新型コロナウイルスの感染拡大を受け、飲食店はじめ各種店舗では感染防止対策に積極的に取り組んでいます。東京都では店舗を対象に「感染防止徹底宣言ステッカー」発行しています。
消費者は店舗や施設を訪れての対面での消費行動を以前よりも避ける傾向にあります。事業の継続が難しくなってしまった店舗や、事業を継続していても客足が少なく、思うように収益を上げられない場合も少なくありません。客足の回復を目指し、自治体は事業者向けの支援策を講じています。
本記事ではそうした支援策の一つである、感染防止徹底宣言ステッカーについて解説します。
東京都の感染防止徹底宣言ステッカーとは
東京都の感染防止徹底宣言ステッカーとは、東京都の公式サイトを通じて申請することで発行されるステッカーです。東京都が定めるガイドラインに準拠した店舗運営が行われていることを顧客に伝える役割を果たします。
店舗や施設が新型コロナウイルス感染防止対策を適切に実施していることを顧客に示すことができ、店舗利用客の増加、売上の回復が期待できます。
東京都が発行している感染防止徹底宣言ステッカーについて解説します。
東京都「事業者向け感染拡大防止ガイドライン」の対策でステッカーを発行
コロナ禍において、事業者は感染拡大防止に徹底的に取り組みながら事業を継続していく必要があり、利用者にも安心して利用できる店舗であることを示すことが重要です。
東京都が発行する「感染防止徹底宣言ステッカー」は、東京都の「事業者向け感染拡大防止ガイドライン」に則した感染防止対策を実施していることを示す証明となります。
事業者は、東京都が公開する、感染防止のために実施すべき取り組みを示したチェックシートの項目をすべて実践しチェックしたあと、Web上で申請することでステッカーを取得することができます。
このステッカーを店舗や施設の目立つところに貼ることで利用者に安心して利用できる店舗であることをアピールすることができます。
東京都の新型コロナウイルス感染症に対する取り組み
東京都では、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止と経済活動の両立を目指し、事業者向けにさまざまな取り組みを行っています。
「事業者向け感染拡大防止ガイドライン」に則した感染防止対策の実施をよびかけ、ガイドラインの内容をわかりやすくした事業者向け「東京都感染拡大防止ガイドブック」も公開しています。
さらに、事業者にガイドラインに徹底的に取り組んでもらうことを目的に、実施すべき対策を示したチェックシートを運用し、チェックシートの項目をすべて実践している事業者を対象に「感染拡大防止徹底宣言ステッカー」を配布しています。
また東京都では、店舗や施設における利用者の訪問履歴に基づき、クラスターが発生した際に利用者に迅速に感染情報を通知する「東京都新型コロナ見守りサービス」も提供しています。
感染拡大防止徹底宣言ステッカーと見守りサービスに関しては、YouTubeでわかりやすく説明する動画も公開しています。
感染拡大防止策の内容:業種ごとのチェックシート
先述の通り、東京都は事業者向けに、感染拡大防止のために実践すべき取り組みを記したチェックシートを運用しています。
劇場や映画館など様々業種ごとにガイドラインが設定されており、チェック項目も多く設定されています。事業者は自社の店舗や施設の該当するチェックシートの項目をもとに、感染防止対策を確認、実行する必要があります。
すべての項目を実践していることを確認しチェックしたあと、専用フォームからステッカーの発行申請をすることで、「感染防止徹底宣言ステッカー」がを取得することができます。
「感染防止徹底宣言ステッカー」にはQRコードが掲載されており、読み取ることで事業者が実施している感染防止対策の確認が可能です。
東京都の感染防止徹底宣言ステッカー取得 申請方法と注意事項
続いて、より詳しい「感染防止徹底宣言ステッカー」の申請方法や、申請時の注意事項について解説します。
申請の手順
まず、事業の業種に適したチェックシートを確認します。すでに自分が店舗などで実施している対策とチェックシートの項目を比べ、足りない対策を実施する必要があります。
チェックシートに記載されている対策を店舗で実施したら、申請フォームから「感染防止徹底宣言ステッカー」をオンラインで取得します。
取得したステッカーを店舗運営者が印刷し、店頭に掲示することで感染防止対策を適切に実施していることを店舗利用者に伝えることができます。
東京都:申請フォーム
東京都感染拡大防止チェックシート「業種別」は全9種
チェックシートは業種別に異なるものが用意されています。チェックシートが用意されているいずれの業種にも適合しない場合には「共通編」というチェックシートを利用します。
