美容室の店舗数はコンビニより多いといわれており、競争が厳しく集客に悩む事業者が多いでしょう。技術が高いだけでは来客につながらないため、どのような手法があり、どの方法が自店にあっているか見極めるのが大切です。
この記事では、美容室の集客に悩む事業者向けにインターネット・SNSを通じて行うオンライン集客とチラシなどで行うオフライン集客について解説します。
また集客を成功させている店舗がどのような方法を行っているのか、美容室の集客事例もご紹介します。
オンラインでの集客方法5選
スマートフォンやインターネットの普及に伴って、従来のビラや看板、チラシといった宣伝媒体は「オフライン」の宣伝と位置づけられ、新たにインターネットを利用した「オンライン」での宣伝が増えています。
特に若者をターゲットとする美容室などでは、このオンラインでの集客が重要となります。
以下では、美容室が実践できるオンラインでの集客方法について紹介します。
1. Webサイトやブログ
Webサイトやブログは、インターネット経由で時点の情報を24時間いつでも顧客へ届けることができます。
下記の情報を掲載しておくことにより、顧客は欲しい情報を自分でいつでも収集できるので、顧客の利便性が上がり来店の機会につながると同時に問い合わせの手間も減ります。
- メニュー・料金
- ヘアースタイル写真
- 店舗内の雰囲気がわかる写真
- スタッフ紹介
- お客様の声
- 予約・お問合せフォーム
コンテンツが充実したWebサイトであればキーワード検索の検索結果の上位に表示されやすくもなり、オンラインからの顧客獲得がしやすくなります。
2. 口コミ予約サイト
美容室やサロンにはオンライン予約のポータルサイトが数多くあり、これらを利用するのも1つの手段です。
多くの消費者が商品やサービスを購入する前に、SNSや口コミ予約サイトを利用しサービスの質や価格、口コミを比較し利用店舗や購入商品を決定します。
そのため、美容室やサロンといった業種の場合、比較検討からそのまま予約できる予約ポータルサイトの利用率が高いことが知られています。
こういった点から、予約ポータルサイトへの登録は集客を考える上で見落とせないポイントといえます。
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3. SNS
「オンライン集客2. 口コミ予約サイト」でお伝えした通り、消費者はSNSの口コミなどを確認し商品やサービスの購入を決定する人が多いため、Webサイトや口コミ予約サイトと並んで重要な集客方法です。
リアルタイムで利用者とコミュニケーションが取れるので、混雑具合や臨時休業など即時性が高い情報発信に最適です。
SNSと一口にいっても、Facebook・Twitter・Instagramなどがあり、それぞれに特徴や利用しているユーザー層が異なります。
それぞれの違いを理解した上で、運用すると良いでしょう。
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Facebook(フェイスブック)、
4. Google マイビジネス
美容室やサロンを探す際にGoogle マップやGoogle検索で「美容室 地域名」のようなローカル検索する顧客が増加しています。
Google マイビジネスに登録すると自店舗の営業時間や住所、電話番号、メールアドレス、WebサイトのURLなどの情報をGoogle マップやGoogleの検索結果に表示することができます。
Google マイビジネスを活用することにより、ローカルSEO対策につながり来客率を向上させることが可能です。
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5.インターネット広告
インターネット広告とは、検索結果の上部やWebサイトにアクセスしたときなどに表示される広告です。
インターネット広告は、ユーザーの過去の検索履歴や閲覧履歴から趣味趣向を分析して、検索サイトやWebサイトの広告バナーに広告が表示される仕組みです。
顧客が能動的に美容室を探していない時でも、インターネットを閲覧している際に関連する情報から自店舗の広告を表示させることができます。
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オフラインでの集客方法4選
オンラインでの情報収集が普及したとはいえ、中高年やシニア層など普段インターネットに触れる機会が少ないターゲット層もあります。
また時と場合、場所などによってはオフラインの集客施策の方が効果をはっきする場合もあり、オンラインだけでなくオフラインでの集客も合わせて実施することが望ましいといえます。
以下では、美容室が実践できるオフラインでの集客方法を紹介します。
6. 既存客からの紹介
人は自分が良いと思っているものを他の人にも共有し、共感してもらいたいという欲求があります。そのため自店のサービスに満足している顧客は、自発的に家族や友人に紹介する(口コミ)ことがあります。
また人は関係性が深い家族や友人などの意見を信頼しやすく、近しい人にオススメの店を紹介されると利用する傾向にあります。
