「サ道」というサウナをテーマにしたコラムがウェブマガジンで発表されて人気になったことが契機となり、SNS上ではサウナ人気に火がつきました。
SNSを介してサウナとつながった世代が中心となり、検索サイト「サウナイキタイ」を立ち上げたり、2019年には「SAUNA FES JAPAN 2019」を開催したりするなど、サウナが若者たちの新しい文化として定着する兆しを見せています。
このようにSNSを介してサウナに触れた世代には、SNS上での情報提供や広告展開が大変有益であり、なかでもビジュアルという点でインパクトの強いサウナは、情報を画像で伝えるInstagramとの相性が良いといえます。
そこで本記事では、実際の活用事例を中心に、サウナビジネスを展開する上で知っておきたい、集客につながるInstagramの活用術について紹介します。
サウナ施設のInstagram活用事例5選
現在、多くのサウナが集客のためのマーケット戦略の一環としてInstagramを活用しています。
その中からフォロワー数が多かったり、特色あるInstagramページ作りをしたりしている5つのサウナ施設の事例を紹介します。
1. サウナ&カプセルホテル北欧:清潔な館内の様子を投稿・ドラマロケ地記念キャンペーンも
「サウナ&カプセルホテル北欧」は、auna.capsule.hokuo/?hl=ja" target="_blank">JR線上野駅より徒歩1分とアクセス便利な場所にあります。
昨今のサウナブームの牽引役として知られるドラマ「サ道」のロケ地としても知られ、サウナや大浴場のみならず、レストランやマッサージ施設も完備して、宿泊にも対応している施設です。
こちらの店舗を利用できるのは男性のみで、マーケティングのターゲットが絞り込まれています。
そのため、Instagramの投稿も女性受けの良い”映え”を狙ったものではなく、施設を豊富な写真で紹介したり、Instagram限定でイベントを開催したりと実用性を重視しています。
こうした工夫がターゲットのニーズにマッチし、2020年10月現在5,000人を超えるフォロワーを獲得しています。
Instagram:サウナ&カプセルホテル北欧による投稿
2. The Sauna:アウトドア型ならではの自然の良さを動画で発信
サウナが若者層に人気となる中で、最近注目を集めているのがサウナの本場、フィンランド式のサウナです。
長野県にある緑豊かな野尻湖畔という、まさにフィンランドに近い環境の中にある「The Sauna」は、オーナーがフィンランドで実際にサウナを体験し、「こんな施設を日本でも」という思いを込めて作られた施設で、完全予約制の、日本では数少ない薪焚きのサウナです。
Instagramでは、同店の最大の魅力である丸太小屋のフィンランド式サウナや周辺の豊かな自然、そして魅力あふれるオーナーを中心としたスタッフが紹介されています。動画なども効果的に交えることで親近感があり、見ているだけでも癒される魅力的なページ作りがなされており、2020年10月時点で5,300人を超えるフォロワーを獲得しています。
Instagram:The Saunaによる投稿
3. SaunaLab:新施設のオープンなど最新情報をこまめに発信
名古屋の栄は、名古屋最大の繁華街として知られる街です。しかし「SaunaLab」は、繁華街・栄の雑居ビルの8階にあるとは思えない、本格的なフィンランドサウナが楽しめる施設です。
女性が楽しめるサウナが少ない日本で、忙しい日常を送っている女性にこそサウナの良さを知って欲しいという思いから、当初女性専用のサウナからスタートしました。
こういった経緯から、ターゲットとなる女性に向けてシンプルなページ作りをしているのが特徴となっています。施設の紹介やイベントの告知など、伝えたい内容は全て写真とハッシュタグだけで表現するスタイリッシュなページ作りがターゲットに響き、2020年10月現在およそ3,000人のフォロワーを獲得しています。
Instagram:SaunaLabによる投稿
4. SKYSPA YOKOHAMA:シリーズ投稿で差別化・宣伝だけでない内容
「SKYSPA YOKOHAMA」は、横浜駅直結で、地上14階にあるヨーロッパ・スタイルの「天空のスパ&サウナ」としてマスコミにも度々登場しています。生年月日からプロフィールまで細部にまでこだわって作り込まれた看板娘の「サウレ」が狂言回し役となって写真に登場しているのが特徴となっており、他のサウナ屋のInstagramとの差別化をはかることに成功しています。
国際航路を巡る船の寄港も多く、日本で最初に開港された港で明治期から外国人が多く居住していた歴史を持つインターナショナルな横浜という土地柄を表すように、海外からのゲストが登場したり、従業員が登場したりと、いわゆる施設の「顔が見える」ページ作りにも工夫が施されており、現在およそ2,900人のフォロワーを獲得しています。
Instagram:SKYSPA YOKOHAMAによる投稿
5. サウナの梅湯:アカウントをオンラインショップとして活用
京都・五条にある、天然地下水薪沸かしが特徴の銭湯にサウナが併設されている「サウナの梅湯」のInstagramは、投稿数は24件とまだ少ないながらも、2020年10月の時点で約1300人のフォロワーを獲得しています。
同店のInstagramの活用方法のポイントは、Instagramをオリジナルグッズの販売に特化して活用している点です。
