AirPAY(エアペイ)はリクルートが運営するキャッシュレス決済サービスです。
初期費用や固定費用などのコストを抑えて、さまざまな決済方法に対応できます。また、iPhoneかiPadを持っていれば、無料で提供されるカードリーダーのみで利用できる点もメリットです。
一方、インターネット環境が必要である点、決済手数料がかかる点には注意が必要です。
この記事では、エアペイの概要、導入コスト、メリットとデメリットを紹介します。
※2021年5月27日追記:PayPayはこれまで決済システム利用料について、無料で店舗にサービスを提供していましたが、2021年10月1日より有料になります。利用料率は8月31日に発表される予定です。
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AirPAY(エアペイ)でできること
エアペイは、さまざまなクレジットカードや電子マネーに対応するキャッシュレス決済サービスです。QRコード決済やポイントにも対応しているため、会計における利便性を大きく向上させられます。
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1. エアペイ/キャッシュレス決済に対応する
エアペイは、クレジットカード、交通系電子マネー、iD、クイックペイ、アップルペイなど、さまざまな決済手段に対応しています。クレジットカードは国内外の主要カード会社7社に対応可能です。
決済時は、エアペイに加盟すると受け取れるカードリーダー、iPhoneまたはiPadを使用するため、レジのない店舗でも利用できます。なお、カードリーダーの購入費用は不要です。また、法人だけでなく、個人事業主も導入できます。
2. エアペイQR/QRコード決済に対応する
エアペイでQRコード決済を利用するには、別途エアペイQRへの加入が必要です。PayPay、Alipay、WeChat Payなど、国内外のQRコード決済に対応しています。
海外のQRコード決済に対応しておくことはインバウンド対策にも役立ちます。また、インバウンド客にとって慣れない通貨での決済はストレスとなるため、母国で利用しているキャッシュレス決済が利用できる点は、集客において大きなアドバンテージとなります。
一方、楽天ペイやメルペイなど、一部の決済手段には対応していない点には注意しましょう。
3. エアペイポイント/ポイントにも対応する
エアペイポイントは、共通ポイントサービスを導入するためのサービスです。Tポイント、dポイント、Pontaポイント、WAONポイントと連携しており、ポイントをためたり、利用したりできます。
共通ポイントサービスは全国の加盟店で利用されているため、幅広い顧客の獲得につながるでしょう。
なお、国内の主要ポイントサービスのうち、楽天ポイントには対応していません。
エアペイにかかるコスト
キャッシュレス決済サービスの運用には費用がかかります。主な費用は、導入費用、決済手数料、入金手数料の3つです。導入するサービスによって費用が異なるため、比較検討するとよいでしょう。
以下では、エアペイを導入した際のコストを紹介します。
導入費用はなし
エアペイでは、加盟後に無料で送付されるカードリーダー、iPhoneまたはiPadを利用して決済します。これらはBluetoothで接続するため、iPhoneまたはiPadを持っていれば導入費用は不要です。設置工事もなく導入しやすいサービスといえるでしょう。
また、時期によってはiPadを無料提供するキャンペーンも展開されています。
決済手数料は3.24%か3.74%
決済手数料はエアペイを利用した決済にかかる費用です。決済手数料は決済方法によって決められており、業態や店舗による違いはありません。
VISA、マスターカード、アメリカンエクスプレスのクレジットカード、交通系電子マネーは3.24%、その他の決済方法は3.74%です。エアペイと同じく、各種決済に対応できるSquareは3.25%、または3.75%で設定しています。
入金手数料はかからない
入金手数料は売り上げの振込にかかる手数料です。キャッシュレス決済サービスでは売り上げが直接店舗に入るのではなく、キャッシュレス決済サービスを提供する企業を経由して、店舗に振り込まれます。
エアペイは入金手数料がかかりません。入金サイクルは3回、または6回に設定されています。6回に設定されているのは、みずほ銀行、三菱UFJ銀行、三井住友銀行の3行です。なお、ゆうちょ銀行は使用不可のため、注意しましょう。
エアペイのメリット・デメリット
エアペイには、固定費用をかけずに幅広い決算方法に対応できるメリットがある一方で、インターネット環境の導入や決済手数料の負担などのデメリットもあります。導入の際には、メリットとデメリットを比較して検討する必要があるでしょう。
以下では、エアペイのメリットとデメリットを紹介します。
メリット1. 固定費用なしでキャッシュレス決済に対応できる
エアペイでは月額使用料をはじめとする固定費用がかかりません。キャッシュレス決済を導入してもコストに見合うだけの利用者がいるかわからない場合、利用量にかかわらず固定費用が発生するサービスはリスクが大きいでしょう。
