バンドワゴン効果とは?人気が人気を呼ぶ・反対の効果・意図的に引き起こすには?

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商品を購入する際に「最近周囲の人が話題にするあの商品が気になる」、週末の予定を立てる際に「行列のできているパンケーキ屋に行ってみたい」と考えたことがある人も多いでしょう。

消費行動は、消費者の周囲からの評判が大きな影響をもたらします。このように多くの人が選んでいるという現象が、ある選択肢を魅力的に感じさせ、同じように選ぶ人がさらに増える効果を「バンドワゴン効果」と呼びます。

この記事では、バンドワゴン効果の意味や似た効果、対義語、日常生活で見られる例や、マーケティングへの活用ポイントについて整理します。

バンドワゴン効果とは?

バンドワゴン効果(bandwagon effect)とは、多数の人が選択している物事が魅力的に見え、さらに多くの人に選ばれる効果のことです。

世間や周囲の流行や評判を、物事を選別する際の判断材料にしてしまう心理が影響しています。

バンドワゴン効果は、アメリカの経済学者であるハーヴェイ・ライベンシュタインが、1950年の論文で提唱したことから世に広まりました。もともとは「パレードを先頭で率いる楽隊車」という意味でしたが、のちに「人々が優勢な勢力につく動き」を指すようになりました。

バンドワゴン効果
▲バンドワゴン効果:編集部作成

バンドワゴン効果と似ている用語

人気のものほど良く見えるバンドワゴン効果ですが、これと似た用語も存在します。

そのひとつが「ヴェブレン効果」です。高価格であるなどの自慢できる要素が増えるほど、購入意欲が高まるといった心理をさします。

たとえば、ハイブランドのバッグが人気であることの背景の一つにはヴェブレン効果があります。ヴェブレン効果は、高価であるなど、人に自慢できる要素があればあるほど人はそれを手に入れたくなるという現象です。

そのほか社会心理学の「社会的証明」も、バンドワゴン効果と関連して語られることが多いです。社会的証明は自分の判断よりも多数の人の判断の方が正しく感じられる心理パターンを意味しています。

バンドワゴン効果の対義語は?

上記で紹介した語句とは反対に、バンドワゴン効果とは真逆の意味を持つ用語もあります。

1つめは「スノッブ効果」です。これは「他人と同じものは嫌だ」、「他人と違うものが欲しい」という心理から、商品が入手困難であるほど需要が増加する効果を指します。

例えば「限定」と名のつくの商品であれば、その商品を手にできる人の数が限られているため「数量限定」「先着○個限定」などといった語句が用いられます。これにより消費者の購入の意欲を掻き立てることができます。

2つめは「アンダードッグ効果」です。これは事前の予測で劣勢だった方に同情票が集まる効果で、別名「負け犬効果」とも呼ばれます。売れ残った商品や人気ランキングに入っていない商品を見て「これを買おう」といった思いにかられる理由には、このアンダードッグ効果があります。

アンダードッグ効果とは

アンダードッグ効果(負け犬効果)は、不利なチーム、弱い立場の人などに対して同情の心を抱き、つい応援してしまう心理現象のことを指します。心理学的なエビデンスによって説明される、人間の同情にまつわる心の動きを指す用語です。日本人には特にその傾向が表れやすいとされており、歴史的な慣用句でいえば判官びいきとして説明できるでしょう。アンダードッグ効果の意味を知り、さらにはマーケティングにどう活用していくかについて、成功事例を含めて解説していきます。目次アンダードッグ効果(負け犬効果)とは弱い立場にあ...


バンドワゴン効果が確認できる事例とは?

多くの人が選んだものを魅力的に感じるバンドワゴン効果は、私たちの周りにも多数存在しています。

SNSの中で、あるいは現実世界の小売店商品棚やポップ、飲食店前の行列などにもバンドワゴン効果は簡単にみつけられます。

小売店の事例

小売店におけるバンドワゴン効果は、商品棚やポップの表示に現れています。例えばお菓子の陳列で、特定の商品が売り切れているときは「売り切れるほど人気なんだ」と消費者に印象付けられます。

またポップ表示では、「在庫僅少」や「今、売れてます!」、「当店一番人気」などの謳い文句をつけることで、消費者に商品の人気をアピールできます。

飲食店の事例

飲食店におけるバンドワゴン効果は、店舗前の行列に現れています。たとえば隣同士の同業店舗で行列のできている店舗とできていない店舗があった場合、消費者は「行列ができているお店の方が人気そう」「味も優れていそう」と考えてしまいます。

そして行列ができている方の店舗に並んでしまうため、また行列が伸びるといった現象につながります。この行列こそが競合との差別化になっているといえます。

自社商品やサービスに対し、バンドワゴン効果を引き起こすには?

大勢の消費者に選ばれていることをきっかけとして、さらに人気を呼び起こすバンドワゴン効果を意図的に引き起こすことは、難しく感じられるかもしれません。

しかし、SNSの発信やキャッチコピーの設定によって、商品の人気を消費者にイメージ付けることができれば、バンドワゴン効果を享受することも不可能ではありません。

キャッチコピーで評価や売れ行きをアピール

キャッチコピーを使って、商品に対する世間の反応を端的に示すことができれば、バンドワゴン効果につながります。

たとえば映画の宣伝でよく見かける「全米が泣いた」、店頭に掲げられる「当店人気No.1」などのキャッチコピーは、世間からの人気を印象付け、消費者が購入を決断することにもつながります。

品薄を感じさせる在庫個数や、消費動向を伝えるデータ

あえて品薄であることを発信し消費者へ商品の人気ぶりを印象付けることも、バンドワゴン効果を引き起こします。

例えば1人当たりの購入数を限定する、残り在庫数を表示する、次回入荷未定と示すなどの施策は、消費者に在庫個数の少なさだけでなく商品の人気ぶりもアピールできます。

また、「アンケートで〇〇%の方が選んだ」、「前月比売上〇〇%増」、「会員数〇〇万人突破」などといった具体的な数字の提示をすることも、消費者へ対する商品人気のイメージ付けにつながります。

バンドワゴン効果だけではない、消費に影響を与える様々な心理

バンドワゴン効果は、ある選択肢を多くの人が選び取っているという現象が、それを選ぶ人をさらに増やすという効果です。みんなが選んでいるから自分もそのようにしたい、それが欲しいと考え行動するとき、その人はまさにバンドワゴン効果の一部となっています。

こうした効果を前提に考えれば、大勢が選んでいると伝えることで、商品サービスの購買者、利用者の増加が期待できるといえるでしょう。

経済活動と人間心理を組み合わせた行動経済学では様々な心理や理論が研究されています。店舗ビジネスはじめ、消費の現場で応用できる考え方も少なくありません。

同じ商品の特徴であっても、どのように伝えるかで売れ行きが変わることもあります。知識をアップデートし、先行事例に学ぶことで、ビジネスチャンスを拡大できるでしょう。

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