このような心理作用を活用し、店側から既存客に新規顧客の紹介をお願いするのも有効な手です。
その際は、紹介した顧客、紹介された顧客双方に料金の割引きなどのインセンティブがあるとより効果的でしょう。
7. チラシ
チラシは店舗の周辺地域へポスティングすることにより、商圏となるエリアに住んでいる人へ認知を広げることができます。
即効性が高い方法である一方で、集客人数を大幅に増やすことは難しい方法でもあります。
チラシには店舗の得意とするヘアアレンジやカット、シャンプーなどの各種サービスの料金をわかりやすく表示しアピールするのが大切です。
またチラシ持参での割引や期間限定のメニューなどを用意し、希少性を高めて来店につなげる方法などがあります。
8. 会員証
リピーター獲得の手段の一つとして会員証の発行が挙げられます。店舗での利用金額や頻度などに応じたグレード分けと特典を設定すると効果的でしょう。
利用が増えれば増えるほどお得感が増すようになっていれば、得点を目的に利用金額や利用頻度がアップする可能性があります。
特典の内容としてはグレードごとの割引やカットやサービスのプレゼントなどが考えられます。
また新規顧客に対しては、まずは再度の利用を促すため、3回など少ない回数の利用で特典が得られる専用の会員証を用意するのが有効です。
9. その他
一度来店した新規顧客がリピートしない原因の1つに、店舗の存在を忘れているということがあります。
この課題を解決するために、店舗側からお礼状やニュースレターといったはがきやメールを顧客に送付し、クーポンなども一緒に配布することで再度の来店を促すことが大切です。
美容室の集客事例2選
特徴的な美容室の集客方法の事例として、立て看板やInstagramを利用した2つの事例を紹介します。
事例1. クチュリエ(静岡県静岡市)
静岡県静岡市に所在するサロン「クチュリエ」は大人の女性をターゲットにした落ち着いた雰囲気のサロンです。
このサロンではニュースレターを顧客にチラシ代わりに配布しています。
スタッフの顔写真と一緒にサロンで使用している薬剤と機器の説明や顧客直筆の感想を掲載したりと内容にこだわり、サロンの雰囲気に合ったデザインでまとめられています。
また店舗前の立て看板には、その日ごとに髪のケアに関する豆知識を発信したり店舗からのお知らせを掲載しており、他の看板との差別化を行っています。
事例2. ALBUM(東京都渋谷区など)
東京都下に数店舗を構えるALBUMは、若い女性をターゲットにトレンドスタイルをリーズナブルに提供するコンセプトで人気のサロンです。
このサロンではInstagramを活用した情報発信に力を入れ、施術の様子やヘアスタイルの紹介、自宅でできるヘアアレンジのやり方を解説し、流行に敏感な若い世代に訴求力の高いツールでアピールしています。
またトレンドのヘアスタイルを手頃な価格でというコンセプトは、目まぐるしく変わる流行に乗りたい若者のニーズにこたえており、リピーター獲得につながっています。
美容室にとってのリピーター獲得の重要性
売り上げの安定化を図るため、リピーターの獲得が重要です。また新規顧客の獲得はリピーターの獲得よりもコストと労力がかかります。
そのため、いかに新規顧客からリピーターになってもらうかが重要です。新規顧客向けの割引などはどの店舗でもよく行われていますが、2回目、3回目の利用客向けのインセンティブも用意することも良いでしょう。
3回目までの来店には割引をつけたり、期間限定の施術メニューを用意、リピーター専用のメニューを用意するなどの複数回利用したいと思うメニューや特典を用意する施策もあります。
また美容室に行きたいと思うタイミングを店側が顧客に働きかけるという手法もあります。
顧客のほとんどが計画立てて美容室を利用するのではなく、季節や髪が伸びて気になったタイミング、カラーリングの色が落ちて気になった場合などに美容室を利用します。
そのため、施術中などに自然な流れでおすすめの来店時期を伝えると良いでしょう。来店時期の目安も、今回行った施術の内容を踏まえて伝えると説得力が生まれます。
また一定期間内の再来店には割引などのインセンティブを用意したりお礼状の送付をすることで、店舗側で来店のサイクルを管理できるでしょう。
新規顧客・リピーター獲得それぞれに適した手法を
美容室は競争が厳しい業界で、新規顧客とリピーターそれぞれの獲得が必要です。
集客と一口にいっても、オンラインやオフラインなどさまざまです。まずは集客の成功事例と集客方法を知りどの手法が自店に適しているか検討すると良いでしょう。
また集客の多くは新規顧客獲得を目的としていますが、経営の安定化のためには新規顧客からリピーターになってもらうことが大切です。
新規顧客に対し、2回目、3回目の来店を促す施策も同時に検討すると良いでしょう。
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※ここでの「MEO」とは、Google上の店舗・施設情報の露出回数を増やしたり、来店行動につなげたりすることで、Google経由の集客を最大化させる施策を指します。
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