WeChat Pay(微信支付、ウェイシンジーフ)とは、中国版LINEとして知られているチャットアプリ「WeChat(微信)」が上で利用できるコード決済のサービスです。
月間アクティブユーザー数約8億を誇るWeChatによるキャッシュレス決済サービスであり、中国では多くの人がWeChat Payを決済手段として使用しています。WeChat Payを店舗のキャッシュレス決済方法として導入することで、今後インバウンド市場が回復し中国人の渡航が再開した際の売り上げ増加にも期待できます。
本記事では、WeChat Payについて、導入するメリットや決済方法、導入方法について解説します。
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WeChat Pay/中国版LINEが提供するコード決済
「WeChat Pay(微信支付)」とは、中国版LINEとして知られているチャットアプリ「WeChat(微信)」が提供するキャッシュレス決済サービスです。
利用者はWeChat Payと連携した銀行やクレジットカードの残高を使って、QRコードを用いて店頭支払いができます。キャッシュレス化が進む中国において、WeChat Payは生活に欠かせないツールとなっています。
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WeChatのユーザー数は約8億人
WeChat Payを提供するWeChatは、中国を中心に使用されているコミュニケーションツールです。アカウント数は約12億、月間アクティブユーザー数は約8億という高い普及率を誇り、中国に住む多くの人々の生活になくてはならないアプリです。
中国でキャッシュレス決済が普及する中、WeChat Payも日常的に利用されています。
財布を持たずにどこでも決済ができる点、銀行口座やクレジットカードと簡単に連携できる点、公共料金の支払いや個人間での送金、投資などもWeChatアプリ内で完結するという利便性の高さが大きな魅力となっています。
アフターコロナの訪日中国人集客に効果的
今後、アフターコロナでの訪日観光客集客を検討する際に、WeChat Payの導入は中国人観光客の集客に効果的と考えられます。
2014年から2019年までの訪日観光客数をみてみると、6年間で訪日中国人観光客数は伸び続けています。2014年は約240万人だった訪日中国人観光客数が、2019年には約960万人と約4倍に増えていることからも、アフターコロナの際にも、中国人観光客は多く日本に訪れると考えられます。
中国人観光客の特徴として、旅行中に買い物に多くのお金をかける点が挙げられます。2019年時のデータによると、訪日中国人の支出で最も大きな割合を占めたのは買物代で、全体消費の約51%を占める108,788円でした。
中国人観光客が日々使い慣れているWeChat Payを決済サービスに導入することは、彼らの集客につながるといえるでしょう。
LINE Payと連携
WeChat Payは、LINE Payと連携が可能です。LINE PayのQRコードをWeChat Payでも併用できるという仕組みで、WeChat Payユーザーは、店舗のLINE PayのQRコードを読み込むことで、WeChat Payから支払いができます。
店舗は、LINE Payの導入時にNAVER PayやWeChat Payも同時に加盟店申請ができ、併用が可能となります。店舗の売り上げも、LINE Payと合算し管理ができます。
LINE Payのオンライン決済システムを導入するだけで、インバウンド向けのWeChat Payの導入手続きも完了し、店舗のコスト削減につながります。
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WeChat Payを導入するメリット
店舗がWeChat Payを導入するメリットを3つ解説します。
1. WeChatユーザーによる口コミ拡散
WeChat Payは、WeChatというチャットアプリが提供するサービスのひとつです。
WeChatは日本でいうLINEのように個々人間でのチャットや電話でのやりとりができるほか、Instagramのようなストーリー機能、LINEのタイムラインのように友人間で情報の共有ができるモーメンツ機能など、情報の交換・発信のツールとしても使用されています。
WeChat Payの母体は、WeChatというSNS機能も備えたアプリです。このアプリにはタイムラインが存在し、またクローズドなグループでの情報共有にもよく使われています。
