Google マップやGoogle マイビジネスなど、ローカルSEO* に関連するサービスは常にアップデートが続けられています。
そこで編集部では、最新のデータやノウハウをいち早く取り上げるべく、毎週「ローカルSEOニュースまとめ」を配信しています。
今回は第30回目として、2021年7月23日から7月29日の関連トピックをお伝えします。
* ローカルSEOとは、店舗を検索によって見つけてもらい来店につなげるために、Web上の店舗情報を充実させたり口コミを整備したりする施策を指します。
※Googleマイビジネスは、2021.11.5よりGoogle ビジネスプロフィールという名称に変更されました。
これに伴い、2022年にスマートフォン向けGoogleマイビジネスのアプリが終了します。
アプリ終了前に、これまでと同じように快適に使えるよう今から準備しておきましょう!
Googleマイビジネス「属性」に2つの新たな動き
Googleマイビジネスでは、店舗や施設情報を無料で掲載できますが、名称や住所といった基本情報以外に、付加情報を「属性」として公開できます。
飲食店の場合、「有機食材」「テラス席」「宅配」といったサービスの有無や、「カジュアル」「居心地が良い」など雰囲気を載せることで、集客に有益です。
昨年「スタッフはマスク着用」など、コロナ禍の営業に関連する属性が追加されたように、顧客の関心が高い情報や情報開示の必要性があるものなどを加味し、Googleが随時追加しています。今回はGoogleマイビジネスに新たに追加された属性について、紹介します。
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1. 宿泊関連で2つの「属性」追加
ホテルなどの宿泊系ビジネスに対し、新たに「持続可能性」と「エコ認証」の2つが属性として追加されました。現時点では管理者の画面では確認できますが、Googleの検索やマップに表示される施設情報へは反映されていないようです。
それぞれの項目の詳細ですが、持続可能性では、宿泊施設で実施しているサステナビリティへの取り組みを明示します。
「エネルギー効率」「水の保全」「廃棄物の削減」「持続可能な調達」の4カテゴリについて、それぞれ6~16程度の条件が設定されており、「〇」「×」「その他」で回答します。
「持続可能な調達」のカテゴリでは、地産地消のメニューやベジタリアン料理などが設定でき、これらを施設の特徴としてわかりやすくアピールできるようになります。
エコ認証では施設が保有している認証の種類を設定することができます。国内ではこうした認証の取得を完了している宿泊施設が少ないことが予想されます。設定リストに存在する「グリーンキー」認証を行っている団体であるFEEは、日本にも活動団体が存在します。
SDGsやサステナブルといったキーワードは、消費行動に影響を与えるようになっています。ターゲット市場によっては、環境への配慮をしている施設やサービスなのかどうかが、今後ビジネスのアピールポイントとして存在感を増していくでしょう。
海外市場ではこうした傾向が強い地域も少なくありません。Googleマイビジネスで設定しておくことで、インバウンド市場回復の際に集客効果を発揮するかもしれません。
<参照>
コムサポートオフィスブログ:宿泊系のGoogleマイビジネスで追加された「持続可能性」「エコ認証」の属性設定について
FEE Japanについて | 環境教育基金 FEE Japan
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サステナビリティとは?意味・経営におけるメリットまで解説!多角的に取組む企業事例も
2.「サービス提供地域」属性を追加
ローカル検索結果で表示されるビジネス情報に、「サービス提供地域」の属性が追加される見通しです。GoogleマイビジネスのプラチナエキスパートのBen Fisher氏により報告されており、現在はテスト中のようです。
Uber Eatsなどの宅配サービスアプリで配達エリアを表示しているのと同様に、店舗ビジネスでサービス提供中のエリアを表示できるようになります。
ユーザーは検索結果に表示されるサービスが、自分の所在するエリアで利用可能かどうかについて判断できるようになります。
また店舗や事務所の所在地に関連したユーザーだけでなく、提供エリア内のユーザーの検索結果にも表示されるようになると考えられます。
店舗所在地と異なる地域でサービスを提供している場合、この機能が実装されれば、その地域で認知されたり顧客を獲得したりすることに役立つでしょう。
<参照>
Google Local Business Listing Showing Areas Served(英文)
Twitter:Ben Fisher氏の投稿
今週のGoogleマイビジネスヘルプコミュニティ、注目のQ&A4選
ここでは、7月23日から7月29日の間にGoogle マイビジネスのヘルプ コミュニティに投稿された質問の中で、注目したい質問と回答の内容を抜粋して解説します。
1. GoogleマイビジネスとGoogleマップは連携していないのか
質問
- Googleマイビジネスで事務所の情報を管理しています。ビジネス情報からGoogleマップを開くと店名が表示されますが、Googleマップでは事務所名が出てきません。なぜでしょうか。
またGoogleマップを開いた際に表示されるためには何をしたらいいでしょうか。
回答
- 検索結果に表示されるビジネス情報は、Google検索とGoogleマップで連携しています。
- ですが、ローカル検索やGoogleマップ検索、またGoogleマップにどの店舗情報を表示するかはGoogleのアルゴリズムで決まっています。
- また検索するユーザーの位置情報や履歴により表示される結果が異なります。
- 今回のケースでは、「この業種ならこの事務所」というような評判を得るためのマーケティング活動をおすすめします。
<参照>
Google マイビジネス ヘルプ コミュニティ:ビジネス情報がGoogleで公開されており、情報からマップを開くと当該箇所に店名が表示されていますが、単独でGoogleマップを開くと、店舗名が表示されていません。どうしてでしょうか。
