Facebookは実名登録である性質上、情報の信頼性や透明性が他のSNSに比べて高く、ユーザーからも距離を近く感じられるため、ローカルビジネスのマーケティングと相性が良いとされています。
弁当屋で情報発信を行う際には店舗周辺地域にいる顧客がターゲット層になるため、ローカルビジネスに相性のいいFacebookを活用することで集客が見込めます。
本記事では、Facebookの特徴や弁当屋におけるFacebookのマーケティングへの活用事例、そのほかのSNSについて紹介します。
※2021年1月、Facebookページへの「いいね!」ボタンの削除が発表されました。今後フォロー機能のみが残り、ページのファンはフォロワー数として表示されます。「いいね!」はフォローに自動的に置き換えられることになっています(2021年1月28日追記)
弁当屋のFacebook活用事例3選
ここでは、弁当屋のプロモーションやマーケティング活動にFacebookを利用した事例を3つ紹介します。
いずれも顧客との距離が近く感じられるような工夫があり、それぞれの店舗の特徴を活かしたものとなっています。
1.「お弁当屋おはな」日替わりメニューを写真付きで毎日公開
静岡県掛川市で弁当屋を営む「お弁当屋おはな」では、毎日のメニュー内容を知りたいという顧客の声や、柱となる事業である企業向け給食の認知度を向上させるという目的のため、自社のWebサイトを開設しました。
Webサイトのブログを毎日更新、日替わりメニューを写真付きで公開し、その内容をFacebookなどのSNSと連携して告知することで拡散と周知を図りました。Webサイトだけではなく、Facebookにも連携して投稿することで、400人以上いるフォロワーにも簡単に周知できます。
Facebook:お弁当屋おはなによる投稿
Facebookでは新メニューの告知、月ごとのメニュー表やお弁当の内容がわかる写真を中心に投稿しています。ローカルSEOにも配慮した結果、検索上位も獲得しています。
Webサイトの導入直後に1日平均10〜15食の注文が入り始め、月間売上に大きく貢献するなど、WebサイトとSNSを連携させた成功事例といえます。
2.「弁当の信長」親しみやすくインパクトある投稿・コメント返信で客とコミュニケーション
熊本市の弁当屋である「弁当の信長」では、そのポップな雰囲気を活かしたSNSプロモーションで人気を集めています。
Facebookでは商品写真や説明だけにとどまらず、キャンペーン告知や新型コロナウィルス対策の情報、顧客との交流エピソードなども積極的に投稿しています。
おからのたくさんのコメントへの返信もこまめに行い、距離感の近さを感じさせるプロモーションで3,500人以上のフォロワーを獲得しています。宣伝と、顧客とのコミュニケーションツールの両面でFacebookをうまく活用している例といえます。
Facebook:弁当の信長による投稿
Facebook:弁当の信長による投稿
またYoutubeやInstagramなどほかのSNSでも活動を行っており、Facebookの投稿内でそれらの情報発信も行っています。
各プロモーションを連動させることで、より高い集客効果につなげています。
Facebook:弁当の信長による投稿
3.「神戸駅弁 淡路屋」コロナ禍も臨機応変に営業・こまめな情報発信で応援コメント多数
兵庫県神戸市を拠点に、おもに関西圏のJR主要駅に駅弁の提供を行う「神戸駅弁 淡路屋」では、Facebookを主に新商品やキャンペーン告知に利用しています。
Facebook:神戸駅弁 淡路屋による投稿
コロナ禍では、営業再開や無料配送対応などの営業に関わる情報が特に多く見られました。そのほかにも従業員の様子や他メディアでの紹介を共有する投稿が共感を集め、コメントがたくさん寄せられました。
Facebookの特徴
国内のFacebook利用者は2019年7月時点でアクティブユーザー数が2,600万人といわれており、なかでも40〜60代のユーザーが多く、実名登録制なので、直接の知り合いや住んでいる地域が同じなど、距離の近いつながりを起点としたマーケティングに適しています。
またTwitterやInstagramと比較した場合一つの投稿に載せられる文字数や情報量が多く、より詳細で豊富な内容を伝えられます。
各ユーザーのタイムラインは時系列順ではなく、基本自分への関連度の高い内容が表示される仕様になっています。コメントやいいね! のやりとりの実績など、つながりの深いユーザーの投稿が優先して表示されやすいので、顧客となるユーザーとの親密度を保つことがプロモーションのうえで重要になります。
Facebookを活用する際には、表示アルゴリズムの変動などにも注意し、運営ルールを絶えず見直すことが大切です。
Facebookで実施できるプロモーション
Facebookから行うプロモーション活動には、広告を打ち出したり、特徴を活かしたキャンペーンを実施するなど、さまざまな方法があります。
ここでは、その方法を4つに分けて紹介します。
1. Facebook広告