業種別には以下9種類が用意されています。
- 劇場や音楽堂、映画館などの「劇場等」
- 博物館、美術館、図書館などの「集会・展示施設」
- ネイルサロンや旅行代理店、百貨店などの「商業施設」
- 体育館やボウリング場などの「運動施設」
- パチンコやゲームセンターなどの「遊戯施設」
- ライブハウスやカラオケなどの「遊興施設」
- 学習塾や自動車教習所などの「大学・学習塾」
- レストランや居酒屋などの「食事提供施設」
- イベントの「その他」
事業者は店舗や施設の形態に合わせて、チェックシートを確認する必要があります。
注意事項:申請が必要なケースは?申請後の視察も
ステッカーの発行を申請する際の注意事項がいくつかあります。
まず、対象となるのは東京都内の施設、または都内で実施するイベントに限られています。また、ステッカー申請は施設やイベントごとに申請する必要があります。
「感染防止徹底宣言ステッカー」の発行を行った事業者に対して、東京都やその指示を受けた担当者が施設を訪問し、感染防止対策について直接確認する可能性があります。
東京都小平市は店舗に「感染防止徹底協力金」を支給
東京都小平市は、東京都が作成した「事業者向け東京都感染拡大防止ガイドライン」に準じた事業を進める事業者の経費を負担することを発表しました。
感染拡大のためのマスクやパーテーション、消毒用品などに係る経費が対象で、一事業所につき5万円を支給します。
協力金の支給は「感染防止徹底宣言ステッカー」を掲示している事業者を対象としています。受付期間は2020年7月20日から9月30日までとなっているため、該当する事業者で協力金の受給を考えている方は早めの申請が必要です。
福井県、大阪府の「感染防止徹底ステッカー」
東京都が都内事業者を対象としたステッカーの取り組みを紹介しましたが、こうした取り組みは全国各地で行われています。福井県、大阪府の感染予防対策について解説します。
福井県「感染防止徹底宣言」ステッカー、クラスター発生の業態に推奨
福井県では2020年7月17日から、感染拡大予防のガイドラインを遵守している事業者の施設に「感染防止徹底宣言」ステッカーを発行しています。
ステッカーの申請では、各業界団体等が作成した感染拡大予防業種別ガイドライン、または福井県の感染拡大防止対策ガイドラインの遵守について申告します。
福井県内の施設が対象で、特にカラオケやライブハウスなど過去にクラスターの発生したことのある形態の店や飲食店ではステッカーの掲示が推奨されています。
大阪府「感染防止宣言ステッカー」 クラスター発生経験ある業態に強く推奨
大阪府でも同様に2020年7月1日より「感染防止徹底宣言ステッカー」の運用を開始しています。
政府の業種別ガイドラインに遵守している施設に対してステッカーを発行し、福井県と同様、過去にクラスターが発生した施設や飲食店に対して、ステッカーの導入を強く推奨しています。
「感染防止徹底宣言ステッカー」の実施で安全・安心な店舗や施設運営を
東京都内では店舗や施設の事業者がステッカーを申請することができ、施設に掲示するだけで利用者に安心感を提供できます。申請の際には東京都が作成したチェックシートの項目をクリアする必要があります。
また、東京以外でもステッカーに関する取り組みを始めています。大阪や福井県で同様の「感染防止徹底宣言ステッカー」を配布しており、事業者のガイドラインの徹底に努めています。
東京都小平市では店舗を対象とした協力金も支給しており、安全確保に努めた事業継続を支援しています。
事業者はガイドラインに則した感染防止対策に取り組むだけでなく、こうした取り組みをアピールできるステッカーなどを積極的に活用することで、消費者の信頼獲得や安心感の醸成を達成し客足や売り上げの回復が期待できるでしょう。
飲食店向けのガイドライン:Withコロナ時代の営業再開・継続のための取り組み
新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言が解除され、2020年5月末には飲食店の営業自粛も緩和されました。しかし東京都内で7月2日に107人新規感染者が確認され、7月10日には243人と継続して多くの新規感染者が確認されています。これを受け、小池都知事は7月15日夕方ごろに緊急記者会見を行い、東京都内での感染状況がコロナ警戒レベルのもっとも高い「感染拡大警報」であると公表しました。いまだ感染が終息しない状況で、飲食店が営業再開・継続する上で徹底した感染予防対策を行う必要があります。5月14日に...
<参照>
東京都防災ホームページ:東京都感染拡大防止チェックシート
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