2. 同一施設に2店舗構えているが、Googleマイビジネスが重複しているとの通知を受けた
質問
- 同施設の別フロアに喫茶と物販の2店舗を構えており、オーナー権限で各ビジネス情報を登録していましたが、ユーザーによりビジネス情報が作られ、Googleマップ上に1件余分にビジネス情報が存在してしまい、Googleへ削除を依頼しました。
その結果、Googleマイビジネスから登録した喫茶と物販の情報も重複情報と見なされ、物販の方の掲載が止まってしまいました。復活させるにはどうしたらよいでしょうか。
回答
- 店舗看板、外観などの情報を用意して、サポートに相談を入れることで解決する可能性があります。
詳細
- 質問者が対処した「ユーザーにより作られたビジネス情報」の削除依頼は、GoogleマップやGoogle検索で表示されるビジネス情報の「情報の修正を提案」から行います。(以下の図参照)
- 質問者本人が登録した2つのビジネス情報が重複と判断された理由には、ブランドの公式サイトや施設のウェブサイトにそれぞれの店舗情報(店舗名など)が存在しないことが考えられます。
関連記事
【Google マイビジネス】重複したビジネス情報を統合・削除する方法
<参考>Google マイビジネス ヘルプ コミュニティ:同施設別フロアに2店舗構えているのですが、【お使いのプロフィールが重複と判定されました】というメールが届きました。
3. Googleマイビジネスの住所はホームページに合わせるべきか
質問
- Googleマイビジネスに入力する住所を、ホームページに合わせて半角にしたいのですが、全角半角の制限はありますか。
回答
- 建物名やビル名、マンション名などは省略せず記載するなど、ガイドラインに則って正確に入力することが大切です。
- 住所以外にも、ビジネス名や電話番号についてもガイドラインが示されており、違反するとアカウント停止などの処置を受けることがあるため、注意が必要です。
- 住所の番地の表記は、同じ数字であれば全角半角のゆらぎがあっても問題ありません。ただし、Googleマップ上は「〇丁目1-1」のような全角表記で統一されており、入力時に半角でも全角に置き換わることがあるようです。
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実は違反「★5の口コミ書いてくれたらクーポンプレゼント!」Googleマイビジネスガイドライン違反ランキング
<参照>
Google マイビジネス ヘルプ コミュニティ:基本情報の住所について教えて下さい。数字は、全角でも半角でも大丈夫ですか? ホームページに合わせて半角にしたいと思ってます。
4. 臨時休業中のGoogleマイビジネスでやるべきこと
質問
- 飲食店店舗が臨時休業中でも、Googleマイビジネスの運用を継続するべきでしょうか。また、どんな運用を心がけると効果的でしょうか。
回答
- 既存顧客、新規顧客のどちらにに対して、今後どんなアクションをとってもらいたいのかによって、どのような運用をするかの判断が分かれると思います。
- 営業時間やサービス内容、あるいは口コミで言及されている情報が古くなっていないかチェックし、あれば最新の情報に変更します。口コミに対しては返信の形で補足情報を提供するとよいでしょう。
- また営業再開時に口コミの投稿をしてもらえるように、投稿依頼のオペレーションやPOPなどのツールの準備に、休業期間をあてるのもおすすめです。
- 状況を気にかけてくれている既存顧客もいるため、スタッフが元気に過ごしていることや、再開に向け店内準備や新メニュー開発を進めていることなど、近況を投稿すると顧客の印象に残るのではないでしょうか。
<参照>
Google マイビジネス ヘルプ コミュニティ:臨時休業中の飲食店のマイビジネス運用ですべきことは?
5. 競合他社が近隣にオープン、その後ビジネスプロフィールが停止された
質問
- 競合他社が近隣にオープンした直後から、理由はわかりませんがビジネスプロフィールが勝手に「閉業中」になったりビジネス名が変えられ、リスティングが停止してしまいました。
- Googleに問い合わせて、復旧まで2週間かかり、その間機会損失につながっていることにストレスを感じています。
- 過去も何度か停止した経験があり、早期復旧する手立てがあれば教えてください。
回答
- 今回、競合他社の嫌がらせによるものなのかは断定できず、さらにGoogle側の誤認識などでアカウント停止に至る場合もあるため、基本的には回答がくるまで独自の判断は避けた方が良いでしょう。
- Googleからの返信や対応に時間がかかることはあり、コロナ後はこうした傾向も強いです。復旧まで1か月要することもあります。
- 復旧自体はGoogleにしかできませんが、オーナー側ができることとして、ガイドラインを再度チェックして違反が無いかを調べたり、ヘルプコミュニティで似たような事象が無いか確かめるのは有効です。
※2024年3月ごろからGoogleビジネスプロフィールのアカウントが停止・無効とされた場合の対処法が大幅に変更されました。新たな対処法については「Googleビジネスプロフィールが停止された場合の対処法とは?2024年3月から大幅に変更」の記事をご確認ください。
<参照>
Google に掲載するローカル ビジネス情報のガイドライン
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Google マイビジネス ヘルプ コミュニティ:停止中が復旧されない(3営業日過ぎてメールもしてます)
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口コミラボ 最新版MEOまとめ【24年9月・10月版 Googleマップ・MEOまとめ】
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本記事では、主に2024年9月・10月の情報をまとめたレポートのダイジェストをお届けします。
※ここでの「MEO」とは、Google上の店舗・施設情報の露出回数を増やしたり、来店行動につなげたりすることで、Google経由の集客を最大化させる施策を指します。
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