「地理空間サービス」がビジネスに与える影響とは?オックスフォード・エコノミクスとGoogleが調査

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地理空間サービスとは、地図情報をもとに、企業などのサービス品質向上や業務効率化ができるプラットフォームのことです。

オックスフォード・エコノミクスとGoogle Maps Platformは、「地理空間サービスがビジネスに与える影響」についてアンケート調査を行っています。本記事では、地理空間サービスについてわかりやすく解説するとともに、アンケート調査の結果をもとに地理空間サービスがビジネスに与える影響を解説します。

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1. 地理空間サービスとは

地理空間サービスとは地図情報をもとに業務効率を改善したり、顧客利便性を向上させたり。さまざまなメリットが得られるプラットフォームです。

たとえばGoogle Maps PlatformやMapbox(カスタマイズ地図サービス)などがあります。身近なところではタクシーの配車サービスや、Uber Eatsなどのデリバリーサービスにおいて交通状況を把握するために導入したり、旅行者向けの道順案内や観光プランを立てたりするのに役立ちます。

ほかには、下記のような場面で導入されています。

  • 不動産会社:サイトやアプリに地図や衛星画像を埋めこみ、物件や周辺のお店の情報を顧客に案内する。また現地の様子をストリートビューで紹介する
  • 物流会社:交通状況を把握し、効率的な配送ルートを表示する
  • 営業支援会社:営業パーソンのリアルな位置情報を可視化し、周辺の顧客情報を共有する
  • 小売業界:配達車両の位置情報が共有され、目的地までの所要時間を確認する
  • 情報サービス:飲食店の場所や店舗情報を地図上に表示する

2.地理空間サービスがビジネスに与える影響とは

オックスフォード・エコノミクスと Google Maps Platformは、地理空間サービスがビジネスや業務に与える影響を知るため、全世界の経営者 1,000 名を対象に調査を実施しました。

そのうち半数以上が、「製品・サービスの品質向上や業務効率の向上などに地理空間サービスが役立つ」と回答。では具体的にどのような場面で役立つのでしょうか。調査の内容をわかりやすく紹介します。

2-1. 地理空間サービスを導入した半数以上の企業が「利益アップ」

地理空間サービスは、物流拠点を的確に選定できるようになるだけでなく、顧客サービスを充実させるなどビジネスにポジティブな循環を生み出します。導入前にくらべ、企業はより適切かつ迅速な意思決定ができるようになり、ビジネス運営の可視性が高まることがわかりました。

オックスフォード・エコノミクスと Google Maps Platformが共同で行った調査では、地理空間サービスを導入した企業のうち「早期に利益を得た」と答えたのは57%と、半数以上が早いタイミングでビジネスにプラスの影響を与えています。

社内業務に地理空間サービスを導入した企業も同様に、58%が「早期に利益を得た」と回答。地理空間サービスを導入することで、企業の利益アップにつながることがわかります。

2-2. 日本では85%の企業が「収益アップ」

調査対象者のうち、150名が日本人経営者でした。半数以上が地理空間サービスに投資しており、そのうち85%が「地理空間サービスの導入後に組織の収益性が向上した」と回答しています。

▲出典:Mapping Business

上記は地理空間サービスを導入する企業が、どんな用途につかっているのかという回答を上位からまとめたものです。

世界の企業と日本の企業ともに、顧客とのコミュニケーションのために使用している企業が一番多いという結果に。ほかには、ある地点から目的地点までの最適ルートや所要時間を提示するなどの方法で活用されています。

2-3. 地理空間サービスは「コスト削減」にも貢献

地理空間サービスを導入することで収益がアップしたり、顧客満足度がアップしたりするだけでなく、コスト削減にも貢献するという結果が出ています。

地理空間サービスに投資しはじめた最初の3年間で、「顧客サービス」「車両規模」「労働時間」「燃料費」などの面で支出が減少したと答えています。地理空間サービスの導入は、企業のコストを削減して収益性を高め、ビジネスに良い影響を与えていることがわかります。

▲出典:Mapping Business

2-4. 地理空間サービスは「経済面以外にもプラスの影響」をもたらす!?

じつは地理空間サービスは、経済面以外にも企業にプラスの影響をもたらしています。日本の調査対象者の半数以上が地理空間サービスの導入によって顧客獲得(53%)と顧客維持(52%)にプラスの影響を与えるだけでなく、49%が顧客行動の可視化にもつながったと報告しています。

ほかにも、業務効率化によって生産能力が向上するだけでなく、サプライチェーン商品の開発から消費者の手にわたるまでの一連の流れ)が最適化されるなど、企業の価値が向上します。

地理空間サービスは経済面だけでなく、企業の利益向上に貢献しているといえます。

2-5. 「顧客ロイヤリティアップ」にも貢献

カスタマーエクスペリエンス顧客体験)と顧客ロイヤリティ(特定のブランドの商品などに愛着を感じること)を高めることは、リピーターの獲得やブランドイメージの向上につながるなど企業へさまざまなメリットをもたらします。

多くの企業にとって重要な課題であり、調査対象者の半数以上が新たなカスタマーエクスペリエンスを提供するために地理空間サービスに投資しています。

地理空間サービスは、とくに顧客との次のようなコミュニケーションの場面で役立ちます。

  • ユーザーが買い物する場所や住む場所を決めるのに役立つ距離情報を提供したいとき
  • ユーザーの最寄りの飲食店や医療機関などを見つけ、訪問するのに役立つ情報を提供したいとき
  • ウェブ上での検索、登録、支払い時に住所入力を簡略化したいとき

2-6. 地理空間サービスが影響を与えるビジネス領域

業界を問わずさまざまなビジネスに影響を与える地理空間サービスですが、とくに幅広い利益を得ている業界は、運送および倉庫業、宿泊施設および食品サービス、卸売または小売に従事していることがわかりました。

「地理空間サービスによって、新たなビジネスチャンスが生まれた」と回答したのが71%、サプライチェーン業務の最適化が進んだと回答したのが67%という結果でした。

ほかにも、生産能力の向上や年間の取引件数、顧客維持などにおいて良い影響を与えることがわかっています。

▲出典:Mapping Business

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    口コミラボ編集部

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