エクスペディア(Expedia)は、アメリカに拠点を置く大手旅行予約サイトです。
世界最大級の利用者数を誇り、毎月約5,300万人以上のユーザーがエクスペディアのサイトを訪れることから、エクスペディアへの情報の掲載により、広範囲の顧客へのアプローチを可能にします。
本記事では、エクスペディアが行うサービスや特徴、およびエクスペディアに施設を掲載するまでの流れを解説します。
エクスペディア(Expedia.co.jp)とは
エクスペディアは世界最大級のオンライン旅行予約サイト(OTA)です。
本社をアメリカのワシントン州に置き、もともとはマイクロソフト社の旅行予約システム部門の一つとして1996年に設立されました。
ブッキングドットコム(Booking.com)やアゴダ(agoda)と並び、世界三大OTAとして有名ですが、航空券やホテル、交通手段と宿泊地を組み合わせたダイナミックパッケージを扱っていることが強みとして挙げられます。
同社は2011年、アジア最大級の格安航空会社「エアアジア」との合併事業として「エアアジア エクスペディア(AAE Travel Pte Lte)」を設立し、翌年2012年には日本支社である「エアアジア エクスペディアジャパン(AAEJapan)」が誕生するなど、アジアでも規模を拡大しています。
また、バケーションレンタルを始めとした民泊事業や、他社とのパートナーシップにも注力しており、掲載施設数は2019年9月30日時点で140万軒以上となっています。
エクスペディア(Expedia.co.jp)のサービス内容
エクスペディアが世界で多く利用される理由の一つに、「AIR+割(エアプラスわり)」というサービスがあげられます。
AIR+割とは、航空券とホテルの両方をセットで予約するとその合計金額の一部が割引になるサービスです。割引率はホテルや利用日などで異なるものの、最大でホテル代全額相当が割引になり、5つ星ホテルも例外ではないため、少しでもコストを抑えて旅行を計画したい旅行者に、有益なサービスとなっています。
AIR+割には、「同時予約」と「後から予約」の2つの利用方法があります。
「同時予約」は、ホテルと航空券を同時に予約するダイナミックパッケージを利用するものです。後から予約と比べて高い割引率を追求できます。
対して「後から予約」は、先に航空券を予約し、後からセットとなるホテルを予約するものです。
航空券予約以降にホテルを選定・予約する旅行者が一定数いることから、この「Add-On」と呼ばれる新しい割引サービスが2018年より提供開始されました。
航空券の渡航目的地に限らず、その旅程内であれば各地の対象ホテルを最大51%OFFの割引価格で予約可能であることから、両者ともに利用者から高い満足度を得ています。
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エクスペディア(Expedia.co.jp)の特徴
続いてエクスペディアの特徴を、サイトの規模、ユーザー、独自の顧客分析ツールに着目して解説します。
特に顧客分析ツールは、顧客の旅行スタイルを把握してターゲット設定やマーケティング戦略に活用できます。
世界規模の旅行サイト
エクスペディアは月間平均で約5,300万人のユーザーが訪問する世界最大規模の大手予約旅行サイトであり、毎年延べ7,900万泊以上の予約が成立しています。
グループサイトによると、500社以上の航空会社をはじめ複数のクルーズ会社やレンタカー会社のサービスが利用できる他、宿泊ではグループ全体で約300万件のホテルやバケーションレンタルにアクセス可能、現地ツアープランも豊富に揃えていることは、大きな強みとして挙げられます。
世界中の旅行者が閲覧するサイトであり、高い集客力があると言えるでしょう。
ユーザー層
エクスペディア・ジャパン代表の石井恵三氏によれば、エクスペディアの日本語版サイトユーザーはほぼ日本人であり、30代から40代の毎年少なくとも1回は旅行へ出かける、旅慣れたユーザーが中心であるとしています。
特に海外旅行の需要が高く、2019年の海外旅行予約は全体の70%以上を占めており、そのためカスタマーサービスへの問い合わせの8割が海外におけるホテルのチェックイン時、および帰国時の搭乗手続きトラブルとなっていました。
これを受け、日本語ネイティブスピーカーを導入したコールセンターや、トラブル時に即剤に対応できるラインチャットなど、海外旅行における日本人ユーザーへのカスタマーサポートを充実させています。
