Googleの各種サービスでは、運用に際してガイドラインを守らなければなりません。
ガイドラインに違反すると、リスティング(ビジネス情報の表示)や、オーナー登録しているアカウントがGoogleにより停止される可能性があります。
本記事では、Googleマイビジネスのガイドライン違反となる可能性のある事例と、ガイドライン違反とみなされた場合の対応を解説します。
※2024年3月ごろからGoogleビジネスプロフィールのアカウントが停止・無効とされた場合の対処法が大幅に変更されました。「Googleビジネスプロフィールが停止された場合の対処法とは?2024年3月から大幅に変更」の記事で新たな対処法を紹介しています。こちらを参考にしてください
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※Googleマイビジネスは、2021.11.5よりGoogle ビジネスプロフィールという名称に変更されました。
これに伴い、2022年にスマートフォン向けGoogleマイビジネスのアプリが終了します。
アプリ終了前に、これまでと同じように快適に使えるよう今から準備しておきましょう!
Google マイビジネス運用やユーザーの投稿のガイドラインと違反
Google マイビジネスは、Google マップに掲載されている店舗や施設のビジネス情報を、オーナーとして編集できるツールです。
店舗や施設はGoogle マイビジネスを通じて、Goolge マップやGoogle 検索の結果に表示されるビジネス情報の住所や電話番号、営業時間や休業日などの基本情報のほか、関連した写真や情報を公開できます。
ビジネス情報には店舗や施設を訪れたユーザーによる評価、口コミ、写真や動画も表示されます。
基本情報に関しても、一般ユーザーが実態と違うと判断した場合、変更を提案することができます。
この更新にかんして、Google はガイドラインを用意しています。ビジネス情報を編集したり、投稿する場合には理解しておくとよいでしょう。
Google マイビジネスのポリシー
ここでは、Google マイビジネスを通じてビジネス情報を管理する場合のガイドラインを解説します。
ガイドラインは「Google マイビジネス ヘルプ」のメニュー「ポリシーとガイドライン」から確認できます。
「ポリシーとガイドライン」には複数の目次があり、その中の「すべての Google マイビジネス ポリシー」では、以下のポリシーを確認できます。
2020年7月10日の最終更新で整理されているポリシーは以下の通りです。
- Google に掲載するローカル ビジネス情報のガイドライン
- 投稿内容に関するポリシー
- メッセージのガイドライン
- ウェブサイト ビルダーに関するポリシー
- API に関するポリシー
- サードパーティ ポリシー
- 写真、動画、レビューに関するポリシー
- ギフトカードと寄付のリンク先URLに関するポリシー
<出典>Google マイビジネス ヘルプ:すべての Google マイビジネス ポリシー
Googleのサービスやポリシーはサービス向上のため常に更新されます。変更があるかないか、自社のビジネス情報更新の際には都度確認するとよいでしょう。
Google マイビジネスのオーナーがコンテンツ更新で気を付けるべきポイント
ガイドラインで定められている事項は、ユーザーの不利益となる事態を阻止する目的があります。
「Google に掲載するローカル ビジネス情報のガイドライン」に掲載されている「ビジネスの説明のガイドライン」では、以下に該当するコンテンツは公開できないことを示しています。
Google マイビジネスでビジネス情報を管理、更新する際には、設定できる全ての項目において、以下のような内容にならないように注意します。
- ユーザーの誤解を招く
- 関連性がない、閲覧の妨げになる
- 特典などを過度に強調する
- リンクを含む
- 不快、不適切なコンテンツ(いやがらせや差別、侮辱的な表現)
Google マイビジネスのアカウントを作る際に入力する「名称」や「住所」にもガイドラインがあります。
その意図がなくても、結果的にユーザーに混乱を与えるような内容はGoogleガイドラインの違反行為になりますので、十分な注意が必要です。
具体的に違反に該当する行為は、次の「事業者の『違反』行為について」の章で解説します。
<出典>Google マイビジネス ヘルプ:Google に掲載するローカル ビジネス情報のガイドライン
ガイドラインに違反した際のペナルティ
Google マイビジネスから各種項目を入力する際、ガイドライン違反をすると、Googleマイビジネスで管理するビジネス情報の表示停止や、Googleアカウントの停止が起こります。
Google マイビジネスで管理するビジネス情報の表示停止
Google マイビジネスのステータスが「停止中」になるペナルティです。
検索結果に表示されなくなるほか、マイビジネスの内容を編集しても反映されません。
投稿や口コミへの返信など、新たな情報の追加もできなくなります。
Google アカウントの停止
Google アカウントが停止されると、Google マイビジネスだけでなく、そのアカウントでのGoogle サービスが利用できなくなります。
ペナルティを受けないために
Googleでは、ユーザーの利益を念頭にガイドラインを制定しています。一般常識で安易に判断せず、ガイドライン詳細を確認し理解しておくことがスムーズな運用につながります。
検索結果に上位表示されることが分かりやすい指標として言及されがちですが、こうした結果を追ってガイドライン違反をしてしまい、結果としてアカウントの停止などの処分にあってしまうことがあります。
たとえば、少し前によく見られたガイドライン違反に、ビジネスの名称である「名前」に、店舗の所在地や駅からの距離、セールスポイント、営業情報を含めるものがあります。
ただし、地名や特徴を一律入れてはいけないというわけではなく、継続的に使用しているもので顧客に認知されている名称であれば「名称」として利用できます。
ペナルティを受けた後にすべきことは?