オリジナルステッカー、Tシャツ、タオル、ジャケット、サウナハット、便所サンダルと、販売しているオリジナルグッズはどれも銭湯とサウナ屋ならではのものばかりで、ユニークなデザインとなっています。
写真を見てグッズを気に入ったユーザーは、ダイレクトメッセージ(DM)を送ることで購入できる仕組みで、作り込んだ販売サイトを立ち上げなくてもオンラインショップを展開できることを実証しています。
Instagram:サウナの梅湯による投稿
サウナ屋のInstagram運用のポイント
ユーザーがサウナ屋に求めるものは、ユーザーの性別や年齢、個々の嗜好などによりそれぞれ異なります。
マーケティング戦略の一環としてInastagramを活用する場合、ターゲット層を絞り込み、自店の客層に響くページ作りが求められます。
そこで、効果的なInastagramページを作るためのポイントについて、詳しく解説します。
1. ハッシュタグを活用する
Inastagramでフォロワーを獲得するためには、ハッシュタグの活用が欠かせません。ハッシュタグとは、SNS上で頭に「#」をつけて発信するものです。
たとえば「#サウナ」とハッシュタグを付けて投稿すると、ユーザーが「サウナ」というキーワードで検索した場合に写真が表示されるほか、「#サウナ」というハッシュタグをフォローしているユーザーにもリーチできます。
ハッシュタグをつけると、そのハッシュタグがついた投稿がどのくらいの数投稿されているのかがわかります。投稿数が多いハッシュタグは、それだけ多くの人の目に触れるチャンスが広がり、新規のフォロワー獲得にもつながりやすくなります。
ハッシュタグは1投稿あたり30個まで使用でき、関連性のあるワードをなるべく多く付けて投稿する工夫が求められます。サウナ関連でよく使われているハッシュタグには、次のようなワードがあります。
#サウナイキタイ #サウナ女子 #サウナ好きな人と繋がりたい
2. キャンペーンを実施する
SNS特有の拡散方法として、「シェア」や「リツイート(RT)」がありますが、Inastagramで投稿を拡散することは「リポスト」と呼ばれています。
リポストには、他者の投稿をユーザーが自身のInastagramにリポストする場合と、Twitterなど、外部のSNSにリポストする2つの方法があります。
いずれの場合もリポストされれば情報が拡散されるため、できる限りリポストしてもらえるような投稿を心がける必要があります。
企業や店舗のページにおいて、リポストしてもらうための手軽な仕掛けの1つに、プレゼント企画といったキャンペーン投稿をする方法があります。
たとえば無料利用券のプレゼントを提供し、応募の条件にリポストすることとすれば、例えその投稿にあまり関心がなかったユーザーでも、無料券欲しさにリポストするため情報が拡散されやすくなるだけではなく、プレゼントしたチケットを利用した客が顧客になったり、口コミで情報を拡散したりと、副次的な効果も期待できます。
3. Instagramに広告を出す
Instagramには、FacebookやTwitterと同様、広告を出稿することができます。
現在Instagramには、複数の形態の広告が存在します。
ストーリーズに表示される「ストーリーズ広告」、通常の投稿にように出されるので、あまり広告であることをユーザーに感じさせない「写真広告」や「動画広告」は目にしたことのある人も多いでしょう。
また写真や動画を複数並べることでユーザーの興味を引く「カルーセル広告」、投稿に興味を持ってくれたユーザーに「詳しくはこちら」といったバナーをタップしてもらうことでさらに多くの商品が表示されているサイトに誘導できる「コレクション広告」のように、よりコンバージョンの指標に合わせた形式も選べます。
SNSならではの広告形式には、ユーザーがフォローしている人や「いいね!」した投稿などを解析した結果に基づいて、オススメのページを表示することでユーザーを誘導する「発見タブ広告」があります。設定できる最低料金は100円となっています。
サウナ施設の事例から学べるInstagram集客
「インスタ映え」や「映え」という言葉も最近ではすっかり定着していますが、SNSのなかでも写真がメインでわかりやすい訴求力が持ち味のInstagramの場合、多くのフォロワーを抱えるユーザーは「インフルエンサー」として、ユーザー数の多さを強みにビジネス展開ができる時代になっています。
それだけ影響力を持つようになったInstagramを、マーケティング戦略として活用しないという選択肢はもはやない時代といえます。
ただ、個人アカウントと異なり、企業や店舗アカウントの場合、ターゲットの絞り込みやコンセプトの明確化など、まずはグランドデザインを敷いて、それに合わせた投稿を重ねて魅力あるページ作りをしていく必要があります。
今回ご紹介した5つのサウナ施設のInstagramは、いずれも店のコンセプトに合わせた、独自のページ作りをすることでフォロワーの獲得に成功しています。こうした成功事例を学ぶことで、集客につながるInstagramのページ作りができるはずです。
口コミラボ 最新版MEOまとめ【24年9月・10月版 Googleマップ・MEOまとめ】
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