テーマパークがInstagramを集客やマーケティングに利用する場合、なにを目指しているか、どのような方向性を目指すかによって、それぞれ活用の方法は異なります。
例えば、すでに人気のあるインスタグラマーを起用して行うインフルエンサーマーケティングや、プレゼント企画などターゲット参加型のキャンペーンなどが挙げられます。
Instagramでの宣伝を効果的に結果に結びつけるためには、事前に方向性やアカウントの運用目的を明確にしておくことが大切です。
この記事では、テーマパークがInstagram活用を目指す際のコツや、事例について紹介します。
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テーマパークのInstagramアカウント成功事例3選
テーマパークにおけるInstagram活用は、いくつかの種類があります。様々なアカウントが展開している中でも、特に集客やマーケティングに成功しているアカウントを3つ紹介します。
1. サンリオピューロランド
東京都多摩市にあるサンリオピューロランドは、サンリオのキャラクターに会える屋内型テーマパークです。ハローキティやシナモンロールなど人気のキャラクターに触れ合うこともでき、大人にも子どもにも人気があります。
サンリオピューロランドのInstagramでは、キャラクターの紹介や施設の楽しみ方だけでなく、テーマパーク内で販売されているグッズや食べ物についても投稿しています。
ストーリー機能をまとめるためのハイライトでは、キャラクターやカテゴリーごとに情報をまとめているため、ユーザーが探している情報がすぐに見つかるようになっています。
2. マザー牧場
鹿野山の南西にあるマザー牧場は、観光のために解放されている牧場です。
広い敷地の中では、様々な動物が暮らしています。毎日、動物たちが活躍するイベントが開催され、乳しぼり体験や動物のショーを楽しめる施設です。
マザー牧場のInstagramでは、動物たちの生活に関する投稿や、癒し系の写真が中心となっています。
ハッシュタグ部分では、日本語だけではなく、中国語、韓国語、英語、タイ語などのものが設定されており、外国人のユーザーにも情報が伝わるように発信されています。
Instagram:マザー牧場による投稿
3. 横浜・八景島シーパラダイス
横浜市にある横浜・八景島シーパラダイスは、日本最大級の水族館に加え、遊園地のようなアトラクションやショッピング施設も備えるテーマパークです。
八景島シーパラダイスへの入場料は無料であるため、気軽に立ち寄れるのも人気の理由です。
横浜・八景島シーパラダイスのInstagramでは、水族館の生き物の紹介や、テーマパーク内にあるアトラクションや八景島の風景についての投稿がされています。
八景島シーパラダイスでは、Instagramを通じて、魚や動物の様子を来園者が投稿すると、その中から選ばれた写真がカレンダーになるというキャンペーンも実施されました。
Instagramの投稿や運用でテーマパークに集客するためのポイント
テーマパークがInstagramを効果的に活用するためには、いくつかのポイントがあります。
事前に活用の方向性を決めることで、これらのポイントに合わせた実際の投稿を決め、更新を続けることが重要です。
ユーザーの求めることに合わせて投稿のタイプを決める
テーマパークがInstagramを活用する際に必要なのは、どのような点が顧客に求められているかを知ることです。
Instagramで見る人の注意を引く投稿には、憧れる投稿、学べる投稿、面白い投稿、共感できる投稿の4種類があります。
Instagramは、顧客との接点を作ることのできる手段でもあります。単純に情報を発信するために利用するのではなく、顧客との関係性をより強固にすることのできるように使うことが大切です。
ユーザーがどのような情報を欲しがっているのかを的確に把握し、最も合っている投稿タイプを選択することが求められます。ユーザーとの関係性を前提に投稿を行うことで、フォローの数やいいねの数を増やすこともできます。
ハッシュタグを使いこなす
Instagramの投稿を行う際に重要なのは「ハッシュタグ」です。ハッシュタグとは、「#」(半角)をつけてキーワードを投稿することで、その関連情報を検索したい人が簡単に投稿にたどり着くことができる機能です。
ハッシュタグに商品名や、サービスの名前をつけて投稿することで、情報を探している人に直接的に発信することができます。
ハッシュタグは、検索される率の高いコメントの場合は多くの投稿で埋もれてしまうことがあるので、ビックワード(拡散用ハッシュタグ)、ミドルワード(見つける用ハッシュタグ)、スモールワード(オリジナルハッシュタグ)、コミュ二ティタグ、インスタグラム独自のハッシュタグに分けて使用することで、幅広くユーザーにリーチできます。
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プロフィールはわかりやすく
