ステルスマーケティング(ステマ)とは | 意味・違法ではない?企業にとってのリスク

ステルスマーケティング(ステマ)とは | 意味・違法ではない?企業にとってのリスク

ステルスマーケティングとは、企業や組織が手配したPRと分からない形で、都合の良い情報を社会に流布することを意味します。「ステマ」と略されることもあります。

日本においてステルスマーケティングは、「やらせ」や「サクラ」と同類の行為であり、消費者をだますことを意図した情報発信とみなされ、批判の対象となっています。

ステルスマーケティングは宣伝だと明言しない戦略のことですが、これにより消費者に対して商品やサービスが高評価であると錯覚させたり、注目を集める効果を高める場合があります。実際、ステルスマーケティングの手法を用いて、事実と異なる情報を発信をし、問題を招いた事例もあります。

本記事ではステルスマーケティングの意味や手法を提示した上で、そのリスクや問題となった事例を挙げ、宣伝する際の注意点を解説します。

ステルスマーケティングの意味

ステルスマーケティングのステルスは、そもそも、航空機・ミサイルが敵のレーダーで早期発見されないようにする技術のことです。マーケティングは商品が売れる仕組みを作ることですが、ステルスマーケティングは「隠密に」「こっそり」する施策という意味としてつかわれています。

WOM(The Word of Mouth Japan Marketing Association)マーケティング協議会は、ステルスマーケティングとは、広告主が明らかにされず、マーケティングの主体が消費者から隠れている(ステルス)マーケティング活動のことと定義しています。

以下ではステルスマーケティングの手法や違法性があるのかを解説します。

ディズニーがステマ疑惑で公式に謝罪

2019年11月に公開された映画「アナと雪の女王2」をはじめとするいくつかの作品において、ウォルト・ディズニー・ジャパンによるステマ疑惑が世間を騒がせています。この記事では、ステマについて、そしてインフルエンサーマーケティングの違いについて解説します。また、なぜステマが非難されるかについて、いくつかの事例とあわせて解説します。※ステマ…ステルスマーケティングの略称。ステルスとは英語で「隠密」「こっそり行う」という意味であり、戦闘車両等の兵器をレーダー等のセンサー類から探知され難くする軍事技...


ステルスマーケティングの代表的手法 なりすまし型と依頼型

ステルスマーケティングの手法には、なりすまし型依頼型があります。

なりすまし型は、事業者と利害関係にある人物が、あたかも一人の消費者であるかのように商品を高評価する発信をして、商品やサービスの印象を向上させる手法です。

逆に、競合他社の商品イメージを悪くしたい事業者と利害関係にある人物が、いち消費者として悪い口コミを発信し、印象を悪くする手法もなりすまし型の一種です。

依頼型は、事業者が著名人や社会的に影響力のある人物に依頼して、マスメディアやSNSを通じて宣伝であることを隠しながら、PRをしてもらうことで商品やサービスの印象を向上させる手法です。

どちらの手法も、宣伝をしたい事業者と情報発信者との関係性が明示されておらず、消費者を騙しているように見えるため、批判を受ける可能性があります。

ステルスマーケティングは違法なのか

日本では明確なステルスマーケティングの定義なく、現状は規制するような法律もありません。

しかし、消費者庁のガイドラインによると、サービスや商品を提供する事業者や、依頼された第三者が、他の製品と比べて著しく優良であるように誤解を与える口コミや情報発信を行うと、「景品表示法」で禁止されている不当表示とみなされる場合があります。

このような行為がステルスマーケティングと判断される場合もあり、その際には、その情報を基に商品やサービスを購入した人への賠償や、消費者庁からの課徴金が課される可能性もあります。

ステルスマーケティングのリスク

ステルスマーケティングは、消費者に宣伝や広告であると明確にせず、商品やサービスに興味関心を引き立て自社の利益につなげる手法です。

この行為には利益目線が強く、消費者が口コミや情報サイトから公平に商品やサービスの良さを判断することを妨げることにつながります。

また、口コミがステルスマーケティングであったことが消費者に知られると、自社だけでなく、その商品や情報を発信した著名人の信頼までも失われることがあります。

SNSの情報は良くも悪くも広まるのが容易なので、悪い評判も一気に広まり、炎上につながりやすいです。

それに加え、商品自体の販売停止や回収となり、企業側に損害が発生することや、競合他社から指摘されることで批判の対象となる場合もあります。

広告・宣伝・PRをする際の注意点

ステルスマーケティングを避けるには、公平かつ適正な手段で、広告や宣伝をうったり、PR活動を展開する必要があります。

広告を出す際にステルスマーケティングにならないようにするよう、WOM(The Word of Mouth Japan Marketing Association)マーケティング協議会という消費者間コミュニケーションのマーケティング活用を研究している団体が発表している資料を参考に、いくつかの注意点を紹介します。

ステルスマーケティングのチェック項目

WOMマーケティングにおいて偽装行為とみなされることは6つあります。

  • 評価を不当に操作し、高評価やフォロワーを獲得するために対価を払うこと
  • botなどのIT技術を用い、視聴回数や閲覧数を不正に増加させること
  • 事実と異なる高評価や低評価のコメントを口コミサイトなどに投稿すること
  • 消費者の情報を自分の都合の良いように書き換えること
  • 競合他社の評判を故意におとしめること
  • WOMJガイドライン委員会が明らかに情報発信者の意図をねじまげる行為だと判断するもの

ステルスマーケティングにならないためには、自身の広告や宣伝が以上の行為に当てはまっていないか一度確認しておくとよいでしょう。

口コミで話題になるには

商品サービスの信用を失うリスクがあると知りながら、事業者がステルスマーケティングを行う理由としては、広告と明示して宣伝するよりも、消費者にとって信頼できる著名人に紹介してもらう方が、商品に対するファンを獲得しやすい可能性が高いためです。

口コミを投稿すること自体は無料の場合が多いため、低コストであることもあげられます。

また、メディアに広告出稿するよりも、口コミの内容を操作して発信するほうが費用対効果が高いと考えられることも理由の一つでしょう。

しかし、SNSで情報を発信すること自体が悪いというわけではありません。SNSの口コミで話題になると、拡散されやすく多くの人に商品やサービスを知ってもらうことに効果的です。

たとえば、広告であることを明示してインフルエンサーの人に協力してもらうことやキャンペーンと合わせて広告を出し話題性を高めること、キャッチーなフレーズやキーワードで注目を集めることなどの方法があります。

商品やサービスの本来の魅力をどう伝えるのがもっとも消費者に響くのかということに注目して情報発信をすると良いでしょう。

正しい知識で、ステルスマーケティングにならない適切な宣伝活動を

ステルスマーケティングとは、広告主が明記されないまま、第三者に依頼して商品やサービスに対する好意的な口コミを書いてもらい、商品のイメージ向上や自社の利益を目的とする行為です。

ステルスマーケティングでは、消費者の商品やサービスに対する公正な判断を妨げ、発覚した際には依頼した第三者や自社の信用を著しく低下させてしまう可能性があります。

ステルスマーケティングに当てはまる内容になっていないか確認するためにも、事前に何が違法に当たってしまうのかなどの知識を持っておくことが必要です。

広告や宣伝を打つ際には、誤解を招くような取り組みになっていないかという視点を持ち、必要に応じて専門家に確認してもらうなどして、商品が公正かつ効果的に宣伝・PRできるように努めるとよいでしょう。

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この記事の筆者

口コミラボ編集部

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