地方銀行は地域経済の低迷や日本銀行による金利引き下げなどの影響で苦境に陥っています。 地方では人口の減少や、中小企業の倒産が進むなどして地方銀行が経営していく環境はますます厳しくなっていくことが予想されます。
その影響で地方銀行同士の統合や、ネット銀行との提携、証券会社の提携などの動きが加速しています。 今後の地方銀行が生き残っていくためにはどのようにして顧客に営業し、集客につなげられるかが大変重要です。
この記事では地方銀行での集客方法についてご紹介します。
※Googleマイビジネスは、2021.11.5よりGoogle ビジネスプロフィールという名称に変更されました。
これに伴い、2022年にスマートフォン向けGoogleマイビジネスのアプリが終了します。
アプリ終了前に、これまでと同じように快適に使えるよう今から準備しておきましょう!
貯蓄してくれる人を増やすための施策
貯蓄してくれる顧客を増やすには他行との顧客獲得競争に勝つ必要があります。他の地方銀行や大手のメガバンクとどのように差別化し、顧客の利便性を高めていくかが肝心です。特に、若年層は高齢層に比べ、給与の受け取りや貯蓄用など新規口座の開設機会を持っています。今回は若い世代をターゲットとした場合の施策を詳しく解説します。
ポスティングチラシ
集客において重要なことは「誰に対して宣伝をするか?」というターゲットの絞り込みです。そして、選定したターゲットがチラシを最後まで読みたいと思うような工夫をする必要があります。
新社会人になる20代前半をターゲットにするのならば、若い世代が読みやすいようにマンガ調でデザインし、社会人準備として銀行口座が必要なことや若者向けの優遇サービスなどを併記することで訴求力の向上が見込めます。
キャッチコピーやデザイン、特典などにの細部まで対象とするターゲットに合わせて検討する必要があります。
店舗の営業時間の変更
銀行の営業時間は大部分が平日の9時から15時となっています。
しかし、この時間帯に利用できるのは高齢者が大半です。銀行が今後、顧客としてアプローチしたいと考える若年層や勤労層の大多数はその時間に仕事をしていることが多く、「銀行に行きたくてもいけない」という状態が発生します。
この潜在的なニーズに対して営業時間を延長するという方法が一番の解決法として考えられます。開行時間の延長を実現するためには、現状の従業員数でこれまで以上に長期間店舗を開ける必要が発生し、従業員への負担は大きくなることが予想されます。
そうなると、現状の従業員のスキルアップによる多能化やシフト編成の工夫、待遇改善、店舗での省力と省人化を進める必要があります。これらの施策全体を通して開行時間延長し、新たな顧客層として若年層や勤労層を取り込むことができるでしょう。
LINEアカウントの導入
スマートフォンを日常的に利用する若年層にとってLINEは最も身近なSNSとして挙げられます。この若年層へのアプローチとしてLINE公式アカウント導入という施策が存在します。ダイレクトメールなどよりもコストがかからず、直接個人の端末に告知などが届くため閲覧率も高いことが特徴です。
京葉銀行ではLINE公式アカウントを導入し、実際に集客につなげています。公式アカウントでオンライン残高照会サービスの告知を実施したところ一日の平均登録者数が4倍になったそうです。
女性向けの資産運用セミナーを開催する際に、店頭での案内をせずに参加者の募集をホームページとLINEのみで行なったところ、定員20名に対して倍の40名が集まったという事例も存在します。
ATMの場所を検索しやすくする
口座を開設する銀行を選ぶ時の基準の一つにATMの利便性が挙げられます。その銀行でどの程度の数のATMで使えるのか、自行で所有運営しているATMのアクセスはいいかなどが判断材料になります。
顧客がATMを検索した時に、検索結果の上位に出てくるようにGoogleマイビジネスにATMの場所を登録することが必要です。ホームページ上でもATMの検索ができるページを用意し、利用できるカードや時間をわかりやすく表記したうえで検索しやすい環境を整備するべきです。
利益を増やすための取り組み
新規の顧客獲得も重要ですが、そこから利益を増やしていくことが必要になります。利益を増やす施策をご紹介します。
地元企業へのPRし融資額を増やす
銀行が利益を生み出すには、貯蓄されたお金をもとに融資の利息などで増やす取り組みが必要です。
