新型コロナウイルスの感染拡大により、冠婚葬祭の中止や規模縮小といった傾向が強まってきています。「いい葬儀」を運営する鎌倉新書の提携会社が2020年9月に行った調査によると、80.8%もの葬儀社が「縮小し今後も縮小すると思う」と回答したことが明らかとなりました。
小規模で執り行われるようになっていくと予想されている冠婚葬祭では、需要を抱く層へのアプローチがより大切になってきます。
Google マイビジネスは、Google 検索やGoogle マップに表示される店舗や施設の情報を編集できるツールです。本記事では、冠婚葬祭施設がGoogle マイビジネスを利用するメリットや事例について紹介します。
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Googleマイビジネスが今必要な理由
ローカル検索で検索順位を上げるには?
※Googleマイビジネスは、2021.11.5よりGoogle ビジネスプロフィールという名称に変更されました。
これに伴い、2022年にスマートフォン向けGoogleマイビジネスのアプリが終了します。
アプリ終了前に、これまでと同じように快適に使えるよう今から準備しておきましょう!
葬儀場や結婚式場などの冠婚葬祭施設を持つ企業がGoogle マイビジネスを活用するメリット
冠婚葬祭は人生に幾度もあるわけではなく、一度のサービスが重要視されるため、利用者は慎重に検討する傾向があります。
冠婚葬祭に関係する施設が、なぜGoogle マイビジネスを活用するべきかについて2つの観点から解説します。
1. 検索結果の上位に表示・豊富な情報でユーザーに訴求
1つ目のメリットは、上位に表示されることでほかの施設との差別化が見込めることです。
中でも葬儀の場合は突発的に需要が発生することも少なくありません。葬儀までの時間がない中で、ユーザーは「葬儀場 横浜」というようにキーワードを用いたローカル検索によって情報を集めます。
Google マイビジネスを活用することにより、施設やサービスに関する情報を増やすことができ、上位に表示される可能性が高まります。
また投稿機能を活用してサービスに関する情報を展開すれば、利用を検討するユーザーの検討材料になるでしょう。
2. 口コミが顧客に安心感を与える
2つ目のメリットは、口コミ情報によりユーザーに安心感を与えられることです。
株式会社リクルートマーケティングパートナーズが発表した「結婚トレンド調査2020」によると、挙式、披露宴などの平均費用は362.3万円、いい葬儀が発表した「第4回お葬式に関する全国調査」によると、2020年の葬儀の平均費用は184.3万円だということが明らかとなっています。
両社とも高額なサービスを購入することになるため、ユーザーは利用の際にどの施設を利用するかあらゆる情報をもとに慎重に検討します。
そこで重要になるのが口コミです。評価の高い口コミが多く投稿されれば、新規顧客がサービスを購入する後押しになります。
また株式会社クロスマーケティングの2018年の調査から、インターネットユーザーの約8割がサービスを購入する前に口コミを確認することも判明しており、顧客が自身の経験をもとに書いた口コミは新規顧客にとって重要な判断基準となります。
冠婚葬祭施設のGoogle マイビジネス活用で意識すべきポイント
実際に冠婚葬祭施設がGoogle マイビジネスを活用しサービスの利用を促すためには、単に施設情報を掲載するだけでなく、より施設について知ってもらう工夫が必要です。
そこでローカルSEOにより検索上位を目指すことと、間接検索からの流入に焦点を当てそのポイントについて解説します。
1. ローカルSEO
ローカル検索とは、キーワードと地域名で検索する方法です。ローカル検索を利用するユーザーは、該当する地域で利用できるサービスを探していることから、新規顧客になる可能性が高いユーザーだといえます。
そういった見込み客を取り込むためにも、検索結果の上位に表示されることを目指すローカルSEOへの取り組みが欠かせません。
ローカルSEOの取り組みには、ビジネス情報を更新することで表示頻度を上げること、施設の住所や電話番号などのデータを詳細に入力すること、ビジネスオーナーの確認をすることなどが挙げられます。
それ以外にも、施設の写真を掲載したり、口コミに返信したりすることでも上位を目指せます。
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2. インサイト
Google マイビジネスにはインサイトという機能が備わっており、どのようなキーワードで施設情報が表示されたのかなどを確認できます。
たとえば、施設名称以外の「間接検索」の流入について把握できます。この情報から、施設名称を知らないユーザーにどのように認知されているのかを把握できます。ここで確認できるキーワードを投稿内容やカテゴリ設定に反映させることで、検索ユーザーに向けて表示される可能性を高めることができるでしょう。
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Googleマイビジネスのインサイトで確認できる情報は?
冠婚葬祭施設におけるGoogle マイビジネス活用の成功・失敗事例
Google マイビジネスを冠婚葬祭施設で活用する際に、成功例や失敗例を知っておくことで、より有効的に活用できます。
ここでは例を示しながら、成功事例と失敗事例についてその原因を解説します。
【成功事例】冠婚葬祭施設の基本情報を整備・画像を掲載・口コミ対応
施設情報に基本情報が正確に表示されることは、Google マップ経由で集客につなげるために大切です。
もしも営業時間が誤って記載されていると、まだ問い合わせ可能な時間なのに問い合わせをしてもらえなかったり、反対に営業していると認識して連絡をしたのに電話がつながらず心証が悪くなったりということが起こり得ます。
また施設の大きさや内部の雰囲気、提供する葬儀の内容がユーザーに伝わりやすいように、写真の投稿に力を入れることも重要です。
口コミの返信もポイントです。口コミへの返信を通じて、たとえネガティブな内容であっても向き合う姿勢をユーザーに見せられます。担当者が直接口コミを返信すれば、顧客を大切にする企業であることが伝わります。
また、口コミが投稿された分だけ、施設利用を検討するユーザーの参考情報が増えることになるといえるでしょう。
【失敗事例】口コミが放置されている
Google マイビジネスの活用がうまくいっていないケースの一つに、口コミ管理ができていないものがあります。
ある施設では、ユーザーの投稿した口コミの評価が低くなっています。口コミには特に返信がつけられておらず、口コミに小まめに返信している同業の施設と比較すると誠実さに欠けた印象を与えてしまいます。
評価の低い口コミが投稿された場合に、その指摘内容が妥当である場合は改善に活かすことも大切です。業務改善にいきる指摘をいただいたことに感謝を示せば、やり取りを目にするほかのユーザーから、顧客と向き合う施設としてよい印象を持ってもらえるでしょう。
指摘内容が誤解である場合には、その旨を伝えるようにします。またいやがらせのような投稿については、削除の申請ができます。
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地域と密着した冠婚葬祭施設で活用すべきGoogle マイビジネス
冠婚葬祭の施設は、確実に利用したいタイミングで検索されると考えられるため、ローカルSEOに取り組むことで集客効果が期待できます。
顧客は高額な費用が掛かる冠婚葬祭について、サービスの品質について、しっかりと情報収集をしたいと考えているはずであり、Google 検索で表示される店舗情報に基本情報や、施設の紹介、口コミがきちんと掲載されていることが大切になってきます。
これらの情報はGoogle マイビジネスから編集できるものであり、投稿機能や返信はオーナー登録を完了させることで可能になります。
口コミラボ 最新版MEOまとめ【24年9月・10月版 Googleマップ・MEOまとめ】
そこで口コミラボでは、MEO・口コミマーケティングに役立つ最新ニュースをまとめた「Googleマップ・MEO最新情報まとめ」を毎月発行しています。
本記事では、主に2024年9月・10月の情報をまとめたレポートのダイジェストをお届けします。
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