Instagram投稿を見てもらうだけでなく施設への来場を検討してもらうために、より詳細な情報を更新している公式サイトがあるならばそのURLを掲載したり、季節限定の催しについて発信したりなどすることがよいでしょう。
またInstagram投稿からもっとテーマパークのことを知りたいと考えたユーザーは、プロフィール欄にアクセスすると考えられます。プロフィール欄には、営業時間や来場の際気を付けるべき事項など、見込み顧客にとって有用な情報を記載することが大切です。
施設側のセールスポイントだけ書き連ねても、ユーザーのニーズとマッチしていない場合もあります。文字や絵文字のバランスも整え、情報が伝わりやすいデザインになっているかにも注意を払います。
インフルエンサーのInstagram投稿でテーマパークをPR
Instagramを活用してテーマパークをPRする際に、通常の投稿で施設の情報を発信する他に、インフルエンサーマーケティングという方法もあります。
インフルエンサーマーケティングとは
インフルエンサーマーケティングとは、すでにSNS上で発信力を持っている人にテーマパークに関して投稿してもらい、より多くの人に情報を続けることを指します。
インフルエンサーは多くのフォロワーを抱えている人なので、テーマパークの露出が自然に増えるということになります。
インフルエンサーに投稿をしてもらうことで、他の投稿の中に紛れて自然に情報を拡散することができます。インフルエンサーは、事務所などに所属せず個人として活動している人も多く、メディア露出をしていない人でも、影響力のある個人が多く存在しています。
インフルエンサーマーケティングは「ステマ」にならないよう注意
インフルエンサーをマーケティングの一環として起用する場合には注意点もあります。
Instagramでは、消費者に向けた意図的に宣伝する場合には、それが「宣伝目的である」ということがわかるように表記する必要があります。
表示がない場合、自発的投稿と見せかけた宣伝として消費者からネガティブな評価を受けてしまう可能性があります。閲覧者が広告とわからないように宣伝する手法は「ステルスマーケティング」と呼ばれています。
Instagramの投稿の内容や方向性は、起用したインフルエンサーが決めることも少なくありません。そうではあっても、企業が宣伝目的で行っているものであることを明記し、コンテンツを目にする消費者にわかるようにしておくことが大切です。
企業の依頼で情報発信が行われていることをどのように表現するかについて、事前にインフルエンサーと相談して決めておくことが必要です。
ステマとはどんな意味?違法?なぜ悪い?リスクや過去事例・注意点を解説!
InstagramやYouTube、TwitterなどのSNSの普及に伴い、インフルエンサーが商品やサービスのPRを行う「インフルエンサーマーケティング」も注目されている中、時には「ステマではないか?」と疑われ炎上する例も少なくありません。
【事例】東京ディズニーリゾート×渡辺直美
2016年夏、東京ディズニーシーは、人気タレント渡辺直美さんを起用して期間限定のチケットをプロモーションしました。
渡辺直美さんのフォロワー数は830万人を越えており、日本一のインスタグラマーとも言われています。
ダイナミックでユーモアに富んだ写真や、個性的なファッション、メイクに関する発信を中心に行っています。世界的に活躍する渡辺直美さんはのメイク動画は、世界中で話題になっています。
東京ディズニーシーは、平日の午後5時からパークに入場できる「夏5(ナツゴ)ウィークデーパスポート」のプロモーションに渡辺直美さんを起用しました。
そして、Instagram内で公式のハッシュタグ「#夏5でやってみた」を付けて投稿し、この投稿には43万件のいいねが付き、国内だけでなく、海外からの来場者に対しても大きな宣伝になりました。
テーマパークのInstagram活用成功事例に学ぶ
テーマパークがInstagramを活用して宣伝やマーケティングする場合、大切なのはどのような方向性で運営したいかをまず決めておくことです。
またSNSは顧客に向けて直接的に情報を発信できるだけでなく、ユーザーの発信やコメントに反応することで、施設をより身近に感じてもらえるチャンスがあります。
ただ投稿するだけでなく、見る人が面白いと感じたり、役に立つと思ってもらえたりするような内容を心掛けることも、結果としてInstagramアカウントのファンを増やすことにつながり、集客の可能性を高めます。
より多くの人に投稿を見てもらうためには、ハッシュタグの活用が重要です。外国人観光客をターゲットにする場合には、外国語のハッシュタグも活用すべきでしょう。
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※ここでの「MEO」とは、Google上の店舗・施設情報の露出回数を増やしたり、来店行動につなげたりすることで、Google経由の集客を最大化させる施策を指します。
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