一方国内旅行については、空路がメインとなる北海道や沖縄への予約が多いほか、特に女性客で成田発の格安航空会社(LCC)利用の需要が高まっているとしています。
今後は訪日観光客の拡大を受け、北海道・東京・大阪・福岡・沖縄などの都市を、日本国内における重点地域として位置付け、国内路線の強化や宿泊先の在庫数を増やしていく方針です。
顧客分析
エクスペディアグループでは、契約の宿泊施設を対象としたオンライン予約管理システム「パートナーセントラル」を運用しています。
2018年、このシステムに顧客の旅行動向データを分析する機能「お客様情報(Guest Insights)」を追加しました。
これにより、期間や市場ごとの顧客の旅行動向をデータ化して蓄積することや、顧客の居住地など基本的情報だけでなく、平均客室単価や平均宿泊数などの旅行傾向が把握可能となりました。
自社を利用した顧客の旅行スタイルや行動パターンの把握により、宿泊プランの見直しや適切なターゲティングなどのマーケティング施策に活用が期待されています。
エクスペディア(Expedia.co.jp)に施設を掲載する方法
エクスペディアへの施設情報掲載により、海外ユーザーの利用率向上が見込めます。登録は無料で、作業はすべてオンラインで行います。
エクスペディアへの掲載の流れと注意点を解説します。
掲載までの流れ
エクスペディアの登録は、サイトのメインメニューを開き「宿泊施設を掲載する」を選択して、必要な情報を入力して行います。そのステップは大きく分けて4つです。
1.基本情報の登録:所要時間約5分
施設住所や施設の種類、予約可能部屋数や連絡先など、施設の基本的な情報を登録します。登録にかかる料金は無料で、ここで入力した基本情報を基にアカウントが作成されます。
2.契約:所要時間約5~10分
基本情報の入力が完了すると、アカウント認証用のEメールが送られてきます。メール内にある指定のURLにアクセスして、プラットフォームにログインできます。
ログイン後、手数料率 (成立した予約に対して手数料を請求)などの基本的な取引条件の確認と支払方法の設定など行います。
3.ページ作成:所要時間20~30分
ユーザーへ開示する情報を入力します。部屋の内装や大きさ、アメニティや共有スペース、料金やポリシー、空室情報、料金など、特にユーザーの関心が高い項目について詳しく説明しながら、豊富な写真と共に網羅性を高めることが大切です。
ユーザーがイメージしやすいように写真を多く揃える必要があります。必要であれば撮影も実施して、登録前に用意しておきます。
なお、入力情報は自動保存されるので、一気に入力する必要はありません。また、登録後に情報を追加したり編集したりすることも可能です。
4.予約受付開始(0~15分)
ページの作成が完了すると、エクスペディアのサイト上に登録した施設情報が掲載されます。予約の受付は情報掲載と同時であり、掲載直後から予約が可能となっています。
予約後は、メッセージ機能を利用してユーザーとやり取りすることも可能です。宿泊前に連絡すべき事項や聞いておきたいユーザーのニーズを把握でき、チェックイン手続きの簡略化にもつながります。
掲載する際の注意点
エクスペディアへの情報掲載に料金は不要であり、エクスペディアを通して完了した予約受付に対して手数料が発生する成果報酬型となっています。
手数料率についてはエリアやマーケットによって異なるため、契約のプロセスでエクスペディアから提示されるまで分かりません。契約時に手数料率を提示されますが、明確な手数料金額が知りたい場合は問い合わせが必要です。
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宿泊施設の販路拡大にエクスペディア(Expedia.co.jp)を活用
世界中にユーザーを抱えるエクスペディアへ情報を掲載することで、訪日旅行を検討している未来の訪日外国人旅行者へのPRにつながります。
国境を超えた移動は依然としてハードルの高い状況が続きますが、日本インバウンド・メディア・コンソーシアム(JIMC)が4月に実施した「中国人最新訪日意識調査」によると、日本は「アフターコロナで行きたい国」として堂々1位に輝くなど、訪日需要は未だ顕在であることが伺えます。
登録のプロセスは1時間程度あれば完了でき、料金もかかりません。
ユーザーに対し有益な情報を正しく伝えられるよう登録情報と写真は入念に準備し、集客率の向上に努めることで、販路拡大につながるでしょう。
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