Google マイビジネスが停止された場合は、違反行為とされた箇所を修正した上で回復リクエストを申請できます。
Google マイビジネス ヘルプから「Google マイビジネスでのローカル ビジネスの回復リクエスト」から、質問事項に回答します。
ビジネス情報の停止は、「このビジネス情報は品質に問題があるため停止されています」というメッセージで知らされます。
実際にどの箇所がガイドラインに違反しているかは明示されませんので、ガイドラインを再度よく確認する必要があります。
ビジネス情報の書き方かと思い繰り返し修正していたが実は登録名称だった、という事例も多いようです。思い込みで修正箇所を絞らず、一連の項目についてガイドラインをよく見直さなくてはいけません。回復リクエストのプロセスでは、ガイドラインに違反がないかなど複数の質問が提示され、誠実な回答が求められます。
口コミ投稿、ユーザーにもガイドライン:違反するものは削除申請
Google マップやGoogle 検索の結果に表示される店舗や施設の情報(ビジネス情報)は、Google マイビジネスを通じてオーナーとして編集することができます。
これらの情報は 一般ユーザーからの「修正の提案」により修正される場合もあります。ただし、もしその修正が不正確であれば、Google マイビジネスの管理画面から再度修正をかけることができます。
ところが、ユーザーから寄せられた口コミに対しては、当然ながら編集はできませんし、直接削除もできません。
この節では、ガイドラインに違反していると思われる口コミが投稿された場合の対処方法を解説します。
Googleマップの口コミとは?ローカルガイドについても解説
Google マップには店舗や施設の場所だけでなく、住所や電話番号、営業時間やサービスの特徴が掲載されています。こうした店舗やビジネスの情報は「ビジネス情報」といい、Google 検索で検索ボックスに表示されるものは「ビジネスプロフィール」と呼ばれます。
「違反報告」による口コミの削除
ビジネスと全く関連のない口コミやわざと貶めるような悪意のある口コミ、個人情報を特定できる口コミなどは、ガイドラインに違反している口コミとして削除を依頼できます。
違反報告する際には、本当にガイドラインに違反しているか口コミのガイドラインをしっかりと確認します。
口コミの削除依頼は、ビジネスオーナーではなく第三者も可能で、その手順は異なります。管理するビジネス情報についての口コミは、オーナーとして削除依頼するのがよいでしょう。
オーナーとして口コミの削除依頼をする手順は、以下のとおりです。
- Google マイビジネスにログインし「ビジネスを管理」を選択。
- 左側のメニュー一覧から、「クチコミ」を選択。
- 表示された口コミ一覧から削除したい口コミを選び、右横にある縦の3点リーダーをクリックする。
- 「リンクをコピー」と「不適切なクチコミとして報告」というポップアップが出るので、「不適切なクチコミとして報告」を選択。
- メールアドレスの入力と違反種類の選択をし、「送信」を押す。
口コミの削除依頼を受けて、Googleが審査を実施します。
口コミは必ず削除されるわけではありません。また、違反報告をしてから審査を経て削除されるまで数週間かかります。
違反に該当する口コミの基準
口コミの削除依頼をする際は、その口コミが本当に不適切かどうか、ガイドラインと照らし合わせる必要があります。
Googleが提示している口コミポリシーは以下のとおりです。
- スパムと虚偽のコンテンツ
- 関連性のないコンテンツ
- 制限されているコンテンツ
- 違法なコンテンツ
- テロリストのコンテンツ
- 露骨な性的表現を含むコンテンツ
- 不適切なコンテンツ
- 危険なコンテンツおよび中傷的なコンテンツ
- なりすまし
- 利害に関する問題