Facebook広告とは、Facebookのフィードやストーリーズなどに配信できるSNS広告プラットフォームです。
Facebook広告の管理画面から利用でき、Instagramにも連携して広告を配信できます。
Facebook広告の利点は、そのターゲティング精度の高さです。Facebookは実名登録のうえ、ユーザー自身が正確に入力したプロフィールに基づいて広告配信が行われるので、情報を届けたいユーザーにダイレクトに訴求できるようになります。
Facebook広告には4つの掲載先があり、それぞれ「Facebook」「Messenger」「Instagram」「Audience network」があります。「Audience network」とはFacebookの審査を通ったサードパーティのアプリやサイトのことで、NewsPicksなどのメディアが該当します。
一つの広告をさまざまなSNSに連携できるため手間がかからず、より多くの人への配信が可能になります。
2. キャンペーン
Facebookでは、投稿へのコメントやいいね! などのアクションを条件に、割引券やプレゼントなどの抽選に参加できるキャンペーンを展開可能です。
Facebook:無添くら寿司による投稿
またFacebook上からアンケートなどのキャンペーンサイト等に誘導する方法もあります。
Facebook:ANA.Japanによる投稿
キャンペーンはサービスや商品を知ってもらう大きなチャンスとなりますが、Facebookにはキャンペーンに関するガイドラインがあります。実施に際しては規約違反にならないよう確認が必要です。
3. 動画や写真を活用した投稿
投稿内に写真や動画を貼り付けることはユーザーに対して視覚的に情報を伝えられるため、効果的なプロモーションです。
商品やキャンペーンの魅力が伝わるようなものや、お店の裏側紹介など興味を引く画像・動画で訴求効果を高め、集客につなげられます。
Facebook:ピザハット Pizza hutによる投稿
4. マーケティングオートメーションとの連携
MarketoのようなプラットフォームをFacebookと連携させることによって、マーケティングオートメーションが可能となります。
マーケティングオートメーションとは、メールやSNSによるマーケティング活動を自動化・可視化することです。Facebookから得られたエンゲージメントを元に見込み客の情報を整理し、一括で管理することにより効率よくプロモーションを行えます。
TwitterやInstagramなど、Facebook以外のSNSマーケティング
Facebook以外のSNSにもそれぞれ特徴があり、それぞれに適したマーケティングの方法があります。ほかのSNSでも連携させることで、より多くの人へアプローチ可能です。
ここではTwitterとInstagramの特徴・活用法について説明します。
Twitterは2017年10月時点で国内のアクティブユーザー数4,500万人を誇り、主な利用者は10代〜30代の若年層となっています。
インパクトのある画像や文章を投稿することで多くのインプレッションを集め、大きな拡散力を得られやすいことが特徴です。
亀戸にある弁当屋の「キッチンDIVE」では商品やキャンペーンの紹介にとどまらず、店長の趣味と称した店の営業内容とは直接関係のないコンテンツの投稿や、「挑戦者求1キロ弁当」のようなインパクトのある商品の紹介などを高頻度で展開しています。
話題性のあるコンテンツがTwitterで大きな拡散力を持つようになり、現在では8万人以上ものフォロワーを獲得しています。
InstagramはFacebookと連携しており、国内のアクティブユーザーは2019年6月時点で3,300万人で、10代〜20代女性が多いといわれています。
Instagramでは、わかりやすくキャッチーな画像で顧客にアプローチすることが有効な戦略となります。
三重県伊賀市の「BENTO根暮(ネクラ)」では、彩り豊かなお弁当の写真のほか、日替わりメニューの手書き看板やスタッフなど、店舗の日常が感じ取れるような温かみのある写真を毎日投稿しています。
投稿されている文章はシンプルで、より写真の存在感を強めています。
Instagram:BENTO根暮(ネクラ)による投稿
Facebook活用事例を参考に、集客につながるコンテンツ発信を
Facebookでのマーケティング活動のポイントは、ユーザーの透明性が高く親密な関係を築きやすいという特性を活かした、より親近感のあるコンテンツの提供です。自店舗における強みを、ローカルな顧客にどのようにして届けるかという視点が重要になります。
単に弁当の紹介やキャンペーンの告知を機械的に行うだけでなく、地域に根ざした活動や独自性のある取り組みなどをわかりやすく伝える工夫をすることで、ユーザーの興味・関心を集められます。
事例のように、ほかのSNSとの連携を行うことも集客において重要です。それぞれのSNSの特徴から、自店舗に最適なプロモーションを選択するとよいでしょう。
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