エアペイでは、決済ごとに手数料が発生するため、無駄な固定費用が発生することはありません。そのため近年、急速に高まっているキャッシュレス決済を希望するユーザーを無駄なく取り込めます。
メリット2. 決済手段が多いのでユーザーの幅広い利用ニーズに対応できる
エアペイは1台でさまざまな決済方法に対応できます。対応範囲はクレジットカード、交通系電子マネー、電子マネー、QRコード決済の4つです。QRコード決済はエアペイQRへの申し込みが必要です。
各社がキャッシュレス決済サービスを提供している現在、顧客の決済方法におけるニーズも多様化しています。より多くの決済方法に対応することは、集客力を向上させるうえで重要な要素となるでしょう。
エアペイが対応している決済サービスの一覧を下記にまとめます。
- クレジットカード:Visa、Mastercard、American Express、JCB、Dinners Club、Discover、銀聯
- 交通系電子マネー:Suica、PASMO、Kitaca、Toica、manaca、ICOCA、SUGOCA、nimoca、はやかけん
- 電子マネー:Apple Pay、iD、QUICPay
- QRコード:PayPay、LINE Pay、d払い、Alipay、WeChat Pay、auPAY、J-Coin Pay、UnionPay(銀聯)
デメリット1. インターネット環境が必要である
エアペイを利用するにはインターネット環境が必須です。iPhoneやセルラーモデルのiPadを利用する場合は問題ありませんが、Wi-FiモデルのiPadを利用する場合は別途、ひかり回線やポケットWi-Fiなどの通信環境が必要となるので注意しましょう。
なお、iPhoneやiPadの通信機能を利用する場合は、データ通信量を確認しておきましょう。
デメリット2. QRコード決済の手数料が余分でかかる
前述のとおり、エアペイQRを利用する場合、決済手数料がかかります。しかし、QRコード決済サービスの中には直接加盟すれば決済手数料がかからないものもあります。決済ごとに3%ほどではありますが、利用者が多ければ決済手数料が無料のサービスを導入した場合との差分も大きくなるでしょう。
1台で複数の決済方法に対応できるメリットはあるものの、単体で加盟する方がお得なケースもあるため、注意が必要です。
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エアペイの導入方法
エアペイの導入はWebから申し込めます。エアペイ、エアペイQR、エアペイポイントはそれぞれ手続きが異なります。なお、エアペイの導入にあたっては審査が行われるため、タイムラグが発生する点に注意しましょう。
以下では、エアペイを導入するまでの流れを紹介します。
1. Web上で申し込む
エアペイを導入する際はWeb上から申し込めます。エアペイ、エアペイQR、エアペイポイントの3つでそれぞれURLが異なる点には注意が必要です。2021年4月時点では、エアペイとエアペイQRは新規の同時申し込みが可能です。エアペイポイントは申し込み後の案内となります。
エアペイの場合、店舗や口座の情報を入力して申し込みの手続きを進めます。申し込みにあたり、登記簿謄本や営業許可証などの写しを求められるため、事前に必要書類を確認しておくとスムーズに進められるでしょう。
2. 審査を待つ
エアペイの加盟には審査が設けられています。そのため、申し込みから導入までにタイムラグがある点に注意しましょう。
申し込みから3日ほどで審査結果が通知されます。審査結果は申し込み時のメールアドレス宛のメール、またはエアペイの管理画面で確認できます。
なお、審査日数はあくまでも目安であり、申し込み件数が多い時期は4日以上かかることもあります。
3. 届いた設備の初期設定をする
審査が完了すると、決済に必要なカードリーダーが店舗に届きます。カードリーダーを使用するためには、iPhoneまたはiPadに専用アプリをインストールする必要があります。
アプリのインストール後、申し込み時のIDとメールアドレスを入力してログインできます。カードリーダーの到着後、利用開始の案内がメールで届きます。メールが届いた時点で利用できるようになります。
費用対効果を考慮したエアペイの導入を
エアペイは、クレジットカードや電子マネーに対応可能なキャッシュレス決済サービスです。エアペイQRやエアペイポイントと併せて利用すれば、顧客の多様なニーズに対応できるでしょう。インバウンド対策や感染症対策などの点でキャッシュレス決済が注目されており、今後はさらなる需要の高まりが予想されます。
また、初期費用や固定費がかからず、iPhoneやiPadさえあれば導入できる点も魅力です。一方で、決済ごとに3.5%前後の決済手数料がかかるため、売上が削られてしまうデメリットもあります。費用対効果を考慮したうえで検討することが大切です。
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