「お歳暮商戦」に異変?帰省自粛で需要増大:コロナ影響受けた飲食店を支援する取り組みも

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今年も各地で、お歳暮商戦が始まりました。特に2020年は新型コロナウイルスの流行に伴う外出自粛の影響で、3月の春休みや5月のゴールデンウィーク、8月のお盆休みといったシーズンに帰省できなかったことから、お歳暮を贈ろうという需要が増加しているようです。

また、外食需要の減少で影響を受けた飲食店などの食品を、お歳暮として贈ることを促進し、応援しようという取り組みも出てきています。

本記事では、2020年のお歳暮商戦に関する動向をまとめます。

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各地の「お歳暮商戦」動向まとめ

今年のお歳暮商戦は、帰省自粛の影響で盛り上がりをみせているようです。

各百貨店で「ぜいたく」なお歳暮登場、オンラインストアでも売り出し

百貨店において、お歳暮需要などをねらうぜいたく品が登場しています。

高島屋では、「〈シェ松尾〉黒毛和牛塩釜焼きローストビーフ」(11,880円)を売り出します。家庭で再現するのは難しい塩釜焼きのローストビーフで、レストラン気分を味わえる逸品となっています。

一方そごう・西武は、野菜のレシピを同封した「冬の京野菜詰合せ」(5,940円)で、家庭での調理に使える高級野菜を取り扱っています。

松屋銀座は、「〈下関・まいづる〉国産とらふぐ刺身セット」(4,536円)などをギフト用の包装なしで売り出しており、自宅用としての需要をねらいます。

三越伊勢丹は、「東京国立博物館 限定ギフト〈アサヒ〉冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏・山下白雨 ジャパンスペシャルダブルセット」(3,300円)と題し、缶に浮世絵をあしらった豪華なビールセットを用意しています。

2019年のぐるなびの調査によれば、お歳暮の平均額は3,000~5,000円未満と回答した人が6割近くで最も多くなっていますが、今年は1万円を超える高級品や、価格内に収まっているものでも自宅用としてはかなり価格帯の高い商品が売り出されています。家で少しでもぜいたくしたい・してほしいという思いを満たす商品が提供される傾向にあるといえるでしょう。

お歳暮の多くはオンラインストアでも取り扱っており、購入するために外に出ることなくぜいたくな品が楽しめるようにもなっています。

「おひとりさま」需要掴む取り組みも

大人数で集まる機会が減ったことから、1人など少人数で楽しめる食品への需要も増加しています。

茨城県水戸市の京成百貨店では、1人分ずつ包装した鍋物や、少量で食べ切れるサイズの菓子などを拡充しています。外出する機会が減少していることを踏まえ、長期保存できる商品にも力を入れているということです。

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売り場のコロナ対策も万全に

百貨店では、お歳暮売り場での感染対策に取り組んでいます。

岩手県盛岡市のカワトクでは、お歳暮の特設会場入り口に消毒液を設置したほか、受付のブースを1つずつ離し、テーブルにはアクリル板を設置したそうです。さらに順番待ちのスペースでも間隔を空けてイスを置き、例年展示会場内に設けている配送などの受付についても、今年は会場外に間隔を空けて設置しているということです。

また、新潟県新潟市の新潟伊勢丹では、売り場面積を昨年の1.5倍に拡大し、密集を避ける対策を取っています。

コロナ影響の飲食店支援も

外食需要の減少で影響を受けた飲食店などの食品を、お歳暮として贈ることを促進し、応援しようという取り組みも出てきています。

大阪府大阪市では、地元の食品をお歳暮として贈るよう促進しています。

大阪高島屋では、約1500点の商品を集めた特設コーナーを設け、地元のお好み焼き店が作ったチルド商品のほか、豚まんやクラフトビールなどを販売しています。少しでも低価格で贈りたいという需要のために、化粧箱やラッピングをせずに販売している商品もあるといいます。

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今後も郵送ギフト・家の中で楽しめる商品への対応準備を

年末年始以降も帰省を自粛する人は多いと予想され、寒中見舞いやバレンタインデー、卒入学祝いなどのイベントごとでも、郵送ギフトや家の中で楽しめる商品サービスへの需要は継続すると考えられます。

小売・飲食業界などでは、引き続きこうした需要に対応する商品サービスの提供が求められるでしょう。

<参照>

時事ドットコムニュース:年末はぜいたく巣ごもり 高級和牛に京野菜―お歳暮商戦本格化

PR TIMES:お歳暮調査2019

NHK NEWS WEB:お歳暮商戦スタート コロナ禍で影響受けた地元の食で応援

IBC岩手放送:コロナ禍でのお歳暮商戦は…?/岩手・盛岡市

FNN プライム オンライン:お歳暮商戦スタート 今年の特徴は? 売り場拡大で密を避ける対策も【新潟】

茨城新聞:お歳暮商戦が本格化 水戸の京成百貨店、鍋物や少量菓子拡充

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