オミクロン株の流行によって、再びまん延防止等重点措置が発令されました。現在のところ、2月中には期限を迎える予定ですが、依然として感染者数を抑えることができておらず、期間の延長される可能性が高くなっています。
今回のまん延防止等重点措置では、一部地域で酒類提供を認められるところもあるものの、時短営業や発令による自粛ムードの広がりなど、飲食店にとっては厳しい状況です。
そこでこの記事では、飲食店がコロナ禍で生き残るために、どのような施策を講じているのか、事例を紹介します。
飲食店の生き残り戦略、事例10選
居酒屋やチェーン店、個人店などさまざまな種類の店舗の生き残り戦略を紹介します。
事例1. 1分20円で飲み放題「ふんべろ」スタート
1,000円で3杯飲める元祖「博多せんべろ」で知られる「酒場劇場せんべろロケット駅東製作所」は、1分20円で飲み放題の新サービス「ふんべろ」を1月13日から提供開始しました。
「ふんべろ」のターゲットは「お得な飲み放題を注文したいがコロナの影響で2時間の滞在に不安を覚える人」で、退勤後などに気軽に立ち寄って飲食できる利便性を考慮したという背景があります。
「ふんべろ」は1分20円(税込)で飲み放題、滞在時間は来店客自身が決めるシステムです。ドリンク提供時から会計までの時間をタイマーで計り、会計時に時間分だけの金額を請求します。ゆっくり1,000円で3杯飲みたい場合は従来の「せんべろ」、手軽に短時間飲みたい場合は「ふんべろ」と、選択肢が増えた形となりました。
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事例2. 昼飲み/ランチタイムでの集客強化
夜間の営業が中心となる居酒屋などの店舗では、夜の酒類提供や営業時間が制限を受けるため、ランチタイムでの「昼飲み」を提供している店舗もあります。
上野のアメヤ横丁(アメ横)にある立ち飲み屋「魚草」では、「滞在時間は30分、一人2杯まで」とルールを設けて感染対策を行っているようです。また、宮古島の中華料理店では居酒屋ではランチタイムに「せんべろ(俗に、「1000円でべろべろに酔える」ような価格帯の酒場のこと)」をもじった「ゼロベロ」というキャンペーンでドリンクを割引しています。
事例3. 一人飲み/ウィズコロナ時代の新たな飲み方
自粛ムードが広がる中で、感染リスクを抑える新しい飲み方が登場しています。「一人飲み」はそのひとつで、会食が難しい状況でもお酒を楽しむ方法として注目を集めています。
「一人飲み」の専門家も登場しました。さらに焼肉チェーンの「焼肉ライク」も昨年6月におひとりさまでの来店または2名での来店客限定で「まん延防止60分550円飲み放題」メニューを開始しました。
ウィズコロナ時代の新しい飲み方として定着するかもしれません。
事例4. 新業態「定食」に活路/「庄や」「鳥貴族」など
居酒屋チェーン店「庄や」などを展開する株式会社大庄は、飯田橋に定食屋専門店「定食のまる大」をオープンしました。新店舗では海鮮丼やとんかつ定食などが提供されます。
居酒屋業態で得たノウハウや仕入れルートを、新業態である定食屋に活かす作戦です。
また焼き鳥居酒屋「鳥貴族」は、東京都内にチキンバーガー専門店「TORIKI BURGER(トリキバーガー)」1号店を2021年8月23日にオープンさせました。トリキらしい「全品599円」という「ワンプライス」でハンバーガーを販売することで、既存メーカーとの差別化を図ります。
さらに大手居酒屋チェーン「ワタミ」も焼き肉や寿司など、異業種への参入を進めています。
焼き肉は、その性質上換気能力に優れており、寿司もテイクアウト需要があります。このようにコロナ禍にも強い業態に参入することで、生き残りを図っています。
事例5. モーニング強化
夜間営業がの制限を受け、営業時間を朝方に移行して営業を始める飲食店が出てきているようです。
たとえば吉祥寺のラーメン店「洞くつ家」では、朝に提供をはじめる「朝ラー(朝ラーメン)」の取り組みを始めています。消費者にとっても、夕食を家でとらざるを得ない分、朝食を外で食べれることは魅力的で、一定の需要があります。
事例6. 自販機導入/非接触で販路を広げる
コロナ禍で高まるテイクアウト需要に対応するために、自販機を導入するメーカーもあります。
牛丼チェーンの「松屋」は、牛丼が買える自販機を導入しました。さらにリンガーハットもちゃんぽんや皿うどんが買える自販機を導入しています。
自動販売機は、人を介さず購入することができるため、非接触を実現できます。人との接触がリスクとされるコロナ禍において、飲食店にとって、自販機は新しい収益源となりえます。
事例7. ウエルシアで牛丼販売/吉野家
吉野家は、ウエルシアで牛丼の販売をはじめました。ウエルシアに作った牛丼を運び、販売します。
店内飲食が苦戦する中、好調なテイクアウト業態での販売チャネル拡大が狙いです。
事例8. キッチンカー導入/モスバーガー
モスバーガーもテイクアウトの販売チャネルの多様化を行っています。
今年に入ってから、キッチンカーの導入を発表しました。キッチンカーは移動販売ができるため、店舗では補うことができない需要をカバーできます。
事例9. 回転レーンを自宅にレンタル/かっぱ寿司
かっぱ寿司では、店内で食べているような体験を自宅でもできるよう回転レーンをレンタルするイベントを実施しました。家庭用コンセントを差すと最大15皿まで載せて回転する仕組みです。
持ち帰り商品を3,000円以上購入すると、回転レーンを1泊2日レンタルできます。誕生日会や自宅で回転ずしを楽しみたい人に好評です。
テイクアウトでも店舗同様の顧客体験を提供できるサービスであり、新たな顧客層の開拓につながります。
事例10. 夜8時以降のテイクアウト強化/魚べい
魚べいでは、夜8時以降に単品寿司9貫またはセットメニュー1人前を店頭受け取りで購入すると、マンゴータルトが1つプレゼントされるサービスを展開していました。
緊急事態宣言により営業時間の短縮やイートインの利用時間の制限を受け、夜8時以降のテイクアウトの集客を少しでも増やす戦略です。
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<参照>
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