ここで地方銀行の有力な取引先となるのが地元企業です。法人営業をとおして地元企業へのPRを促進し、融資額を増やしていくことが重要です。
銀行ならではの知見から、法人営業には経営・財務スキルを用いて地元企業に対してアドバイスを行なうことで、地元企業を支援していくことが求められます。
また銀行の役割として公平な対応が求められるため、高度なコンプライアンス意識のもとで適性に行うことに注意が必要です。
本業以外で売り上げる
銀行としての本業である金利での収入以外に、手数料による非金利収入を増やしていくことも必要です。
非金利収入とは、投資信託や保険販売から得ることができるフィービジネス(手数料ビジネス)です。
取引ごとの単価は低いものの、コツコツと手数料を積みあげることができ安定した売上となります。
ATMキャッシング手数料やクレジットカード手数料、決済代行サービス手数料などの各種手数料を収益の柱に成長させることが必要です。
かかるコストの削減
銀行の運営にかかる経費はとても大きく、ここでのコストカットは収益改善へとつながる近道になりえます。
たとえば、ATMを他の銀行などと共有し、設備費の削減を行なうことも必要でしょう。
また近年発展しているファインテックを活用し、これまで人が行っていた業務にAIなどの技術を導入し効率化、省人化することで人件費の削減を推進する銀行もあります。
銀行が維持しているシステムの維持費削減のため、クラウドに移管していくという手法も考えられます。
Google マイビジネスの使い方
顧客が銀行を利用したり、融資の相談にいく場合、店舗を検索します。
銀行の店舗やATMを検索した時、もしくは「地域名+銀行」で検索した時に検索結果の上位に表れるかどうかは、集客をするうえでとても重要です。ここではそのなかでも効果的な施策であるGoogleマイビジネスの使い方についてご紹介します。
登録手順
Google マイビジネスはまずページを作るところから始まります。
「Googleに登録する」のボタンをクリックすると、店舗名や業務名を入力できるページに変わります。
自社ホームページと同じ店舗名または業務名を登録します。
その後、住所を入力するページとなるので、店舗やATMが所在する住所を入力します。
続いて、ビジネスカテゴリを選択するページに移るので、銀行を選択します。
このようにできるだけ細かく、正確な情報を登録することでページの信頼度が増し、検索結果の上位に表示されやすくなります。
[blogcard url="https://media.kutikomi.com/news/2019/07/30/googlemybusinesslogin/"]メリット
Google マイビジネスに登録するメリットは、ユーザーがローカル検索を行った際に上位表示させる工夫ができることです。
ローカル検索とは「地名+キーワード」で検索することで、検索結果が地図上に表示され、上位に表示されればされるほどユーザーが自行を選ぶ可能性が高くなります。
ローカル検索の対策をすることは、MEOと言われ店舗を構える事業者にとって重要な対策です。
[blogcard url="https://media.kutikomi.com/news/2019/12/23/meo/"]
ターゲットに合わせて効果的な集客施策を
地方銀行が今後も経営を存続させるためには、手数料収入の比率増加、ファインテックを活用したコストカットの取り組みで収益構造の改善が重要です。
それと同時に、ポスティングやLINE公式アカウントの導入、店舗の営業時間変更でより広い世代へ地方銀行をPRし、顧客の裾野を広げていく必要があります。
その集客の一環として、Google マイビジネスに登録しMEO対策も有効な一手です。
集客での新規顧客獲得に力を入れていく施策に取り組むことが、今後ますます求められていくと考えられます。
口コミラボ 最新版MEOまとめ【24年9月・10月版 Googleマップ・MEOまとめ】
そこで口コミラボでは、MEO・口コミマーケティングに役立つ最新ニュースをまとめた「Googleマップ・MEO最新情報まとめ」を毎月発行しています。
本記事では、主に2024年9月・10月の情報をまとめたレポートのダイジェストをお届けします。
※ここでの「MEO」とは、Google上の店舗・施設情報の露出回数を増やしたり、来店行動につなげたりすることで、Google経由の集客を最大化させる施策を指します。
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