WeChat PayユーザーはWeChatのユーザーでもあり、WeChatを使って口コミをしてくれることも期待できます。日本国内でWeChat Payが使える店舗であるという情報は、口コミのネタとなるでしょう。
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2. 連携する旅行サイトで店舗を紹介
WeChat Payの導入により、同じく中国最大級の海外旅行ポータルサイト「穷游网」と連携ができることについて、あるWeChat Payの代理店では紹介されています。
穷游网は7,000万人の会員を持つ中国の旅行サイトで、WeChat Payの導入によって自店舗の情報が穷游网の会員へと届けられ、集客が期待できます。
3. キャッシュレス決済と売上管理で業務効率化
キャッシュレス決済の導入は、現金決済よりも手間も時間もかかりません。特に外国人観光客との現金精算のやりとりは、言葉や通貨の違いから手間取るシーンも多いでしょう。外国人観光客の利用も多いキャッシュレス決済を導入することは、業務効率化につながります。
ほか、売り上げはすべてオンラインの管理画面上で確認できるため、売り上げ金の差異が生じるなどといったトラブルの軽減にもつながります。
WeChat Payの決済方法
WeChat Payは、消費者提示型、店舗掲示型、オンライン決済の3つの方法で決済ができます。それぞれの方法と違いを解説します。
1. 消費者掲示型
ユーザーが自身のスマホなどの端末にQRコードを表示し、店舗スタッフがコードを読み取るスタイルが「消費者提示型」です。
この場合、店舗にはQRコードを読み取るためのカメラやスキャナがついた端末を用意している必要があります。
2. 店舗掲示型
店舗掲示型は、消費者提示型とは反対に、店舗側がQRコードを表示し、ユーザーがコードを読み取り決済を完了させる方法です。
ユーザーの支払い金額を店舗スタッフが設定しコード化させ、そのコードをユーザーに読み取れば、決済が完了します。
3. オンライン決済
WeChat Payはネットショッピングやオンラインコンテンツの購入などオンライン上での支払いをする際にも利用できます。
店舗掲示型同様、決済時にユーザーの画面上にQRコードが表示され、ユーザーはそのコードを読み取ることで、決済が完了します。
ECサイトなどのオンラインショップでWeChat Payを導入する場合が、この方法に該当します。
WeChat Payの導入方法と料金
WeChat Payを日本の店舗が導入するためには、導入サポートを行っている代理店に依頼する必要があります。
導入費用や手数料は代理店により異なり、代理店によっては導入後のマーケティングサポートまでサービスに含むものもあります。いくつか代理店のwebサイトを比較して、検討しましょう。
LINE Payを導入することでWeChat Payの使用も可能となります。すでにLINE Payを導入している事業者は、WeChat Pay導入に関する窓口もLINE Payとなります。
WeChat Pay導入後にすべきこと
WeChat Payは、導入して終わりではありません。キャンペーンの参加やキャッシュレス決済対応店舗であるとアピールするなど、集客につなげる努力が必要です。
ポスター掲示などでWeChat Pay利用可能をアピール
WeChat Payユーザーの来店を促進するためには、自店舗がWeChat Pay利用可能であるということをアピールする必要があります。
日本ではすでに約7,000社がWeChat Payを導入しています。まだ導入していない事業者との差別化を図るため、自店舗でもWeChat Payが使えるということを知ってもらうためにも、店頭にポスターを掲示するなどの露出を図りましょう。
キャンペーン参加で売り上げアップを狙う
WeChat Payでは春節や国慶節といった中国の連休にあわせて、支払額の一部金額還元などユーザーの新規獲得や利用促進をはかっています。
キャンペーンをふまえた販売計画など、WeChat Pay導入による売り上げ機会の増加も期待できるでしょう。
コロナ後のインバウンド対策としてWeChat Pay導入の検討を
中華圏の消費者を多く抱えるWeChat Payを導入することは、アフターコロナの重要なインバウンド対策になり得るでしょう。
中国人に積極的に利用されているキャッシュレス決済は他にもありますが、WeChat PayはSNS的側面も大きいWeChatと紐付けて利用されており、口コミの拡散による集客効果なども期待できます。キャッシュレス決済の導入時には、インバウンド対策も検討し決済システムを選択することが重要です。
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WeChat Pay 事業紹介