<出典>マップユーザーの投稿に関するポリシー ヘルプ:禁止および制限されているコンテンツ
スパムや違法、なりすましなど、多くは先にあげたGoogleマイビジネス全般のガイドラインと同じです。
口コミのガイドラインで特徴的なのが「利害に関する問題」で、自分の店やサービスの口コミ投稿や、競合他社に関するコンテンツを投稿して評価を操作するなどの行為を取り締まっています。
評価を操作しようとする口コミはガイドライン違反
口コミなどの投稿は、実際の体験や情報に基づいたものであることが原則です。
店舗や施設の評判をあげたり下げたりすることを目的に、実際に訪問せずに口コミを投稿することはガイドライン違反となります。
また店舗や施設と関係ない情報の口コミも、ガイドラインに定められている不正確な情報、抽象的な表現とみなされます。
口コミ投稿と引き換えに割引券を渡すような、インセンティブにより口コミ投稿を促す方法もこれまで存在してきましたが、Goolgeではこうした行動もガイドラインで禁止しています。
2024年6月には、消費者庁がインセンティブを用いてGoogleの口コミを集めた医療法人に対し、景品表示法(ステルスマーケティング告示)違反に該当するとして措置命令を行ったことがわかりました。詳しくは「【専門家解説】Google口コミの「ステマ」に措置命令 "★5投稿で割引"が景品表示法違反に、事業者やユーザーの責任は?」の記事で紹介しています。あわせてご確認ください。
また自分の店やサービスに関する口コミ、現在または過去の職場に関するもの、競合他社に関するコンテンツの投稿を通じて評価を操作しようとすることも禁止されています。
Google はGoogle マップに投稿されるコンテンツのうち、「公正で偏見のないもの」に価値があるとしてこれらのガイドラインの詳細を定めています。
ガイドライン違反ではないが批判的な口コミへの対応:返信する
口コミの削除依頼が必ずしも許可されるわけではありません。不適切な投稿ではなく、単純に店やサービスに不満足だった結果の低評価は、店側には削除したい投稿ですが正当な投稿です。
ガイドライン違反に該当しない、もしくは削除依頼が認められない場合は、口コミの返信を通じて不快にさせてしまったことを詫び、今後の改善に活かす姿勢を示すべきでしょう。
口コミの返信内容を見て、店舗や施設の接客方針などを理解し、結果として来店を動機づけられる場合もあります。真摯な対応は、第三者が見た時に「誠実な店」という印象を与えるでしょう。
返信のポイントは以下の通りです。
- お礼とお詫びを伝える。
- 再発防止策、改善策を提示する。
- 投稿者側に間違いがある場合は根拠を用いてはっきりと説明する。
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ガイドラインを理解してGoogle マイビジネスを活用
Google マイビジネスは、Google 検索やGoogle マップを通じてローカルビジネスの情報を管理できます。検索結果に表示される基本情報は「ビジネス情報」と呼ばれ、ネットユーザーに広くリーチする重要な情報です。
せっかくの口コミや、これまでに投稿したりされてきた写真などがアカウント停止により失われないよう、Googleが定めたガイドラインを遵守して正しく活用することが大切です。
またビジネスに不都合な口コミが投稿された場合は、それがガイドライン違反であれば削除申請をし、合理的指摘であれば改善に活かします。その際、口コミの返信を通じて、指摘への感謝や改善の姿勢を示すとよいでしょう。
<参照>
マップユーザーの投稿に関するポリシー ヘルプ:マップユーザーの投稿コンテンツに関するポリシー
Google マイビジネス ヘルプ:停止中のビジネス プロフィールを修正する
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