毎月宿泊・観光業界の動向をまとめている「宿泊・観光業界動向まとめ」2022年10月版です。
10月は、政府による観光促進策「全国旅行支援」が開始されその影響から航空便の増便につながったり、今後の旅行需要回復を見込みホテルを新設したりと、宿泊・観光業界にとって明るいニュースが多くみられました。
この記事では「宿泊業界まとめ 2022年10月」の資料の一部を紹介します。
全編は以下のダウンロードリンクから見ることができますので、ぜひご覧ください!
【全国旅行支援】10月11日より開始、アクセス集中で不具合も
政府の観光促進策「全国旅行支援」が10月11日より開始されました。
これに伴い楽天トラベルやJTB、じゃらんnetなど旅行関連各社のWebサイトにアクセスが集中したことで一部で不具合が起きました。いずれのサイトでも予約の受け付けを開始した直後にアクセスが集中し、Webサイトにつながりにくい状態が続き、旅行プランの検索や予約がしにくい状況となったようです。
各社は時間をおいて利用するようにSNSで呼びかけたり、Webサイトの復旧を行ったりと、対応にあたりました。
それだけ国内の旅行観光需要が回復してきていることの表れとも言えるでしょう。
<参照>
日本経済新聞:全国旅行支援、旅行各社のサイトで不具合 アクセス集中
新たな「観光立国」計画策定へ
岸田文雄首相は10月11日、第16回観光立国推進閣僚会議で、観光立国の復活を目指し、「観光立国推進基本計画」の新計画を2022年度末までに策定するよう指示しました。
2017年度から始まった前回の「観光立国推進基本計画」は2020年度までの期間終了後も新型コロナの影響で改定できていない状況です。
首相は「世界的な旅行需要の回復が見込まれ、大阪・関西万博が開催される2025年をターゲットに、日本の観光を持続可能な形で復活させるため、新たな計画を策定してほしい」と述べました。
他にも観光産業の再生に向けて、インバウンドの回復に向けた取組や宿泊施設のリノベーションなど高付加価値化の支援も進める考えを示しています。
<参照>
首相官邸:観光立国推進閣僚会議
ANA、業績V字回復
ANAホールディングスは10月31日、2023年3月期の連携最終損益が400億円の黒字になる見通しだと発表しました。
前期は1,436億円の赤字だった一方、従来予想の210億円から黒字幅が拡大する見込みです。
政府の入国制限緩和で国際線の利用需要が増え、国内線の低迷を補うことが黒字大幅拡大の要因とみられ、黒字となるのは3年ぶりです。
<参照>
ANAホールディングス株式会社:2023年3月期 第2四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
新ホテル建設続々、旅行需要回復見込む
羽田空港直結ホテル、22年12月に開業へ / 住友不動産
住友不動産は10月6日、羽田空港第3ターミナル直結の大型複合施設「羽田エアポートガーデン」を2023年1月に全面開業すると発表しました。
当初は2020年4月の開業予定でしたが、新型コロナの影響で延期が続いていました。
施設は地上12階建てで、「ヴィラフォンテーヌ」ブランド、最高級の「ヴィラフォンテーヌ プレミア」と高価格帯の「ヴィラフォンテーヌ グランド」の2つの大型ホテルや、イベントホール、会議室、富士山や飛行機を望む展望天然温泉、約90店舗からなる多彩なラインナップの商業施設などを備えています。
ホテルの合計客室数は1717室で、日本国内の空港周辺において最大規模となります。複合施設の全面開業に先立ち、2022年12月に開業予定だということです。
<参照>
住友不動産グループ・羽田エアポート都市開発株式会社:羽田空港第3ターミナル(国際線)直結のオールインワン・ホテル『羽田エアポートガーデン』始動
大阪城隣接地に新ホテル、万博に合わせて開業 / NTT都市開発
NTT都市開発は10月12日、大阪城公園の隣接地に「パティーナ大阪」の名称で高級ホテルを開業すると発表しました。
「パティーナ」はシンガポールのカペラホテルグループが展開するブランドで日本初進出となります。世界ではモルディブに次いで2カ所目となる見込みです。
施設は地上20階、地下3階で、約220室の客室のほか、大阪城を望むスカイロビーやプールなども備えます。
2023年1月に着工する予定で、大阪市中央区のNTT西日本旧本社跡地を活用し建てられます。開業は、2025年に開催される「大阪・関西万博」に合わせて2025年春を予定しています。
<参照>
NTT都市開発:『パティーナホテルズ&リゾーツ』 が日本初進出
26年にニセコエリア進出 / 星野リゾート
星野リゾートは10月12日、オンラインプレス発表会「星野リゾート LIVE 2022 秋」にて、北海道の人気スキーリゾートのニセコエリアに2026年秋に進出すると発表しました。
「ニセコ東急グラン・ヒラフスキー場」などに近いニセコ町に隣接する倶知安町に進出予定で、23年5月にも地上5階・地下1階の建物を着工するとしています。
ニセコエリアにオープンする施設には、同社では初めての客室を分譲する手法を導入します。62室の全客室を分譲し、オーナーが利用しない期間は星野リゾートがインバウンドや国内旅行客の宿泊を募集し、高級価格帯ホテルの「星のやロッジ ニセコ」(仮称)として運営する計画です。
分譲価格や宿泊料金は今後検討するとしています。
<参照>
星野リゾート:「星野リゾート LIVE 2022 秋 」 オンラインプレス発表会開催のご報告 ~3分で見られるダイジェスト動画を公開中~
宿泊・観光業界データ
宿泊旅行統計調査(9月分)
国土交通省の観光庁が発表した宿泊旅行統計によると、9月の延べ宿泊者数は約3,913万人泊で、うち外国人延べ宿泊者数は約81万泊となっています。
客室稼働率は46.9%となりました。
全国旅行支援の実施や水際対策の緩和による外国人観光客の増加などにより、10月の数値がどこまで回復するか今後の動向に注目です。
<参照>
観光庁:宿泊旅行統計調査
訪日外客数推計値(9月・10月)
日本政府観光局(JNTO)が2022年9月・10月の訪日外客数推計値を発表しました。
9月の訪日外客数は206,500人で、3月の外国人の新規入国再開以来、初めて20万人を上回りました。なお、10月の訪日外客数は498,600人で、9月から倍以上の伸びとなりました。
10月11日より日本政府が個人旅行の受入れや査証免除措置を再開したことを受け、中国を除く東アジア市場で訪日外客数が前月から大きく増加したことや、東南アジアおよび欧米豪中東市場においても多くの市場で順調な回復が見られたことが、訪日外客数の大幅な押し上げの要因となりました。
今後はインバウンドの本格的な回復に向けた取り組み強化が求められます。
<関連記事>
<参照>
JNTO:訪日外客数(2022 年 9 月推計値)、 訪日外客数(2022 年 10 月推計値)
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その他にも、レポートでは宿泊・観光業界の動向をまとめています。
- 全国旅行支援開始、活況呈す
- 新ホテル建設続々、旅行需要回復見込む
- 旅客業にも活況戻る
- その他、宿泊・観光業界ニュース&データ
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