅に絞ることにより、管理項目を少なくしています。

さらに、注文は客席からタッチパネルで済ませられるようになっており、焼く作業も顧客が自分で行うため、接客の手間が少なくなっています。そのため新規教育やトレーニングの必要がほとんどなく、スピーディーな新規出店が可能となっているということです。

「いきなりステーキ」がヒントに

焼肉ライク展開は、「いきなり!ステーキ」の戦略をヒントにしています。

いきなり!ステーキは「低価格でステーキを提供する」というコンセプトを、「立ち食いステーキ店」として店舗回転率を高める、オペレーションを簡略化して人件費を削減するなどの手段により実現し、急速に店舗数を伸ばしていきました。

焼肉ライクはこの「低価格、短時間」というコンセプトを、同じく客単価が高い焼肉屋という業態に応用することにより、焼肉を安価かつ一人でも手軽に楽しめるようにしました。

その戦略は「おひとりさま」が重要視される新しい生活様式にマッチし、短期間での成長の原動力となったのです。

好調に慢心せず、変化を続ける姿勢も

焼肉ライクのコロナ禍での好調は、焼肉屋という業態と「おひとりさま向け」のコンセプトがプラスに働いた結果と言えますが、それ以外にもいち早くフェイクミートをメニューに取り入れるなど、常に新しいものにアンテナを張った戦略を打ち出しています。

また、コロナ禍でのアピールポイントとして換気効率のよさを発信したり、緊急事態宣言直後に割引サービスプロモーション展開したりと、時勢に合わせた情報発信をスピーディーに展開する姿勢も、現在の好調を下支えしているのだといえるでしょう。


<参照>

焼肉ライク公式サイト:ナゼ?焼肉ライク

マネー現代:ひとり焼き肉チェーン「焼肉ライク」、“換気がウリ”で急浮上のワケ

PRTIMES:ファストフード感覚のひとり焼肉「焼肉LIKE」香港初出店!1月14日グランドオープン!

一般社団法人フードサービス協会:データからみる外食産業 [2020年10月]対前年同月比

東洋経済オンライン:牛角創業者が仕掛ける「1人焼き肉店」の勝算


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